まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

247 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/11/03(木) 01:29:22.30 0
みやももwithカントリーで書いてみました


うちには、不満なことがある。
その元凶は今、中高生たち(と、大学生が約1名)に囲まれて、嬉しげに笑っていた。

今日は偶々、本当に偶々、事務所に寄る用事があったから。
そして、カントリーも仕事が入ってるってももから聞いてたから。
どうせなら労ってあげようかなって——あわよくば一緒に帰れたらってメールまでして——楽屋を訪れたってだけなのに。
どうしてうちは、薄く開いた扉の隙間からこんな光景を見せつけられなきゃならないんだろう。
ご丁寧に、差し入れまで持ってるのが何だか笑えてきた。
"ももち先輩"という呼び方はすっかり定着していて、傍から聞いてても馴染んでいる。
後輩たちに呼ばれるたびに嬉しそうに笑うから、そんな顔もするんだってちょっとフクザツな気持ちになったのも昔の話。
今はもっと穏やかな気持ちで見守っていられるつもりだったんだけどな。
さざめいていた空気が途切れたほんの一瞬、今しかないとドアノブに手をかけた。
思いの外あっさりとドアは開いて、その音は軽いながらも確かな存在感で楽屋に響いた。
それに気づいて、こちらに注がれる6人分の視線。
かえって、目立つことしちゃったかな。

「あれ、みや?」

ちょっとだけ気まずい空気を解いたのは、ももの一言。
どうしたの、というように、ちょっぴり眉毛が上がってるのが何となく分かった。
さてはコイツ、メールのチェックをしてないなって察したけれど、そんなことはもうどうでもよかった。

「今日、うちも仕事あったからさ。どうせならと思って——」

ももが和らげてくれた空気に乗っかって、持っていた差し入れを手渡す。

「え、いいの? ありがと」

中身は?って目だけで問われて、プリンって答えると、周りからわっと歓声が上がった。
みんなの喜び方は本当に子どもで、そんな中で「よかったねー」なんて目を細めているももは、何だかお姉さんだった。
その横顔も、ベリーズにいた頃じゃ見たことなかったよ、たぶん。

「さっそく開けちゃっていい?」
「ん。そのつもり」

口々に告げられる感謝の言葉にいいよって手を振って、ちょこっと良い先輩風な顔をしてみせる。
でも、本当は。

「あ、これ……」

箱を開けて、中身を認識したらしいももの口から、そんなつぶやきが漏れる。
他の子たちの耳には届かなかったらしいけど、うちには確かに聞こえた。
そうだよ、前にももが食べたいなって言ってたお店のだよ。
今日、偶然そのお店の前を通りかかって、ももを思い出したら会いたくなって、ってそんなこと言えるわけもないけど。

248 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/11/03(木) 01:30:17.29 0

銘々にプリンを持って、行儀よく席についていただきますって声がそろう。
ももはと言えば、少しだけ迷った風だったけど、後輩たちが何か言うのを聞いてこちらにやってきた。
夏焼さんが、とかそんな言葉が聞こえたから、きっと気を利かせてくれたんだと思う。
もしくは、ちょっと離れて座ってるうちに気を遣ったのかもしれないけど。

「みや、これ、ありがと」

微かに、ほんの微かにだけど、ももの頬が染まったような気がした。
うん、満足。少しだけ満たされた気持ちになって、でもこのまま抱きしめちゃいたいって衝動に駆られて、いやいやいやって理性とせめぎ合う。
以前、ももに注意されたことあったっけ。
うちの子たちにはそういうの、まだ早いからとか何とか。
ハグくらい良くない?って言ったけど、歯止めが利かなくなるからダメって返された。
まあ、きっとお互いに抑えられなくなるだろうって想像はつく。いろいろと。

「……んっ! よっ!」

なんて、うちがふわふわと考えている間に、ももは一人で何やら格闘していた。
どうやら、プリンの蓋が開かないらしく、ももの指先が何とか頑張っているのが見える。

「貸して」
「……や、いい」

うちの戸惑いをよそに、ももの横顔は真剣そのものだった。
薄い唇がいつもより少しだけ尖っていて、これは集中している時のももの癖。

「や、貸しなよ」
「……やだ」

なんで突然意地っ張りになってるんだろう。
いつもだったら、ふにゃって顔を崩して甘えてくるのに。どんな些細なことでも、すっごく嬉しそうにするじゃん。

「もも?」
「……」
「ももちー」
「……」
「つぐながー」
「……むー」

それから格闘すること数十秒。やっと諦めたように、うちの手の中にプリンが押し付けられた。
あくまで拗ねたような横顔で、何がももをそんな風にさせるのか理解できない。
うちがあっさりとプリンを開けるのを見て、唇はさらに尖った。

「……やってあげたのにその態度?」
「……ありがと」

感謝を述べつつ、視線は交わらない。本当、どうしたんだろう、今日のもも。
少し前のうちだったら、たぶんもっと苛立ってただろうなって想像がつく。
でも今は、ももの思考もだいぶ掴めるようになってきて、その分だけ余裕ができたとでも言うんだろうか。
何となく意地を張りたい理由があるんだろう、そして今は言いたくないんだろうって思ったから、呆れるくらいに留めておいた。

「ん、おいし」

それに、プリンを口にしたら張っていた意地もどこへやら、ももの頬が緩むのが見えて。
子どもみたいって、かわいいって思ったら、ついつい口にしていた言葉。

249 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/11/03(木) 01:30:47.81 0

——食べさせてあげよっか?

ももにしか届かないように、トーンを抑えてそっと囁く。
当の本人は、スプーンを口にくわえたまま、目をまん丸くさせて振り返ってくるもんだから、つい吹き出してしまった。

「ごめ、ジョーダン」
「ちょっ、ひどーい」

騙されたってノリでツッコまれて、あ、ももちだって思った。
テレビとか、ステージとか、人に見られてることを意識した時の大袈裟なリアクション。
それはももが何かを誤魔化したい時の癖、だよね。
この様子だと、本気にさせちゃったかな。食べさせてあげるのは、”そういうの”に入らないのかも。今度、聞いてみようって思った。

「ところで、ももこさん」
「……何?」

怒ってるんですって言いたげに膨らませられた頬をつつきながら、メール見た?って簡潔に聞く。
見てなかったとしても、怒るつもりは全然ないんだけど。ちょっとだけ拗ねてやろうかなって計画してるくらい。

「……ごめん、見てない」
「ですよね」

バツが悪そうに、眉毛がハの字に下がるのを認めて、ほらほら早くって急かした。
未読メールを開いた瞬間に、ももの体が小さく跳ねて、もう一度、ごめんって言葉がこぼれる。
いいよ、もう慣れたよ、もものメール不精。

「だからさ、早めに解散してくれると嬉しいんだけど」
「するする、えっと、だから」

どうしようってプリン持ったままあたふたするから、ゆっくり食べなよって促した。
これ食べたら帰る、だって。
きゃいきゃいと歓談していた後輩たちに、そう告げに言ったももの背中はやっぱりお姉さんで。
トコトコとうちの元に帰ってきたももの表情は、微妙にニヤけていて、いろいろ隠せてないよって苦笑した。

まだまだ話し足りなさそうな後輩たちを追い立てて、ようやく帰ろうってなった時には2時間くらい経過していた。
まあ、多少は待つことも覚悟してたし、ももと一緒に帰れるならそのくらいは待つつもりだったから。
お待たせ、とももが隣に並ぶのを確認して、うちは歩き出した。
しばらく二人の間に会話はなくて、ただコツコツという足音が廊下に響く。
そんな中、唐突にきゅっと服の裾が引かれる感覚に、うちは歩調を緩めた。

「どうしたの?」
「……なんでも、ない」

そっと踵を返すと、そこには俯いたまま視線を彷徨わせているももがいた。
顔はよく見えないけれど、何か言いたげに唇が動いているのを感じた。
廊下の端から端まで、さっと視線を巡らせて、ひと気がないことを確かめて。
今日のももは世話が焼ける、なんて思いながら、その小さな体をそっと引き寄せた。

「わっ」
「しーっ」

ちょっとだけね、ちょっとだけ。
そう思っていたはずなのに、背中にももの腕が回されてガッチリと捉えられた。

「……もも?」
「もうちょっと」

うちの胸に顔を埋めているももが、どんな表情を浮かべているのかは分からない。
けど、もうしばらくはこうしてていいか、とお返しにももの体を包み込んだ。

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