まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

451名無し募集中。。。2018/09/24(月) 21:57:51.010

* * *

朝日が昇り始めた頃、くすんくすん、という小さな泣き声で目が覚めた。
隣で寝ていたはずのももはいなくて、
代わりにももが着ていたパジャマを着た小さな女の子が
ベッドの上で体育座りをして泣いていた。

まさか、これがももだっていうの?
恐る恐る尋ねてみると、女の子は顔をあげてこちらを見た。
まさにももの幼少期そのものだった。

「もも、なの…?」
「うう……みやっ!!」
目にいっぱい涙を浮かべた小さなももはガバッと抱きついてきた。

「どした?どうしてこんなことになった?」
「こわい…こわいの……」

抱きしめると安心したのかわんわん泣いた。
胸の中にすっぽりと収まってしまうほど小さくなったももに
咄嗟に守らなきゃなんて思ったりしていた。
これが母性ってやつなのか。



見た目3〜4才のチビももはひとしきり泣いたあと今度はお腹が空いたと喚いた。
味覚は今も子どもと同じようなもんか、と
とりあえずサンドイッチとバナナヨーグルトを用意している間、
チビももはすっかり機嫌を戻したらしく自分のスマホをいじっていた。

「すっごい、本当に昔に戻ったみたい。記念撮影しとこ」
「でもなんで小さくなっちゃったの?」
「そんなの、ももが知りたいよ」

見た目は幼いのに口調はいつものももで
かと思えば突然本当の子どものようにぐずり始めたりして
なんだか調子が狂う。

 
朝食を食べ終えたチビももは、ぶかぶかのパジャマを着たままソファに寝転がってスマホゲームをやっていた。
パンくずやヨーグルトが顔中に付いてる。

「ももちゃんお顔ばっちいよー。綺麗にしようねー」
「子ども扱いしないで!」
「子どもでしょーが」
「違うね。中身は大人だもん」

どこかのアニメのようなことを言うチビももを連れて洗面台まで連れてくると
チビももは急に「お水こわい、お顔洗えない」と言い出して結局おしぼりで顔を拭いてあげた。
甘えてるのかと思ったけど本当に水を怖がっているみたいだった。

ふと思い当たる。
もしかしたら、見た目のままの子どものももと、
26ちゃいのももが交互に現れてるのかもしれない。

だけど。
今はとりあえずこのまま過ごすとして、どうやって元に戻せばいいのだろう。
そもそもなぜ小さくなったのかもよくわからないのに、元に戻る方法なんて思い浮かぶわけがなかった。

452名無し募集中。。。2018/09/24(月) 21:59:14.360



みやがそんなことを考えている間も
チビももはソファで飛び跳ねたりノートにお絵かきをしたりと
3〜4歳の子がするようなことをして過ごしていた。

「これはね、みやだよ。かみのけ、くるくる〜ってかいたんだよ!」
「あ、ほんとだー。上手!超似てる!」

チビももは耳をぽっと赤くして照れながら、みやに似顔絵をくれた。
子どもがいたらこんな感じなのかな、なんて思ったりもして。
ももに似た子なら本当にこのまんまなんだろうなとか。


でもそんな空想もあっさりと現実に引き戻される。
昼食の準備を手伝うと言ってきかないとか
外に出て遊びたいと騒いだりとか
だんだんと26ちゃいのももが現れる時間が短くなっていてみやは焦りを覚えた。
極め付けは部屋に飾られた2人のツーショットを見て
「みやの隣はだぁれ?」と聞いてきたことだった。

ももを呼び戻すつもりで二人の思い出の場所に連れて行くことも考えたけど
今のチビももに着せる服もなければ履かせる靴もなかった。
一緒にテレビを見ながら歌って踊ったり、昼寝をさせたりして
なんとか夜まで二人で過ごした。
子どもの相手がこんなに疲れるとは思わなかった。


お風呂に入らないと逃げ回りパジャマの裾を踏んで転んで泣いたので
お風呂上がりにみやの小さめのTシャツをワンピースみたいにして着せてみたけど
やっぱりぶかぶかで思わず笑ったらチビももはむくれてしまった。
その可愛さにこのままでもいいかな
なんて思ってしまった。
いいわけない。
ももを、取り戻さないと。

453名無し募集中。。。2018/09/24(月) 22:00:41.560



チビももが寝たら方法を考えようと思っていたのに
興奮しているのかなかなか寝なかった。
「ももちゃん。遊ぶの終わりだよ。もう寝るの」
「いやーー」
寝室を走り回るチビももを捕まえて
もものお気に入りのタオルケットで包んだ。
タオルが好きな習性は昔からなのか一気におとなしくなって笑いそうになる。
「みや、ももがねるまで となりにいる?」
「いるよ」
「みやは ねないの?」
「ももと一緒に寝るよ」
ふぅん、と漏らしたあと チビももは小さな寝息を立ててあっという間に眠ってしまった。
寝付きの良さと寝顔は小さい頃から変わってないみたいで何だか嬉しかった。



チビももが起きないのを確認してからみやはリビングに戻った。
どうしたらチビももを元に戻せるのか。
こんなこと他にあるわけないと思いつつ
同じような経験をした人がいないか検索しようとスマホを開いた時、
チビももに読み聞かせていた電子書籍の白雪姫が目に入った。
「みやも、ももに、ちゅーしたい?」
なんてチビももが聞いていた。うんうん、て軽く流してたけど。

あるはずがない。そんな絵本の世界のこと。
キスしたら元に戻るだなんて。

でもキスの1つや2つ
したところで2人の関係は何も変わらない。
だったらキスしてみるのもアリなんじゃないの。



みやは寝室で眠るチビももを見つめた。
ぷくぷくとしたほっぺに小さな手。
こんな小さな子にキスなんてしていいのかな。

柔らかな幼い黒い髪。
「楽しかったよ。ありがとう」
今度は2人の子どもとして、この家に来てね。
小さい頃自分がしてもらったようにチビもものおでこを撫でた。

──もも、戻ってこい。
そう願いを込めてみやは目を閉じた。


* 終わり *

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