まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

419名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/31(月) 08:39:41.280

桃子達は敬老の日に、地域のイベントへゲストとして参加していた。
演奏衣装でポップスや流行の曲等数曲を演奏する。
こういうイベントで演奏する曲は何曲か常に練習がされているのでそれほど準備に慌てることもなかった。
桃子達の代にとって最初のお客様の前での演奏ということもあり、三年生も見に来てくれていた。
「会場にお集まりの皆さんこんにちは。私達は寺田学園女子高等学校吹奏楽部です。本日司会をさせていただきます、フルートパート二年生の嗣永桃子です。よろしくお願いします。
最初にお送りするのは先日行った私達の定期演奏会でも演奏させていただいた、君の瞳に恋してるです。どうぞお聞きください」
今日の司会は桃子一人で行う。一人の司会で助かったと思う。
マイクの前に立ちソロを吹く雅を見て、小さくため息をつく。
今日のみーやんの音は、定演の時よりちょっとだけぎこちなくて不安定だ。
桃子はあの引き継ぎ式の翌朝から、雅とうまく話せなくなってしまった。
髪を切って金に近い明るい茶色のロングから、かなり落ち着いた色味の茶色のボブになった雅は、同時に桃子への態度が変わってしまった。
この10日間、休憩中話しかけてもなんだかそっけない。一緒に帰ることもない。
練習中も、必要な事しか話さない。もも確実に避けられてるよね。
桃子が時折視線を感じて目を向けても、雅が目をそらす。
今日は、本番前に手を暖めることもしなかった。
あの翌朝、挙動不審だったという自覚はある。
あの、大好きって言葉についても聞きたいけど、聞くのが怖い。
兎に角、今は本番中。まずは演奏に集中しなきゃ。
桃子はマイクの前に立って、ソロの前にタイを直すふりをして触ってちょっと心を落ち着けてから、フルートを構えた。
今回のイベント、ダンスだけで参加する曲もある。
ダンスメンバーは佐紀、桃子、雅、千奈美、早貴の五人。
人数に余裕があるパートからの選抜だ。
舞美が部長挨拶を行っている間に、ジャケットを脱いでタイを外し、代わりに制服のリボンをつけて、パンツも制服のチェックのスカートに着替える。
やっぱりダンスつき曲は盛り上がるよね。
「モーニング娘。のLOVEマシーン、星野源の恋。二曲続けてお送りしました。私たちのダンス、いかがでしたか?ー」

420名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/31(月) 08:42:22.080

本番が終わって、ステージの片付けを行っていると、三年生達が声をかけに来てくれた。
「代替わり後の初本番、お疲れ様」
「先輩達もわざわざ見に来てくださってありがとうございます」
舞美と挨拶を交わしているさゆみを見て、雅のことを相談してみようかなとも思ったけれど、片付け最中に話をしになんて行けない。
三年生達は、挨拶を終えたらすぐに帰ってしまった。
「本番お疲れさまです。学校に戻ったら反省会。その後にリーダー会議を行うのでよろしくお願いします。じゃあ、学校に戻ろう」
リーダー会議を終えてからも帰る気分になれなくて、桃子は一人で残って練習するつもりでフルートを用意していた。
「もも、帰んないの?」
「んー。ちょっと練習してこうかなって思って。舞美は愛理ちゃんまってるんでしょ?早く帰りなよ。佐紀ちゃんもちい待ってないの?」
「愛理は待ってるけど、それよりもも大丈夫かなって」
「あー。今日は先に帰らせたから。ちょっとももと話しようかなって思ってさ」
「なんか気を使わせちゃってごめん。大丈夫だから」
「そんな顔されてたら帰れないよ。もも、うちら友達じゃん。みずくさいよ、なんかあるなら相談してくれればいいのに」
「そうだよ。大切な仲間なんだからさ。私らに言いたくないなら仕方ないけど、遠慮しないでよ」
「ごめん。もうちょっと、一人で考えたいから。気持ちはほんと嬉しい。ありがとう」
桃子は二人へ申し訳ない気持ちで頭を下げた。
「みやのことだよね。なんか二人、引き継ぎ式の後からおかしい」
「話さないし一緒にも帰らない。ダンスの練習の時もお互いに殆ど顔見てなかった。ねぇ、一人で考えるのもいいけど、話してみたら楽になることもあるよ?」
「ごめん。もう少しの間だけ待って。一人でなんとかしたい」
二人は絶対にいつか話してねと言って帰っていった。
大切な立ち上げの時期なのに、もものことで心配かけてごめんね。

421名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/31(月) 08:47:38.870

一人だけになった練習室。
練習するつもりだったけど、フルートを吹く気も起きない。
舞美と佐紀には何とかするとは言ってみたものの、どうしたらいいのか全然判らない。
話をしようにも、どう話をしていいのか判らない。
あの翌朝、起きた雅は最初すごくニコニコしてて嬉しそうだった。
桃子は雅を見るとなんだかドキドキしてしまって、目を見れなくて、話す言葉もぎこちなくなってしまって、そんな自分に戸惑っていた。
もも先輩、照れてんの?なんて言っていた雅も、時間が経つにつれて、笑顔が消えていった。
申し訳なくて、何とかしようと焦るほど余計に挙動不審になってしまった。
「もも先輩。最後の一個のお願い。昨日寝れなかったんでしょ?みやの膝枕で、ちょっとでいいから寝て。もう、ワガママ言うのはこれで最後にするから」
泣きそうな顔で雅は桃子にそう言った。
違うんだよ。みーやんが悪いんじゃなくて。ももがなんか恥ずかしいだけ。ごめんね。
どうしてそう言ってあげられなかったんだろう。
ソファで膝枕をされて、頭からタオルをかけられた。
雅は途切れ途切れに小さな、ほんとに小さな声で風になりたいを歌っていた。
タオル越しに頭を撫でてくれていたけど、きっとあの時雅は泣いていた。
そろそろ出掛けるから、といって別れるまで殆ど会話もなくて、雅の目は赤くなっていた。
「もも先輩、ありがとうございました。ワガママばっかり言ってごめんなさい。もう、ワガママ言ったり、甘えたりしません。今まで迷惑かけてごめんなさい」
桃子が言い返す暇を与えてくれずに、雅は走っていってしまった。
あの時に追いかけていれば、今こんなに気まずい状態にならずにすんだのかな。
もも、おかしいんだよ。
みーやんを見てると落ち着かない。
みーやんの音はいつでもはっきりと聞き取れる。
話ができなくて、一緒に帰れなくて、寂しい。
どうしたらみーやんと前みたいにいられるんだろ。
どうしてみーやんはあの時にももに大好きって言ったの?
みーやんは、今なに考えてるの?
あぁ、もも、みーやんのことばっかり考えてる
みーやんの事考えると、苦しい。この気持ちはなんなんだろ

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