まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

722 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/15(土) 19:36:54.23 0

ゴールデンウィークも終わり、1年生全員が合奏に参加するようになった。
吹奏楽部は7月に文化祭、8月にコンクール、9月には定期演奏会と毎月のようにイベントが待っている。
それぞれで演奏する曲も決まりはじめ、楽譜係の桃子は忙しかった。合宿で1年生の代表や係も決まった為、仕事も教えなければならない。
楽譜係になったのは雅だった。
3年生は進路指導があるため今日はお休み。できれば今日中にある程度目処をつけたい。
部室から楽譜を持ち出し、職員室で2台あるコピー機を独占してどんどんコピーをしていく。
演奏者へ渡すパート譜は1枚ずつのコピーで済む。パートの人数によって複数必要ならば自分達でコピーしてくれる。
指揮者や各パート、セクションのリーダーへ渡すフルスコア(全てのパートが乗っている楽譜)はページ数もコピーする枚数も多いし、製本までしなければならない。
「みーやん、パート譜どんな感じ?終わりそう?」
「あともうちょっと」
「終わったらフルスコア手伝って」
出来上がった楽譜の束を抱え、よたよたと部室へ戻る。
「みや、部室今日はじめて入った。っていうか、部室あること知らなかった」
「確かに練習室と楽器庫しか普段使わないもんね。ももも去年初めて入ったときに存在を知ったよ。殆ど楽譜置場と化してるから、楽譜係はここに籠ることも多いけど、他の子は入ったことない子も多いんじゃないかな」
「ちゃんと綺麗に並べられてる」
「分類とかその内みーやんにも教えるよ。とりあえず今日はこのフルスコア達を作っちゃおう」
暫く無言で作業を進めていく二人。紙を折り、ホッチキスの音だけが響く。

723 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/15(土) 19:37:39.70 0

「みーやんが楽譜係とか意外だったよ。ももは本とか好きだし、初心者で入部したからあんまり仕事内容とか理解しないままなっちゃったけど」
「みや、本読むのは苦手だけど、楽譜見るのは好きだから」
「なーんだ。ももと一緒にいたいからじゃないのかー」
「そんな訳ないし」
「みーやん顔真っ赤だよ」
「気のせいだし。チークだし」
「そっかそっかー。みーやんはツンデレさんだなぁ」
「なっ、ツンデレじゃないし。やめて」
真っ赤な顔でしかめっ面して可愛いなぁ。
そろそろ本気で怒っちゃいそうだし、みーやんからかうのはここまでかなぁ。
「そういえば月末中間テストだねぇ。来週からは部活動禁止期間だし。みーやん大丈夫?」
「あー…結構ヤバイ、かも」
「うちの部その辺かなり厳しいよ?石川先生超怒るから。超怖いから。60点未満で補習参加、補習期間は合奏練習参加禁止。追試で不合格なら一番近い本番の参加禁止だから、文化祭で演奏できなくなる」
「ウソ……ヤバイ、かも」
「えっと、どの教科?」
「全部」
「嘘でしょ?1年の1学期中間だよ?ももが教えてあげようか?」
「もも先輩頭いいの?」
「ももは学年一桁台キープしてますから」
「ぅー…お願い、します」
数日後、佐紀ちゃんも千奈美から泣きつかれたらしい。
雅から1年生へ補習になったらどうなるかが伝わったらしい。
なっきいやまあさは普通に勉強ができる方で、他の子達も補習を受けるほどではない、と舞美はなっきいから聞いたらしい。
1年生同士で勉強を教えあったが、あの二人は出来なさすぎて教えられなかったらしい。
佐紀ちゃんと二人で苦笑い。
お互い、おばかちゃんになつかれたもんだねぇ

724 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/15(土) 19:38:23.23 0

部活動禁止期間に入り、本格的に雅に勉強を教えることにした。
去年ももが使ってた問題集を解かせてみたら見事に1問も解くことが出来ないみーやんに逆にビックリした。
中学レベルの問題もあったはずなんだけど。
桃子自身もテスト勉強しながら教えるため、雅を自宅へと連れて帰ることにする。
多少ごちゃごちゃしている自室へ招き入れ、着替えて飲み物を台所から取って戻ると、何故か雅は片付けをしていた。
「何してるの、みーやん」
「ごちゃごちゃしてるの落ち着かないから片付け」
「ごちゃごちゃしててごめんね。でも違うでしょ。勉強しに来たんでしょ。やる気ないならもも自分の勉強だけするから帰って」
「ごめんなさい。教えてください」
数学から、というのでまずは問題を解かせてみて、雅自身何が分からないか分からない状態だと判断できた。
一つ一つの要素を分解して教えてやれば理解はできる。
ある程度理解できたようなのでまた問題を解かせてみた。
今度は応用が出来ない。
考え方のヒントを出してあげれば解くことができる。
どうやら基本的な頭は悪くはないらしい。思っていたよりは手をとられない。
問題集を解かせている間に桃子自身のテスト勉強も進める。
普段からそれなりに勉強しているし、成績も落ちずにすみそう。
別に成績はそこまで拘らないが、もし成績が落ちたら雅が気にしそうで嫌だな、と思った。
人に教えるのは復習になるとも言うし、ちょうどいいか

725 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/15(土) 19:39:07.70 0>>895>>896

中間テストも終わり、返却を待つのみとなった。
「佐紀、もも。二人はどんな感じ?大丈夫そう?」
「私はいつも通りかなくらいだけど、千奈美がね。大丈夫だと思いたいけど、ちょっと心配」
「ももも一緒。自分の結果より心配だよ」
「二人とも賢いもんねぇ。自分の事は余裕かぁ」
「舞美だって成績いいくせに」
ホームルームで順位表が渡された。
学年9位。普段より順位は多少低めだが一桁台は一桁台だ。
あとは心配なあのこの成績を待つだけだ。
放課後、部室で楽譜の整理をしていると雅が走り込んできた。
勢いよく飛び付かれ抱きつかれてバシバシ背中を叩かれる。
痛い。ていうか近い。息苦しい。顔をあげて肩に顎をのせて呼吸を確保する。
「大丈夫だった!もも先輩ありがとう!」
「おめでとう、頑張ったねみーやん。ところで背中が痛いんだけど」
ばっと万歳されて放されたので雅を見てみると真っ赤だった。握り締めているのは順位表だろう。
「みーやん、持ってるの順位表でしょ?もも見せてもらってもいい?」
こくこく頷いて渡された順位表。
各点数を見てみたらギリギリのものもあったが、全て60点は越えていた。
「最初はどうなることかと思ったけど、教えた甲斐があるよ。おめでとう、みーやん」
「あの、ありがと、もも先輩」
「みーやん、千奈美と同じクラスでしょ?あの子は大丈夫だった?」
「えっと、かなりギリギリだけど大丈夫。あの、えっと、抱きついてごめんなさい」
「あー。女子高だし、スキンシップ激しい子多いし、舞美とか。ナチュラルに肩とか腰とか抱いてくるし、慣れてるから別に気にしないで」
「ふーん、慣れてるんだ。へー」
あれ?なんか機嫌悪くなった?
「そういえばもも先輩は?みやのせいで成績落ちたりしてない?」
「ももはできる子ですから。きっちり一桁キープしてます」
ふふん、と笑って順位表を見せてあげる。
凄いと誉められて、胸を張る。
頑張って一桁キープ出来て良かったなぁ、と思った。

つづく

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

どなたでも編集できます