715夏焼雅生誕祭企画@無断転載は禁止2017/08/25(金) 00:02:25.940
「みやおめでとう」
珍しく誕生日当日にプレゼントらしき箱を持って現れたもも。
そのももの顔には大きい絆創膏を貼られていた。
「どうしたのそれ」
「ちょっと飼い猫に引っ掻かれて」
予想外の返答に思考が停止する。
急な沈黙に桃子は不思議そうな顔。
「もも動物苦手じゃなかった?」
「苦手なんだけど少し前に拾ったんだよね」
みやにそっくりなんだよと黒猫の動画を見せてくる。
何が似ているのかよくわからない。
むしろチラチラと画面の端にいる白猫の方がももに似ていて気になる。
「似てるでしょ?」
「わかんない。それより引っ掻かれるなんて懐かれてないんじゃない?」
引っ掻いたのはこっちと白猫の方を指すもも。
「みやには懐かれてるよ」
「はっ?」
しまったと顔をしかめたもも。
「えっこの猫、みやって名前なの?」
気まずそうに目を逸らして渋々といった様子で頷いた。
「あまりにもみやに似てたから…それよりほらこれ誕生日プレゼントなんだけど」
ずいっと目の前に置かれた箱。
明らかに話題を逸らされた。
「夢でね黒猫のみやがみやになってものすごくももに可愛く懐いてくれてね。黒猫のみや抱きしめてたから見た夢みたいなんだけど」
718夏焼雅生誕祭企画@無断転載は禁止2017/08/25(金) 00:10:04.890
白猫の方にがりっとやられちゃったんだよね痛かったとぼやくもも。
話の展開についていけない。
「もう一回見たいんだけどまた引っ掻かれるのはイヤ。それで思いついたんだよね誕生日プレゼント」
ちょっと意味がわからないというか理解したくない。
「だからみやこれつけてみて」
だからの意味がわからないし嫌な予感しかしない。
それでもほんの僅かな可能性に期待して中身を確認した。
妙にリアルなネコミミにシッポ。
719夏焼雅生誕祭企画@無断転載は禁止2017/08/25(金) 00:11:08.700
予想通りといえばそう。
納得いかない。
ももの中で誕生日プレゼントとは一体なんなのか。
投げつけたい衝動をぐっと堪える。
焦れたのか勝手にネコミミを付けられた。
更に勝手に写真を撮ると満足げに頷くもも。
可愛く撮れたよと見せてくるもはぁーとため息が出る。
「…シッポはいいの?」
「付けてくれるの?」
期待に満ちたももの顔。
手早くシッポをつけるともう一枚。
「満足した?」
「にゃーって言ってみて」
スマホを構えたままワクワクとした表情のもも。
いつもなら調子に乗るなと言ってしまうような要求。
でもまあたまにはいいか。
にゃー
二回鳴った音に少し後悔した。
「みやおめでとう」
珍しく誕生日当日にプレゼントらしき箱を持って現れたもも。
そのももの顔には大きい絆創膏を貼られていた。
「どうしたのそれ」
「ちょっと飼い猫に引っ掻かれて」
予想外の返答に思考が停止する。
急な沈黙に桃子は不思議そうな顔。
「もも動物苦手じゃなかった?」
「苦手なんだけど少し前に拾ったんだよね」
みやにそっくりなんだよと黒猫の動画を見せてくる。
何が似ているのかよくわからない。
むしろチラチラと画面の端にいる白猫の方がももに似ていて気になる。
「似てるでしょ?」
「わかんない。それより引っ掻かれるなんて懐かれてないんじゃない?」
引っ掻いたのはこっちと白猫の方を指すもも。
「みやには懐かれてるよ」
「はっ?」
しまったと顔をしかめたもも。
「えっこの猫、みやって名前なの?」
気まずそうに目を逸らして渋々といった様子で頷いた。
「あまりにもみやに似てたから…それよりほらこれ誕生日プレゼントなんだけど」
ずいっと目の前に置かれた箱。
明らかに話題を逸らされた。
「夢でね黒猫のみやがみやになってものすごくももに可愛く懐いてくれてね。黒猫のみや抱きしめてたから見た夢みたいなんだけど」
718夏焼雅生誕祭企画@無断転載は禁止2017/08/25(金) 00:10:04.890
白猫の方にがりっとやられちゃったんだよね痛かったとぼやくもも。
話の展開についていけない。
「もう一回見たいんだけどまた引っ掻かれるのはイヤ。それで思いついたんだよね誕生日プレゼント」
ちょっと意味がわからないというか理解したくない。
「だからみやこれつけてみて」
だからの意味がわからないし嫌な予感しかしない。
それでもほんの僅かな可能性に期待して中身を確認した。
妙にリアルなネコミミにシッポ。
719夏焼雅生誕祭企画@無断転載は禁止2017/08/25(金) 00:11:08.700
予想通りといえばそう。
納得いかない。
ももの中で誕生日プレゼントとは一体なんなのか。
投げつけたい衝動をぐっと堪える。
焦れたのか勝手にネコミミを付けられた。
更に勝手に写真を撮ると満足げに頷くもも。
可愛く撮れたよと見せてくるもはぁーとため息が出る。
「…シッポはいいの?」
「付けてくれるの?」
期待に満ちたももの顔。
手早くシッポをつけるともう一枚。
「満足した?」
「にゃーって言ってみて」
スマホを構えたままワクワクとした表情のもも。
いつもなら調子に乗るなと言ってしまうような要求。
でもまあたまにはいいか。
にゃー
二回鳴った音に少し後悔した。
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