まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

109名無し募集中。。。2019/12/05(木) 10:25:56.400

プロローグ

「ねえ、もうみんな西口さんに挨拶したの?」
清水佐紀が発したその言葉に、集まっていた全員が驚いたようだった。
室内の椅子やソファに腰掛けスマホを見ていた者、2〜3人でお喋りしていた者も顔を上げ
立って窓の外を眺めていた数人も振り返った。
それまで賑やかだった広いラウンジ内は、急に静寂に包まれた。

皆の反応に、佐紀は一瞬狼狽える様子を見せた。
「え?あれ、もしかしてみんな知らなかった?」
「聞いてないけど」
そう言ったのは須藤茉麻だった。
「薄々仕事じゃないかなーとは思ってたけど。何絡み?」
「えっ?仕事なの?」
一人で長椅子に腰掛け、くつろいでいた様子の熊井友理奈が顔をしかめる。
「仕事以外に何があるってのさ」
「千奈美知ってたの?」
菅谷梨沙子の問いかけに、徳永千奈美はぶるぶると首を振った。
「知らないよ。でもみんなマネージャーから言われて来たんじゃないの?」
窓際に立っていた小関舞が声を潜め、隣の森戸知沙希に顔を寄せる。
「何するんだろ」
「んー、なんだろ、DVDとか?」
「このメンバーでですか?」
梁川奈々美の声は思いのほか大きかったため、一同の視線が向いた。奈々美は口に手を当てた。
奈々美のすぐ横にいた船木結は、佐紀の方に伺うような視線を投げた。
「挨拶すぐ行った方がいいですか?」
「あー、いや、別にいいんじゃない?あとでみんなで行っとけば」
佐紀の間延びした様子に、再び茉麻が口を開く。
「で、何の仕事なのよ」
「知らなーい。あたしも聞いてないもん」
部屋の隅のソファに座っていた山木梨沙は、不安げに瞬きした。
「ももち先輩、何か聞いてたりします?」
小さいテーブルを挟み、向かいに座っていた嗣永桃子は
再び視線を落としたスマホから顔も上げずに言った。
「梨沙ちゃん聞いてきてよ」

その時、室内のさざめきを吹き飛ばすような、軽やかな声が響き渡った。
「みんなー、ちょっと」
皆が一斉に声のした方を向くと、夏焼雅が部屋の入り口に姿を現していた。
一瞬、ラウンジにいた全員が同じことを思う。

皆の予感を知ってか知らずか、雅はそのまま言葉を継いだ。
「西口さんがみんなに話があるって」

広大な林の中にある3階建のコテージだった。
ある者は一人で、または数人まとめて、マネージャーからの指示を受け
電車、バスやタクシーなどを乗り継いでこの場所に集まっていた。
3階にあった広い遊戯室のような場所で一緒に、西口の長い長い話を聞いてから
一同は再びラウンジに戻っていた。日は暮れ、外は真っ暗になっていた。
皆が暗い面持ちで、一様に口は重かった。何から話せばいいのかわからなかった。
それほど、さきほどの西口の話は難解を極めた。その真意を誰もが測りかねている。
口火を切ったのは友理奈だった。
場の重苦しい空気を振り払うように友理奈は努めて明るく、大きな笑みをつくった。
「人狼なんているわけないじゃん。みんな大げさだなぁ」

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