まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

861 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/09/04(日) 13:41:32.83 0
2016/8/25 …日本武道館


「Buono!」コールが武道館に響き渡る。
3時間にも及ぶライブを終えた私たちは、余韻もわずかに、未だ熱気に包まれた武道館を後にした。
冷えた風が火照った体を吹き抜けた。夏が終わろうとしている。火照りは切なさへと変わって行く。

「みやー!愛理ー!じゃあねー!」

そう言い残すと足早にタクシーに乗り込んだ。
急がないと、いつまでマネージャーさんがみやを引き止めていられるかわからない。
運転手さんに行き先を伝え、サプライズのための準備をする。
今日はみやの誕生日。この日のためにケーキを予約した。
桃子にはどうしても失敗できない理由があった。

892 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/09/04(日) 23:25:16.23 0
話は半年前に遡る。



3月6日、二日間に及ぶバスツアーから帰宅した桃子は自宅のベッドに倒れこんだ。

「疲れたぁ…。」

思わずため息とともに声が漏れる。
気付けばもう24歳、たった二日間のバスツアーなんて以前なら屁でもなかったのに、今日は体の節々が痛い。
Berryz工房活動停止から1年。色々な出来事があったけれど、無事24回目の誕生日を迎えることが出来た。
1年前と違うのは、あの頃よりもちょびっとだけBerryz工房のメンバーが遠くなってしまったような気がすること。
そして、一番大切な・・・・

思案もそこそこに、桃子は落ちるように眠りについた。


翌朝、桃子はマネージャーさんからの電話で目を覚ました。
軽く打ち合わせをした後、昨日は楽しかったかと聞かれたので、楽しかったと返しておいた。
何やら笑いながら喋っているかのような声だったような気がしたが、気のせいだろう。
寝ぼけ眼で携帯を見る。どうやら、昨日あれからまだお誕生日メッセージを送ってきてくれた人がいるらしい。
いくつか通知が溜まっていた。

「えーっと…あ、みやからだ。」

通知の中に雅からのメッセージを見つけ。少し顔がほころぶ。
時間は…昨日の23時57分。毎年6日になった瞬間に送ってきてくれていた雅にしてはタイミングがギリギリだ。
メッセージを開くと、一言「誕生日おめでとう。」とだけ書かれていた。
あまりにそっけないメッセージに少しだけ悲しくなったが、それよりも単純に忙しかったのだろうと思うことにした。

893 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/09/04(日) 23:25:32.48 0
その後しばらくして、マネージャーさんからあの日雅がももからの電話を待っていたことを知った。
スケジュールも、わざわざ夜を空けていてくれたらしい。
そういえば、これまで毎回バスツアーの後にあった反省会があの日はなかったっけ。
それにしても、一緒にケーキが食べたいなら電話してくれればいいのに。
しかし、あの性格だ。自分からは絶対に連絡しない!と決意を固める雅の様子は想像に難くない。
自分から連絡してあげればよかったと、少し後悔した。

894 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/09/04(日) 23:25:44.41 0
7月。その日はBuono!3人そろっての番組収録だった。
結局、3月以来雅とじっくり話す機会はなく、この収録が初めてのチャンスだった。
収録は、久しぶりの3人そろってのトークだったにも関わらず、滞りなく終わった。

収録後、ピンマイクを外し。楽屋に戻る。
扉を開けると、雅は既に片づけを済ませ帰るところだった。

「あ、みや。ちょっといい?」

椅子から立ち上がった雅を呼び止める。
心なしか、雅の顔は少し悲しそうに見えた。

「もも何?みやちょっと急いでるから、今度でいい?」
「それに、そんな、話すことがあるような関係じゃないでしょ。」

そう言い残すと、雅はさっさと楽屋を出て行ってしまった。
誕生日のケーキの事、未だに怒っているのだろうか?
それにしても、4か月の前の事なのに、話す機会すらくれないなんて、理不尽ではなかろうか。
そう考えているうちに、桃子の中に段々と怒りが込み上げてくる。
こうなれば意地だ。8月25日、絶対に雅と一緒にケーキを食べてやる。桃子はそう心に決めた。

901 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/09/05(月) 00:02:51.07 0
タクシーはいつの間にか目的地に着いていた。
入り口には大きな赤い提灯が赤々と輝いている。
耳を澄ませると、店の中からは笑い声が漏れていた。どうやらまだお客さんがいるらしい。
邪魔をしないよう、桃子は裏口からそっと店に入った。

厨房を覗くと、中は思っていたよりも静かだった。
一通り料理は出し終えたのか、料理長はなにやら仕込みをしているようだ。
手を振ってみたが一向に気付く気配が無いので、迷惑にならないよう、小さな声で挨拶をする。
料理長は一瞬ビクッとしたが、桃子の顔を見て、少しはにかみ、そして手元を指差した。

よく見ると、先程まで料理長が仕込みをしていたのは、ケーキのメッセージプレートだったらしい。
ホワイトチョコレートのプレートに、赤とピンクのクリームで綺麗に枠が付けてある。
和食が専門の料理長が作ったとは思えない出来だ。
相当頑張ってくれたのだろう。料理長は少し得意げな顔をしていた。

桃子はプレートを受け取ると、早速メッセージを書き始めた。
「だ・い・す・き・な・み・や・へ…と」
1枚しかないプレートだ。失敗はできない。
ライブ終わりで疲れ切った腕を必死でコントロールする。
慎重に、10分ほどかけて、ようやくプレートは完成した。

906 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/09/05(月) 00:13:58.60 0
出来上がったプレートを眺める。
なんだか少し歪んだ字がある気もするが、仕方ない。
崩さないよう、丁寧に、これまた料理長が作ってくれたケーキの上にプレートを乗せ、箱に入れると、急いで店を出る。
時刻は22時10分。すぐに戻らないと、雅がいつ帰ってしまうかわからない。
タクシーに乗り込むと、急いで行き先を告げた。

907 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/09/05(月) 00:28:22.92 0
「とりあえず間に合うかな?」
安心してシートへ体を沈める。
少しうとうとしかけた瞬間、桃子の電話が鳴った。

鈍い動作で電話に出る。
電話はどうやらマネージャーさんからのようだが、電波が悪く、声が聞き取れない。

「もしもし?マネージャーさん?」

何度か呼んでみたが、やはり声が聞き取れない。そうこうしているうちに、とうとう電話が切れてしまった。
それにしても、電話の向こうの声がやけに慌てているような気がする。
嫌な予感がした。急いで雅に電話を掛ける。だが、何度コールしても、雅は電話に出ない。

「すみません運転手さん。行き先変更してください。」

そう告げると、桃子は再び雅に電話を掛けた。

909 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/09/05(月) 01:03:07.93 0
北へ、北へ。タクシーは不安を乗せたまま進む。
あれから、事務所や武道館、雅が行きそうな、居そうなところをいくつか回ったが、雅は見つからない。
電話だって何度もかけ直したが、雅も、マネージャーさんも、結局電話はつながらなかった。
絶望的だ。全てが水の泡。目の前が真っ暗になる。
Buono!の、そしてBerryz工房のメンバーとして、雅と接する事はあっても、
それより深い、以前のような関係には二度と戻れなくなる。そんな気がする。
おそらく、今日を逃せば次はないだろう。今向かっている場所だって、合っているかどうかわからない。
大きくため息をつき、今度は先程よりももっと深く、シートに体を沈めた。


ふと携帯の待ち受け画面が目に入る。カウントダウンコンサートのとき、Buono!の3人で撮った写真だ。

「みや、愛理…あの時は楽しかったな…」

桃子の目から涙が1滴、零れ落ちる。
そして次の瞬間、桃子は大変なことに気付いた。

「愛理!」

急いでロックを解除する。
なんて単純なことを見落としていたのだろう。タクシーに乗り込んだあの時、まだ愛理も武道館に居たのだ。
愛理なら雅があの後どうしたかを知っているかもしれない。急く手を抑え、深呼吸してから、愛理に電話をかけた。

910 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/09/05(月) 01:03:31.82 0
「もしもし?もも?どうしたの?」

愛理はすぐに電話に出た。
話を聞くと、ちょうど今帰り道らしい。

「愛理、それでね、ちょっと聞きたいことがあるんだけど…」

愛理はまだまだ話したい様子だったが、それを遮って、雅の行き先を尋ねる。

「みやってもう帰っちゃった…よね?おうちに帰ったのかな?」

そう尋ねると、少し不満そうな声で、行き先を教えてくれた。

「みやなら、ももが帰った後、ちょっとしてから家に帰ったよ。」

「そっか!愛理ありがと!またね!」

「ちょ、もも?もう切っちゃうの?」

名残惜しそうな愛理の声が聞こえたが、桃子は今それどころではなかった。

「すみません運転手さん!やっぱり行き先を…」

急いで行き先の変更をお願いした。
間違いない。今度こそ雅に会える。
桃子の希望を乗せ、タクシーは雅のもとへと向かった。

913 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/09/05(月) 01:31:48.37 0
しばらくして、タクシーは駅の前で止まった。
時刻は23時を少し過ぎたところだ。間違いなく、この近くに雅がいる。
それにしても、懐かしい。昔はよくこの駅まで雅が迎えに来てくれたっけ。
辺りを見渡す。時間もあってか、駅の周りにはちらほらと人影があるだけだ。

「急がないと。」

桃子は駅の周りを駆け回って雅を探してみたが、どれも雅ではなかった。
既に家まで帰ってしまったのだろうか?
相手が雅とはいえ、さすがに、この時間に家まで押し掛ける勇気はなかった。
不安が頭をよぎる。

「一応、上も探そ。」

そう呟き階段を駆け上がる。
駅の上は、電車が到着したところだったらしく、ちらほらと人が居た。だが、雅はいない。

「ダメだーー。やっぱりもう家に帰っちゃったのかな…。」

天を仰ぐ。次の瞬間ドッと疲れが押し寄せ、たまらず桃子はベンチに腰かけた。

「ここまで来たのに…」

思わず弱音が漏れた。だが、今日だけは諦める訳にはいかない。
心を再び奮い立たせ、前を向く。
しかし、どうすればよいのだろうか、やっぱりもう一度雅に電話をかけてみようか。
そんなことを考えながら、携帯を取り出す。


ロックを解除しようとした次の瞬間、桃子の携帯が鳴った。

「もしもし?みや?」

20160825 side:Miyabi

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