まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

295名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/23(日) 12:35:39.370

(1/2)

「ももち先輩が悪いんです。ちぃの気持ちに応えてくれなかったから」
「ごめんね。応えてあげられなくて」
「……あ、ごめんなさい、手、痛いですよね。キツく縛っちゃったから」

部屋には不思議な香りが充満している。
壁を向いたまま背中を向けている桃子の、後ろ手に括られ軽く丸められている手の中に
人差し指を差し入れてフニフニと押しながら、知沙希は言った。

「ももち先輩の心が夏焼さんのものだってことはわかってます。
でももしかしたらカラダからどうにかなるかもしれないんで」

「心は、モノじゃないんだけど」
「カラダに引き摺られる心があってもいいじゃないですか」
「そういうのに一番引き摺られなさそうな知沙希ちゃんが、それを言うんだ」
「ももち先輩がですよ。それがいいんじゃないですか」
「私の心とか言うけど、舞ちゃんのことはいいわけ」
「おぜは誰にも渡しません。それとこれとは話が別です」
桃子は黙り込んだ。
それでも、知沙希が想像したほど、今の桃子は怒っているようには見えない。
この香りのおかげかもしれないと知沙希は思った。

「フランキンセンス炊いたんです。媚薬の効果があるって」
「媚薬ね」
「あ、笑いました?ちぃも惚れ薬なんて信じてないですよ。プラセボですよね
だけどちょっと試してみたくなったんです。
実際ももち先輩は今反応してるし、ちぃは興奮してます。
そうやって、必死に我慢しながら感じてるももち先輩の横顔に」
気配を察して知沙希は咄嗟に体を引き
後ろに蹴り上げられた桃子の踵を両手で受け止めた。

「ちぃはただ美しいものが好きっていうだけなんですけど
それって自然な嗜好で何の倒錯もないと思いませんか?
抑圧された異性との性愛の代償にみたいな捉え方は好きじゃないんですよね
だったら或いはジェンダーフリーとか言っちゃう方が前向きじゃないですか
これって意味合ってます?
別にその方が高尚とか思ってるわけじゃないですよ
あ、勿論これからだって下衆に餌は与えても与するつもりは毛頭ないです
これもある意味ももちイズムですかね」
「何でもかんでも最後にももちイズムって付けて済ませるみたいなのホントやめてくれる」

それから、知沙希は知っている限りの欲情を尽くし
聞いたことのない声を聞き、感じたことのない熱気に触れた。
伝わってくるのは、桃子から愛されているということだけだった。
そんなことはわかっていた。
知沙希は何を欲しがっていたのか、わからなくなった。

296名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/23(日) 12:38:25.270

(2/2)

桃子の背中を撫でながら、知沙希は片手でスマホを繰った。

「今、夏焼さん呼んだんで、このまま待っててくださいね」
触れている肌から、桃子が全身で総毛立つのが伝わってきて
知沙希は内心喜びに打震えた。

「そういうのいいから解いて」
「恋人に助けてもらってください」
「解けよ」
「凄んでもダメです。なんか私、今日だけでまたすごく強くなった気がします」
「知沙希ちゃんは強いよ」
「夏焼さんから一生許されない人生ってすごくないですか?」
「そんなことに、なるわけないでしょバカが」
知沙希が覗き込むと、桃子と目が合った。
「私…いっそ、ももち先輩から嫌われたかったのに」
桃子はため息をついた。
「森戸さん」
知沙希の顔が歪む。
「今解かないとこれからずっと森戸さんって呼ぶけどいい」

知沙希はしぶしぶ桃子の両手首を繋いでいたバンダナを解きにかかった。
最後の結び目を緩めた瞬間、力任せに振りほどかれる。
起き上がった桃子が右手を振り上げ
思わず知沙希はギュッと目を瞑って身を縮込ませた。

振り上げた手をゆっくりと下ろしながら桃子は言った。
「そういうとこがまだまだ甘いんだよ」
「精進します」

「この匂い、なに」
部屋に入るなり、雅は立ち尽くした。
「窓開けて逃がしたつもりだったんだけどな」
「ていうか、どういう事?森戸ちゃんに呼び出された意味がわかんないんだけど」
「忙しいのにごめんね」
「あっ、ていうかゴメン、ほんといろいろ忙しくてここんとこ連絡もしてなくて」
「どれくらい時間ある?」
「んっと、1時間くらいしたらまた戻んないと」
「充分」
桃子は部屋の入り口に立ったままの雅に近づいた。
「あんまり放っておかないで」
雅の鼻孔を刺していた微かに刺のある香りが丸みを帯びる。
桃子を抱き締めると、甘さは一層強くなった。
「ももなんで震えてるの」
「えっ?」
「いいけど。落ち着くまでこうしててあげる」

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