雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ - つぐさんなんて怖くない 2nd round
302名無し募集中。。。2018/11/04(日) 15:21:15.600

桃子が気持ち悪い声で笑っている。
雅が見ると、桃子は茉麻が持ってきた漫画を覗き込んでいた。ふたりは身を寄せ下卑た笑いに肩を震わせていた。
雅は自問自答した。あれに混ざりたいか?否。
あの日からずっと桃子について考え続けている。数多ジャッジした。是非は、半々だった。だから何?
いくらジャッジしても、桃子の問いかけに対する答えに辿り着かない。
問いに戻ろう。なぜ桃子のぱんつを脱がせたいのか。
雅はきゅんとした。ノーパンのももは可愛いから。
それでいいじゃん。それで何がいけないっていうの。雅は手元にあった雑誌のページをぐちゃっと握りしめた。
ドアを開けて佐紀が戻ってくる。
「みんなー、この後の打ち合わせナシになったから」
部屋に居た全員が無言のままさっと帰り仕度を始める。佐紀は「おつかれー」と言いながら自分のバッグをまとめ始めた。
「いっちばーん」と言いながら両手を広げ、踊るように出て行く桃子を雅は咄嗟に追っていた。
「もも!」
声をかけると桃子は振り向きざまに「考えた?」と言った。
「もちろん」
「で、どういう結論になったの」
「すっごい考えた。めっちゃくちゃ考えたけど」
「うん」
「ノーパンのももが一番可愛い」
顔に飛んできた桃子の拳をすんでのところでガードする。それでもそのパワーに雅はよろけ、廊下の壁に背をついた。強い。
雅はごくりと唾を飲み込んだ。桃子はひゅぅっと息を吸った。
「わかった。そしたら聞き方変えるね。いっこだけ聞かせて」
「なに」
桃子は小さく咳払いした。
「みや…みやは、もものこと好きなの?」
「いや…別に」
その瞬間、廊下の空気が氷点下まで下がった気がした。

304名無し募集中。。。2018/11/04(日) 15:30:44.270

凄まじい気まずさに雅はめまいを感じた。
「そっ…そういうことじゃなくて」
言葉を継いだが、それ以上が出てこない。桃子は顔を引きつらせて固まっている。
そういうことじゃない。そういうことではなく
「桃のこと好きなんでしょ」桃子自身からのみならず誰彼から寄せられるその投げかけには
反射的にちょこっとだけアレルギー反応が起きてしまうのだ。
生理的なものであり、雅自身にも止められない、これはどうしようもないことで
みやは悪くない。
桃子は俯くと、ふらりとよろけた。
「わかった」
「もも」
「今度ももに触ったらマジで殺す」
分厚いぱんつに包まれた桃子の、それは凄まじい殺気だった。さすがの雅も気圧され後ずさる。
いや、負けられない。これはもう、雅の人生を賭けた戦いなのだ。
嗣永桃子。雅にはない武器を持っていた。同じグループでこれまでも刃を合わせてきた。認めたくなくても認めざるを得ない、強敵。
しかしその存在は間違いなく雅自身を高みへと引き上げてくれたのだ。それは桃子とて同じ筈。否定させはしない。
みやを拒絶するなんて、許さない。
そんなこと言うなら、こっちから先に殺ってやる。桃子の目をひたと見据えながら、雅は言った。
「やだ」
桃子はゆらりと顔を上げた。目を細め、雅の視線を射るように跳ね返す。
やんのかコラ。雅は息を止め、構えた。この戦いには、負けられないの。
集中力を極限まで高めると、周囲の雑音が遠のいた。
その時、急に狭くなった視野の中で、桃子の目がふっと歪み、潤んだ。
「ももは、みやのこと…好きだったんだよ」
「え?」
全身めがけて鉄鞠でも投げつけられたかのような衝撃に、雅の息は止まった。
それきり、桃子はきゅっと唇を結んだ。
反撃不能となり、壁に背をつけたままずるずると腰を落とす雅を残し、桃子は静かに廊下を去って行った。
「なにそれ、死んじゃう」
雅はようやく絞り出すようにそう呟くと目を閉じ、ぱったりとその場に倒れた。