雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ - るてるてずうぼ
312名無し募集中。。。2019/09/19(木) 01:03:19.800
みやの差す傘に、ポツポツと雨粒のぶつかる音がする。
最近ぐっと下がった気温に、くしゃみを1つ。
そしてなにより、気になって仕方ないことがある。
みやは言いたい。前を歩くももに、どうしても言いたい。
「それ、いつまで着るの」
着ているそれをひらひらと靡かせながら、振り返ったももはきょとんとする。
「んー?破れるまで?」
「いや、破れないでしょ」
「そうかなー、じゃあ、ずっと着る!」
くしゃって破顔したももがあまりにかわいくて、悔しいけど口元が緩む。
やばい、バレてませんように。
「雨でも走り回れるって楽しいよ?」
「別に走り回れなくていいし」
「むー、みやつまんない」
ムスッとされても困る。
高3にもなってポンチョはないでしょ。
かわいいからいいけど。いや、他の人より子供っぽいからってことね。うん。
『嗣永先輩って傘持ってないけど貧乏なの?』って、雨の日になると友達に毎回聞かれるみやの気持ちにもなってほしい。
まあ、楽しそうだからいいけどさ。
みやは傘を持ち直して、ぴょんぴょん跳ねながら前を行くももの後ろを付いていく。
よっ、ほっ、って水溜まりを避けながら進むももの背中を見ていると、本当に小学生なんじゃないかと思えてくる。
313名無し募集中。。。2019/09/19(木) 01:09:15.850
そんなことを考えていたら、でっかい水溜まり登場。でもももの進むスピードは落ちる気配なし。あれ、これ避けられるの?避けられないよね?
そう思った瞬間、ももがやっとその大きさに気付いたらしく急ブレーキをかけた。ほんとドジ。
「ももっ」
声を出したのとほぼ同時に腕が伸びていた。
傘を持つ手とは逆の手で、ももの手首を掴んで引っ張る。
バランスを崩したももが背中からこっちに倒れてきたから、なんとか受け止めた。
もう、みやの制服びちょびちょなんだけど。
「あの、...ごめん」
振り返ったももが眉を下げて泣きそうな顔してる。別に、そんなことで今さら怒んないし。
何も答えないみやに不安になったのか、顔を覗き込むようにして上目遣いで伺ってくるのがわかった。
あーもう、めんどくさい。
ももが被ってるフードの前側を指先で摘んで、ももの目を隠すようにして下に引っ張る。
かわいすぎるんだってば。ばか。
薄い唇にちゅって軽くキスをして、恥ずかしいからすぐに手を離して歩き出す。
しばらくして、後ろから走り寄ってきたももが腕に絡みついてくる。
「ツンデレみやびぃ〜」
「うっさいっ」
ニヤニヤすんな。
手を伸ばしてももが被ったままのフードを取ってから、小さな体を引き寄せて傘に入れてあげた。
「相合傘だね、みやびちゃ〜ん」
「きもいから」
ももはみやの腕に引っ付いたまま、手を握って指先を絡めてくる。こういうとこがうざい。うざいけど、たまにはいいかなって。
握り返したら、ももが嬉しそうに笑った。