雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ - 幾星霜のキスの果て(side 桃子)
158名無し募集中。。。2019/04/16(火) 01:41:04.270

嬉しそうにインスタグラムを更新するみやを、ベッドの中から見つめる
今日は朝から撮影らしくて、みやにしては早起き
ももはまだお布団にくるまって、鼻歌交じりに支度をするみやを眺めてる
携帯の画面を見ながら、みやが笑う
ズキンって、心臓が痛んだ

笑わないで

他の誰かを見て、そんな風に笑わないで
だって
だってどこかに行っちゃうんじゃないかって思うじゃん
そうやって今日も
誰かに会いに行くんでしょ

ももって優しく呼ぶくせに
ぎゅって抱きしめてくれるくせに

みやに好きって言われると
どうしていいかわからなくなる
人は欲しいものが手に入ると、それ以上のものが欲しくなるって言うじゃん
だからももが好きって言ったら、多分みやは満足して、倦怠が訪れて、そしたら、そしたらみやは−−−

みやがもも以外の誰かのものになるのが怖い
こんなことを言って、呆れられるのはもっと怖い
それ以上を考えるのが苦しくなって、目を閉じた

「もも、寝てるの?」
「ん、起きてる」

閉じていた目を開いたら、すっかり準備万端なみやが立っていた
体を起こして、瞼を擦る
みやが苦笑しながら頭を撫でてきた

「すっごい寝癖」
「今日休みだし、いいの」
「休みじゃない日もすっごいけどね」

ムッてほっぺを膨らませたら、あはって笑って指先でつんつんされた
そしていつものように、みやは持っていた小瓶のキャップを開ける
みや愛用のボディーミスト
それを自分自身の手首と首に付けた後、コットンに垂らしてももの首筋に触れた
ひんやりとした感触に、ピクッて体が震える
爽やかで凛とした、嗅ぎ慣れたみやの匂いが広がって、安心する

159名無し募集中。。。2019/04/16(火) 01:44:23.560

みやはコットンと小瓶をサイドテーブルに置いてから、ももを抱きしめた
髪を優しく梳かれて、首筋に鼻先を埋めてくる
くすぐったさと心地よさに目を閉じた
みやの背中に腕を回して抱きしめ返した瞬間、ぶわって愛しさが広がって、離したくないって思う

本当はずっとくっついていたい
どこにも行かないでって思う

みやは体を離してももの頬に触れてから、キスをくれた
唇はすぐに離れて、間近で目を覗き込まれる

「好き」

甘く掠れた声に、耳が熱を持つ
ももも好きって言おうとして、開きかけた唇からは、情けない吐息が漏れるだけで声が出ない
みやが悲しそうな顔をした気がする
だけどそれは一瞬で、すぐにまた柔らかな唇が降ってきた
舌が入り込んできて、優しく優しく、口内を溶かされる

「んっ、はっ」

水音と、2人の吐息
静かな部屋にはそれだけが響いて、もういっそこのまま2人の世界に行ければいいのに

みやの唇が遠ざかるのが寂しい
だけど引き止めることもできなくて、もう1度抱きしめられるままに身を任せた
いつもみやがしてくるみたいに、首筋に鼻先を埋めてみる
そしたら思わぬ衝動が湧き上がってきて、我慢できなくて、気が付けばそこに歯を立てていた
みやの華奢な肩がビクッて震えて、体を離される
噛んだ場所には痕が残っていた

「も、もも?」
「ごめん、なんかあの、自分でもよくわかんなくて...赤くなっちゃった、ごめん」
「...ううん、嬉しい」

みやはびっくりした顔をしてたけど、すぐにふにゃって笑って、そしてまた抱きしめてくれた
みやが、ももに笑いかけてくれる
それだけで幸せなの
だからお願い

ずっともものそばにいて