雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ - obscure 2
506名無し募集中。。。2018/12/02(日) 17:14:04.740

慰め、私を哀れに思ったみやの優しさ

みやとどうしてこんな関係になったのか
それをなんとか言葉にするとしたらこんな感じだと思う

みやとはなんだかんだで長い付き合いで
たまーに連絡を取り合っては、ご飯に行ったりしていた
先に相手ができたのは私の方
みやと久々に会った時にそのことを伝えると、『先越されたー』って悔しそうに笑ってた
その日は初めて見るくらいにみやがベロベロに酔ってたから、本当に心から悔しかったんだと思う

その少し後、みやから連絡が来た
『みやにもできた』
そっけない一言だったけど、なんだかほっとしたのを覚えてる

それ以降、連絡を取り合うことはなくなった
このままなんとなく、みやとは連絡取らなくなるのかなって、そう思い始めてもいたのに


別れたことを1番最初に伝えた相手も、みやだった

507名無し募集中。。。2018/12/02(日) 17:15:22.030

あの人は優しかったし、頭が良かったし、かっこよくもあったし、最後まで嫌われてもいなかったと思う
それでも、『別れよう』の短い言葉に込められた決心に気付かないほど、私もバカじゃなかった

その後は、何時間も泣いた気がする
泣き疲れたらいつの間にか眠っていて、目が覚めて窓の外を見たら、灰色の雲が空を覆ってた
無性に寂しくなって、手にした携帯
無意識に、みやへの発信ボタンを押してしまった自分に驚いている間に、通話になってしまった

「もしもし、もも?…何、珍しい」
「うん」
「どうした?なんかあった?」
「ううん、ちょっと、暇だったから」
「…」
「みや?」
「そっち行く」
「へ?」

そこで通話は途絶えて、数十分後には玄関チャイムが鳴り響いた
玄関のドアを開けると、なぜかムスッとした顔のみやが立っていた
まさか本当に来るとは思っていなくて、部屋着のままだ、着替えておけばよかった、なんて場違いなことを考えた

「なんかあったんでしょ」

怒ったような、拗ねたような、そんな声
あー、さすが長年の付き合い
隠し事なんてできないや

「…あの、えーっと、...…別れちゃった、へへ」

ほんの一瞬、みやの表情が歪んだような気がした
でも瞬きをしてる間に、その顔はムスッとしたものに戻っていた
玄関の外にいたみやが中に入ってきて、後ろ手にドアを閉める

「ん」
「…ん?」
「ん!」

みやが両腕を広げてる
意図が読めずに聞き返すと、焦れたのか腕を掴まれて引っ張られた
あっという間に、みやの胸に収まる

「いいよ」
「…なにが」
「このパーカーなら濡らしてもいいよ」

みやはわかりにくい
優しいのか意地悪なのか、怒ってるのか呆れてるだけなのか
いつもわからない

だけど抱きしめられていると確かな温かさがあって
安心して、寂しくて、あの人を思い出して
みやの背中に腕を回したら、堰を切ったようにまた涙が溢れ出した

510名無し募集中。。。2018/12/02(日) 17:17:13.650

「びちょびちょ」
「うん...」
「これお気に入りなのに」
「み、みやが濡らしてもいいって、...ごめん」

玄関で抱きしめていてくれたみやをそのまま帰すわけにもいかなくて、部屋に入れたはいいけど
ソファーに寄り掛かるようにして、並んで床に座ったままぼそぼそとしたやり取りだけが続く
チラッと外を見遣ると、雨が降り出していた

テーブルに置かれた麦茶の氷はとっくに溶けてしまっていた
新しいものを持ってこようとして、不意に伸びてきた手に腕を掴まれて立ち上がることができない

「み、みや?」
「泣いてちょっとは落ち着いた?」
「...うん、ありがと」
「本当に?」

その声から、本気で心配してくれてるんだとわかる
だからちゃんと目を見て、笑顔を作った

「本当に」

途端にみやが不機嫌そうな顔をするから、私は焦る
グッと体重をかけられて、そんなことを予測していなかった私はあっけなく床に倒された
ますます焦って、あわあわと口を開く

「え、な、なに」
「あのさ、そんな悲しそうな顔してるくせに、無理して笑う必要ないから」

私の頬に触れたみやの指先は、微かに震えていたと思う
あまりの予想外の事態に、もう声すら出ない
目を見開いたまま固まっていると、みやの顔が近づいてきて、私の唇に唇で触れた
ほんの一瞬だったけれど、意味がわからず瞬きを繰り返すことしかできない

「みやが、慰めてあげよっか」

みやは相変わらず感情の読めない声でそう言うと、もう1度唇を寄せてきた


拒否するって選択肢がなかったわけじゃない
むしろ混乱した頭では、こんなの有り得ないって気持ちの方が大きかった
だけど、みやの瞳を見てると断るなんて許されない気がして
逆らうことはできなかった

その日を境に、抗えない快感と曖昧な関係に、私たちは溺れていった