唯たちがクルージングを楽しんでいる頃、プールでは
りあむがおろおろしていた。光の空間に慣れず、
ぼっちは嫌だけど人とは会話が続かない…。そんな
りあむに、通りがかった心が共に過ごしてくれる
ことに。途中で愛海も加わり、面倒見のよさを見せる
心に、りあむは新たなママみを見出すのだった。
りあむがおろおろしていた。光の空間に慣れず、
ぼっちは嫌だけど人とは会話が続かない…。そんな
りあむに、通りがかった心が共に過ごしてくれる
ことに。途中で愛海も加わり、面倒見のよさを見せる
心に、りあむは新たなママみを見出すのだった。
唯たちがクルージングを楽しんでいる頃 | |
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心 | さーてっ、午前中はビッグウェーブに乗りまくったし、 午後はプールで映え散らかしちゃうぞ☆ っと……ん? |
りあむ | おろおろ……おろおろおろおろ……。 |
心 | ……んー。 なんか、口で「おろおろ」言ってる子ちゃんがいるなー……。 こういうの見過ごせねーはぁとって……健気☆ |
おーい、りあむちゃん。 そんな隅っこでおろおろして、どしたん? プール、入れば? | |
りあむ | あうっ!佐藤さん! |
心 | は・ぁ・とって呼んで☆ |
りあむ | あっ、はい。佐藤はぁとさん。 |
いや、なんていうか、その…… ぼくが一緒にプールなんて、許されるのかなって……。 そもそも、こんな光の空間にいたら消えちゃいそうだし……。 | |
あとやっぱ、普通にぼっちで浮いちゃってどうしようみたいな? 正直、誰かが声をかけてくれるのを期待してたけど 実際に声かけられるとそれはそれで会話もたないっていうか。 | |
前にリゾートで撮影あったときは Pサマがいろいろいい感じにしてくれたんだけど、 なんかPサマ忙しそうだし? はい詰み終わった、みたいな? | |
心 | オッケーわかった! 御託はいいから行くぞ、おりゃ☆ |
心 | ほれ、別に怖くもなんともないでしょ? リゾートっつったって、プールはプールなんだから。 |
りあむ | あぁー……極楽ぅ〜……。 ありがとう、はぁとさん。 ウザかわキャラ同士、これからも……仲良く……。 |
心 | だーれがウザかわだっつーの☆ はぁとは正統派きゃわいいだろうが☆ そんなこと言ってると、スウィーティーにすんぞ☆ |
りあむ | スウィーティーいんするって何!? |
愛海 | (うひひっ……ふたりとも盛り上がってるなぁ。 だ・か・ら……今がチャンス!) |
(すぅー……っと、なるべく波を立てないように泳いで…… うひひ♪ 目標のりあむ山まで、あとすこし……) | |
心 | はーい、愛海ちゃん♪ そ・こ・ま・で。 |
愛海 | ぎゃふっ! |
あーん、バレた! あやめ師匠直伝の棟方流忍術、水遁・風林火山を破るとは……。 やるね、はぁと山♪ | |
心 | 普通に超見えてたわ! |
愛海 | 残念、りあむ山はお預けかぁ……。 ま、でもいいや、眼福眼福ぅ〜♪ |
りあむ | た、楽しそうだね……。 |
愛海 | だって、ここにいる子はみーんな水着なんだもん♪ 遊び放題よりどりみどり、マウンテンがバイキングだよ〜っ♪ |
りあむ | マウンテンがバイキングって……なんだそれ! 意味わかんないし!あはは! |
って……あう。 | |
心 | なに、どしたんりあむちゃん。 お腹空いてんの? |
りあむ | あ……お昼食べてなくて……。 |
愛海 | え、どうしたの? 調子でも悪いんですか? 大丈夫? |
りあむ | 今日は、リゾートでテンションあがって、調子のって 朝ご飯いっぱい食べたんだけど、ぼく、いつも朝食べないから、 つまりお昼にお腹空かなくて……。 |
だから、どっちかっていうと、悪いのは頭? そんで今になって安心してきたら、なんか お腹空いてきた、みたいな……そういう、めんどくさいヤツ? | |
心 | あーあー、わかったわかった! はぁとたちに任せろって☆ |
りあむ | え? なにこれ? プールに浮かべて食べんの? バカなの? セレブ気取りなの? 年収が高いとこうなるの? |
心 | バカとかいうなし☆ これがイマドキのオシャレなんだぞ☆ んで、どうする? りあむちゃんはやらないの? |
りあむ | やる!! |
心 | ほらほら、りあむちゃん、あーん☆ |
りあむ | あ、あーん……♪ うへへ……あ、ちょっとキモいの出ちゃった。めんご。 |
心 | まったくぅ、このはぁとに「あーん」させるなんて☆ 超超スウィート大サービスなんだから☆ ありがたく感謝しろよ☆ |
心 | ……ってかんじで、午前は過ごしてたんだけど、 菜々パイセンの腰がノウッになっちゃったから、 波乗りしゅがみんは解散したってわけ! |
りあむ | すご。サーフィンとか、陽の極みじゃん。 ぼくが乗れるのはネットサーフィンと、 あとは……あっ、時代のビッグウェーブ乗れてるな? |
愛海 | 調子はノリノリだね!? |
……ふぅ。 けっこうお喋りしたし、あたしはそろそろいきますね。 まだ見ぬお山が、あたしを呼んでいる! | |
心 | 懲りないし飽きないねぇ。 |
愛海 | あたしの生きがいだもん! んじゃ、ふたり山とも、またね♪ |
いやっほーうっ!! | |
りあむ | ばいばーい♪ |
はー……。 愛海ちゃん、めっちゃ元気、超かわいかった。 わきわきされてもよかったかもしんない。 | |
心 | 好きなことをあんだけまっすぐ楽しめるって、いいことだよ。 まぁ、向かう先はともかく……。 |
加蓮 | おーい、りあむ!心さーん! |
りあむ | あ、ママ!唯ちゃん! |
唯 | 加蓮ちゃん、ママなの? なにそれウケる! |
加蓮 | 心さん、気を付けて。 あんまりりあむの世話を焼くと、ママになるから。 |
心 | なにそのホラーな世界観。初耳なんだけど。 |
りあむ | え? はぁとママはもうとっくにママだけど? |
心 | ギャーッ!! やめろし!加蓮ちゃんのママはギャグで済むけど、 はぁとの年になると重みが違うんだよ!! |
ほら、響子ちゃんとか! 響子ちゃんとかぴったりじゃん! | |
りあむ | 響子ちゃんかぁ。 |
加蓮 | え、なに? 響子は違うの? 意外……。 |
りあむ | いや……年下のママはヤババじゃん。 |
だって響子ちゃんはさ、年下だし? 普通に受け入れられちゃいそうだし? さすがのぼくにも、ここは超えたらマズいラインってわかる。 | |
唯 | よくわかんないけど、こだわりがあんだねー。 |
りあむ | うわわ、クルーザーとかアツい! 絶対楽しいじゃん!いいないいなー。 ぼくももっと遊びたい! |
加蓮 | うん!まだまだ遊んじゃお! |
唯 | じゃあじゃあ、このままみんなでゴーゴーゴーゴー! |