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魔法大全』第1章「魔法の法則」より。

呪文を作る(INVENTING NEW SPELLS) pp.14-15

 創意あるGMは、好みに応じて新たな呪文を創りだしてもかまいません。こうした新しい呪文は、すでに存在している呪文とのバランスが取れていなければなりません。呪文のバランスを取るのは厳密な科学でこそありませんが、この後に示す指針が役に立つはずです。指針に示された消費エネルギーは、通常呪文の消費エネルギー範囲呪文基本消費に相応しいものです。ほとんどの呪文の維持に必要なエネルギーは、それをかけるさいに必要なエネルギーの半分(端数切り上げ)になります。

指針

 指針は、あくまで指針に過ぎません! GMは指針で推奨された消費エネルギーが相応しくないと感じれば、それに従う必要はありません。
戦闘呪文:
 消費エネルギー1点につきダメージ1D点、2Dメートルの突き飛ばし疲労ダメージ1点、1秒の盲目状態が一般的です。

精神的、肉体的に困難な状態を引き起こす呪文:
 集中を乱す状態を引き起こす呪文は、およそ2点のエネルギーを消費します。肉体の自由を奪う呪文は、およそ5点のエネルギーを消費します。

能力値を向上させる呪文:
 消費エネルギー1点で技能レベルを2点、あるいは副能力値を1点上昇させます。

物理的な障害に関わる呪文:
 消費エネルギー1点で、退去しなければダメージを受ける範囲――ガスの雲や放射線などで――を生じさせます。消費エネルギー2点で、簡単には通過できない障害物――壁、落とし穴など――を生じさせます。消費エネルギーが3点になると、目標は特定の障害物を無視して、自由に通り抜けられるようになります。消費エネルギー4点で、目標は特定の障害の影響を受けないようにできます。

有利な特徴や不利な特徴に関わる呪文:
 呪文目標有利な特徴不利な特徴を与える場合、特徴CP3点につき、エネルギーを1点消費します。

情報に関わる呪文:
 ほとんどの情報呪文は、消費エネルギーが2点です。秘密を明らかにする呪文は4点以上のエネルギーを消費します。

特殊効果に関わる呪文:
 ゲームの仕組みに重大な影響をもたらさず、なおかつ効果が長く続かない呪文の消費エネルギーは1点が適当でしょう。

 射撃呪文最大射程は80メートルが普通です。しかし、GMが射程を変更したり、呪文の有効性を調整する必要があると感じた場合は、射程距離を適当に調整してかまいません。
 生き物や意識のある目標を変化させたり、操ったりする呪文は、通常は抵抗呪文になります。
 強力な呪文は、多くの前提条件が必要であったり、習得難易度が至難であったり、あるいはその両方であったりするのが普通です。
 新しい呪文は、どのPCでも学ぶことができる呪文にしても、特定のNPCだけが知っていたり、どこか隠された魔法書にしか記されていない呪文にしてもかまいません。後者の場合なら、こうした新しい呪文を探求するシナリオというのも考えられるでしょう。新たな呪文の発見は発見者に有利さをもたらすだけでなく、文明地域に住む強力な魔術師が、貴重な知識に対して相応の報酬を支払うでしょう。


プレイヤーが新しい呪文を開発する(Player-Created Spells) p.15

[[プレイヤーが新しい呪文を開発する>#Player-Created_Spells]]
 一方で、失われた都市の図書館の探索に飽き飽きしたPCが、独自の呪文を研究しようとするかもしれません。新しい呪文を発明できるのは魔術師だけです。
 新たな呪文の開発には、新発明のルールを用います。新しい呪文の開発には、〈魔法学技能が必要です。技術系呪文以外のたいていの呪文には、文明レベルによる修正はありません。また、呪文には「複雑さ」もありません。呪文には最終的な“製品”が存在しないため、生産の段階もありません。
 呪文の開発は、研究を行なうキャラクターが望みの呪文の内容を述べることではじまります。GMはその呪文の内容を通常の書式で呪文クラス呪文系統エネルギー消費準備時間持続時間前提条件を含めて一記述します。GMは、開発しようとする呪文に対して、開発をはじめる前に身につけておかねばならない、あるいは発明していなければならない前提条件があるかどうかを決めることができます。
 発想判定は、〈魔法学技能で行ないます。このとき技能レベルから、「複雑さ」の修正の代わりに新たな呪文前提条件の数を差し引きます。開発するキャラクターが必要な系統呪文を1つも知らない場合、そうした系統1つにつきその修正を適用します。マナ密度が「疎」の地域では、-5の修正があります。
 発想の段階を経て、見込みのある呪文の言葉を得られたら、研究者(あるいは助手)は新たな呪文の習得にCPを費やさねばなりません。この時点で、試作型の呪文が作りだすことができます。魔法の作業場が必要で、作業場に必要な設備の価格は$(前提条件の数+1)×400×(舞台設定に応じたエネルギー消費の単価)になります。研究者と助手は必要な品物を自分たちで魔化することで、必要額の90%を相殺できます。必要額の10%は消費材料にあたり、これは必ず買いいれなければなりません。魔法の作業場は一度作ってしまえば、将来の研究にも利用できます――作業場に必要な費用のうち、消費材料でない部分はいつまでも再利用できます(ファンブルすると、設備の一部が壊れて使えなくなるかもしれませんが)。
 試作判定は新たな呪文技能の判定になり、儀礼魔法呪文を唱えます(単独で行なうこともできます。この過程は魔化を行なう場合と同じです)。優秀な助手による試作判定の修正は適用されます。発想の段階で用いた修正値はすべて適用します。試作判定ファンブルすると、通常の呪文ファンブルした場合と同様になり、呪文ファンブル表(7ページ)を振ります。試作の試みには丸1日が必要です。
 試作に成功した呪文にも欠陥が含まれている場合がありますが、それが検証されることはほとんどありません。大きな欠陥は通常のファンブルと見分けがつかず、新たな呪文の欠陥は後々まで残ったままになるのが普通です。すでに確立された呪文にも欠陥がありましたが、魔法使いが何世代もかけてそれらを解消しています。しかし、新しい呪文は、いつ起こるかわからないトラブルを抱えているでしょう。
 新たな呪文魔化によって品物にこめる場合、その呪文自体を別個に開発する過程になります。魔化を行なう場合、前提として必要な《魔化》の呪文のぶんだけ前提条件の数が増えるため、普通に開発するより実際には困難になります! 
 実験好きな魔化術師たちは、簡単にはあきらめない粘り強さを持っているでしょう。
 GMは、魔術師呪文の開発する場合も「発明家」の特徴を適用してかまいません。しかし、このような場合、GMにとっては必ずしも歓迎できない、魔法学についての多くの無茶な発展がもたらされることが多くなるでしょう。


コラム:魔法使いのキャラクターをデザインする(Designing Wizard Characters) p.15

[[魔法使いのキャラクターをデザインする>呪文を作る#Designing_Wizard_Characters]]
 たいていの魔法使いは、高い知力と何レベルかの「魔法の素質」を持つように作られます。疲労点も欠かせません。なかには生命力を高める魔法使いもいますし、直接疲労点を高める魔法使いもいます。疲労点は「呪文を唱えるときしか使用できない」制限を付ければ、10%安く身につけることができます。
 あまりあからさまではありませんが、魔法使いにとって役立つ有利な特徴もあります。「並列思考」は身につけることができるなら、同時に複数の呪文集中でき、非常に役立ちます。「睡眠不要」の魔法使いは、永遠に呪文を維持できる力を潜在的に身につけることになります。「マナ増幅」はマナ密度が疎あるいは並の世界では、明らかに有利な特徴です(もっとも、密な世界では確実に危険ですが)。魔化を手がける魔術師儀礼魔法を行なう魔法使いにとっては、「視覚化暗示」の特徴が非常に役立ちます。こうした呪文が持つ儀式的な性質は視覚化に向いているのです。「視覚化暗示」と高い知力を持つ魔法使いは、儀礼魔法が非常に得意になります。
 たいていの世界設定において、魔法使いは、神秘の世界をどれだけ幅広く学習したかを表わす技能も習得します。ほとんど場合〈魔法学技能を含みますが、魔法使いは〈錬金術〉〈伝統療法〉〈秘伝〉〈強靭精神〉〈神秘学〉といった技能も習得したくなるでしょう。

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