GURPSよろず

第4版『ベーシックセット』第13章「特殊な戦闘の状況」の「爆発物」より。

　手榴弾や《爆裂火球》のような呪文攻撃は、命中してから爆風を生みます。そのような攻撃は、攻撃型の後に「爆」という記述があります。例えば「叩き　爆」は叩きの爆発、「焼き　爆」は焼きの爆発……などです。
　リストにあるダメージを直接命中した相手に与えた後で、爆発は半径（2×ダメージを決めるサイコロの個数）メートル以内にいる全員に"爆風ダメージ"を与えます。例えば6D×2の爆発ダメージは、周囲24メートルダメージを与えます――運がよければダメージはごくわずか、あるいはまったく受けないこともありますが。
　表に書かれたダメージは命中した目標に対しては"そのまま"適用します。爆風を浴びたものはみなダメージを受けますが（3×爆心からのメートル数）でそれを割ります（端数切捨て）。ダメージはそれぞれ別々に振ります（ただしGMは時間を短縮するためNPCに対しては1回で判定してかまいません）。爆発ダメージに対するDRは、胴体の鎧のものを用いてください。
　もし爆発攻撃が徹甲除数を持っていたとしても、爆風ダメージにはそれは適用しません。例えば対戦車ロケットの成形爆弾弾頭は徹甲除数（10）を持っています。しかしこれは直撃した目標のDRを減少させるだけです。近くで爆風を浴びた者は完全なDRを適用します。
　爆発は着火攻撃とみなします。着火する可能性があります。「火をつける」を見てください。
　爆風を浴びた者はみな、遮蔽に飛び込むことによって爆風ダメージや破片ダメージから逃れることができます。「伏せてよける」を参照してください。

• 破片によるダメージ　B2-72/392P
• 爆破　B2-73/393P
• TNT換算表　B2-73/393P
• 異なる環境での爆発　B2-73/393P

第4版『ベーシックセット』B206P参照。

第3版のものから、種別が追加され専門化が必要になった。

<爆発物/TL/種別>（知力/並）……技術系技能、軍事系技能
　技能なし値：知力-5、他

　爆発物と発火物を扱う技能です。必ず専門化してください。

<爆発物/TL/爆破>（知力/並）……技術系技能、軍事系技能、裏街道系技能
　技能なし値：知力-5、<エンジニア/戦闘>-3、<エンジニア/採鉱>-3、
　　<爆発物/TL/水中爆破>-2、
　　<爆発物/TL/爆発物処理>-4、
　　<爆発物/TL/花火>-4、
　　<爆発物/TL/核爆弾処理>-4、
　　<爆発物/TL/水中爆破>-4

　何かを爆破するために、爆発物を準備して設定する能力です。
　このように爆発物を用いる場合には常に判定を行ってください。失敗すると何かのミスを犯したことになります。失敗度がひどいほど結果もひどくなります。狭いところで酷く失敗すると、あなたが吹き飛ぶかもしれません！　必要な時間はさまざまです。準備された導火線に着火するには数秒あれば充分です。しかし、大きな橋や巨大ビルを倒壊させるには数時間かかるでしょう。爆発する罠を仕掛ける場合、<罠>でなくこの<爆発物>技能を使ってください。地雷のように、時間性でない信管を使う場合は、技能に-2の修正があります。

<爆発物/TL/花火>（知力/並）……技術系技能、軍事系技能
　技能なし値：知力-5、<化学>-3、
　　<爆発物/TL/爆破>-4、
　　<爆発物/TL/爆発物処理>-4、
　　<爆発物/TL/核爆弾処理>-4、
　　<爆発物/TL/水中爆破>-4

　発火する器具を作成する能力です――花火、火炎、煙幕、閃光弾などです。できあがったものは通常誰でも使用できます。

<爆発物/TL/爆発物処理>（知力/並）……技術系技能、軍事系技能、警察系技能
<爆発物/TL/EOD>（知力/並）
　技能なし値：知力-5、
　　<爆発物/TL/核爆弾処理>-2、
　　<爆発物/TL/爆破>-4、
　　<爆発物/TL/爆発物処理>-4、
　　<爆発物/TL/花火>-4、
　　<爆発物/TL/水中爆破>-4
　前提条件：敏捷力12以上

　爆弾などの爆発物を解除し処分する能力です。罠を解除する場合、あなたの<爆発物/爆発物処理>とその装置を作った人物の<爆発物/爆破>で即決勝負を行ないます。失敗（場合によってはファンブルでも）は必ずしも爆発するとは限りません――GMはそれよりももっと創造的な選択ができます。突然嫌な音がし始めたり、謎の部品が落ちてきたり、急に気分が悪くなったり、痒みがしてきたり、警報ベルが鳴ったり……状況にとっては、どれも可能です。GMがサイコロを振り、犠牲者に物理的な状況を説明するのが最善です。爆発物処理の試みに失敗して生き残ったら、恐怖判定（！）を行うのが適切でしょう。

<爆発物/TL/核爆弾処理>（知力/並）……技術系技能、軍事系技能
<爆発物/TL/NOD>（知力/並）
　技能なし値：知力-5、
　　<爆発物/TL/爆発物処理>-2、
　　<爆発物/TL/爆破>-4、
　　<爆発物/TL/花火>-4、
　　<爆発物/TL/水中爆破>-4
　前提条件：敏捷力12以上

　<爆発物/TL/爆発物処理>と同等ですが、核爆弾を扱います。軍用の核兵器を無効化するのは単純ですが、テロリストの自家製爆弾を処理するのはやや困難です。一度ファンブルしたら、もう一度判定を行ない、そこでファンブル失敗すれば核反応が始まります。それ以外であれば、たとえどれほどひどく失敗したとしても、高性能火薬の起爆装置を爆発させて（最悪でも）周囲を放射能物質で汚染する程度です……といっても、近くにいる人にとっては慰めにはなりませんが。

<爆発物/TL/水中爆破>（知力/並）……技術系技能、軍事系技能
<爆発物/TL/UD>（知力/並）
　技能なし値：知力-5、
　　<爆発物/TL/爆破>-2、
　　<爆発物/TL/爆発物処理>-4、
　　<爆発物/TL/花火>-4、
　　<爆発物/TL/核爆弾処理>-4

　水中で爆発物を設定する能力です。それ以外の面においては<爆発物/爆破>と同等です。あなたはこの技術を発揮できる場所に移動するためには、ふつう<装備潜水>技能が必要です――最悪でも、<水泳>は必要です。

　爆破と水中爆破、爆発物処理と核爆弾処理の組み合わせは、互いに-2で技能なし値になります。それ以外は-4で技能なし値になります。

• 装備修正（2巻第10章）。
• 妨害されていたり（例えば敵の砲火を浴びていたり、アリの群れがかみついていたりしている）、運動中であれば（例えば、揺れるボートやスピードを出しているバス）-1〜-5。
• 一般的に費やした時間によって「時間の消費」による修正が適用。

【トラップ設置】（難）
　技能なし値：<爆発物/爆破>-2
　前提条件：<爆発物/爆破>
　上限：前提条件の技能レベル

　この学習によって、あなたはトラップの“トリガー”について習熟できます。爆発する罠を仕掛ける際には通常-2の修正がかかりますが、それを取り除くことができます。暗殺者、特殊部隊員、スパイなどは往々にしてこのテクニックを習得しています。

GMが認めたとき、本来<鍵開け>用のこのテクニックを<爆発物>技能に対しても習得できます。
【手探り】（難）
　技能なし値：<爆発物/専門>-5
　前提条件：<爆発物/専門>
　上限：前提条件の技能レベル

　<爆発物>の設置・解除を手探りで行う場合、ふつう-5以上の修正がかかります。しかし、日常的にこの訓練を行って入れば、やがてあなたは第二の天性のように手探り作業できるようになります。
　GMは【手探り】テクニックを他の“盗賊系”技能に対して認めてもかまいません――例えば<爆発物>や<罠>の手探りです。そうすれば、完全な闇の中でもこうした技能を扱えるようになります……。

非戦闘用の効果注入：〈投射剣乃巧/爆発物処理〉を使用すると、〈爆発物/EOD〉を安全な距離から処理できます。