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第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」参照。

負傷(INJURIES)

第4版B396P/2B76P参照。

 怪我や病気は"負傷(Injury)"をもたらします。これは(普通)一時的なヒットポイントHP)の減少で表しています。
 負傷はしばしば"突き抜けたダメージ(penetrating damage)"の結果として発生します。これは、攻撃基本ダメージから防護点を引いた後のダメージです。しかし、病気・過度の緊張などは、ダメージによらない負傷をもたらします。
 負傷によってHPが0以下になると、ほどなく意識を失ってしまうでしょう。HPがマイナスになっても、すぐ死ぬわけではありません。しかし、ダメージがかなりひどいと、の危険があります。平均的な人間の場合、HPが完全な状態から1〜2度斬撃か銃弾を受けると、HPがマイナスになります。これはリアルで……現実的な処理です。マンガ的な戦闘であっても、英雄が数十回の攻撃を受けて立っていることはありません。彼らは攻撃を回避し、防具も助けになっています……しかし、戦うことが死と隣り合わせなのは間違いありません。行動する前に考えてください。

目次

一般的な負傷(HPの減少) GENERAL INJURY: LOST HIT POINTS

第4版B396P/2B76P参照。

 例え一度に受けるダメージがそう大きくなかったとしても、何度も傷つけられると徐々に弱くなり、機能が衰えてしまいます。以下の分類は、HPが低下したりマイナスになった時の効果概要です。すべての効果は累積します。
HPが残り1/3未満
 傷の影響でよろめきます。移動力と「よけ」が半分(端数繰り上げ)になります。
エラッタ修正:
【誤】HPが残り1/3以下
【正】HPが残り1/3未満
HPが残り0以下
 意識を失う危険があります。上の状況に加え、戦闘中ならば自分のターンのはじめにHPのマイナスHP分だけ-1の修正で生命力判定に失敗すると意識を失います(意識が元々無い存在や無生物は単に行動が停止するだけです)。「意識不明からの回復」を参照してください。生命力判定に成功した場合、そのターンは普通に行動できますが、活動し続けるためには、毎ターンこの判定を行なければばりません。

例外:そのターン何もしない」を選択して、一切防御判定を行なわなかったら、判定せずに意識を保っていられます。判定が必要なのは、防御判定を試みたり「何もしない」以外の行動を選択したい時だけです。
HPが本来のHPの-1倍
 上記に加えて生命力判定を即座に行い、失敗度3以上で失敗すると死亡します。失敗度が1か2の時は、死につつありますが、まだ死んでいません――「致命傷」を参照してください。 成功した時は、まだ話したり戦ったりすることができます(生命力判定に失敗して気絶していなければの話ですが)。
HPが本来のHPの-2倍
 上記に加えてHPがここまで低下した場合、再度生命力判定を行ない、失敗すると死亡。
戦闘中ならば毎ターン、自分のターンのはじめにHPの-2の修正で生命力判定に失敗すると意識を失います。
HPが本来のHPの-3倍
 上記に加えてHPがここまで低下した場合、再度生命力判定を行ない、失敗すると死亡。
戦闘中ならば毎ターン、自分のターンのはじめにHPの-3の修正で生命力判定に失敗すると意識を失います。
HPが本来のHPの-4倍
 上記に加えてHPがここまで低下した場合、再度生命力判定を行ない、失敗すると死亡。
戦闘中ならば毎ターン、自分のターンのはじめにHPの-4の修正で生命力判定に失敗すると意識を失います。
HPが本来のHPの-5倍
 自動的に死亡します。合計でHPの6倍を失ったキャラクターは、例え誰であっても生き延びることはできなくなるのです。
HPが本来のHPの-10倍
 体が完全に破壊されてしまいます。何が残るかは、どのような手段で破壊されたかによります――200点の矢傷を負ったとしたら、死体はバラバラかもしれませんが、誰だか見分けのつく状態で残ります。200点分ので焼かれた場合、後に残るのは見分けのつかない炭の塊だけでしょう。この差は"復活""再生"……などが可能である世界においては重要です!



衝撃(SHOCK)

第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B397P/2B77P参照。

 傷を負うと、知力敏捷力を受けたHPダメージと同じだけ低下します――ただし、どれだけ傷を受けてもペナルティは-4までで、次のターンのみです。この効果は「衝撃」(Shock)と呼ばれて、一時的なものです。その後のターン敏捷力知力技能レベルは元に戻ります。
 衝撃敏捷力知力を基準とする技能レベルに影響を与えますが、能動防御などの防御的な反応には影響しません。「一時的な能力値へのペナルティ」参照。ですから、ひどく負傷した後のターンには、即座に反撃を試みるよりは、逃亡を試みたり「全力防御」する方が良いでしょう。
高いHPと衝撃(High HP and Shock)
 あなたのHPが20以上の場合、衝撃によるペナルティはHPの10分の1点(端数切り捨て)負傷するごとに-1になります。つまり、あなたのHPが20〜29なら2HP失うごとに-1、HPが30〜39なら3HP失うごとに-1ということになります。ペナルティの最大値は-4です。

大怪我(MAJOR WOUNDS)

第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B398P/2B78P参照。

 一度でHPの半分を超える負傷を受けると「大怪我」(Major Wounds)です。命中部位のルールを用いている場合、より少ない負傷であっても部位が使えなくなってしまったら、大怪我として扱います(「部位が使えなくなる負傷」参照)。大怪我をすると、転倒朦朧状態になるのを防ぐために生命力判定を行なわなければなりません。

コラム:負傷についての選択ルール(Optional Rules for Injury)

第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B398P/2B78P参照。

 以下のルールはリアリズムを与えるものです。医療関係の技能や治療能力を持った英雄にはなかなか刺激のある行為となるでしょう――しかし、記録する手間が増えることになるため、選択ルールになります。

出血(Bleeding)
第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B398P/2B78P参照。

 負傷すると、出血によってHPを失い続ける可能性があります。犠牲者は傷を負ってから1分経過するごとに、生命力判定を行ないます。この場合、失った5HPごとに-1のペナルティを課します。この生命力判定に失敗すると、出血によってHPを1点失ってしまいます。ファンブルすると、出血によって失うHPは3点になります。クリティカルで成功すると、出血は完全に収まります。普通の成功なら、その段階で出血HP損失はありませんが、やはり1分ごとに判定を続けなければなりません。3回続けて判定に成功すれば、出血は収まります。あるいは、あなた自身か他の誰かが<応急処置>判定を行なって、成功すれば出血は止まります。「応急処置ルール」参照。
 どのような傷によって出血するかはGMが決定します。切り刺し貫通体による傷からは普通出血します。叩きによる傷からは普通出血しません。しかし例外はあります。焼き侵蝕による小さな傷からは、明らかな出血はありません。こうしたダメージは肉を焼き、火傷が出血を防ぎます。こうした負傷で「大怪我」した時には、適切な手当てをされるまで血漿(けっしょう)を分泌し続けるため出血として扱ってください。


積み重なった負傷(Accumulated Wounds)
第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B398P/2B78P参照。

 通常、キャラクターは1回の打撃で充分な負傷(末端の部位ならHPの3分の1、四肢ならHPの半分)を受けた場合しか、部位は損なわれません。よりリアルにするには、どこに傷を受けたかを記録しておいて、合計の負傷が部位に応じた値(HPの3分の1もしくは半分)を越えた段階でそこが損なわれるとします。しかし、これでは記録が複雑になってしまいます。紙媒体ならキャラクターの絵の欄に「正」の字を書いて記録しておくなどしておくといいでしょう。
 この場合も、余分の負傷は記録されません。例えば、HPが11として、に合計6点以上の負傷を受ければ、そのが損なわれてしまいます。それ以上の負傷は、切断されたかどうかを判断する時以外は無視してください。四肢に繰り返し打撃を受けたとしても、それで殺されたりはしないわけです。

最後の傷(Last Wounds)
第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B398P/2B78P参照。

 ゲームでは、ひどい傷を負ったキャラクターが、たった1点の打撃を足に受けたために気絶したり、死んでしまうことさえ起りえます。これは現実的でないと考える人もいるでしょう。
 望むなら、以下のルールを使ってください。

 キャラクターのHPが3分の1未満になれば、次の条件に当てはまらない限り、への負傷は効果が無いとするのです。
  1. クリティカル命中である。
  2. 四肢を使えなくする傷である。
  3. 一度にHPの3分の1以上の負傷を与える。


転倒と朦朧状態(KNOCKDOWN AND STUNNING)

第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B398P/2B78P参照。

 大怪我した場合と、頭部頭蓋骨)や重要器官衝撃のペナルティを発生させるような負傷を受けた場合には、あなたは即座に生命力判定を行なわねばなりません。判定に失敗すると、転倒して朦朧状態になります。

修正:
 生命力判定に成功すると転倒/朦朧状態になりませんが、衝撃の効果は通常通り適用されます。
 失敗すると朦朧状態になります(以下参照)。強制的に「伏せ」の姿勢に変更され(していなければの話ですが)、持っているものがあれば落としてしまいます。この効果を「転倒」と呼びます。
 失敗度が5以上、もしくはファンブルした場合、気絶します。「意識不明からの回復」を参照してください。
 「負傷耐性」があれば、影響を少なくすることができます。「脳がない」のであれば、頭蓋骨への負傷転倒朦朧状態を発生させません(ただし大怪我であれば別ですが、その場合でも判定に特別なペナルティはありません)。「重要器官がない」も重要器官鼠径部負傷転倒朦朧状態を発生させません(これも大怪我であれば別ですが、その場合でも判定に特別なペナルティはありません)。「集合体」と「均一」は「脳がない」と「重要器官がない」を含んでいます。
エラッタ修正:訳語不統一
【誤】「均一体」
【正】「均一

朦朧状態の影響(Effects of Stun)
第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B399P/2B79P参照。
ここで言う「ターン」は全体のではなく、「能動ターン」のことと思われる。

 転倒判定に失敗すると朦朧状態になっていしまいます。同様の効果が、クリティカル命中の結果や特殊効果の一部として起こります。朦朧状態になってしまうと、次のターンは「何もしない」を選ぶしかありません。能動防御は試みることができますが、-4の修正を受けます。後退することはできません。
 ターンの終了時に生命力判定を行ないます。成功すれば、次のターン普通に行動することができます。失敗すると朦朧状態のままで、次のターンも「何もしない」を選択しなければなりません。ターンの終了時には、また生命力判定を行なうことができます……この手順を朦朧状態から回復するまで続けます。

精神的朦朧状態(Mental Stun)
 もしあなたが不意討ちされた時には、あなたは"精神的に"朦朧状態になります。「不意討ちと先制」を見てください。この種類の朦朧状態は上記と同じに扱いますが、回復するための判定で生命力の代わりに知力で判定します。あなたは傷つけられたわけではありません――ただ混乱しているのです!

部位が使えなくなる負傷(CRIPPLING INJURY)

第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B399P/2B79P参照。

 命中部位のルールを用いている場合、四肢末端部位に一定以上の負傷を受けると、その部位が使えなくなってしまうことがあります。このためには1回の打撃で目標のHPの数分の1を与えなければなりません。人間、および人間型生物の場合、その割合は以下の通りです。

 場合によってはそれよりも少ないダメージ、あるいはダメージがまったくなしでも部位が使えなくなることがあります。例:クリティカル命中の効果など。

 四肢末端への打撃は、その部位を使えなくする最低限の負傷より多くの傷を与えることはありません。例えばHP10の人間が右腕へ9点の負傷を受けたとします。その人が失うのは6HPだけです――これはを使えなくするのに最低限必要な負傷です。例外:に関してはそのような制限はありません!

切断(Dismemberment): 上記の限界を適用する前に、負傷がその部位を使えなくする必要な量の2倍以上だった場合、その部位は使えなくなっただけでなく“破壊”されてしまいます。切り爆発による攻撃は、四肢末端切断してしまいます。それ以外の攻撃であれば、回復不可能なほど潰れたり焼かれたりします。


追加の部位を使えなくする(Crippling Extra Limbs)
第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B399P/2B79P参照。

 もしあなたがを3本以上持っていれば、部位を使えなくするのに必要な負傷HPの(その四肢の本数)分の1です。例:もしあなたが4本のを持っていれば、HPの4分の1を超える負傷が使えなくなります。

 もしあなたが末端を3つ以上持っていれば、部位を使えなくするのに必要な負傷HPの(その末端の数×1.5)分の1です。例:もしあなたが4本のを持っていれば、HPの6分の1を超える負傷が使えなくなります。


部位が使えなくなる傷の効果(Effects of Crippling Injury)
第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B399P/2B79P参照。

 部位が使えなくなる傷は大怪我です。転倒朦朧状態を避けるためには生命力判定が必要です。「転倒と朦朧状態」を見てください。以下はある部位が使えなくなった時の追加の特殊効果です。これらは切断された時にも同様に適用します。これらの効果は戦闘が終わるまで続きますが、さらに後まで続くかもしれません――「部位が使えなくなる時間」参照。

:Hand
 傷を受けたに持っていた物を落とします。もし両手で物を持っていた時には敏捷力判定を行ない、失敗すると落としてしまいます。そのには、何も持つことができません(例:武器)。につけて「止め」を行なうことはできますが、攻撃することはできません。傷が癒えるまで「片手」の特徴の効果を受けます。

:Arm
 が使えなくなった場合と同じです――もっとも、が使えなくても、肘の関節に挟んで物を持つことはできます。が使えなくなると、何も持つことはできません。を切り飛ばされたのでない限り(GMが決めます)、は落ちません。体の前にぶら下がった状態になります。「止め」を行なうことはできません。防御ボーナスを1減少させます。傷が癒えるまで、「片腕」の特徴の効果を受けます。

:Foot
 転倒します! 松葉杖などの支えがなければ、立ち上がったり歩いたりすることはできません。が使えなくなっても、壁で体を支えれば、戦うことができます。支えるものが何もなければ、膝立ち座った姿勢になります。傷が癒えるまで、「歩行障害/脚部一部損傷」の特徴の効果を受けます。

:Leg
 転倒します! 戦闘を続けるなら、座った姿勢か、横たわった姿勢と考えねばなりません。傷が癒えるまで、「歩行障害/脚部一部喪失」の特徴の効果を受けます。

:Eye
 が見えなくなってしまいます。傷が癒えるまで、「片目」の特徴の効果を受けます――もしすべてのが失われた時には「視覚障害」です。ただしの代用品があれば話は別です。


人間以外の部位:Nonhuman Body Parts
追加の腕:Extra Arms
 もし3本以上のがあった場合、単純に使える)の数が減るということです。もし)が2本未満になったら、実際に不利な特徴を得ます。

追加の頭:Extra Head
 もし余分な頭が使えなくなった時には、あなたは「追加の頭」による利点を失います。「追加の頭」を見てください。

追加の脚:Extra Legs
 もし3本以上のがあった場合、が使えなくなった時の影響は「追加の脚」を見てください。

攻撃部位:Striker
 その攻撃部位攻撃できなくなります。もし攻撃部位が翼や尻尾である場合、加えて以下の効果があります。

●尻尾:Tail
 尻尾によって得られる利点(例「追加の腕」や「攻撃部位」)はもはや機能しません。加えて、バランスを崩してしまいます。距離の近い手作業でない限り、敏捷力が-1されます。水中を泳いでいたり翼で空中を移動している場合、敏捷力のペナルティは-2になって、水中・空中の移動力は通常の半分になります(「高速移動」の最高速度も半分になります)。

●翼:Wing
 もしあなたに「飛行/翼」があったら、飛ぶことができなくなり――空中にいたら、落下してしまいます。もし翼が同時に「攻撃部位」であったなら、それを攻撃に使用することはできません。


部位が使えなくなる時間(Duration of Crippling Injuries)
第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B400P/2B80P参照。

 部位が使えなくなるようなダメージをうけた場合、負傷がどの程度深刻なのかを決めるために生命力判定を行ないます。戦場で受けた傷の場合、判定は戦闘の終了時に行ないます。成功すれば、部位が使えなくなる影響は「一時的」です。失敗すればその影響は「持続」します。ファンブルしたら「永続」します。切断されたら、その影響は自動的に永続です――わざわざサイコロを振る必要はありません!

一時的な影響:Temporary Crippling
 HPが完全に回復するまでの間、あなたは「部位が使えなくなる傷の効果」を受けます。全快すると、それらの効果は消滅します。

持続的な影響:Lasting Crippling
 骨折するか、筋肉がひどく切れている(あるいは焼けている)か、その他長引くダメージを受けました。1Dしてください。これがその怪我が完治するまでの月数です(もし医師によって手当てされた場合、TL7以上なら出目-3、TL6なら-2、TL5なら-1してください――しかし、いずれの場合でも最低でも1ヶ月かかります)。「使えなくなった部位(持続)の治療」参照。

永続的な影響:Permanent Crippling
 あなたはその部位を使用できなくなります。機能しなくなったのか、切断されたかのいずれかです。いずれの場合でも、新しい不利な特徴を得ることになります(「片手」「歩行障害」など適切なもの)。あなたはこれによって余分なCPを得ることはできません。これは単にCP総計を下げるだけです。ゲーム世界によっては、この段階の負傷も回復可能なことがあります。「使えなくなった部位(永続)の治療」参照。


コラム:患者の容体(Patient Status)

第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B399P/2B79P参照。

 病院では患者の容態を、良好・軽症・重症・重体と区別します。以下に、これらの用語が本TRPGシステムにおける負傷とどのように一致するかを記します。
良好(Good):
 生命徴候(Vital signs)は安定しており、正常の範囲内にあります。各種数値は良好です。患者は意識があります。これはHPが本来の半分以上ある状態を示しています。例:平均的な人間(10HP)であれば、残りHPが5〜10です。

軽症(Fair):
 生命徴候は安定しており、正常の範囲内にあります。各種数値は順調です。患者の意識はありますが、“そこそこ快適”から“非常な不快”の間です。患者は最低でも1HPありますが、本来のHPの半分未満です。例:上記の患者がHP1〜4の場合。

重症(Serious):
 生命徴候は不安定かもしれず、正常の範囲から外れているかもしれません。各種数値には問題があります。患者はひどく負傷しているかなりの重病で、意識がない可能性があります。HPは0かそれ以下ですが、-1×HPよりは上です。例:上記の患者で言えば-9〜0HPです。

重体(Critical):
 生命徴候は不安定で正常の範囲から外れています。各種数値はかなり悪くなっています。患者はしばしば意識不明で、おそらく生き続けることはできません。-1×HP以下です。例:上記の患者で言えばHP-10以下です。


コラム:一時的な能力値へのペナルティ(Temporary Attribute Penalties)

第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B399P/2B79P参照。

 衝撃、「特殊効果」、その他のことが“一時的に”あなたの能力値を低下させるかもしれません。体力の減少は、筋力武器であなたが与えるダメージに影響を与えます。知力のペナルティは意志力知覚力にも適用します。しかし他の副能力値には影響がありません。例えば、体力敏捷力生命力の減少は、HP基本反応速度基本移動力FPには影響“しません”。
 能力値へのペナルティは、それが関係する技能のレベルも同様に低下させます。例えば知力が-2させられると、すべての知力基準を(知力の低下は意志力知覚力も低下させるため、意志力基準と知覚力基準の技能もすべて)-2します。

例外:戦闘行動を必要としない防御的な反応――能動防御抵抗判定恐怖判定など――はそうした能力値減少のペナルティをうけません。例えば敏捷力が-2されても、止めよけ受けには影響しません。

 能力値が“永久に”減少すると、すべての副能力値技能を計算し直さなければならないことに注意してください。

致命傷(MORTAL WOUNDS)

第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B400P/2B80P参照。

 を避けるための生命力判定に1か2の差で失敗した場合、あなたはまだ死んではいませんが「致命傷」を受けています。この傷は非常に深く、例え止血をしたとしても、体内の傷がやがてあなたをに至らしめます。
 致命傷を受けると即座に無力化されます。意識があるかないかはGMが決定します。別の傷を受けて、再度を回避するための生命力判定を行なうことになったら、その失敗は必ず死を意味します。
 致命傷を受けている間、あなたは30分ごとにを避けるための生命力判定を行ないます。失敗すると死亡します。成功すれば、もう30分生きながらえたことになります――それからまた判定します。こうした30分ごとの判定でクリティカル成功すれば、奇跡的に回復したことになります。無力化されたままではありますが、もはや致命傷を受けてはいません。
 あなたが“致命傷を受けているがまだ生きている”場合、外科処置によってあなたの様態を安定させることができます――「手術」ルールの「致命傷の安定」を参照してください。TL6以上であれば、“外傷の固定”によって手術を待つまでの間、あなたを生かし続けることができます。これにはCPRや酸素吸入、輸血などを含みます。30分ごとに生命力判定を行なう代わりに、あなたの生命力か介添人の<医師>技能のうち高い方で、1時間に1回判定を行ないます。もし人工心肺やその他の生命維持装置を使っている場合、1日に1回です。魔法や超テクノロジーによる生命維持手段を使っている場合、判定する必要はありません!
 致命傷から回復した場合、生命力判定を行ないます。失敗すると生命力を1点永遠に失ってしまいます。ファンブルした場合、GMは「」の不利な特徴や、似たような効果を与えることにしてもかまいません(例えば傷によって「容貌」が悪化した、など)。

死(DEATH)

第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B401P/2B81P参照。

 もしキャラクターが死んだとしても、さらなる負傷を記録しておいてください。未来の、もしは魔法の世界においては、敏速な処置によってから蘇ることができるかもしれないのです。ただし肉体が残っていればですが(HPの-10倍に達していなければ)。

即死(Instant Death)
第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B401P/2B81P参照。

 斬首、喉を切るなどは、生命力HPに関わらず誰でも殺してしまいます。無力化されているか意識のない人間が、明らかに致死的な方法で攻撃されると、死んでしまいます。ダメージ判定を行なったり、残りHPを計算する必要はありません。HPの-5倍に低下します。
 これは単に“気づいていない”だけの犠牲者には適用しません。ナイフを持って歩哨の後ろにこっそり動いたとしても、自動的に殺すことはできないのです。「全力攻撃」を選択しましょう!
 あなたの命中判定はおそらく成功するでしょう。犠牲者はまったく能動防御を行なうことができません。あなたは多分相手に充分な怪我を負わせて、無力化するか殺すかできるでしょう。けれども、これは“自動的に”ではないのです。


死ぬ間際の行動(Dying Actions)
第4版『ベーシックセット』の第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B401P/2B81P参照。

 PCや重要なNPCが死ぬ場合、突然にどうしようもないやり方で殺されたのでない限り、“死ぬ間際の行為”を認めるべきでしょう。敵に対する最後の打撃と思われるくらいの時間なら、“死ぬ間際の行為”はせいぜい1ターンにすべきです。死ぬ間際の台詞なら、ドラマチックにするために少しばかり時間を引き延ばすことはできます!
 およそリアルさとは関係ありませんが、これも楽しいはずです。
死亡判定と生死判定
 「死亡判定」と「生死判定」は原書にはほぼなく、日本語版『ベーシックセット』にも明確な定義がないまま散見される用語。  多くは「死を回避するための生命力判定」(「HT roll to avoid death」「HT roll to stay alive」)という形で用いられる。

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GURPS Template Toolkit 2: Races
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