GURPSよろず - さらなる努力

ベーシックセット』第10章「成功判定」の「肉体的な行動」より。

さらなる努力(EXTRA EFFORT) B338P/2B18P

 強い意志の力によって、肉体的な行動を行なう際に、通常の限界を超えて体を動かすことができます。これは「さらなる努力」と呼びます。「機械」の共通性質を持っているものは、さらなる努力を行なうことができないことに注意してください!
 さらなる努力を行なうことによって「穴を掘る」「物を持ち上げる、動かす」際に荷重基本値STそのものではありません)を上昇させることができます。「長距離を歩く」際には1日の移動力、「跳ぶ」の際には距離(基本移動力ではありません)が増えます。「投げる」「1回体力判定を行なう」「自分よりも力強いクロスボウを引く」判定でSTが増えます。さらなる努力で「息を止める」時間を長くすることはできません――それは自滅するだけです。

「さらなる努力」を行なうには意志力判定が必要

 さらなる努力を行なうためには意志力判定が必要です。
修正:
 能力を5%増すごとに-1(例:体力を10%増しにするためには-2)。もしすでに疲労していれば、失ったFPに等しいマイナス修正。
恐怖や怒りに駆られて、あるいは愛する者のための行動であれば+5(GMの判断次第ですが、このボーナスを得るためには、恐怖判定かそれには相応しい「精神的不利な特徴」の自制判定に失敗する、もしくは脅す相手が<脅迫>技能判定に成功しなければなりません)。
消費FP:
 成功失敗にかかわらず、さらなる努力FPを必要とします。瞬間的な行動(例えば跳ぶことや投げること)は試みごとに1FP消費します。継続的な行動(穴を掘る泳ぐ走る……など)は判定1回ごとに1FP消費します。行軍は異なります――以下の該当項目を参照してください。FP意志力判定を行なった時に消費します。さらなる努力FPを費やすことは、目的の行動にペナルティを与えることはありません。しかしFPが失われた状態でいると、将来の試みには不利な修正を受けます。
意志力判定に成功すると:
 成功すると、あなたの肉体的能力は望んだとおりに増加します。しかし、これは挑む行動の成功を保証するわけではありません。例えばジャンプする場合、敏捷力判定に失敗するかもしれません。クリティカルで成功した場合、さらなる努力FPを消費することはありません。
意志力判定に失敗すると:
 失敗すると、さらなる努力をしなかった場合の数値で、その行動に挑まなければなりません。
 ファンブル失敗した場合、その試みに費やしたFPと同じだけHPを失います――また、さらなる努力をせずにその試みに挑んだ時にFPが必要であれば、それも含みます。そして行動は自動的に失敗します。18の目を振った場合、即座に生命力判定を行なわなければなりません。失敗すると「不利な特徴」を一時的に獲得します(以下の例を見てください)。回復については、「部位が使えなくなる時間」を参照してください。生命力判定にひどく悪い目で失敗すると、不利な特徴は永続する可能性があります!

特定の肉体的行動についての注釈(Notes for Specific Physical Tasks)

[[特定の肉体的行動についての注釈>さらなる努力#Notes_for_Specific_Physical_Tasks]]
 さらなる努力のために意志力判定を行なう代わりに、関連した技能(<行軍><跳躍><重量挙げ><ランニング><水泳><投げ>……など相応しいもの)を意志力基準で判定することにしてもかまいません。
穴を掘る(Digging)
 1時間掘るごとに「さらなる努力」の判定を行ない、1FP消費します。これは通常のFP消費に追加されます。
ファンブルで失敗すると背中を痛めます。休息によってしか回復しません(<応急処置>では治りません)。18の目が出た場合、一時的に「背骨が悪い」の特徴を得ます。

行軍(Hiking)
 1日に1回ごとに「さらなる努力」の判定を行ないます。行軍が終わった時点で失われるFPが2増えます(「疲労点の消費量」の「行軍」参照)。ファンブル失敗して1日の終わりにHPも失う場合、この修正を含めた消費FPをもとにします。例えば、本来ならば5FP消費する行軍の場合、さらなる努力を行なっていれば7FP疲労することになります――もしこの判定でファンブル失敗した時には、7HP負傷することになります! もし意志力判定の代わりに<行軍>技能意志力基準で判定する場合、1回<行軍>判定を行ないます。通常の+20%に加えて移動距離を5%伸ばすごとに-1の修正があります(+25%なら-1、+30%なら-2……)。

跳ぶ(Jumping)
 ファンブル失敗すると足か脚(GMの選択、あるいはランダムに決定)に傷を与えてください。18の目が出た場合、一時的に「歩行障害/脚部一部損傷」の特徴を得ます。

物を持ち上げる、動かす(Lifting and Moving Things)
 継続的な行動の場合、1分間に1回「さらなる努力」の判定を行ない、1FP消費します(これは10×BLを越える荷重を運ぶ際に必要な毎秒1FPに加えて必要になります)。
ファンブルで失敗すると背中を痛めます。休息によってしか回復しません(<応急処置>では治りません)。18の目が出た場合、一時的に「背骨が悪い」の特徴を得ます。もし<重量挙げ>技能意志力基準で判定する場合、1回<重量挙げ>判定を行ないます。通常の「成功度1ごとに+5%」のボーナスではなく、10%荷重基本値を増やすごとに-1の修正を受けて判定を行なってください。
エラッタ修正:【誤】基本荷重値  【正】荷重基本値

走る(Running)
 全力疾走なら15秒ごと、ペース走なら1分ごとに「さらなる努力」の判定を行なって、1FP消費します。これに、走っている間に生命力判定に失敗した場合の失われるFPが追加されます! 18の目が出た場合、一時的に「歩行障害/脚部一部損傷」の特徴を得ます。

泳ぐ(Swimming)
 泳いでいると1分ごとに「さらなる努力」の判定を行ない、1FPを消費します。これに、生命力判定に失敗した場合の失われるFPが追加されます。

投げる(Throwing)
 増えた体力ダメージと飛距離の両方に影響します。しかし、投げることができるかどうかを判断する際の荷重基本値には影響しません。そうするためには、持ち上げるためのに別の「さらなる努力」を試みてください。<投げ><投器術>のボーナスは「さらなる努力」を行なった後に適用します。
エラッタ修正:【誤】基本荷重値  【正】荷重基本値

選択ルール:戦闘中のさらなる努力(Optional Rule: Extra Effort in Combat)

 「戦闘中のさらなる努力」参照。

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意志力判定

ベーシックセット』第10章「成功判定」の「肉体的な行動」より。