GURPSよろず - ギリシア火薬
第4版『ベーシックセット』第13章「特殊な戦闘の状況」の「特殊な長射程武器のルール」参照。

火炎瓶と油瓶(Molotov Cocktails and Oil Flasks) B389P/2B69P


 「火炎瓶TL6)」というのは、ガソリンを詰めた瓶に、燃える“信管”――たいていはただのボロ布――で栓をした物です。すでに手に持っているとすると、信管に火をつけるのに1秒(もしたいまつやライターを持っていれば)の「準備」がかかり、それから「攻撃」で投げることができます。
 理論的には、固い物(DR3以上の何か)に瓶が当たると割れて、ガソリンをまき散らし、それからすぐ火がつきます。しかし現実には、火炎瓶はまったく信頼できません。TLに関わらず、故障値は12として扱います(「故障」参照)。命中判定で12以上の目を出してしまうと、飛んでいる間に信管がすっぽ抜けてしまったり、瓶が割れなかったり、燃料に着火しなかったりします。
 目標が人間の場合、「よけ」や「止め」を行なうことはできますが、「受け」はできません。よけに成功すると、瓶はキャラクターがいるヘクスに命中します。防御に失敗したが、DRが2以下の時にも同じことがおこります(瓶は割れずに跳ね返りました)。止めに成功すると、瓶がにぶつかって壊れることになります。
 目標が地面だったり、人を狙ったにもかかわらず地面に落ちた時には、火炎瓶は1メートル半径に火をつけます。「範囲に影響する攻撃」を見てください。戦闘マップでは、目標ヘクスに包まれているものとします。
 火炎瓶が目標に命中して破裂した時には、3Dの焼きダメージを与えます。さらに毎秒1Dの焼きダメージを与えます。ほとんどの防護点は5分の1の効果しかありません。気密式の防具は完全に防御します。に命中した時には、がダメージを受けます。それを持っている相手は、が壊れるまで使い続けることができます(は外側に発生します)。「盾へのダメージ」のルールを使うか、その戦闘後に使えなくなってしまうことにしてください。もし地面に命中した時には、は半径1メートルの範囲内に毎秒1D-1点の焼きダメージを与えます。いずれの場合でも、は10D秒間燃え続けます。
 「ギリシア火薬TL3)」(Greek fire)はナフサ(naphtha。原油から精製した軽い石油製品で、おおまかにいってガソリンと似ています)と油脂、タール、硝石を混合したものです。これは粘性を持ち高温で燃えます。これは非常に高価であるべきです! 「ギリシア火薬」を陶製の瓶に詰めたものは、火炎瓶と同じに扱ってください。いわゆるファンタジーでの「油瓶」です。
エラッタ修正:「ギリシャの炎」は「ギリシア火薬」(Greek fire)と呼ぶべきであろう。少なくとも後者が一般的な日本語名称なので。
 TL2以下の世界では、高温を発生する可燃性の液体はリアルなゲーム世界だと手に入りません。
 この武器は非常に“もろい”点に注意してください。あなたが倒れた時には瓶ごとに1Dしてください。1から4の目で割れてしまいます。また、敵はベルトに下げた瓶を狙うこともできます(命中判定に-5のペナルティ)。打撃が命中すれば、瓶は自動的に壊れてしまいます。どちらにせよ、腰から下は引火性の高い液体でびしょぬれになってしまいます。なんらかの焼きダメージを受けると、燃え上がってしまうでしょう!

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