GURPSよろず - ヒットポイント

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    ベーシックセット』第1章「キャラクターの作成」の「副能力値」より。

    副能力値「ヒットポイント」(Hit Points, HP) B18

    ヒットポイント(略記はHP) [±2CP/±1HP

     HPは肉体がどれだけの負傷に耐えられるかを表します。基本的には体力に等しいHPをもっています。たとえば体力10ならHPも10です。
     2CP支払うことでHPを1上昇させることができます。HPを1低下させると-2CPです。リアルなキャンペーンであれば、GMはキャラクターのHP体力の±30%に収まるように制限すべきです。例えば体力10のキャラクターであればHPは7~13です。人間以外の種族や超人にはこうした制限がありません。
     物理攻撃(例えば剣)・エネルギー攻撃(例えばレーザー)・超常的攻撃・病気・危険その他の理由でHPが減少すると負傷します。あるいは死ぬかもしれません。あなたはある種の超常的能力を使うエネルギーとしてHPを“燃やす”こともできます。HPを失うと、あなたはやがて意識を失います。さらに大量のHPを失うと死ぬかもしれません。HPの減少が体力そのものや体力関連の数値を低下させることはありません。
     負傷には“HPの何倍のダメージ”という表現がしばしば用いられます。例えば“HPの2倍”や“HPの半分”などです。こうした場合、計算には“本来の"HPを使用してください。その時点でのHPではありません。
     HP損失の影響と回復については第14章「負傷、病気、疲労」を参照してください
     人間とは異なる生理作用をもつ者は、GMの許可があれば以下の限定をかけてHPを獲得しても構いません。

    特別限定

    サイズ修正(Size):-10%×SM(最大-80%)
     巨大な生物は大量のHPを低いCPで手に入れることができます。詳細は「サイズ修正」を見てください。-10%×サイズ修正です。ただし-80%(サイズ修正+8以上)が限度です。

    「密度修正」(Density): -5%/-10%/-15%
    「[[密度修正>ヒットポイント#Density]]」
    
    『GURPS Template Toolkit 2: Races』のp.18に掲載されている不便な"大きさ"に関する「サイズ修正」のような、不便な"体重"に関する修正です。
    ※『GURPS Template Toolkit 2: Races』は、種族テンプレートに関するガイドラインを提供するサプリメントです。

     この追加HPへの限定の原書表記は「Density」で「密度修正(density modifier)」+1あたり−5%の限定になります。
    「密度修正」は、密度が人間より高く3倍以下の場合に+1、人間の3倍より大きく10倍以下の場合に+2、10倍より大きく30倍以下の場合に+3です。(「サイズ修正」同様にマイナスもあります)
    通常30倍より重いものはないため、提供されている表はここまでですが、「3/10」パターンで拡張可能とのことです。「持続時間延長」の増強で使われているような、2段階ごとに10倍になるパターンですね。
     「人外の体重の参考比重」も参考にして下さい。

    関連

    負傷部位が使えなくなる負傷

    有志による別の表記

    ヒットポイント (Hit Points, HP) [±2CP/±1HP]

     ヒットポイントとは、第4版の副能力値の1種。

    概要

    キャラクターシートの HP (ヒットポイント) 欄に書き込む値はCRPGの最大HPに相当するもの。「現在値」がそのキャラクターの現在のヒットポイントになる。
    HPの値影響
    HPが残り1/3未満基本反応速度基本移動力が半分(端数繰り上げ)になります。これにより、「よけ」が半分 (端数切り上げ)。
    HPが残り0以下上の状況に加え、戦闘中ならば自分のターン開始時にHPのマイナスHP分だけ-1の修正で生命力判定に失敗すると意識を失う。
    無生物は行動が停止。生命力判定に成功した場合、失敗して意識を失うまで毎ターンこの判定を行なう。 「何もしない」場合はそのターンは判定不要
    HPがHPの-1倍上記に加えて生命力判定を即座に行い、失敗度3以上で失敗すると死亡。
    失敗度が1か2のとき「致命傷」。 成功したとき、上記の生命力判定に失敗して気絶していなければ通常どおりの行動ができる。
    HPがHPの-2倍上記に加えてHPがここまで低下した場合、再度生命力判定を行ない、失敗すると死亡。
    HPがHPの-3倍上記に加えてHPがここまで低下した場合、再度生命力判定を行ない、失敗すると死亡。
    HPがHPの-4倍上記に加えてHPがここまで低下した場合、再度生命力判定を行ない、失敗すると死亡。
    HPがHPの-5倍自動的に死亡。
    HPがHPの-10倍体が完全に破壊される。
    破壊される手段によっては蘇生に不利な影響を与える可能性あり。

    消費CP

    • CPを消費しないときの平均的な値 :体力と同じ値
    • 消費CP : ±2/レベル (体力の値を超える1ポイント上昇ごとに2CP消費、体力の値を下回る1ポイント下降ごとに2CP獲得)

    その他

    リアルなキャンペーンではGMは、普通の人間のキャラクターのHP体力の±30%に収まるように制限することができる。
    人間以外の種族や超人にはこのような制限はない。

    ヒットポイントに影響を与える有利な特徴

    ヒットポイントに影響を与える不利な特徴

    ヒットポイントの影響を受けるもの

    ヒットポイントに影響を与えるもの

    判定

    特別限定


    第3版

     第3版では疲労点体力基準の能力値で、ヒットポイント生命力基準の能力値であった。第4版ではこれが逆転している。
    ヒットポイントは第3版の有利な特徴「追加ヒットポイント」に似ている。
    第3版では死亡判定が発生する段階が生命力基準だったが、第4版ではHP基準になったため、第3版より第4版の方がタフになっている。
    死亡判定に影響しない第3版の「追加ヒットポイント」のような要素は、「防護点」に「剥離装甲:-80%」をつければ表現できる。

    トリビア

     ガープスのヒットポイント (HP) は、和製コンピュータRPGにみられるヒットポイントとは違い、HPが0になっても死なない。それどころか、毎ターン生命力判定に成功さえすれば、「よけ」の値に影響があるとはいえ、平然としていることもできる。判定に失敗しても気絶するだけである。HPが-1倍になって初めての危機が迫る。それでも運良く生き延びて平然としていることは可能。本当に生命力が高く、なおかつダイス運が良ければ、HPの-5倍に達するまで生き延びることが可能である。