基本ルールの
移動では、ゲームボードを必要としません。その代わりにGMは、環境について一般的な理解をしておかなければなりません。そして、
戦闘の参加者や近くにある物の相対的な距離を頭の中に留めておかなければなりません――おそらくは地図、メモ、表などを参照しながら。プレイヤーは
攻撃範囲や距離を質問するでしょう(「彼に向って走っていって、
攻撃しようと思う。相手まではどれだけ離れていますか?」)。GMの判定が最終決定となります。
移動と向きはGMの頭の中にあります。プレイヤーにどれだけの説明をするかはGM次第です。GMは何メートル
移動したかを紙に書いて記録しておいてもかまいません。あるいは、まさに重要な局面のみ正確な距離を気にすることにしてもかまいません。ほとんどのGMは、その中間を採用したいと思うでしょう。例えば、
GM:
敵狙撃手1名が90メートル北にいるのが見えた。彼は墓所の端にいて、墓石の後ろに身をかがめて、レーザーライフルをPC1に向けて狙いをつけている。
PL1:
うーん。彼に見つかってしまったか。近くに何か遮蔽物になりそうな物はありますか? そこまで走りたいんだけど。
GM:
むき出しの岩が北西7メートルにある。10メートル東には木が何本か離れている。後退するつもりなら、10メートル後ろに君のヘリコプターがあるけど。
PL1:
そんなことできない! PC1は「
移動攻撃」を選択して、
移動力をすべて使って岩に向かいながら、ライフルで敵狙撃手に対して射撃します。
GM:
了解。
移動力は5だっけ? OK、では遮蔽物までは後2メートルだ。そして敵狙撃手の
ターンだ。彼はPC1に
狙いをつけて撃つよ……
GMはプレイヤーに戦術的な選択ができるだけの情報を提供しなければなりませんが、プレイヤーが持てあますほど詳しく説明する必要もありません。もし事態が混乱したら、地図を示してて簡単な注釈を入れるとよいでしょう。戦術的により細かなことがらを考えたい人達は、第12章「
上級戦闘」を利用してください――あるいは、そこからいくつかのルールを抜粋して、この項の説明に付け加えてください。
ここで書かれているのは
移動と戦闘についての重要な部分だけです。何かに乗っての
戦闘や、乗り物については「
騎乗戦闘」や「
乗り物」を参照してください。