GURPSよろず - 加速

移動関連用語としての「加速」(Accelerating) B374P/2B54P

呪文としての《加速》(至難)(Accelerate Time) M139P

加速空間》の旧名。

有利特徴「加速」(Altered Time Rate) B43P

加速」[100CP/レベル] ……精、特 第4版B43P参照。

 あなたの時間感覚の流れは普通の人間より速くなっています。この有利な特徴を1レベルとると、常人の2倍の速度で生きているように感じます――つまり実際に1秒過ぎると2秒経過(2回行動)したように感じます。1レベル増えるごとにこの比率が増えていきます。2レベルなら3回行動、3レベルなら4回行動が可能です。
 「加速」を1レベルとるごとに、1秒間の戦闘で選択できる行動回数が1回増えます。1秒間に何度も集中できるため速やかに呪文を唱えることができます。移動を何度も選択することで非常に速く走れます……などなど。しかし戦闘であなたの行動番が速くやってくるわけではありません! この特徴は「あなたが反応してから」どれだけ速く動けるかを表しており、どれだけ速く反応しているかを表しているわけではありません。
 戦闘以外の場面では、「加速」のキャラクターは危機的な状況でもゆっくりと作戦をたてる余裕があります。周りがすべてスローモーションに見えるからです。あなたが作戦を考えたり情報を得たりするための知覚判定知力基準の技能判定を行なう場合(GM判断)、何かをやりながらであってもペナルティはありません。
 誰か他の人の反応を見るような時には、あなたは慎重に「速度を落として」相手の速度に合わせて動かなければなりません。これは戦闘時にはフェイント戦闘以外の場面では影響判定に適用されます。例えば、あなたが「フェイント」を選択すれば、それがあなたの行動番にできるすべてです。追加の行動をとることはできません(しかし、全力攻撃に続けて攻撃を行なえば、目にもとまらぬ速さで相手の防御を打ち破ることができるでしょう!)
エラッタ修正:
【誤】攻撃に続けて全力攻撃を行なえば、
【正】全力攻撃に続けて攻撃を行なえば、
原文: you could make an All-Out Attack followed by an Attack
「加速」を持つキャラクターが全力攻撃の後に攻撃を行うことは、ゲーム的に大きな価値があります。この順序で二回の行動を宣言することで、相手の攻撃に対して能動防御が可能となるからです。
この一文の解釈は、それを「加速」のルールが想定し、許容していることを示唆する意味で重要だと思います。

Powersでの追加解釈

加速」(ATR:Altered Time Rate)は、超スピード運転手や突飛なマンガ的格闘家の代表能力です。また、時間を制御する者にも最適で、最速のコンピュータやロボットにも適しています。

原書表記?

代替案(Alternatives)

 迅速に対応するには、BSを改善し、「戦闘即応」または「超時感覚」のいずれかを検討します。高速走行には「高速移動」――またはちょうど良い基本移動力が必要です。複数回攻撃する場合は、「追加攻撃回数」を使用します。学習をスピードアップするには、「超記憶」を取得します(「モジュール式能力」参照)。

原書表記?

追加特別増強(New Special Enhancement)

「超高速」(Super-Speed):+20%
「[[超高速>加速#Super-Speed]]」
 非戦闘時はさらに速くなります! 平凡作業や反復的作業を実行するとき(物を造る(新発明を含む)、読書、修理など)――サイズ・速度/距離表の「サイズ」列で「加速」レベルを調べ、その横の該当する「数値」列の値(メートル単位)で時間を割る必要があります。例えば、「加速 L6」の除数は20です。これは、通常1時間を必要とする修理を、わずか3分でこなせることを意味します。
技能ペナルティを取ることで、さらに時間を短縮できます(「時間の消費」を参照)。学習、特殊能力(魔法の品物の作成、「精神支配」に集中するなど)、発明の際の発想判定、または速度に対応できない人やマシンとの相互作用を急ぐことはできません。 GMは「超高速」をスーパーヒーローのスピードスターに制限することを望むかもしれません。

原書表記?


追加特別限定(New Special Limitation)

「非戦闘速度」(Non-Combat_Speed):-60%
「[[非戦闘速度>加速#Non-Combat_Speed]]」
 戦闘外で「超高速」のメリットを享受できますが、戦闘中に追加の戦闘行動を行うことはありません。 「超高速」で「加速」の一部を購入でき、残りはこの限定付きで購入できます。 -60%。

原書表記?

パワーアップ(Powering Up)

加速」は、時間制御および専用の超高速パワーに最適ですが、マンガ的な気のパワーにも適している場合があります。 「才能」のボーナスを提供することはありませんが、作業にかかる時間を短縮することによるペナルティは相殺されます。

原書表記?

Martial Artsでの追加解釈

 この特徴は、リアルなゲームでは出番がありません。現実の武術家は、一瞬のうちに複数の技を繰り出すために、全力攻撃(2回攻撃)(P.B345)、連続攻撃(P.B349)、コンビネーション(P.80)などを使っています。時間軸を歪めているわけではないのです。
 また、「加速」は「伝統的な」マンガ的な設定には不向きです。武術の神話に忠実であるために、秘伝の格闘術を学んだ結果、目にも止まらぬ速さを手に入れた者は、「達人の指導」または「武器の達人」を使用して「連続攻撃」ペナルティを半分にし、並外れた調整力を持つ者は「追加攻撃回数」(P. B73)に注目すべきです。この2つを持つファイターは多くの攻撃を行うことができますが、それでも1ターンに1回の行動に制限されます。
 しかし、コミックや映画では、信じられないほど速い武術家が描かれており、どの相手も反撃する前に、広く離れた複数の相手と交戦することができます。この場合、1ターンに複数回の行動が必要となり、時間速度が変化することを意味します。このようなフィクションに触発されたキャンペーンでは、GMは銃の達人英雄的射手達人の指導武器の達人を持つ者にこの特徴を1レベル、あるいはそれ以上のレベルでさえ許可することができます。
 スピードのあるヒーローについては、複数回攻撃? (pp. 126-128) を参照してください。

原書表記