GURPSよろず - 行為の難易度

ベーシックセット』第10章「成功判定」より。

行為の難易度(TASK DIFFICULTY) B328P/2B8P

 GMは特定の状況の成功判定が普通より簡単であったり難しいと感じた時には、難易度修正を課してもかまいません。これは文化装備言語文明レベルによる修正が適用されます。この修正は他のすべてのものと重複します。
 例えば、特定の聴衆を動かすただ1つの方法が<演説>を行なうことであり、それには-2の修正がかかる、とGMが決めた場合、難易度修正は-2です。それを試みるPCは個人的な修正(文化言語・「美声」など)に加えて、そうした聴衆に向き合うときには必ず-2の修正を受けます。

難易度修正(difficulty modifier)

 多くの技能の説明に難易度修正が書かれています――例:手探りで<鍵開け>するには-5――しかし、行為の難易度は状況によって、基本的に限りがありません。以下にGM向けの指針を示します。
+10 自動的
 行為はありきたりなもので、GMは特別な状況でもない限り、成功判定を省略してもかまいません。
例:自動車のエンジンをかけるための<運転>判定。
+8or+9 まちがいない
 よほど信じられない不運がない限り、滅多なことでは失敗しない状況です。
例:車のいない駐車場での<運転>判定。
+6or+7 とても簡単
 かなり不運な偶然があれば、失敗するかもしれない行為です。
例:人気のない郊外の道を進むための<運転>判定。
+4ore+5 簡単
 大半のありきたりな行為です。普通の人が日常的に行う判定を含んでいます。
例:小さな町で通勤するための<運転>判定。
+2or+3 かなり楽
 若干のリスクがありますが、ほとんどの人は躊躇せずに引き受ける行為。
例:混雑した都市で通勤するための<運転>判定。
+1 楽
 リスクがあるので多くの人が躊躇する行為です。しかし熟練した冒険者であれば、簡単な行為だと感じるでしょう。
例:ロードラリーに参加するための<運転>判定。
0 平均
 “冒険に登場する”多くの行為、緊張状態における技能の使用です。
例:カーチェイスのための<運転>判定。
-1 難しい
 新米の冒険者にとっては緊張する行為ですが、老練な冒険者にとってはそれほどでもありません。
例:高速カーチェイスのための<運転>判定。
-2or-3 かなり難しい
 プロフェッショナルにとっても緊張する、挑戦しがいのある行為です。熟練した冒険者であれば、何ということもなくこのような危険を引き受けます。
例:混雑した高速道路でカーチェイスをするための<運転>判定。
-4or-5 非常に難しい
 専門化でさえ他の方法を探すほど困難な行為です。真の“達人”であれば、おそらく危険だとは思わないでしょう。
例:高速カーチェイスの最中に、窓から銃を撃つための<運転>判定。
-6or-7 極度に難しい
 達人でさえ考え直すような局面です。
例:猛吹雪の中で高速カーチェイスをするための<運転>判定。
-8or-9 不可能に近い
 もっとも偉大な達人でさえ失敗する可能性のある行為。
例:猛吹雪の中で、高速カーチェイスをしている最中に銃を撃つための<運転>判定。
-10 不可能
 正気の人間ならそのような行為を試みようと思いません。
例:猛吹雪の中で高速カーチェイスを行なっており、両手でバズーカ砲を発射しながら膝でハンドルを操作するための<運転>判定。
備考
 これらの修正は“訓練を受けた”キャラクターを想定しています。技能なし値で判定を行なうキャラクターの場合、修正とその技能なし値の分のペナルティを加えてください。

例:車の運転を学んだことがないキャラクターでも、<運転>の判定を敏捷力-5で行うことができます。日常の通勤をする場合、訓練を受けたキャラクターなら「簡単」(<運転>+4か+5)な行為ですが、このキャラクターにとっては「平均」(敏捷力)か「難しい」(敏捷力-1)になります。そしてほぼ確実に“緊張状態”になります!

 判定の結果があまり重要でない場合、あるいはアクションが白熱して手間暇かけられない場合に、GMは多くの修正を1つ1つ加えていく代わりに、難易度修正で代用することができます。例えば、完全に修理されていない車でカーチェイスを行なう場合、GMは車の装備修正をあれこれ考える代わりに、難易度を1つか2つ上げて判定させてかまいません。