GURPSよろず - 走る

ベーシックセット』第10章「成功判定」の「肉体的な行動」より。

走る(RUNNING) B335P/2B15P

 走る速度、あるいは地上の移動力は、基本移動力荷重の修正を加えたものと等しくなります――「荷重と移動」参照。戦闘中であれば、走る行為は単に「移動」行動を連続して選ぶことににります。時間ギリギリで空港へ走る、乱暴な原住民から逃げる……など、走る行為の詳細が重要な時には、以下のルールを用いてください。

短距離走(Sprinting)

[[短距離走>走る#Sprinting]]

 短距離走は全力で駆け抜けます。これは非常に速いのですが、疲労も大きくなります。急いで短い距離を走破しなくてはならず、しかも目的のもとに到着した時、いくらかは疲れていてもかまわない状況で使います。
 前方に向けて2秒間以上走ることを「全力疾走」と呼びます。2秒目以降は移動力が20%増しになります。例えば移動力が7のキャラクターならば1秒目は秒速7m、2秒目以降は秒速8.4mで走ることができます。
 戦闘マップ上では、移動力1は1ヘクスの移動を表します。移動力の数値の端数はすべて切り下げてください。上記の例の場合、移動力8.4は8になります。全力疾走すれば最低でも移動力は+1されます。つまり、移動力9以下で全力疾走する者は、戦闘マップ上を余分に1ヘクス移動できます。
 「高速移動/地上」がある場合、あなたは最高速度に達するまで毎秒基本移動力と同じだけ加速します。上記の20%増しのボーナスは適用せず、「高速移動」の倍数を適用してください。例えば基本移動力7で「高速移動/地上」が2レベルの場合、最初の1秒では移動力7、2秒目には移動力14、3秒目には移動力21、4秒目に最高速度に達して移動力28で移動できます。
 最高速度で移動できるのは、地面が良好で目的地点まで比較的まっすぐである場合のみです。“まっすぐ”でない移動が途中であった時には、その後1秒間基本移動力で走った後に全力疾走を再開します。

長距離走(Paced Running)

[[長距離走>走る#Paced_Running]]
 長距離を走る場合、消耗しきってしまわないために自分でペースを決めなければなりません。ペース走の場合、速度は上で計算した全力疾走の調度半分になります。例えば地上の移動力が7であれば、良好な道を秒速4.2メートルで走ることができます。これはおよそ1km4分のペースです。

疲労(Fatigue Cost)

[[疲労>走る#Fatigue_Cost]]
 全力疾走なら15秒、ペース走なら1分に1度、生命力か<ランニング>の内高い方で判定を行ないます。失敗するとFPを1失います。FPが3分の1未満になってしまうと、どちらの走り方であっても移動力は半分になります。「疲労」参照。

エラッタ修正:

 ペース走は全力疾走の半分の速度ですが、FPの消費は4分の1であることに注意してください。そのためエネルギーを使い果たすまでには、全力疾走の2倍の距離を移動できます。しかし、これは「機械」の共通性質を持つ者には当てはまりません――なぜなら機械は(ふつう)疲労しないからです。そうしたキャラクターは常に全力疾走します。

追記:「さらなる努力」に関して

 「さらなる努力」を使用する場合は以下の処理を行ないます。

 全力疾走なら15秒ごと、ペース走なら1分ごとに「さらなる努力」の判定を行なって、1FP消費します。これに、走っている間に生命力判定に失敗した場合の失われるFPが追加されます! 18の目が出た場合、一時的に「歩行障害/脚部一部損傷」の特徴を得ます。

関連

基本移動力 移動力 荷重 荷重基本値BL

ベーシックセット』第10章「成功判定」の「肉体的な行動」より。

コラム:肉体的な行動としての「飛行」(Flying) B336P/2B16

飛行(肉体的な行動)より。
 飛行している時は、以下の変更を使って「長距離を歩く」と「走る」のルールを適用してください。
  • 「地上移動力」(基本移動力と同じ)の代わりに、「空中移動力」(基本反応速度の2倍、端数切り捨て)を使います。荷重負傷疲労による修正は通常通りです。
  • 高速移動/地上」の代わりに、「高速移動/空中」を使います。高速飛行(「走る」)については、「短距離走」で解説されている「高速移動」を使った加速を使います。
  • 地形は無視します。ただし、風などの天候状態が同じような影響を与えることがあるので注意してください。