GURPSよろず - 敵

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    第4版『ベーシックセット』第3章「不利な特徴」B143P参照。

    不利特徴「敵」(Enemies ) B143P

    」[さまざま]……社

     「」というのは1人またはグループや組織のNPCです。あなたの冒険の最中に、直接積極的にあなたの妨害を行ないます。あなたを殺したいと願っている敵もいます。またある敵はもっと回りくどい目的を持っているかもしれません。
     キャラクターを作成した際に、あなたの敵の詳細を決定してください。そして、その「」がなぜあなたに敵対するのかを、GMに説明してください。GMは必要と判断したら、自由に詳細を追加することができます。
     「」によって得られる不利な特徴としてのCPは、次の3つの要素から決まります。“能力”、“重要性”、“「登場頻度」”です。

    能力(Power)

     敵が強ければ強いほど、PCの負担は重くなり、獲得できるCPも多くなります。具体的にはGMが決定します。あなたの敵が組織である場合、獲得できるCPはその組織の中であなたに敵対している者の人数によって決まります――組織全体の大きさによってではありません!
    PCよりは弱いキャラクター1人:-5CP
     PCの開始時CPの50%ほどのキャラクター1人。
    PCと互角のキャラクター1人か小集団:-10CP
     PCの開始時CPの100%ほどのキャラクター1人か、PCよりは弱いキャラクターの小集団(3〜5人)。
     例:あるマッドサイエンティスト。あなたが決闘で倒した男の4人兄弟。
    PCより強いキャラクター1人か中集団:-20CP
     PCの開始時CPの150%ほどのキャラクター1人か、PCよりは弱いキャラクターのちょっとした集団(6〜20人ほど)。
     例:1人の超人。地方警察(警官は何百人かいても、あなたの顔を知っていて、あなたを追いかけているのはその一部にすぎません)。 
    きわめて強力なキャラクターに率いられた小集団や、PCよりは弱いキャラクターの大集団:-30CP
     大集団の規模は1000人ほど。
     例:FBI。マフィア。
    国家規模の大集団。まったく恐ろしい集団:-40CP
     国家規模の大集団。強力な魔術師のギルド全体。超人同盟。その他まったく恐ろしい集団。

    特殊な例(Special Cases )

     「」には2つの特殊な例外があります。これは重要性や登場頻度による倍率をかける前に、上記に加える形でCPを修正します。

    邪悪な双子(Evil Twin):-5CP/-10CP
    [[邪悪な双子>敵#Evil_Twin]]
    
     あなたの敵は、あなたそっくりの顔と声をしています。そしておそらくあなたを騙ることもありますが、行動は正反対です。他の人はあなたが「統合失調症」にかかっているのではないかと考えて、そのように(反応修正-3で)反応するでしょう。あなた自身は「邪悪な双子」に会ったことがないかもしれませんが、話は聞いたことがあります――ふつう、やった覚えのないことの責めを負わされることで。通常「邪悪な双子」はあなたとまったく同じ能力値と技能を持っています。しかし精神的不利な特徴は正反対であるか、ねじ曲がっています。そのため相手はあなたと互角の強さになります。-10CPの敵です。相手はあなたが頭にくるような能力を持ち、その行動を予測して、打ち破るのが難しくなるからです。
    • 「邪悪な双子」があなたよりも高い技能をもっているか、あなたの知らない能力(GMが決めます)を持っている場合:さらに-5CP
    • 「邪悪な双子」があなたよりも高い技能とあなたの知らない能力(GMが決めます)の両方を持っている場合:さらに-10CP

    未知の敵(Unknown):-5CP
    [[未知の敵>敵#Unknown]]
    
     あなたは自分に敵がいることを知っています。しかし、それが誰なのかはわかりません。GMにあなたの敵の強力さをまず伝えてください。GMはこっそり敵を作成し、詳細を一切伝えないでしょう! 不意討ちできるという利点は、敵の実質的な能力と得られるCPを増やします(さらに-5CPです)。

    重要性(Intent)

     敵がより熱心にあなたに敵対するほど、得られるCPも大きくなります。

    観察者(Watcher):×1/4
    [[観察者>敵#Watcher]]
    
     敵はあなたにつきまとっています。あるいはあなたをかぎまわっています。秘密を守るのは難しくなりますが、通常はせいぜい小さな不便止まりです。
     例:政治家を尾行する熱心なジャーナリスト。犯罪容疑者を追跡する刑事。

    ライバル(Rival):×1/2
    [[ライバル>敵#Rival]]
    
     敵が望んでいるのは“あなたの影を薄くさせること”、“不便を感じさせる”、“あなたを残酷な方法でからかう(「邪悪な双子」の場合よくあります)”ということです。永続的な危害与える直前で思いとどまります。
     例:政治家の政敵、容疑者にしつこくつきまとう刑事。

    ハンター(Hunter):×1
    [[ハンター>敵#Hunter]]
    
     敵はあなたを逮捕するか、破産させるか、怪我をさせるか、その他永続的な危害を与えようと思っています――あるいは単純に殺すつもりかもしれません。
     例:政治家を銃で狙っている暗殺者、容疑者を逮捕するつもりの刑事。

    登場頻度(Frequency of Appearance)

     「登場頻度」を選んでください。冒険の開始時、あるいは連続した冒険の各セッションの開始時に判定してください。

    敵の制限(Limits on Enemies)

     1人のPCが持てる敵は、最大で2種類まで、あるいは-60CPまでに制限されます(もし合衆国が政府をあげてあなたを探しているとしたら、昔学んだ大学の教授もあなたを恨んでいることなど、忘れてしまってもかまわないでしょう)。

    ゲーム中の敵(Enemies in Play)

     サイコロを振って「」が現れることになったら、GMはどこでどのように敵が登場するかを決定しなければなりません。敵がきわめて強大な場合や、何人かのPCの敵が一度に登場する場合には、その日の冒険全体に大きな影響を及ぼすことでしょう。
     もしも敵が強すぎるとしたら、あなたは近いうちに投獄されるか殺されるかするでしょう。敵によって60CPまで獲得することができますが(FBI、12以下、ハンター)、これだと大半の冒険は犯罪捜査を切り抜けることのみになります。それに60CP余分に使うことができたとしても、あなたの冒険はおそらくすぐに終わってしまうでしょう。
     敵が弱かったり、あなたの行動が懸命だった場合には、敵を皆殺しにしたり、敵対関係を帳消しにしたりすることができるかもしれません。しかしその場合でも「うまい話には裏がある」という格言の通り安心はできません。獲得したCPは以下の方法のいずれかで埋め合わせてください。
    1. CPによって「買い戻す」
    2. 新たに不利な特徴を設定します。たとえば敵のリーダーとの最後の決戦で頭に打撃を受け、耳が不自由になることもあるでしょう。あるいは、敵を倒しての帰り道に巨大なクモに刺され、恐怖症を植えつけられるかもしれません。当然、新たに獲得する不利な特徴CPは、敵によって得ていたCPと同じでなければなりません(敵のCPの一部を経験点で買い戻し、残りを新しい不利な特徴で埋め合わせることもできます)。もしあなたがいいアイデアを思いつかなかったときには、GMが代わりに不利な特徴を決定します。
    3. 同じCPの新たな「」が登場します。例えば、あなたがついて邪悪なマッドサイエンティストを倒すことに成功しても、彼には弟がおり、兄の遺志を継いで邪悪な計画が続行されるのです。

    関連特徴