GURPSよろず - 不利な特徴の制限

不利な特徴の制限(Disadvantage Limit) B11P

ベーシックセット』第1章「キャラクターの作成」の「キャラクターポイント」より。

 不利な特徴とはマイナスのコストを持つものすべてです。低い能力値、低い社会的地位、その他「不利な特徴」として説明されるすべての特殊な不便さなどを含みます。理論的には、欲しい有利な特徴技能を買うのに充分なCPがたまるまで不利な特徴を得ることができます。実際には、たいていのGMはPCがとる不利な特徴に制限を課すでしょう。
 不利な特徴に制限を設けるのはキャンペーンが茶番劇になるのを防ぐためです。PCのトラブルが、舞台や冒険やその他GMが想像したものから注目を奪ってしまわないようにです。もしPC達が活躍しづらいキャラクター――例えば不器用で片目の、暗闇を心から恐れるアルコール中毒のならず者――ばかりだった場合、GMはキャンペーンを始めることすら困難です。
 不利な特徴に制限を設けることには別の目的もあります。開始時のキャラクターの能力を制限することができます。PCがよい能力に費やすことができるCPに上限を設けることができるのです。経験上、不利な特徴開始時のCPの50%程度に修めるのがいいでしょう――例えば150CPのゲームでは-75CPまでです。しかしこれは最終的にはGMの判断次第です。
 キャンペーンの設定などのために、すべてのキャラクターが特定の不利な特徴を選択しなければならない場合、こうした「キャンペーンで使用する不利な特徴」は制限に含める必要はありません(もちろん、CPを獲得することはできます)。例えば、スパイ活動をテーマにした冒険では、すべてのPCは所属する諜報機関に「義務感」を持っていなければなりません。種族の性質(あなたの「種族テンプレート」)の一部である不利な特徴も、同様に免除されます。
エラッタ修正:【誤】不利な特徴も、同様に除外します。【正】不利な特徴も、同様に免除されます。

追記

 GURPS第4版では低い能力値副能力値不利な特徴を合計してCP総計の50%まで、GURPS第3版では不利な特徴に-40CPまでと癖に-5CPまで、という一応の標準値があるが、これはあくまで参考のためであり、GMまたはワールドデザイナーは全く別の値を指定することもできる。
例えば、GURPS第4版対応のガープス・ユエルでは総計130CPに対して低い能力値不利な特徴を合わせて-50CPまでという制限が提案されており、GURPS第3版対応のガープス・妖魔夜行では不利な特徴-100CPまで・-5CPまでと制限されている。

不利な特徴の追加の制限(Restrictions on Disadvantages) B115P

[[不利な特徴の制限>不利な特徴の制限#Restrictions_on_Disadvantages]]
第4版『ベーシックセット』第3章「不利な特徴」p.115より。

 ほとんどのGMは、以下の2つの制限を不利な特徴の制限に付け加えるでしょう。

矛盾する不利な特徴(Negated Disadvantages)

[[矛盾する不利な特徴>不利な特徴の制限#Negated_Disadvantages]]
 有利な特徴を緩和したり、否定するような不利な特徴をとることはできません。「鋭敏聴覚」と同時に「難聴」をとることはできません。どの特徴とどの特徴が相互排除したり、重なるかについてはGMが最終的な決定権を持っています。

悪役の不利な特徴(Villain Disadvantages)

[[悪役の不利な特徴>不利な特徴の制限#Villain_Disadvantages]]
 不利な特徴の中には"英雄"には相応しくないものもあります――例えば「サディスト」。GMはこうした特徴をPCがとることを禁止してもかまいません。しかしフィクションの世界においては、これらの特徴を持った残忍な悪役をよく見かけることができます。ですから魅力的なNPCを作成するには、こういう特徴を付け加えると良いでしょう。

関連項目

  • 四肢不全」[-80CP]: もしGMが不利な特徴CPに制限をかけている場合、「四肢不全」はその制限に含めます――しかし、その制限に加えることなく、体力敏捷力を4段階まで低下させることができます(もっと下げた場合は、通常の制限に含めます)。