GURPSよろず - 部位が使えなくなる負傷

部位が使えなくなる負傷(CRIPPLING INJURY)

人型生物の肉体部位のHP

四肢:
四肢攻撃部位、ものをつかむことができる尻尾): HPの半分を超える負傷
末端:
末端、尻尾、ひれ、追加の頭): HPの3分の1を超える負傷
目:
: HPの10分の1を超える負傷


 場合によってはそれよりも少ないダメージ、あるいはダメージがまったくなしでも部位が使えなくなることがあります。例:クリティカル命中の効果など。

 四肢末端への打撃は、その部位を使えなくする最低限の負傷より多くの傷を与えることはありません。例えばHP10の人間が右腕へ9点の負傷を受けたとします。その人が失うのは6HPだけです――これはを使えなくするのに最低限必要な負傷です。例外:に関してはそのような制限はありません!

●切断(Dismemberment)

切断
 上記の限界を適用する前に、負傷がその部位を使えなくする必要な量の2倍以上だった場合、その部位は使えなくなっただけでなく“破壊”されてしまいます。切り爆発による攻撃は、四肢末端切断してしまいます。それ以外の攻撃であれば、回復不可能なほど潰れたり焼かれたりします。


追加の部位を使えなくする(Crippling Extra Limbs)

第4版ベーシックの第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B399P/2B79P参照。

 もしあなたがを3本以上持っていれば、部位を使えなくするのに必要な負傷HPの(その四肢の本数)分の1です。例:もしあなたが4本のを持っていれば、HPの4分の1を超える負傷が使えなくなります。

 もしあなたが末端を3つ以上持っていれば、部位を使えなくするのに必要な負傷HPの(その末端の数×1.5)分の1です。例:もしあなたが4本のを持っていれば、HPの6分の1を超える負傷が使えなくなります。


部位が使えなくなる傷の効果(Effects of Crippling Injury)

第4版ベーシックの第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B399P/2B79P参照。

 部位が使えなくなる傷は大怪我です。転倒朦朧状態を避けるためには生命力判定が必要です。「転倒と朦朧状態」を見てください。以下はある部位が使えなくなった時の追加の特殊効果です。これらは切断された時にも同様に適用します。これらの効果は戦闘が終わるまで続きますが、さらに後まで続くかもしれません――「部位が使えなくなる時間」参照。

人型生物の肉体部位

●手:Hand

 傷を受けたに持っていた物を落とします。もし両手で物を持っていた時には敏捷力判定を行ない、失敗すると落としてしまいます。そのには、何も持つことができません(例:武器)。につけて「止め」を行なうことはできますが、攻撃することはできません。傷が癒えるまで「片手」の特徴の効果を受けます。
●腕:Arm

 が使えなくなった場合と同じです――もっとも、が使えなくても、肘の関節に挟んで物を持つことはできます。が使えなくなると、何も持つことはできません。を切り飛ばされたのでない限り(GMが決めます)、は落ちません。体の前にぶら下がった状態になります。「止め」を行なうことはできません。防御ボーナスを1減少させます。傷が癒えるまで、「片腕」の特徴の効果を受けます。
●足:Foot

 転倒します! 松葉杖などの支えがなければ、立ち上がったり歩いたりすることはできません。が使えなくなっても、壁で体を支えれば、戦うことができます。支えるものが何もなければ、膝立ち座った姿勢になります。傷が癒えるまで、「歩行障害/脚部一部損傷」の特徴の効果を受けます。
●脚:Leg

 転倒します! 戦闘を続けるなら、座った姿勢か、横たわった姿勢と考えねばなりません。傷が癒えるまで、「歩行障害/脚部一部喪失」の特徴の効果を受けます。
●目:Eye

 が見えなくなってしまいます。傷が癒えるまで、「片目」の特徴の効果を受けます――もしすべてのが失われた時には「視覚障害」です。ただしの代用品があれば話は別です。

人間以外の部位:Nonhuman Body Parts

●追加の腕:Extra Arms
追加の腕」:
 もし3本以上のがあった場合、単純に使える)の数が減るということです。もし)が2本未満になったら、実際に不利な特徴を得ます。
●追加の頭:Extra Head
追加の頭」:
 もし余分な頭が使えなくなった時には、あなたは「追加の頭」による利点を失います。「追加の頭」を見てください。
●追加の脚:Extra Legs
追加の脚」:
 もし3本以上のがあった場合、が使えなくなった時の影響は「追加の脚」を見てください。
●攻撃部位:Striker
攻撃部位」:
 その攻撃部位攻撃できなくなります。もし攻撃部位が翼や尻尾である場合、加えて以下の効果があります。
●尻尾:Tail
 尻尾によって得られる利点(例「追加の腕」や「攻撃部位」)はもはや機能しません。加えて、バランスを崩してしまいます。距離の近い手作業でない限り、敏捷力が-1されます。水中を泳いでいたり翼で空中を移動している場合、敏捷力のペナルティは-2になって、水中・空中の移動力は通常の半分になります(「高速移動」の最高速度も半分になります)。
●翼:Wing
 もしあなたに「飛行/翼」があったら、飛ぶことができなくなり――空中にいたら、落下してしまいます。もし翼が同時に「攻撃部位」であったなら、それを攻撃に使用することはできません。


部位が使えなくなる時間(Duration of Crippling Injuries)

第4版ベーシックの第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」、B400P/2B80P参照。

 部位が使えなくなるようなダメージをうけた場合、負傷がどの程度深刻なのかを決めるために生命力判定を行ないます。戦場で受けた傷の場合、判定は戦闘の終了時に行ないます。成功すれば、部位が使えなくなる影響は「一時的」です。失敗すればその影響は「持続」します。ファンブルしたら「永続」します。切断されたら、その影響は自動的に永続です――わざわざサイコロを振る必要はありません!

●一時的な影響:Temporary Crippling

 HPが完全に回復するまでの間、あなたは「部位が使えなくなる傷の効果」を受けます。全快すると、それらの効果は消滅します。

●持続的な影響:Lasting Crippling

 骨折するか、筋肉がひどく切れている(あるいは焼けている)か、その他長引くダメージを受けました。1Dしてください。これがその怪我が完治するまでの月数です(もし医師によって手当てされた場合、TL7以上なら出目-3、TL6なら-2、TL5なら-1してください――しかし、いずれの場合でも最低でも1ヶ月かかります)。「使えなくなった部位(持続)の治療」参照。

●永続的な影響:Permanent Crippling

 あなたはその部位を使用できなくなります。機能しなくなったのか、切断されたかのいずれかです。いずれの場合でも、新しい不利な特徴を得ることになります(「片手」「歩行障害」など適切なもの)。あなたはこれによって余分なCPを得ることはできません。これは単にCP総計を下げるだけです。ゲーム世界によっては、この段階の負傷も回復可能なことがあります。「使えなくなった部位(永続)の治療」参照。

関連

関連ルール

第14章「負傷、病気、疲労」の「負傷」(INJURIES)より