wiki復活ツールをポケットから取り出しておもむろに作業を始めた。


                まずは体長5ミリほどのカワベ♂幼体が登場


             肉眼だとタンボグモの仲間のオスに似てるかな・・


       悪の波動に取り込まれてしまうと背甲が黒くなってしまう
カワベは河川水際の小石交じりの若干ぬかるんだ水際の泥地にアゼナとかがポツポツ芽生えてる時期に幼体がワラワラ沸いてるとか(→保護色の達成率が最大になる)冬に集団で越冬してるのを見っける以外だと発見率が大きく下がるクモで、画像検索するとハサミムシの画像までヒットする割には認知度の低いクモに成り下がってる。
過去のデータを見ると梅雨入り4日前に5ミリ前後の個体が水際の拳大の石が転がった砂泥っぽいエリアにキシベに混ざって大量発生とあった。
梅雨以降は生活基盤ごと流されて生息密度を下げるのかと。


                

           生息環境と違う環境で飼育してみてるけど、画面中央はカワベの巣穴かな・・・


                        姿を見せるのはごくまれ     


                     共食い中なのは・・・

 
             キシベのメス



     こんなものと同居させてみたけど、こやつは速攻脱走した


                  ここからは巨大画像はクリックにて


                 夏の夜の河原では全裸の変態がぬめりながら次々と上陸


                       ぼくのなまえはカジエル

      上から順に・・・みないでください/やめてください/拡大しないでください


            山間部のトイレの手洗いでは時々クワガタが採れるので侮れない


         座右の銘は計画的無計画・・故郷の言葉では“Sushiig ohan-ma zelunat abernatz!”

キシベは平地性のコモリグモの中では夏越しがネックになるクモで、蓋を付けて熱がこもると即死するいっぽう開放すると機動力の高さから脱走しやすいもろ刃の剣。

           わいら・・・いったいどうしたんや!?てんやわんや


                           観察瓶を置いてみたけど・・・


                      お客さんが立ち寄るのはかなり稀だった


              荷物を背負ってる間は登攀力が下がる・・・のかな?

                    荷物の中身が露出すると・・・

                    それは夏祭りの始まり  


拡散したての子供は新品のプラケでも中ほどまでは登ってくけど、垂直ではないってのもポイントなのかも


脱走すると部屋の壁で発見することも多いのは、密かに胸に秘めた上昇志向の現れかな。  


                 脱走ラッシュが始まりそうなので対策を施す

            胸が黒ずんでるのは2令っぽいけど

            微妙な隙間から時々脱走を図る  


このタイプの飼育環境では乾燥に注意。(これは好湿性のコモリグモの水切れサインで、この体勢になった直後給水して事なきを得た)
キシベはカワベと違って乾燥耐性の低さからあまり水際を離れられないクモで、一方湿気があっても林床に入ると目立ってしまうので侵入できない(=被食率が上がる)のが同所的なPirataとの違い。
カワベはキシベと比べてかなり水際に帯状分布してることがあるけど、それは水分を含んでることによる巣穴の掘り固めやすさとか日中の暑さをしのぐためのものかと。
カワベは雲の中に入りやすい高地では水流から離れたガレ場や岩稜にも出現する。


                    ハリゲで活躍したこの床材は水切れを起こしやすい

                         一方こちらは水は潤沢だけど・・・



            かわいいお友達がちょっと怖いとのこと
         .      
この設備は水分が豊富なせいか脱走兵をここに収容すると脱走しなくなるようだ。

     他の脱走兵(オス亜成体軍曹)をクロコケースに収容したところ・・・翌日死亡して処理班登場

                     登場しただけで終わってしまった
何故いるのかというとクロココモリグモの巣穴にボールを転がして入れる\クロコボール/っていうゲームを思いついたっていう個人的見解に基づいてる。


            一方大型個体(=妊娠個体)は出産して落ち葉の下に隠れてる


いろいろな飼育環境が用意されてるけど、川砂っぽいとこにいるのはメキリグモの設備に勝手に侵入したもの。
卵嚢は子守形態に進化したさいに捨てられた抜け殻。
隣のケースの蓋の上に定位してショウジョウバエ待ちしてるものもいるけど、夜くすぐったくて目を覚ますと足の上をキシベが走ってることも・・・


今回のテーマはハリゲコモリグモのように餌が豊富だと世代サイクルが短くなるのかってあたり


かつてはキシベが優勢だったエリアもツルヨシが進出し、石の下も砂から粒径の大きな砂利となりキクヅキが優占するようになってた。
ここは石河原にぽっかり浮かんだツルヨシの小さな茂みの下流側になってる。


こちらはその10mほど上流だけどキシベが優占してて、キクヅキは殆ど出現せず。
小さく島のように浮かんだツルヨシの茂みの上手で上流側を向いてるせいか石の下はまだ細かい砂が見られる。

                     石の下から現れたのは・・・

                  アマグリイロオトメアリグモモドキ
正直リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズカシ(アマモの別称)がライバルだと思う。
アリグモモドキの仲間はアリグモ類に擬態させることで河川敷の帝王と化してる。






水際の石間に営巣してるコガタコモリグモを回収したつもりがいろいろ違うクモさんに成長。
上は多分カワベで下はウヅキ。


なかなか色合いがシャープな個体だけど、シャープペンシルって実は20世紀初頭にSHARPが開発したってのは知らなかった。
http://www.sharp.co.jp/corporate/info/history/h_co...




          眼域はこんな感じ


黄褐色系、青灰色系、白灰色系、黒色系とあるけど黄褐色系が広範囲で優占してたゾーンは、台風による増水で土丹由来の砂が大規模に流出し、水際にわずかな丸石ゾーンを残すのみとなった影響で青灰色の系統に入れ替わってた。


          強いフラッシュでウヅキやタカネと共通した背甲の斑紋パターンが浮かび上がった


                水際を選好するだけあってモフモフの水を弾く機能は高い


    カワベコモリグモの飼育設備のはずが段々カオスになってくる。             
後日3匹ほど犠牲になってたけど、混入したケシ粒ほどの幼体が餌発生装置のおかげで1ヵ月で一気にメス成体に成長。
環境的にはカグヤヒメグモかな。


クモリンピック開催中だけど、ロンドンオリンピックで目を見張ったのが・・・
http://www.youtube.com/watch?v=I0TM2sOnvyI
19分あたりからのユプケ・ゾンダーランドの演技。


                       調子に乗るからこうなるのだ


犯人を追放・・・餌の独り占めでゴマ粒足らずの幼体から1ヵ月ちょっとでメス成体に成長した。


この個体は脚にかつてアクシデントがあったことを物語ってるけど、ひょっとすると荷物に揺られながらケースの床で必死に脱皮してた個体かも。


脱走が続いたのは初令の時が主だったようで、2令っぽい個体が各所生物孔に潜んでるのが見られる。
ハネカクシなどの幼虫が開けた穴かな?


                洗濯ネットで遮断しててもハエトリさんの子供は侵入


                子グモを背負ったまま死んでる親グモもいた


前出の画像の2日後に各所で死亡確認・・原因は浸水か適正サイズの餌生物がいないことによる餓死か?


             この設備では全滅したけど・・・


隣のケースに移り住んだものは元気に暮らしてるようだ(2令くらいかな)


      トビムシの準備ができてないので、遅れてやってきた仲間を餌にしてるっぽい


          こちらは脱走して天井を走り回ってる個体
キシベが天井を歩くのは河原の石のオーバーハングを滑るように移動するスキルの延長ってことであまり不思議でない。
キクヅキはコモリグモの中でも機動力は高い部類なものの、プラケース壁面の脱走力はキシベに劣るので意外と脱走しない。
一方垂直跳びの名手ってのはササグモと共通で、両者とも視覚も足刺も発達してるわけで・・恐らくカエルとかカメレオンとかが舌先を発射したときに真上に飛んで避けてるものと思われる。
カエル剣士Lv87「やつはどこだ?」 キクヅキ侍Lv63「キサマの頭の上だ・・フフッ」 って感じ。


         ここはカエル剣士Lv4 vs キシベ侍Lv95なので無問題


                      窪地になったとこで丸いものの調整中


                 この時期は丸いものを見るとつい手が伸びてしまう


          ダンゴムシさんは穴を掘って国に帰ってった


              実は未受精卵だったか?(後日放棄されることとなる)


                      同居中のこちらはコーナーを死守


              ここはクロコ・キシベ成体とキクヅキ幼体が同居


             キクヅキは高速成長してあっというまにオス成体に


                     こちらはオス亜成体


                     登攀力はキシベがダントツ


                   2匹のキクヅキとキシベと・・・

                   更に ⇒

先住者のクロコは新参者のキクヅキに体格で抜かれてしまったので、安全を考えてキクヅキを追放することにする。         


                       まちにへいわがおとずれた


        キクヅキと違ってクロコは全然大きくならない(現在誕生から1年2ヶ月)


誕生から1年4ヶ月にしてひっそりと餌ケースの下で死んでたけど、死因は餓死かな・・
最速3ヶ月で成体化するPardosaと比べると成長に2年を要するようなので、共食いを考えると累代っていうのは適当なとこで個室飼育に切り替えないとちょっと厳しい。


            気が付くとキシベの一匹が子守り状態に入り、数日後には脱走


                   その後は廃村となって時折ミノムシが通りすがる程度となった・・


              他のケースでは丁度卵嚢から子グモが出てくるとこだった


               使用済みのエアバッグがカビに覆われる             


                   ここでは順調に子グモが成長


                   徐々にキシベっぽい姿になってくる
 
                       一方こちらは・・・ 

              家の外から侵入してきたウヅキの赤ちゃんかな


    餌祭り過ぎてこやつも高速で世代交代を繰り返してるようだ

                       それはさておき

                        ハリゲを追いかけてたら・・・


石の下にちょっぴりダークな色合いのカワベのメスを発見し撮影開始。
カワベの暗色タイプはカッコイイけど、明るめの林床を走り回ってるウヅキの全黒色型並みに見かけないかも。


             メスを捕獲後に脇からオスが現れたけど、ペアだったのだろうか?


              体長4ミリほどと周りよりも一回り小さいハリゲ♀を持ち帰る


                    体が小さいと子供の数も少ないようだ


                     拡散したのは7匹と少なかった


                   キシベで時々見るような灰黒色はちょっとかっこいい 


                  メスと比べてこちらのオスは標準的な色


                メスは10.5ミリでオスは9ミリ程度だった

             入れるとこがないのでキシベケースに入れたところ・・・

               早速メスがキシベを咥えたままうろつきまわる

                       その数時間後・・・

          気が付くと犠牲となったキシベを今度はオスが咥えて徘徊してる

                          ところで・・・

           カワベを飼育中にときどき見かけるふせのポーズ(上からメス、オスx3)


             5日目にしてまさかのメス死亡・・・餌ケースの下に通路が出来てた


      ちょっと大きめなのは妊娠個体だったのかも


 外雌器はクロコとは明らかに違う 


              キシベ、カワベ、キクヅキと水辺のお仲間たちがウロウロ・・・


                    カワベが餌ケースの下に営巣
.    

     メスに続いて3日後にカワベ♂死亡・・・体格では他のクモに勝るんだけど原因は暑さかな?


            見づらいけど♂触肢はこんな


                          上がメスで下がオス


          キシベが一匹水切れ気味になってる(この後給水で無事回復)


                      一方水の豊富な設備ではキシベが脱皮


                      こちらはリター環境のキシベさん ⇒

          ある日隣の餌場から飛び込んで戻れなくなったとおぼしき民が出現・・・

                  2日後には仲間を呼んだようだ 


       中で闘争してるのを見ることもなく獄中に平和な日々が続く(キシベはアッチ⇒)   


5日目になって登攀力で勝負するキシベより一足先に、足場形成と跳躍力でキクヅキがいち早く脱出。
キシベはその2日後にキクヅキがかけたわずかな足場を利用して脱出したようで、奇しくもいずれも滞在は5日間となった。

                        脱出後は・・・

                 キクヅキがケース内に形成した足場を有効利用



キクヅキのオス同士で見かけたのが、前脚2本でなく後ろ足2本を前脚と同じように振り上げて後ろから接近してくる個体を牽制すること。


キシベとキクヅキは力関係は対等のようだけど、カワベとキシベの成長中の幼体がいるケースに同程度のサイズのアライト幼体を入れたところステルス状態のまま他のクモを片づけたっぽい。


                   去年は水切れ?で越冬失敗したけど・・・


                   一回り大きくなって無事に春を迎えることになる


       別の設備のものは餌量の違いからか一回り小さい(画像は営巣中の状態)


               どんな状況かは ↑ 画像クリックで


                   キシベを後ろから追いたててるとこ


                           この2種はあまり争わない


                           隅の方に集まってる


                  ドーンとキクヅキがかまえてる下には・・・


                  同サイズのカワベが潜んでる  


                  上から見てもほとんどわからない


                体格で劣るウヅキ幼体が喰われてた


                       よく見ると出入り口が開いてる


                      キクヅキの巣の全体像はこんな

2012年度はキシベ、クラークあたり、コガタで世代交代が早まるかの実験が始まったものの・・・
Pirataは小型種と中型以上に分けて10匹前後導入したつもりが早い段階で2匹ずつに減少。
コガタに至っては卵嚢個体も何匹も含まれてたけど、2匹やや大きいのが生き残ってるのはナミやクラークの幼体が混じってたくさい。
チビとコガタについては卵嚢を持ったメスと成体オスに限定した導入がよさそうだ。
保管されてた無生物状態?のリターから始まったため、餌不足で子グモが食い尽くされて続いて親の寿命が来たのか・・もしくは親も捕食されたのかも。
クラーク、キバラ、ナミあたりを適当に入れることになってる方は、卵嚢を持った小型のクラークっぽいのがまさかの消滅。
子グモも最大で2匹しか確認できず、他はコガタを入れたケースと同じような微妙なサイズの個体が2匹のみ。(→後日バラバラのサイズで6匹確認・・リターの隙間に潜んでたようだ)
ハリゲのような累代を狙ってみたけど、ショウジョウバエを内部発生させてる飼育ケースが10個と増えすぎたため、ハエの発生が適度に分散しないで餌がより新鮮なケースに集まってしまってハエが去ったケースでは一時的な飢餓状態に陥ってしまったのが原因だろう。
キシベは親の背中を離れた直後から始まる大脱走と他種と比べると夏の高温に弱いことがネックになった。
キクヅキについては成長が早いのは確認済みなので1年あたり4サイクルもいけそうな感じ。
Pirataについてはクラーク、キバラ、カイゾクあたりのやや大型のものは2年でチビ、コガタ、イモ、ナミあたりは1年サイクルでの繁殖を予想してる。

2013年に入って総括してみるとPirataは餌発生に関わらず成長はゆっくりのようでこれは以前から感じてたこと。
クラークあたりで成体になるには1年半近くかかることが予想され、2回の越冬の間は屋外では成長が止まると思われる。
飼育下では1月に採取した土壌に紛れてた初期の幼体→翌年の6月頃に成体→最長個体はさらに翌年の3月も生存中って感じで、オスのほうが先に死んだけど屋外でもオスと比べるとメスのほうがみられる期間が長いかな。
飼育下での寿命は2年程度と予想してたけど、一匹だけ2年2ヶ月に達したメスがいる。
生き物によっては自然下と比べたときに屋内での等量の給餌が困難なものもあって、その場合成長速度が数分の1程度まで間延びすることもある。
栄養価を別として生涯採餌量に成長速度が関連してる生物の中でも、成長が早くなった分脱皮回数の制限値に伴って寿命も縮む場合(→ハリゲコモリグモ)とそうでない場合とに分かれると思う。
用土でのトビムシや甲虫・双翅の発生が始まっててキノコバエっぽいのはどこからやってきたのか謎である。


        この子が用土から大量発生して餌やりが楽になった時期もあった。

用土での虫の発生が始まったことで孵化したての子グモの餌環境が改善された、改めてコガタの成長速度を確認するとよさそうだ。
キシベの場合は子グモが拡散してらある程度成長すると親グモが口ざみしい時のオヤツサイズになってしまうので、親は取り出す必要がありそうだ。
クロコが消えた隣の2つのケースではショウジョウバエなどが豊富に発生してるけど、餌発生の偏りの影響でクロコが飢餓常態に陥ってたのか状況は不明。
更にとなりのメキリグモケースも2匹いた幼体が確認できなくなってるけど、こちらは脱走の可能性が高いかな。
ミヤグモのケースはいつのまにか主が消えたようだ。

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