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  • 98 yail0 yail0 - 18/04/06 22:49:13

    「ししょー、行かないで…。」
    彼女は綺麗な茶色の瞳に、不安が映られてる。それでも、ふつくしい。私が守るべき瞳がここにある。
    「前っぽく…壊されるかもしれないよ?」
    その質問に、私はただこくりとうなずいた。
    「知ってます、知ってますよ。」
    「じゃぁなぜ戦いに行くの?」
    「なぜ。理由のことですね。前には…命令があって、戦場へ向かいました。でも、今は違います。」
    「違う、って?」
    そう聞く彼女へ向かって、あなたを守りたくて、と正直な理由は言えない。それを言うと、きっと彼女は私を全力で止めるだろう。だから、あえてこう言う。
    「今度は、100%勝てます。だから、行くのです。」
    「本当?」
    「本当です。本当です。」
    まだ怖がってる彼女のふつくしい髪をさらっと撫でる。
    「大丈夫ですよ、大丈夫です。私は亡くなったりしません。あなたの希に裏切ったりしません。」
    「じゃぁ…私が一緒に行くのは、ダメ?」
    本当、愛しい人ですよね、そらちゃんは。だから、私は彼女を守るために戦場へ行くしかない。
    「一緒に来るのは…ダメですよ、ダメです。」
    「危険だから?それなら私は大丈夫だよ?ちゃんと今まで、ししょーと一緒に色んな事を乗り越えたよ?」
    「いいえ、その意味ではありません。あなたには、私から一つ、お願いしたいことがありますから。」
    「お願い?ししょーの願いなら、何でもするよ。絶対するよ。だからー」
    彼女の唇に、私の冷たい指をそっとつけた。これ以上聞いたら私は行かなくなるかも知れない。だからー
    「私のお願いはただ一つです。私が帰った時、迎えに来てください。私の、居場所でいてください。」
    言えた。言えたよ。恥ずかしいけど、言えた…と、考えたらいつの間にか彼女が私を抱きしめてる。
    「…わかった。うん。私、ししょーの居場所になる。」
    どうして、この人はこんなに…。
    「ーそれでは、行ってきます。」
    彼女の涙からそっと離れてそう言った。胸が、痛くなる。
    「うん。待つから。いつまでも、ししょーをここで待ってるから。…行ってらっしゃい。」
    必死に笑うその顔をそこにおいて、私は私の戦場へ向かった。

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