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ギャグSS投稿スレ
7.名無し - 18/03/24 02:33:58 - ID:P3LwpPUQ9A
※6の続き
ようやく家に帰れる。のらきゃっとも待っている事だろう。家の玄関を開け、「ただいま〜」と言う。おかしい。いつもなら「おかえりなさい、プロデューサーさん」という声が帰って来るはずだ。靴を確認するが、ある。強盗程度なら返り討ちにするのらきゃっとが、何故?そう思いながら、自分の部屋へ向かう。まず目に入ったのは、汗を止める為のスプレー。性格には、その原料、ハッカ油の原液だ。そしてもう一つ、部屋で見たものは…
部屋の中心部で倒れる、のらきゃっとの姿。右手にはグロック、突き上げられた左手の人差し指からはハッカ油が流れている姿で、彼女は床に伏していた。慌てて抱き起こすと、顔にも付着している。のらきゃっと型アンドロイドのメインコンピュータは頭部にあり、それが完全に停止していた。慌てて、バックアップ用サブコンピュータを起動させる。「頼む!目覚めてくれのらきゃっと!ここには、サブシステムと猫松と…俺が居る!」
「て、手伝うのじゃ…」一緒にうちに寄ってきた猫松も加勢する。のらきゃっと型アンドロイドのサブコンピュータは、人間で言う子宮の位置にある。猫松がコードを差し込み、自宅のコンピュータとのらきゃっとを接続した。俺はサブコンピュータを起動させる。目まぐるしいキーボードと画面との格闘を繰り広げ…のらきゃっとの目が開いた。「プロデューサーさん…?それに、猫松さん…?私は…何故倒れて…?」ぼんやりした顔で呟く。
やがて、ぼんやりしていた頭がはっきりしてきたようだ。床にこぼれたハッカ油を見て、自分が何故倒れていたか思い出したようだ。「プロデューサーさん、ごめんなさい。勝手に、スプレー、使ってしまって…」「何言ってるんだ!スプレーなんかより、のらきゃっとの方が大事に決まっているだろう。再起動して良かった…」ぎゅっ、と抱きしめられ、のらきゃっとが困惑する。やがて、彼女の目からも冷却水が流れ始めた。
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