ノスしるべ (ノスタルジア紹介wiki) - 魔王

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魔王/シューベルト feat.BEMANI Sound Team "ノートルダム尊道"

嵐の如きテノールが吹き荒びここに魔王は降臨す
紹介No.039 【パネル編集】 【PC編集】 
NormalHardExpertReal
3712◆3(13.5)
Op.2 KAC決勝で登場
Op.2追加 2019.02.21
デフォルト楽曲
コナステ版:ベーシックコース楽曲
18歳のシューベルトがゲーテの詩に触発されて作曲した。重病の息子が,幻覚の中に見た魔王と交わす劇的な会話。疾走する馬と,吹き付ける風の音。
右手の同音連打は疾走する馬の蹄の音を,左手の音階は吹き付ける風の音を表すという。
所属カテゴリ:クラシック/ジャズ
関連:シューベルト/dj TAKA
ノーツ数:N-185 H-606 Ex-1363 Real-1821 演奏時間:2分強

日本の音楽教育においては中学校でこの楽曲が扱われる。
発表当時は酷評されたが,後にゲーテ自身そのような評価を下した事を悔やんだ。
クラシックカテゴリでは珍しい歌ものだが,歌い手が1人で語り手,父親,息子,魔王の4役をこなさなければならない難曲である。
ノスタルジア版は,リストがインストに編曲しているバージョンが採用されている模様(KAC検定の画面で,編曲:リスト,作詞:ゲーテと表示される)。そこへ元々あった歌も加わり豪華な構成になっている。曲を通して凄まじい連打が続くが,当時のピアノの鍵盤の重さは現代のそれの半分程度であり,その分弾きやすかったらしい。ノスタルジアの鍵盤も軽いので,そういう意味では当時の感覚に近く弾けるのかも知れない。
なお日本語では「魔王」だが原題はジャケットにも表示されているように「エルケーニヒ」で,「ハンノキ(植物の名前)の王」という意味である。歌詞には,それを連想させるような箇所も存在する。ドイツ語で歌われるが,曲は最後に息子の死を宣言して終了する。
曲についての詳しい説明がなくどう解釈するかは聴き手に任されているが,自分が中学生の時に教わった(自分で考えた?)解釈としては,熱に浮かされた息子にとって森の景色は伝承に登場する魔王のように見えた・・・という結論だった。
そう,魔王なんて,最初からどこにもいなかったのだ。

アーティストに関して

←作曲者・シューベルトについてはこちら


アレンジャーのノートルダム尊道の正体はThe 8th KAC での発言により、dj TAKAと思われる。(pop'n music 18 せんごく列伝収録「謀叛トランス/NOBUNAGA」では「本能寺 尊之」名義で参加していた。)
dj TAKA曰く、尊道は「弟」とのこと。

演奏のポイント

中学校で学んだあのトラウマ曲。右手の同音連打で疾走する馬の蹄の音を,左手の音階は吹き付ける風の音を弾く。と同時に歌部分も疎かにしてはならない。
Normal譜面について
風の音だけを弾く構成なので,なかなかにシュール。
Hard譜面について
連打が間引かれているので,それほど無理はない譜面。ちなみにリサイタルモードだと,この難易度あたりから終盤に細かいf(強打)指示が入って来る。
Ex譜面について
3連符の同音連打をえんえん叩かされる。脱力して連打する技術が求められる。最初から力むとバテてしまうので注意。ズレないように弾き続けるのも大変。連打中FastやSlowが出始めたら,一瞬連打を遅めて(早めて),その後はすぐ元のテンポで連打を続ける事。そうしないとまたズレてしまう。2本の指で交互に弾けば体力は温存できるが,その分リズムを刻むのにコツがいる。所々にあるテヌートは,中途半端に鍵盤に手を置いているとスルーしやすい。直前で一瞬手を離し,改めてしっかり鍵盤を押し込むのが望ましい。中盤の右に振られる音符は,いい加減に弾くのではなくタイミングだけでも合わせてやると高得点が出やすい。終盤はややテンポが落ちるので,しっかりとこちらもスピードを合わせよう。リストらしいクロス弾きが序盤にあり,ボーカル部分を左手で拾う構成になっている。慣れれば,ドラムマニアのハイハットを右手で叩くようにバランスよく指示に従って弾けるので挑戦してみては。
Real譜面について

魔王降臨

同音連打の多くが和音連打に強化されている為,交互に押して凌ぐ事もできない。夢も希望もない歌詞の楽曲だが,譜面にも救いはない。が、メトロノームを切るとズレたときの意識の修正がいくらかマシになる。そしてスタミナ配分に注意。休めるところはがんばって休もう。
連打に関してはまず第一に腕の内側に力を入れるイメージで叩き、叩いたあとに腕を上げすぎないこと。上げる方ではなく叩く方に意識を持っていくとよい。
俗に言う痙攣式連打というもので、ある程度腕のスタミナがあれば安定して光らせることができるだろう。

ノスタルジアの公式サントラへの収録について

2020年8月19日に発売された「NOSTALGIA Music Collection 〜Op.1 & Op.2〜」に収録されている。
ノスタルジアおよびノスタルジアOp.2の楽曲165曲が収録されたCD5枚組の公式サウンドトラックであり、CDはコナミスタイルの限定販売。
ダウンロード版で曲ごとの購入も可能なのだが、コナミスタイル版についてくるブックレットやCDのデザイン等のビジュアルが素晴らしいのでオススメしたい。

→サントラの特設紹介ページはこちら

ゲーム外での展開

原曲は4分程度で,魔王が優しく息子を誘う部分も含まれる。しかしご承知のように,曲の最後でその恐るべき本性を表すのだ。日本ではシューベルトと言えばこの曲というイメージがある為か,彼のアルバムを探せばすぐに見つかるだろう。女性が歌っているものもあるようなので一応注意。リストが編曲したピアノ独奏(インスト)版もあるが,難曲で前述の理由もあり弾いている人は少ない。

みんなのコメント

この曲がBEMANI界で恐れられるようになったきっかけは、間違いなくCS pop'n music 8収録の「クラシック8/Line Times 」です。
ポップンのクラシックシリーズはどれも難しいのですが、この曲が特に難しいとされる理由はEx譜面の中間部分の「魔王地帯」があるからです。そのあまりに激しい縦連+階段により、筐体が破壊されかねないということで、長い間AC版にEx譜面が収録されなかったという逸話まであります。(なお、件のEx譜面はpop’n music peace においてAC版に収録されました)
このような伝説を持つこの曲がThe 8th KACで決勝曲に採用されたのも、必然と言えるでしょう。
ところで、ノスタルジアでもキツいこの縦連をプロのピアニストは鍵盤1つのズレも許さず弾ききるのですから、本当に頭が下がります。
【通りすがりのポッパー】

ノスタルジアに来たら恐ろしい譜面になるだろうな・・・と思っていたら,本当に来た。KACで発表された時は衝撃的でした。音楽ゲームで連打が苦手な私には,なかなかツラい譜面です。

絶大なインパクトを誇るストーリー仕立ての楽曲(救いなきBAD END)いやはや素敵な歌声ですねノートルダム尊道さん。
中学校の時音楽の授業で登場しましたが、多分あれによってクラスメイトのアダ名が「魔王」になったり「さぎり」になったりするってのは多分全国各地の定番なんだろうなぁ多分、人の事を魔王呼ばわりしてへこへこしてた中学生時代でした。
楽曲で習ったときはインパクト強すぎて音楽として聴いてなかったけど改めて聞くと面白いですね、イントロから連続し続ける、夜道を走る馬車的な焦りと向かい風の縦連とか、魔王パートでの明るい転調とか、テーマフレーズを繰り返しながらも絶望感を上書きしていく煽り高まりっぷりとか、面白いし多分凄いんだろうなと思いました。(無教養)
面白い曲を学校で教えてもらえてたんだなぁ。

ドイツ語の曲なのになんで「ノートルダム」なんだろう…と思ってたらリスト版だったんですね。彼自身はハンガリー出身ですがパリでも活躍していたのでそこからの着想でしょうか。



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