レッスン前 |
智絵里・瑞樹 |
ふぁ〜…。 ふぁ〜…。 |
莉嘉 |
2人して同時にあくびすんのー!? レッスンしすぎてタイミングもバッチリ系? |
智絵里 |
いえ、そうじゃないです〜。 |
瑞樹 |
昨日ちょっと盛り上がりすぎちゃってね。 軽く寝不足なわけよ〜。 |
莉嘉 |
へー。何か話してたの? ナニナニ?恋バナ?面白いヤツ? 聞きたい聞きたーい! |
智絵里 |
恋バナとかじゃ、ないですけど…ていうか、恋は、その…。 |
瑞樹 |
智絵里ちゃんと加蓮ちゃんが『Love∞Destiny』を歌ったときの、 『Masque:Rade』ってユニットがあったじゃない? それのお話を聞いてたら、ちょっとした昼ドラみたいでねぇ〜。 |
莉嘉 |
へー。アタシ昼ドラとかよく分かんないけど、面白いの? |
智絵里 |
面白いっていうか…。 |
瑞樹 |
愛が重いのよ。とにかく。 |
莉嘉 |
ふーん。アタシはドラマみるならもっと楽しいのがいいなー。 |
智絵里 |
川島さんのユニットはどうでしたか? |
瑞樹 |
あぁ、『サマカニ!!』を歌ったときの話? そうね。あれはキラキラの青春。 そして、夏と海と少女たちの物語…。 |
莉嘉 |
…少女? |
瑞樹 |
少女! |
智絵里 |
ふふっ。 |
瑞樹 |
あれは… まだ夏が始まる前の、爽やかな春風が吹く頃だったわね。 |
莉嘉 |
なんか回想モード始まったし!? |
瑞樹 |
ある日、私はプロデューサー君から、1枚の企画書を見せられたわ。 『バラドルでも、キラキラしたい!』 紙には、そう書かれていたの。それが、『サマカニ!!』の始まり。 |
智絵里 |
へぇ…。 |
瑞樹 |
もちろん、バラエティのお仕事も、みんな好きでしょう。 突然モノボケを振られたり、着ぐるみを着せられたり、 罰ゲームでアツアツのおでん食べたりするの、好きよね。 |
莉嘉 |
アタシは、あんまりだけど…。あはは…。 |
瑞樹 |
そんなバラドルだって、台本がなければただの可愛い女の子。 正統派のアイドルソングを、可愛い振り付けと可愛い衣装で 歌って踊ったら…可愛くなれるはずじゃない。 |
智絵里 |
そうですね。それは、たしかにそうです。 みんな、普段はとっても可愛いんですから。 |
瑞樹 |
そして、企画書には、リーダー川島瑞樹、とだけ書かれていたの。 だから、プロデューサー君と打ち合わせしながら、 バラエティ感溢れるみんなをユニットに呼んでいったわ。 |
智絵里 |
へぇ…合宿にもいったって聞きましたけど…。 |
瑞樹 |
そうね。海辺の合宿所を借りて、地獄の猛特訓を重ねたの! あのときばかりは私もきれいなお姉さんから、 鬼の先輩アイドルにならざるを得なかったわ! |
莉嘉 |
へー…正統派アイドルって、大変なんだ…。 |
瑞樹 |
でも、そのかいあって、最終日一日前には、みんななんとか いい感じに仕上がってたわ。 やっぱり、みんなやれば出来るのよね。 |
智絵里 |
すごい…。 |
瑞樹 |
茜ちゃんにユッコたん、笑美ちゃんに鈴帆ちゃん。 そのときばかりはみんな、夏のひとときを楽しんだの。 なぜ水着が用意されてたのかは、わからなかったけどね。 |
智絵里 |
な、なぜ水着が…。 |
莉嘉 |
Pくんが用意したのかな…。 |
瑞樹 |
年甲斐もなく、水辺ではしゃいじゃったりしてね。 で、夏を満喫してステージに立って… もちろん、LIVEは成功だったわ。 |
智絵里 |
さすがですね…。 |
瑞樹 |
私は、みんなより年上だから…アイドルのことを信じてるの。 人気だけが、全てじゃないわ。もちろん、それは大事よ。 人気な子がお仕事を引っ張ってきて、若者がおこぼれに預かる。 |
そんなの、芸能界だったらよくある話だもの。 だけど、バラドルだからって、笑われて終わりじゃないわ。 ちゃんと輝くところがあるって、信じたいじゃない? |
智絵里 |
そうですね。みんな、キラキラできると思いますっ。 |
瑞樹 |
プロデューサー君たちは、私たちのことを大事にしてくれるから、 そのぶん、こうしてちゃんとお仕事をすることで、 お返ししていかなきゃって。そう思うの。 |
莉嘉 |
そっかー。なんか、イイ話だね! アタシ、川島さんのお話聞いてたら、頑張らなきゃーって思った! |
瑞樹 |
でしょう? だてに長生きしてないわよ〜。って誰がお姉さんよっ。 |
智絵里 |
ふふっ! じゃあ、レッスン始めましょうか。 きっと、みんな待ってますから! |
瑞樹・莉嘉 |
おー! おー! |
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