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『密事の効用』

「あからさまに嫌そうな顔しないで?」

深夜の後方甲板。
トレーニングを済ませ、壁に凭れて、真っ黒な海を眺めながら酒を呑んでいた俺の視界に、女が入ってくる。
こっちをまっすぐ見て、何考えてやがるのか、笑ってくるもんだから、眉を大袈裟にしかめてやった。
目をそらすのは負けだ。だからそらさない。
女はくす、と笑って。
「話をしたいと思っただけなのに」
「俺は話すこたぁ何にもねェよ」
「そう?」
「寄って来んな」
制止も聞かない。…苦手だ。こういうタイプは。
こっちが威嚇しても、猫が毛ェ逆立ててるくらいにしか受け止めないんだろう。イラつく。
柵に凭れながら、見つめてくる。…面倒だな。
「この船の人間関係について教えて欲しくて」
「…適任がもっと他にいるだろう」
「誰かしら」
「お前にさっさと擦り寄ってるコックとか」
「あら、彼はダメだわ。情報操作がなかなか上手よ。知ってるでしょ?クロコダイルでさえ騙された」
「……そりゃあ、俺がそれをできねぇと言いたいのか?」
「ごめんなさい。でもそういう意味ね」
「バカにしやがって。…ナミはどうだよ」
「女同士というのもなかなか厄介なの。正直に自分を出してるようでも、無意識で立場を守るために、秘密をいくつも持つのよ」
「ふん。……ルフィは……言葉が足らねぇか」
「そう。長鼻くんはその逆ね。全部聞くのに時間がかかりそう。船医さんは、把握しきれてない。知っていたとして、
お医者様は秘密を守るのも仕事でしょうから」
「…結局、適任は俺だと」
「消去法ね」
はー、と溜息をつくと、クスクス笑う。そんだけわかってりゃ十分じゃねぇのか。
これ以上なにを聞きたいんだか。
「言ったろ、俺はお前を信用してない。有益な情報を流すと思うか?」
「あら、有益な情報ばかりお持ちなの?」
「………何がお前に有益かわかんねぇだろ」
「そうね。でも無益でも良いのよ。知っておきたいだけだから」
ダメだこりゃ。会話を続けていたら結局全部話すはめになっちまう。
部屋に戻りたいところだが、生憎今夜の見張りは俺だ。
とすれば。
「…話したところで、俺にメリットはあるか?」
すると、少し驚いたような顔をして、次に笑った。
「取引を持ちかけるタイプだとは思わなかったわ。そうね…情報次第では、それなりの報酬を」
「何を聞きたい」
「誰が誰をどう思っているのか…平たく言えば恋愛関係かしら」
「………あァ?そんなものなのか?知りたいことが?」
「あら、女の一番の興味ってそれよ?歴史にまで力を及ぼすことがあるのだから」
「…呆れるな」
「案外普通でしょう?」
「ああ。………グラスとか氷とか面倒くさいもんが必要なら自分で取って来い」
諦めて、酒瓶を差し出すと、受け取って直接口をつけた。

「……ということは、誰も恋愛関係にはないということなの?」
「そんなに驚くことか?内心でどう思ってるかはさすがにわかんねぇよ。でも俺の知る限りではそうだ」
酒瓶一本、お互い手を伸ばせる距離で挟んで、向き合って座り、話していた。
俺は壁側に、女は柵側に。
らしくもねぇ、饒舌になっている気がするが、不思議と不快な感じはしない。
この女の声が、低く、静かで、神経に障らないからだろう。
「そう…。…あら、じゃあコックさんは片想いなのね」
「あれはナミが受け入れなきゃ手を出さねぇ。そういう奴なんだろ。お前にも同じかはわからねぇが」
「ふふ、私には単にサービスの一環にしか見えないけれど。……ああ、なんとなく見えたわ」
「何がだ」
「航海士さんのこと」
「へぇ?どんな」
「そうね…分析するに、彼女それほど恵まれて育ってないわね。そういう場合、コックさんのような男性は、大層な王子様に
見えがちで、普通触れればのぼせ上がってしまうものよ。それをさも、そういう扱いに慣れている、という風にあしらうのは…
演技ね。溺れて視野が狭くなるのを深層で恐れてるんじゃないかしら。そういう経験があるかどうかは知らないけれど」

「………驚いたな」
「初歩的な推理よ?」
「いや、そうだろう。多分」
「あなたの見解を」
「…ああ。まぁ…だからこそ、俺ぁ、あいつにはコックが向いていると思うが」
「あら、何故?」
「生い立ちがどうとかは知らねぇが、あれは恵まれて育った人間だ。おまけに、他人の飢えを嗅ぎ取るのに長けてる。だから
こそナミに言い寄るんだろう」
「性根まで料理人なのね。素敵じゃない」
「サービス過剰な気もするけどな。…まぁ、だからだ。ナミは、今まで恵まれなかった分、際限なく与えてくれる男が良いと思う」
「……………」
「……何だ?」
「あなた、航海士さんのことが好きなのね」
!?
「…今なんつった?」
「航海士さんのことが好きなのね、って。違ったかしら」
「………………そういうことになるのか?」
「まぁ。意識したことなかったの?」
「……ねぇよ」
「ふふ、そこまで理解してるのは、ずっと見ていた証拠よ?」
「…いや、四六時中顔つきあわせてりゃ、そんなのは…」
「残念だわ。私あなたが気にいりかけていたのに」
「は?!」

なんだこの展開は。
俺がナミを好いてて、この女が俺を気にいりかけていた?
なんだそれは。
言葉もなく、真正面から見ちまった。
女は酒瓶を取ると、一口飲んで、黒髪をそっとかきあげ、小さく笑った。
「そんなに驚かないで」
「…無茶いうな」
「どうしてだか知りたい?」
「…知らなくて良い」
「おかしな人。真っ赤よ、顔」
「お前が変なことを言うからだろう!」
「ああ、可愛いわ。そういう反応が、好みなの」
「はぁっ?!」
「あからさまに剣呑な視線送ってくるくせに、決してそらさないでしょう。こちらから踏み込めばちょっと焦って」
「…………!悪趣味だぞ、お前!」
くつくつ笑いながら、片手で顔を半分覆う。そのまま、唇の端を僅かに八重歯で噛んで、こっちを見てきた。
蠱惑的な笑み。
おかしい。心臓が、変なタイミングで鳴っている。
「……お前、俺が、ナミを好きだとか、言ったな」
「言ったわ」
「違うぞ、俺はあんなの、ちっとも」
「アハハ!好きだと認めてしまえば私踏み込まないのに」
「……?!………な、なに言って…」
「認めないの?」
「認めねぇよ!俺ァ、あんな強欲なのにはつきあえねぇ!」
「…ああ、もう、ダメ」
「は?!あ、止せ!」


急に間合いを詰めてきたかと思ったら、身構える余裕も与えず、胸にしがみついた。
肩に顔を埋めて、シャツを握り締めている。しなやかな肢体が、かすかに触れた。
なんなんだこれ!!!
「認めないのね?」
「認めねぇ!…離れろ!」
「ダメよ。認めないのなら踏み込むわ」
突き飛ばせばいいんだろうが、女の背後は海だ。加減を間違えば突き落としちまう。
迷っている間に、顔を近づけて来た。
「やめっ…」
捕まった。顔を両手で挟まれて。首を振って、払おうとしても、離さない。
ああ、もう本当に突き飛ばしちまうか?落ちたら拾いに行けばいい…
肩を掴んで、力をこめた瞬間。
見ちまった。
真剣な顔で、俺を見てくる、その、深い色をした瞳。
真っ黒だとばっかり思ってたが、茶のような、紫がかっているような…。
そんなことに気をとられて。
唇が重なってくるのを、避けられなかった。

気がついたら、ぴったり目を合わせたまま、頭を抱え込まれて、口を吸われていた。
唐突に理解する。

この女は。

こっち側の、人間だ。

野望の為に身も心も投げ打つ。大人の余裕を漂わせながらも、熱い刃の切っ先を、隠しもしない。
ナミを筆頭に、これまで関わってきた女を順に頭に巡らせた。
どれとも違う。
この女。
冗談じゃねぇ、油断してたらこっちが殺される!
掴んだ手に力を込めて、引き剥がすようにした。
少し寂しそうな顔。
それだって演技なんじゃねぇのか?!

「…その目よ」
「何」
「その目が好き」
「!…ふざけるな、俺は…」
「射抜くようで、時々揺れるの。その揺れ方が…誰とも違うわ」
「聞いてねぇよ、そんなこと。…止めろ」
「止めない。わかるでしょう?」
「わからねぇよ!」

どうしたらいい。なんなんだ、この女。
違う、ダメだ。止めてくれ。…ああ!どうして俺が懇願しなければならない!!
女みてぇじゃねぇか、こんな。心がジタバタ暴れて。
「頼むから人の胸ン中、土足でズカズカ入って来ないでくれ!!」
「嫌よ。知りたいの」
犯される。
最強を、誓ったあの日。憧憬。同時に朧気に知った、女というもの。
焦燥。斬りつけられた胸の傷痕。見られる。暴かれる。全てが。

俺はこんなに弱くて良い筈ねぇんだ!!!

「ぶっ殺すぞ!!」

押し倒して、叫んでいた。

「殺して」

恐れなど一片もない。穏やかな顔。
呆気に取られているうちに、女はシャツのボタンを外してゆく。下着をつけていない。
匂い立つような白い肌が、隙間から見えて。俺の手のひらは、女の肩に縫いとめられたように動かなかった。
「どうしたの。人を殺めたこと、あるでしょう?」
「……できねぇ」
「何故?」
「ルフィが、お前に船に乗って良いと」
「……優しいのね」
「何」
「意外に、がんじがらめなのね、あなた。一匹狼のように見えたけれど…」
「っ…だから、俺の心に、入ってくるなと…」
「ダメよ」
肩を掴んだ右手の指を、一本、二本と引き剥がし。
自分の口元にもってゆく。
指先を軽く含んだかと思うと、人差し指を、ちゅる、と音を立てて奥まで咥え込む。
指の股を舌先がくすぐって。つ、と舐め下ろすと。
手のひらに口づけ。
手首に口づけ。
腕の内側に、唇を滑らせながら、肘の内側に口づけ。
二の腕を滑って、肩先に口づけ。
気がつけば、俺の右腕は、女の頭を抱くように回されていた。
左手は、握りこまれて、丘へと導かれる。
シャツがはだけて、豊麗な乳房が露になった。
手のひらごと、握らせ。
「報酬よ。好きにしていいわ」
「な…」
「あなたのことが沢山わかったもの…有益な情報をありがとう」
カッと血が滾る。
乳首を抓り上げると、あっと小さく叫んだ。
「最初から、そのつもりで…」
「そうよ…そしてここからは、あなたが私を知る番…」
「俺の意思は全く無視か?」
「…知りたくはない?信用ならない女の実態を」
「………知りてぇな」
唇を合わせながら、乳首を擦った。女の溜息の温度が、急速に上がっていく。
首の後ろから手を抜いて、両手で乳房をもみしだく。
たわわな果実は、手のひらで自由に踊った。互い違いに撫でまわし、親指の腹で乳首を摩擦する。
「はぁっ………ん」
大きく濡れた息を吐くと、女は自分の手を滑らせて、腰履きのパンツのジッパーを引き下ろしていく。
黒いレースの上辺から、するりと指を差し込んで…。
くちゅ…とぬめった音がした。
「…我慢できねぇのかよ」
「あ…そうよ、…あなたと話している間中…疼いていたの…」
膝を擦り合わせながら、証拠を見せるように、下着をずらした。
靄のようにけぶる、薄い恥毛はすっかり掻き分けられていて。
人差し指と薬指で開いて、剥き出しになった陰核を中指でノックしている。ぴたぴたと透明な糸を引いて。
淫猥な光景に、頭がくらくらした。
パンツをひきおろし、下半身を露にする。その間も、女は自慰を止めない。
させるままにして覆い被さると、頚動脈を、なぞるように舐めた。乳房を持ち上げながら、その頂を口に含む。
女がまさぐっているあたりからは誘うような水音。乳首をしゃぶり、転がしている俺の顔を、女は恍惚の表情で見つめ、
熱い溜息を漏らした。
「……もっと…乱暴にして良いのよ……?」
「女に乱暴働く趣味はねぇ。…強くしてくれって意味か?」
「ん……っ…やっぱり…あなた、優しい人だわ…」
「…止せ」
「褒めてるのに…。ああ、キスをして。…ここを、触って…」
「ああ」
首を抱き起こして、口を吸いながら、滑らかな内腿を撫で上げ、そこに指を触れる。
女の指先と泥濘の中で出会い、絡ませるようにしながら内側を広げた。
「ああっ……」
「待ちきれねぇか。…こんなにぐしょ濡れにして」
「とても…好いの…」
「俺の指が?お前の指が?」
「両方…ああ、融けてしまいそう」
うっとりと瞼を閉じる。膝をぴんと伸ばし、絶頂へ向かおうと意識しているのがわかった。
「イきたいか」
「あ、ん……ええ、…あっ…」
核に触れて揺さぶりをかけると、控えめに叫び、がくりと落ちる。抱きとめながら、どうしようもなく唇を吸った。
欲望に忠実なのが、好いと思った。

前髪を上げて、額を露にする。そこへ唇を落とし。
知らなかった女を知るために、侵入を試みる。
容易く受け入れる、そのくせに、飲み込んだそこは、もう逃がさないとばかりに熱く、絡んで、締め付けた。
「好い…」
「余裕だな。ぶち壊したくなる…」
「…嬉しいわ」
「変な女」
強く抱きしめながら、卑猥な音を立てて、抜き差し。
片手で核を擦ってやると、くなくな揺れて、声を漏らす。
「ああ、ああ、キスをして…」
「ん」
ねっとり舌を絡ませながら、次第にスピードを速めていく。水音と溜息が、情感を煽り、擦り合わせた肌で、熱を分け合う。
両足を高く掴み上げ、飲み込んだ部分を大きく開いた。
ねちねちと音を立てて、充血して膨れた核を擦りながら、狭い内側を味わう。
女はもどかしげに腰を振り…
「あ、…もっと…強く…」
「命令するな」
「お願い…」
ヌヂュンヌヂュンと卑猥な音。
どうかしている、ぬめりに溺れて、このまま火をつけ、弾けてしまいたい俺がいる。
薄い唇が空気を求めて喘ぎ、滴る汗は、白い肌の上で揮発した。
絡み取られた俺の欲望は熱い泥濘で暴れて。

「…ロビン」

知らず名前を呼んだ。
ガクガクガクッ!と揺さぶって。燃える最奥に突きあてた。
短い悲鳴をあげながら、女は黒髪を振り乱し。
「行く、わ、ああッ!…アァ…ッ!」
「……………………ァ!」
ジュプゥッ!とくぐもった音。放出の快感に腰が戦慄く。

ああ…もう、考えるのも面倒くさい…。


抜き取りながら、頭を抱え、軽く口づけた。
長く息をついて、目を開けると、女は小さく笑う。
「…何だ」
「事後にキスするタイプだとも思ってなかったのよ」
「………バカにしてんのか」
「拗ねないで。嬉しいの」
首に抱きつかれる。横になりながら、背中を抱いた。
全く悪くない。
肩に鼻を埋めて、匂いを嗅いだ。汗と、微かに花の香り。
「何の匂いだ」
「サムサラ」
「あ?」
「香水よ。…嫌い?」
「いや、悪くねェ」
「ありがとう」

どうしたことか、この俺が。陥落されて、あまつさえ、それが心地好いなどと感じている。
だが、何かが疼く。胸の奥で、ジリジリと。
一度抱いたからといって、女の何が理解できる?

「少しは私のこと、知ってもらえたかしら」
「…足らねぇな」
「あら」
「信用できるようになるまで、何度でも抱いてやる。覚悟しろ」
「…もうひとつ知ったわ」
「何だ」
「意外にエッチね」
パチンと額を弾かれた。

女は服を身につけると、機嫌好さげな足取りで女部屋に戻ってゆく。
あっさりした引き際。
俺はといえば、すっかり温くなった酒を煽りながら、自然に口元が笑っている。
「…やばいだろ」
後を追いたくなったなどということは、当分隠しておかなければ。

                                                    end.
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