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『人格交歓狂想曲』

side:sanji

朝日が昇るのを、閉じた瞼の裏で感じて、目を覚ました。昨夜はどうやら甲板で寝こけちまったらしい。
「ああ、ぁ…ねーみ…」
のろのろ起き上がりながら、大きな欠伸をひとつ。目尻に浮かんだ涙を拭って、首をゴリゴリと鳴らした。
ルフィが久しぶりにデカい海王類を仕留めたんで、次の島まで肉は安泰と、大盤振る舞いをしたのが良く
なかった。勢いで宴会になっちまって、ついつい酒を飲みすぎたんだ。ルフィとウソップ、チョッパーは
早々に潰れて部屋に戻っていき、ロビンちゃんも寝ておかないと翌日に差し支えるから、と途中で帰っていった。
俺とナミさんとゾロの三人で飲んでたはずだが、途中からすっぽり記憶がない。
ふと横を見ると、ナミさんが、ミニスカートの太腿も露に、大の字になって寝ていた。うわぉ、大胆な。
襲っちゃうぞォ?
……冗談だけどよ。
まぁ、つーことは、あのマリモも…と反対側を見た。…あー、やぁっぱり寝こけ…………………

え?

……誰?
………俺?
…………俺が寝てるんですけど?
……………あれ?じゃあ起きてる俺は一体誰?

………………………ええ!?

慌てて自分の体を見てみた。いきなり目に飛び込んでくる腹巻き。手を見れば、エレガントさの欠片もない、
いかつい節くれだった指。黒手ぬぐい巻いた、ムッキムキの腕。頭を触れば固い短髪。……?!
……まさかしなくても。
……この体は………あの忌々しき三年寝太郎の………???

「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」

思わず叫ぶと、横に転がっていた俺の体がぴくりと動いた。ま、まさか。これ。これ?これじゃねぇ!俺!
俺の、俺のだぞ?!俺の!!!か、体ん中、ももももしかして、マリモがびっしり詰まってるんじゃ…!

「んぅ…なぁによ…ゾロ…朝っぱらから、うるっさいわねぇ…」

………はい?…俺の声で、なんか…なに?その、おねェ口調?…え?

呆然としている目の前で、俺の体はもっそり体を起こしかけて、うっ、と呻いた。
「…あぁったま、いったぁい…なんでこんな…んん…そんなに飲んだぁ?」
「………もしかして……ナミさん?」
「なによ、気持ち悪い。『さん』ってなによ」
「………あああああああああああああああああああああ!!!」
「っっ…!うっさい、叫ばないでよ、頭、痛いんだから…あれ?声、変…?」

つうことは、つうことはだぞ?!ナミさんの体は……?!か、かかかかかか考えたくもねぇが…!!!
喉に手をやっている俺の体…ナミさんが入っているらしい…に、ガクガク震えながら手をぶんぶんと振って、言葉も出ないまま、ナミさんの体の方を指差した。
なに、とそっちを見た瞬間。
俺の顔で、がくーーーーーんと顎が落ちた。
「何で私が………!!!!あうううう…」
頭に響くのか、叫びが続かない。そうか、俺の体だから二日酔いなんだ。…どうりで俺はピンピンしているはずだ。
ゾロの体ならあの程度の酒、屁でもないだろよ。…しかしだ。
そんなの今はちっともありがたくねェぞ?一体なんだこの状況は!!!
「…ナミさん」
「だから、さっきから『さん』ってなに…ていうか何これ?なんなの?ちょっと、ゾロ?」
「違う、俺。俺、サンジ」
「は?」
「んで、ナミさん、それ、俺の体なんだけど」
「はァ?」
「…そんで多分、ナミさんの体に…ゾロが」
「はァあああ?!」
叫んでしまってから、またうずくまった。ナミさんの体はこんだけ大騒ぎをしているというのに一向に目を覚まさない。
無理もねェ、なんせあのボディの中にはゾロの野郎が……くぅうううううううっ!!!
神よ!これは一体なんの仕打ちだ!!!なんで俺があっちじゃねぇのよ?!あァ?!
……いやいや、落ち着け、俺。頑張れ、俺。そう、いつもどおりクールに…
「…ナミさん、落ち着いて状況を把握しよう。………って無理だろォアーー!!」
「うっさいゾロ!…っ…たぁ……。ああん、もぉ、叫ばないでよ…」
「あぁ〜ごめん。でも俺サンジ。サンジだから」
「……ほんとに?」
「特製二日酔いドリンク作ったら、信用してくれる?」
「……あ、それは頼むわ…。ていうか、これ」
「は?」
「私の体、運んでよ。こんなとこに、つっ転がしとくわけにもいかないでしょ」
「…起こさなくていいのかい?」
「あんたの言い分が本当なら、私の体、ゾロが入ってるんでしょ?起こすためにどんだけダメージ与えりゃ済むと思ってんのよ。私の体よ?」
そりゃもっともだ。あいつなら殺すくらいの勢いで蹴っても平気だが、まさかナミさんのお体を蹴るわけにもいかねぇ。
「そんじゃ…失礼します」
「くれぐれも変なところは触らないようにね」
うっ、釘刺された。触りませんよ!触らないってば!…ああーでも、こん中マリモかよ…。
横抱きに抱え上げると、んー、と可愛らしい声が聞こえたんだが。
それを発したのがあの緑だと思うと、胸中複雑なわけでして。ああ、だけど、俺だってゾロなんだよこの体。
ううう、俺の体でナミさんを抱き上げて差し上げたかった!…それにしても軽いな、ナミさんの体。
いつだかおぶった時より、余計に軽く感じるんだが。…筋肉マンだからか、今。クソ、なんかむかつくぜ。

ラウンジのベンチにナミさんの体を横たわらせると、俺はドリンクを作りにかかった。
背後ではテーブルに突っ伏して、頭を抱えている俺…なんかややこしいな。俺ナミさんとでも呼べばいいのか?
…じゃあなんだ、ゾロは…ナミさんゾロ?…俺は……ゾロ俺?…ゲロ、やめた。普通に呼ぼう。普通に。
ハーブ数種を煎じてレモン果汁とハチミツを加えた二日酔いドリンクを差し出すと、ナミさんは俺のジャケットの胸ポケットをさぐっているところだった。
「…どうかした?ぺったんこだから変?」
「バカ!…煙草吸いたいのよ。なんでか知らないけど。どこにあんの?」
「内ポケットだよ。…そっか、俺の体だもんなぁ。…あ。気持ち悪いかもしんないけど」
よくわからない、という顔をしながら、取り出した煙草に火をつける。一口吸い込んで、途端にうげぇ、という表情になった。
「まっずぅ…気持ち悪い…」
「二日酔いで気持ち悪くても、吸わずにいられねェのが中毒者なもんで…」
片手にドリンク、片手に煙草でおたおたしている自分を見るのも変なもんだが、仕草がナミさんなんだよなぁ。
妙に可愛らしいことになってて、どうしたもんだか途方に暮れるぜ。ああ、でも俺も煙草吸いてェな。
体が切実に欲してるわけじゃないんだが、習慣ってあるだろ。吸わないでいるのも、手持ち無沙汰でいけねぇ。しかし、マリモとはいえ他人の体だしな…。
……かまわねぇか。テーブルに置いてある箱から一本取って、火をつける。いつものように吸い込むと…
「がはっ!うえっっへ、ゲホ、ゲホッ!!」
「…なにやってんの」
「ゲホ、あー…すげぇ、ガキん時みてぇ。ダメだこりゃ。体が受け付けねェや」
慌ててぐしゃぐしゃもみ消したが、口寂しいのには変わりはない。しょうがねぇ、火のついてないのをくわえて、紛らしておくことにした。
「それにしても起きないわねぇ…。私の体でなきゃ、叩き起こしてるとこなんだけど」
「まぁ、ゾロだしなァ…」
溜息をついてナミさんと俺が、そちらを見やったときだ。
脇腹のあたりを掻いていたかと思うと、いきなりキャミソールの裾をたくしあげやがったんだ!ナミさんのお姿で!!!
「っ!!いやああああ!!」
ナミさんが慌てて隠しに走る。ばっ!と裾を引き下ろすが、同時にベンチから片足が落ちて、ばくん!とミニスカートが大股開きになっちまった。
「きゃああ!!見るなぁっ!」
「見てません!!!」
嘘。見ちまった。黒ブラ黒パンツ…ていうか!俺の!俺の姿で!ナミさんの胸だの脚だの庇ってる、つうか、のしかかって…ああああああ!!!頭おかしくなりそうだ!
ぎゃあぎゃあ二人で大騒ぎしていると、ナミさんに抱きかかえられているゾロがぎゅうと眉をしかめた。
うっすらと目が開く。

「…あんだよ、うるっせェ……………?!?!?!」
「あっ?」
「起きた」
「………てんめェ………とうとうイカれたかエロコック!一体これは何のマネだ!ぶった斬るぞ!!!」
腰に手をやって空を掴み。ゾロは早々と異変に気がついた。
「刀?!…あ?!あっ?!胸?!脚?!…な?なん…っ?」
「おはよう、ついでにこっち見ろ。刀はそこに立てかけてあるから心配するな」
「…あァ?!!……………っっっっ??!!……俺?!!!」
「そうだ。そして中身はサンジだ。ちなみに今お前に抱きついている俺の中身はナミさんだ」
「?!?!?!?!?!」
「あぁ、ゆっくりでいいから、ゾロ。ね?…って股ひろげて座るなぁッ!!」
思わず拳を振り上げて、自分の体だと思い出したナミさんは、寸前で止まった。
代りにびちっ!と両手でゾロの腿を抱え込むと、こっちを振り返る。
「…で、具体的にこの先どうしたら良いのか考えましょう…」

side:nami

あまりに異様な光景に、起き出してきた残りのクルーは気絶寸前だった。
無理もないわよ。エプロンつけたゾロがフライパンを揺すってて、私があぐらかいて―あまりにもどうしようもないから、パンツに穿き替えさせた。
もちろん目つぶらせてよ!―がぁがぁ寝てて、サンジくんが海図広げて優雅にお茶啜ってるんだもの。
全員まとめて説明すると、またひっくり返りそうになった。…ウソップなんかはほんとにひっくり返ったわよ。
ルフィは完全に面白がっているけど。
最初はややこしいから隠しておこうかとも思ったのよ?でも無理じゃない。それぞれ船での仕事ってもんがある。
私は日誌や海図をまとめなきゃならないし、料理はサンジくんじゃないとダメだし。…ゾロには何もないけどね!
そういうわけだから、事情を説明して元に戻るのに協力してもらおうと思ったんだけど…。説明するにも、
何がどうしてこうなったのか見当もつかない。チョッパーとロビンが部屋に篭って、関係した文献がないか
調べているけど、いつになるやら…。
「つーことはよ、ゾロん中にサンジがいて、ナミん中にゾロがいて、サンジん中にナミがいんのか」
「だから何度もそう言ってるじゃない」
「おんもしれぇーー!いいなー!ずっりーなぁ、そんなおもしれェこと三人だけでよぉ」
「バカ言え!良く考えろ、深刻だぞこりゃ。お前、そのゴムの体じゃなくっても、海賊王目指す自信あるか?!」
「ある!」
「…聞いた俺がバカでした」
ルフィとウソップは、自分にできることがないもんだから、好き勝手なことを喋っている。
でも実際そうなのよね。私やサンジくんはまだ良いと思うのよ。
でも。ゾロは私の体のままじゃ、大剣豪なんて目指すの絶対無理じゃない?…って、そこ!ダンベル振り回してんじゃないわよ!
「ちょっとゾロ!私の体でトレーニングなんて止めてよ!ムキムキにでもするつもり?!」
「んなこと言ってもよ…重いものはさっぱり持てねぇし、イライラすんだよ。お前よくこんな体でガマンできるな」
「ナミさんのお体に文句垂れるんじゃねぇ!何が不満だ!畜生め」
「あぁ、そうだ。お前、いつもの俺ほどやれとは言わねぇが、鍛錬しろ。元に戻った時、体なまってたら張っ倒すからな」
「嫌だね。俺ぁマゾヒストじゃねぇから、体痛めつけて鍛えるなんてできませんー」
「んだとコラ、やんのかァ?!」
「あァ?!上等だ表………ぁぐ」
いつものケンカになるかと思ったんだけど、サンジくんが黙ってしまった。無理もないわ。だって相手が
私の姿してるんだもの。気の毒だけど絶対勝てないわね。
「カリカリしたってしょうがないわよ。なんかのはずみで元に戻るかもしれないんだし。…サンジくん、お茶ちょうだい」
「はーい♪」
ゾロの顔でニコニコ笑われるとなかなか無気味なものがあるんだけど…。
と思っていたら、今度は困ったような顔で振り向いた。
「ナミさん。あのー。…さっきから水分取りすぎじゃねェ?」
「だって二日酔いなんだもの。喉渇いてしょうがないのよ」
「…だよねー」
はー、と溜息をついて、肩を落とした。
「なによ」
「いやぁ…その。………いや、なんでもねェ」
「なんなの?はっきり言いなさいよ!」
「う…あの、……えーと。………トイレ行きたくならねぇ?」

!!!!!!!!!!!!!

「やっぱお茶いらない」
「…すいません」
その時、はい、と手を上げて、ゾロが言った。
「つーかよ。…悪ィ、俺が行きたいんだが」

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

「「ダメ」だ!!!」
「んなこと言ったって…こればっかはよ…」
「ダメダメダメ!ガマンしてっ!!!」
「そうだ!男ならここはガマンだ!耐えろ!得意だろマゾは!」
「冗談抜かせ、体は女だ!堪える場所が一個足りてねぇんだっつの!」
「きゃああああ!勝手に触んないでよ!!ヘンタイ!スケベ!!」
「漏れっちまう…っつの…がぁ!!いいのかよ!」
「もっとダメーーーーーーッ!!!」
「だったら許せ!すまん!!」
「「あああああああああああ!」」
脱兎のごとく走り去るゾロを、なす術もなく見送る私に、ルフィとウソップの気の毒そうな視線が送られた。
「も…もうお嫁いけない…」
「俺がもらってあげるから安心してくれナミさん!」
「なんの慰めにもならないわよ!」
「じゃあわかった!俺がこの体でトイレ行って、ゾロのがどんなんだったか事細かに報告するよ!」
「もっと要らないわよドばか!!!あぁぁぁん、信じられない!」
見ずに済ませるなんてできっこないだろうし…。…あいつ、間違っても立ってなんて挑戦しないでしょうね。
ううう、私の体なのに、あんまりだわ…!早く誰かどうにかしてぇ〜〜〜〜!

…悲痛な叫びも虚しく、夜になっても、体は戻る気配が感じられない。
やがて、チョッパーがやつれたような顔でラウンジに現れた。
「何かわかった?!」
「…病気じゃないってことしか、わかんなかった。ゴメン」
しゅん、とうなだれているのがあんまり可哀想で、思わず頭を撫でると、うー、と呻いて泣きそうな顔をする。
サンジくんが取ってあった夕飯をテーブルに並べ始めた。
「お前が責任感じることじゃねェだろ。ほら、メシ食え」
「うん…」
大人しく席につくと、食事をとりながら、チョッパーは調べた結果を話し出した。
「血液にも異常はないし、体はほんとにみんなそのままなんだ。昨日は全員同じものを食べたから、食べ物の所為とは考えられないし。
…体がそのままで、精神だけが入れ替わるなんてこと、医学的には考えられないよ。そしたらもう、俺の手には負えない…」
「そっか…。まるっきりオカルトだもんね」
「ゴメンな。ロビンがまだ調べてるけど」
「食事、持ってったほうがいいか?」
「うん。あ、でもちょっと集中してるから、本読みながら食べられるものが良いよ」
「了解。サンドウィッチとかにしとくか」
「私持ってくわ」
ゾロの無骨な手が、手際よくサンドウィッチを作っていく光景は、なんだか不思議だった。思わず横に立って眺めていると、なに?という顔をする。
「あんたが一番順応早いわ」
「ああ…そりゃ、入れ替わったっつっても男だし」
そうよね。私なんか、足の間でなにやらムニムニしてんのが、一日中気になって気になって…。
…………う、必死に忘れようとしてたのに、思い出しちゃった。
「ゴメン、サンジくん。…後でトイレ行っていい?」
「…あー、ついにか。………えーと…やり方わかるかい?」
「う、…自信ない。座ってできないかしら」
「できなくもないけど…教えようか?」
教える?!って、何をどうやって?!と言おうとした瞬間だった。
「俺とコックの姿で空恐ろしい会話をしてんじゃねぇーーーーーーー!!!!」
ずばぁん!とラウンジの扉が開いて、ゾロが現れた。
…って。……………ちょっと!!!!
「ゾロ……あんた…!!!っっっ信じられない!!お風呂入ったわね!!??」
「んなにィ?!てめェ………うひゃあああっ?!」
「いやーーーー!!!バカ!見ないでよーーーーっ!!!」
こいつにはデリカシーってものがないの?!そんなもの期待するほうがバカなの?!
信じられない!湯上りにあの薄いジジシャツ一枚着たっきりなのよ?!透けてる!透けてるからぁっ!!
がばっと抱きついてラウンジの外に押し出すと、ジャケットを脱いで無理矢理着せた。
「なんだよ暑ィだろ?」
「あんたバカなんじゃないの?!私の体で何勝手に大サービスしてくれちゃってんのよ!借金今の三倍の額にしてやるから!!!」
「んなっ…そりゃねェだろ!」
「あるわよ!おまけに…おまけに!見たわね!触ったわね!私の体!!!」
「てっめぇ…俺を差し置いてナミさんの裸を拝むたぁどういう了見だ!」
「あんたは黙っててよ!変なとこ触らなかったでしょうね!!返答によっては借金五倍よ!!!」
「…なんの騒ぎ?……あら」
はっと振り向くと、ロビンが分厚い本を片手に階段を上って来たところだった。
「シャワーの音がするから誰かと思ったら、剣士さんだったの。…大胆ね」
「聞いてたなら止めてよ!」
「…なかなか無茶を言うわね。それより、ちょっと気になる文献が見つかったのだけど。話、聞く?」

side:zoro

女部屋で、三人で顔をつきあわせて、さっきから堂堂巡りの問答を続けていた。
「…俺は嫌だ」
「私だって嫌よ」
「………俺はそうでもないけど」
「あんたはちょっと黙っててよ!!!」

あの女が持ってきた話は、とてもじゃないが、はいそうですかと受け入れられるもんじゃなかったんだ。

「…人魚姫のお話って知ってるかしら」
「えーと、陸の王子様に惚れて、魔女に声と引き換えに足を貰う、あのアンハッピーエンドな童話かい?ロビンちゃん」
「そうよ。でも、この近くの島々に伝わるものは、かなり話が違っているの」
「どういうこと?」
「…ここね。魔女に足を貰って、王子を訪ねるのだけど、声が出ないおかげで自分が命の恩人だと告げることもできず、
やがて王子は隣国の姫を娶ることに決まってしまう、このくだりまでは一緒なのだけど。
ここからが全く違うの。嫉妬にかられた人魚姫は、またしても魔女に頼んで王子に呪いをかけてしまうのよ」
「「「呪い!?」」」
「そう。自分の身と、王子の身を入れ替えてしまう呪いよ。王子は人魚姫の姿になり、声を出すことも適わない。
姫は初めて満足な体を手に入れて、好き勝手に振る舞い、許嫁との婚約も破談にしてしまう」
「…なんつう恐ろしい姫だ…」
「王子がほとほと困り果て、姫を后に迎え入れるからどうか許してくれと懇願して、思いを遂げると、
ようやく二人は元に戻り、人魚姫としてはハッピーエンド。一方王子は信用を失い、転落の一途を辿るより他なかったというお話よ」
「随分えげつないわね」
「でも、この辺りでは有名なお話みたいね。新月の夜に男女を交えて航海する船には人魚の呪いがかけられる…
なんて伝承が、この海域にはあるそうよ。複数の男女がそうなったという情報はないようだけど。
昨日は丁度、新月だったわね」
「…信じられる?」
「ちょっとわからねェが…でもロビンちゃん、そんなら全員入れ替わったっておかしくねェんじゃねぇか?」
「そうねぇ…部屋に篭っていたのと、そうでないのとで差が出たのかしらね」
「そんなもんで違っちまうのか?…ああ、だが、元に戻ったってんなら、解決方法はあるってことだろ?」
「ええ。…あら。わからない?」
「?」
「『思いを遂げると』元通りになったのよ?つまり、セックスをしたと言うことでしょ」
「「「はァあああ?!!」」」
「確証はないけど、試してみる価値はあるんじゃないかしら。安直なようだけど、呪いって案外単純なものよ」

…ご親切にも、あの女は見張りを申し出て、おかげで俺たち三人はこうして今、女部屋で悶々と悩んでいるってわけだ。
大体…一番割食ってんの俺じゃあねぇか?女の体で…やられんのは…俺…なんだろ…?
しかも一方は俺の姿したコックだし、もう一方はコックの姿したナミだ。冗談じゃねぇ。なんで俺がナミなんだよ。そんならコックに入ってたほうがまだましだ。
…ナミだって、こんな不本意な形で体だけやられたかねぇだろ。
ふと、さっき風呂で見た体を思い出した。汗を流したいだけだったのに、思わずまじまじと見ちまったそれは、なんともそそる…いや!何を考えてる、俺!
慌てて頭を振るが、脳裏に焼き付いた裸体と、この手で触れた肌の感触をまざまざと思い出し、ないはずのものが疼くような感覚がした。
…不謹慎だぜまったく、こんな非常時に。
確かに、まともな話し合いとは到底思えないが、よくよく考えてみれば、長々とこのままでいて良いわけがない。
「…戻る方法がそれしかないって言うんなら…」
「他にあるかも知れないじゃないの!」
「それを探し当てるまでこのままかい?ナミさん、それ耐えられる?」
「……敵船が来たりしたら、やべェしな」
「ゾロ?!」
「海戦ともなりゃ、ルフィだけじゃちっと不利だろ。…お前どうだ」
「…まぁ、日常生活には差し障りはねぇが。体のバランスが違ェんだよな、やっぱ」
「ナミだって、男の体になったからって、いきなり戦えるわけじゃねェだろ」
「そりゃあ、そうだけど…」
「…それから、何よりもだ。俺がこの体のままでずっといて、無傷で返せる保証がねェ」
「…………」
「迷ってるよりも手っ取り早くやっちまったほうがいいんじゃねェのか?」
「…手っ取り早くって、お前、そんな簡単なもんでもねェぞ?!」
「お前は平気だって言ったじゃねぇかよ。気が変わる前にやれよ。俺に必要なのはそっちの体なんだ」
「……ナミさん、どうする?」
俺とコックが見ると、ナミは俯いたまま、やや暫く黙っていたが、やがて覚悟を決めたのか、顔を上げた。
「…男のやり方なんか知らないわよ?」
「俺だってやられ方なんて知らねェよ!」
「あー、わかったわかった。フォローすっから。…で、どうしたい?」
「「何が?!」」
「いや、だから。セックスって一口に言ったって色々あんだろ。オーラルだって立派にセックスじゃねぇか」
「おーらる?」
「口ですんだ口で!お前二回続けて突っ込まれる自信あんのか?」
「うぐ…」
「…私の体なんだけど…」
「いや、ゴメン、ナミさん。だからさ、なるべく負担を減らそうと…」
「…コックのを舐めるのだけはごめんだ」
「「どっちの?」」
「体のほうだ!そんなら自分の舐めるほうがまだましだってんだ!」
「って…ええっ?!じゃあ…私が入れるのぉっ?!」
「決まりだな。大丈夫ナミさん、入れるだけで済むようにするから、準備だけしてて?」
「準備ってなによ?!」
「えーと…。見てりゃなんとかなるよ…多分」
「グダグダ言ってないで早くしろ!ナミ、お前頼むからあんまり喋るなよ?!」
がばっとシャツを脱ぐと、ぎゃあ!という悲鳴が早速聞こえた気がしたが、聞かないふりをして床に寝転がった。

全員極力喋らないようにと、目を閉じて、息を詰めているおかげで、余計に触られている感覚が鋭くなっていく。
無骨な手が、体を滑っていくたびに、未知の快感が訪れた。胸の先を嬲られて、ビリビリとそこから痺れるような感じがする。
女はみんなこうなのか?よくこんなものに耐えてセックスなんかするもんだ。耐えられねぇ、なんか…
なんかこう、違う。男の体でするのと、全然…!
「…っく…」
あるはずのものがないそこに指先が触れて、ぬめりを広げているのがわかる。文字通り「さっさと」
済ませるために、わざと体を急がせるような愛撫ばかりをしてくるのだ。それが余計に辛い。
ナミの体は敏感で、そこらじゅうに火花が散りそうなほどだった。
やがて指先が入り込んでくるのを感じて、俺は反射的に逃げた。こんなことはされたことがない。
腰を抱え込まれて、逃れられないまま、拡げられていく。
自分の股の間から溢れてくる液体が、あれなのだと理解するのに、そう時間はかからなかった。
俺の声が、ナミを呼んでいる。ウォレットチェーンがジャラ、と鳴って、近づいてくるのがわかった。
カチャカチャと、ベルトを外す音が聞こえる。頼む…早く、早く終わらせてくれ…!
「っ…!」
腰を高く突きだすように四つん這いにされて、膝に顔を抱え込まれた。ズボンの前を張り詰めた、自分の体。
くそ、ここに戻るまでの辛抱だ…!
ピタリと押し当てられたそれに、鳥肌が立つ。本当に俺は耐えられるのか?畜生、畜生…!
だが、ぬぶり、と押し分けて入ってきた瞬間。
なにがなんだかわからなくなった。


side:sanji

「うああっ!!!」
「…んんっ…!」
ナミさんが、ゾロを貫いている。正確には、俺の体が、ナミさんの体を。ふーーっ、ふーーっと、長い息を吐きながら、ナミさんは震えた。そりゃそうだろう。
クリトリスほど敏感じゃないにしろ、性感の殆どを占める箇所が受ける刺激、ましてや初めての感覚なら、決して楽じゃないのに違いない。
どうすればいいの?と泣きそうな目で問い掛けてくるのに、動かして、と唇と手振りだけで教えると、そろそろと抜き差しを始めた。
ぬじゅ、ぬじゅ、と卑猥な音が聞こえ始める。
ゾロは……もとい、ナミさんの体は。全身が紅潮して、しっとり汗ばんでいる。時折漏らす呻き声が、啜り泣くようで居たたまれない。
早くなんとか元に戻らねぇだろうか。
…もしかして、イかないとダメなのか?……だとしたら…俺もかァ!?
慌てて前を寛げると、痛いほどに張り詰めたそれを取り出した。顔の前に差し出すと、途端に怯えたような表情になる。
悪ィ、後生だから、辛抱してくれ。なにもかもナミさんの…じゃねぇ、俺たち全員のためだ!
一瞬、屈辱に顔を歪めると、それでも気丈に睨みつけて、先端を咥えた。
「いだっ!!」
てめ、歯ぁ…!くそ!当たり前か!俺だってちんぽ舐めたことなんかねぇもんな!ああ!無理もねぇよ!
だがよ、これてめェの体だぞ!!もーちっと優しくしても…!
噛み付くようにされて、痛いんだかなんだかわからねェ。こ、これじゃイけるかどうか…。
そう思っていた時だ。
「だ、ダメ!もう、耐えらんなっっ…」
ナミさんが声を上げる。えっ?!もう?!………いや!
いやいやいや!そうだよな?!堪え方なんてそんな勝手わかんないよな?!無理もないよな!?決して俺が早いわけじゃねェぞ!!!誤解すんな?その辺!!
…とかなんとか。頭んなかで盛大に言い訳を展開しながら、呆然と見ていると、ガクガクガクッ、と揺さぶって、たちまち、ビクン!と体を硬直させた。
「あ…あっ?!」
「っ…ん」
ジュブゥッ!とくぐもった音が聞こえる。………イった…な?
………一体、どうなった?

「う、わっ…」
「んぁっ…は…」
はっと我に返ると。俺の腰に縋りつくようにして、数度息を吐くと、ナミさんが、泣きそうな顔で見上げてきた。
俺の体の方を見やると、眉間に皺をよせて、どん、と尻餅をついている。
「…なんだこりゃ…いきなり、だりィ…」
「な、にこれっ…やだ、なにっ……?」
「………ナミさん?」
「え?あっ?!」
答えたのは、ナミさんの体のほうだった。……つうことは…。
「ゾロ…そっちか?俺の体?!」
「……そうだ。あぁ、くそ!なんかすっきりしねェ。いきなりイった後の体になるって…どういう…」
「わ、かんないけど…ダメ。なんとかしてェ…」
「うわは!」
いきなり柔らかく咥え込まれて、腰が浮いた。ナミさんが。正真正銘のナミさんが、俺を咥えている…?!
いや、正確にはゾロのだが、感覚は俺のものなわけで。や、やばい。気持ち好いし。なんかどうでも良い…。
ちゅるちゅる音を立てながら、裏スジを舐め上げられて。深く咥え込むと、口をめいっぱいすぼめて、頭を振ってくる。
上顎のザラザラしたところに、先端を擦りつけて……!
「うあっ?!ナ、ナミさんッ…!」
「んぶ、ん、んんっ…」
う、上手すぎね?これ?ええええっ?
や、やばい、早い?いや!これはゾロの体だからであってだなー!
「堪えてねぇでさっさとイけよ!じゃねぇと俺ぁまた勃っちまうぞ!」
ゾロが非難の声を上げるが、………勃っちまうぞじゃねぇよ。勃ってんじゃねぇかよ。なんなんだその回復力は。化け物め!
「ん、ふっ…い、れて…、中途半端で、っ……やなのォっ…」
「…くそ、またそっち行ったりしねぇだろうな」
言いながら、ゾロはナミさんの腰を掴むと、強引に押し入った。ずちゅ、ずちゅ、と抜き差しする音が聞こえる。
ナミさんは、かき回されながら、短く息を吐き。俺の腰にしがみついて、また唇を寄せてくる。すげェ、ヤらしい顔…。
「ね、ね…イって…?サンジくん、私、…もォ…上手く…で、きない…んうっっ!」
「…わかった。努力する、から。…舐めて」
髪を撫でながら、耳を露出させる。咥え込んでくる感触に震えながら、首筋を撫で下ろし、たぷたぷと揺れる乳房の先端をまさぐった。
…いいだろ、さっきは中身がゾロだったから、手加減してたんだよ!
甘い溜息が漏れ、時折こちらを見上げる瞳が濡れて朧になっているのが見えた。
舌先が、ゾロが突いてくるリズムにあわせて強弱をつけているのを感じる。倒錯的だ…イカれてるぜ、こんなの。
それでも。
切なげな表情で見上げられたら、そんなの忘れちまった。
「ん、あふっ…ん、む…ん、ん、んっ…」
「う、あ………すげ…好い。っ…イきそう…」
それを聞いてか、ナミさんは吸い上げをきつくした。スパッスパッと音を立てながら、激しく口を上下させる。やばい。もう堪えられない…!クソ!
「……っく!出るっ……!」
「んぅっ!」

ビュク、と熱を吐き出したと思った矢先、バチンと何かがブチ切れる感じがした。
一瞬の暗転。

………む?
なんで俺はまた元気マンマン突っ込んでいるんだ?あれ?…突っ込んで?……ナミさんに?
…ゾロがナミさんの頭を抱えて呻いているのが見えるし。
………………あらら?
「…まただ…わざとじゃねェだろうな…」
「苦ぁい…」
……戻った。完璧だ!
「ナミさん!戻った!おいゾロ、戻ってんぞ!」
「…の、ようだな」
「ぅ…んんぅ…わ、けわかんな…おねが……止めない、で…」
「あ、あれっ?…ええっ!?」
「っ……さっきから、中断するたびに、生殺しなのォっ……!」
「俺は何度もイった直後にすっとばされて、ちっとも納得が行かねェんだが…」
え…じゃあ………続行?
生殺しのお詫びに、バックから抜き差ししながら、手を伸ばして、ズッポリ咥え込んだ合わせ目を探る。
芯を剥いて揺すぶれば、夢中になって腰を振ってきた。節くれだった別の手が、胸をまさぐっているのが見える。
またしても恐るべき回復力を見せつけた、ゾロのモノを口で愛撫しながら、時々振り向く顔は、とんでもなくヤらしくて。
オカルト騒ぎもこんな結末なら悪くねェのかもなんて、ろくでもない考え。
うっかりゾロと目が合って、ついいつもの癖でバチバチっと火花が散りそうになるんだが、その前に。
「んぅっ…あ、あ!…い、ィッ…ゾロォ…サンジくっ……気持ちイッ…」
……そんな声聞いたらどうでも良くなっちまうじゃねぇか。
「ナミさん…こいつ、先にイかせてやって」
「ん、んっ……?」
「……なんだそりゃ。余裕かましてんじゃねェぞ」
「バカか。俺が本気で動いたら、ナミさんてめぇを噛んじまうっつの」
さすがに、さっきのお前みたいに、とは言わなかったが、ニヤリと笑いかけると、ゾロは眉をしかめた。
邪魔にならないように、ゆっくり前後させていると、ナミさんの頭が上下し始める。じゅじゅ、と啜るような音。
たちまちゾロは呻き声を上げる。さっき咥えられたときも思ったんだが、上手いよなぁ、フェラ。
「ナミさん結構ヤらしい…」
「…ん、む…バカ……」
「何気に腰動いてるしな」
「んもっ…なによ…舐めてあげないからっ…」
「…それは困る」
横から覗くと、右手で擦り上げながら、先端をるるる、と舐め回しているのが見える。見てんなよ、という視線が刺さってきたが、後学の為さぁ、ケチケチすんな?
ぬるぬる絡みつかれて、俺だって堪えてんだからよ。
あんまり待たされても辛いんで、ちょっと催促。角度を変えて擦りつけると、ちゅば、と音立てて唇を離し、ゾロの腰にしがみつきながら、ブルブル震えてる。
右手は必死で動かしてるけど…あれ?イイとこ当たっちゃったかな?
へら、と笑いかけると、邪魔しないでよ!とばかりに睨みつけてきた。…ごめんってば。
イクにイけずに辛いのは、ナミさんも同じだもんなぁ。
気を取り直したのか、べとべとになった手を握りなおすと、ナミさんは深く咥えて左右に揺すぶり始めた。
じゅるる、と卑猥な音立てて、捻るように大きく上下する。うわ、あれ食らったら先は長くないぞ。マリモよ、ご愁傷様。
ジュパ、ジュパ、と音がどんどん激しくなって。ゾロの手が苦しげにオレンジ色の髪の中をまさぐっている。
頭の揺すぶりが強くなったのを確認してから、俺も抜き差しを僅かに強めていく。終わったらすぐさま絶頂に追い込みたい。ゾロの腰が、戦慄くのが見えた。そろそろ…。
「んっんっんっ…」
「っ…ぁ!くそっ…出るっ……飲めよッ…」
「ん、む、んんっ」
「………っあ!」

ゴプ、と鈍い音。喉を鳴らして飲み込んでいるのが聞こえる。
飲みきれなかった分が滴り落ちて、床に白い水溜りをつくった。

暫くして、やっとゾロはナミさんの頭から手を離し、後ろにひっくり返った。どんだけ出したんだっつの、まったく。
荒い息をつく背中を抱え込むようにすると、耳の後ろに口づける。
「…ナミさん、すぐイかせてあげるからね」
入り口から奥まで強いリズムで、前後しながら、胸をまさぐり、花芯を擦った。ビクビクと腰を震わせながら、ナミさんは火をつけたように声を上げ始め。きゅう、と内側がすぼまってきて、ぬろぬろ肉が絡みつく。
「あっ!あっ!スゴぃ…んっ!」
「キっツ…締まってきたよ…」
「は、ぁああっ!イイ、ん、んんぅっ!」
たぷたぷと胸が揺れる音、ぱちゅぱちゅヤらしい水音、ナミさんの艶かしい喘ぎ声。やばい。俺もそう長くは持ちそうにねェ。
腰を掴んで、角度を変える。擦りつけるように二、三度動かせば…
「あ!ああっそこっ…ダメッ!!あ、…ひぁあっ!!」
ここか。っし、ラストスパート…!
スピードを上げて突き上げると、奥がどんどん熱くなっていく。入り口がキツく収縮して、ぶるぶると内腿が震え始めた。
「あ、あーーっ!イっちゃ…イっちゃうゥッ……!」
「イって、……あ!…俺も…っ……ナミさんっ…」
きゅうううっっと強く締め付けられて。
髪を振り乱していたナミさんの背中が、霧を吹いたようにさぁっと汗ばむと、突然ガクリと落ちる。
強く擦るように勢いつけて引き抜くと、俺は、その背中の上に白濁をぶちまけた……。

「…どんな感じだった?」
「……どっちに聞いてんのよ」
「んー、…両方?」
ナミさんを挟んで、右側にゾロ。左側に俺。
三人して床に転がったまま聞いてみた。だってそうだろ?俺だけ性別変わらなかったんだからさ。興味あるじゃねぇか。
「…なんか、男ってずるいわ。あんな簡単に気持ち好くなっちゃって」
ぶっ、とふきだすと、ナミさんは何よ、と睨んでくる。ゾロはボリボリ頭を掻きながら
「まぁ……俺は二度とあんなのは勘弁だな」
と溜息をついた。よほど堪えたのらしい。想像もつかないが、精神的には相当の苦痛だったんだろう。
思い出したくもない、と眉をしかめた。ご苦労さん。
「ナミさんはどう?女より男のほうが良いと思ったかい?」
聞くと、やや暫く考えていたんだが。ちょっと顔を赤らめて、気まずそうに
「…女のほうが良い」
と笑った。
…良かった、とこっそり胸を撫で下ろしたのはここだけの話だ。
いや、これから先がどうでも、お相手した身としては気になっていたわけよ。
じゃあ今度は二人きりでゆっくり、と調子に乗ると。ナミさんにギーッっとほっぺた抓られた挙句、マリモマンから例のごとく
「アホか」
という捻りのないツッコミが来て、結局いつものケンカになって、うやむやになっちまったんだけどな。


…そして、翌日。
すっかりいつも通りの朝の光景に、ルフィ、ウソップ、チョッパーは呆気に取られていた。
あんなに大騒ぎをしていたのに、あまりにあっけない結末にルフィなんぞは膨れる。
まったく他人事だと思っていい気なもんだ。
「もう元に戻っちまったのかよ。つまんねぇ〜」
「人騒がせなやつらだなぁ。一体いつ戻ったんだ?」
「な、なにをしたら治ったのか詳しく教えてくれ!」
当然質問の嵐になったわけだが。
俺たち三人はごにょごにょと口を濁し、ロビンちゃんはそれを見て笑っていた。
「一晩たてば元に戻ると言う説も本には載ってたんだけど」
と教えられたのは、それから数日後のことだった。

……いやぁ…偉大なる航路って恐ろしいところですねぇ。

                                        end.
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