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恋風(こいかぜ)

魚たちまでも寝静まる深夜──
誰もいない甲板で、波と風の戯れる音を聞きながら躰に指を滑らせる。

睫の先……頬……唇──

顎先をかすめ、鎖骨の間を通って柔らかな膨らみへと差し掛かる頃には、軽く息は弾んでいる。

「……っ……は……あ………」

はだけた胸元から指先が入り込むと、甘く痺れるようなじんわりとした感覚。
つんと尖った乳首を摘むと、それを切っ掛けに足の間にとろりと溢れるものを感じる。
乳房を持ち上げるようにしてやわやわと揉みしだきながら、乳首も指先で弾く。

「ん──ふぅ──はぁ───」

唇はあるはずのないもう一つの唇を求め、その甘い唾液と舌の感覚を思い出す。
頬に当たる無精髭──
あの人を呼ぶ私の声は強い腕(かいな)の記憶を呼び覚まし、そこには存在しないはずの暖
かい胸が私を抱いているかのようにさえ思える。
だがその思いは空しく、その腕を掻き抱こうと伸ばした手は空を切る。
指先はファスナーを下ろしたパンツの下、下着の奥の茂みへ下りる。
柔らかなアンダーヘアを分け入って。つぷり、としとどに濡れそぼったそこをまさぐる。

「──あ…っ……っ……」

小さなしこりを指の腹で掻き回せば、途端溢れる蜜。
私の躰をこんなににしたあの人は、今、何をしているのだろう──?
求めても、求めても、あの人はもう私の前に現れることはない。

「んふぅ……はぁぁ……っ…っ…っあ!」

花弁の奥の柔らかな襞を掻き回し、突き立てる指を増やす。

「あっ…あっ…あ!……はぁあん……あっ……」

あの人の海の匂いの染み込んだ肌は、熱を持つと何とも言えない香りがして。
その匂いに包まれて、大きな腕(かいな)に包まれて、私は幸せというものがどういうものかわからないまま幾度も絶頂を極めて。
私はその度にあの人の名前を呼ぶ。
あの人は必ず口の端を歪めて笑い、私の額に口づけた──

胸を揉み、子宮に届くほどに指を突き立てて、夜風に向かって私は嬌声をあげる。
どこかの海で航海を続けているであろうあの人へこの声が届くように。想いが届くように。
頭が真っ白になる。
胸が張り裂けるほど鼓動が早くなり、快感のうねりは極まって。
そして最後の絶頂が訪れる。

「───シャンクス!」

引いていく波。額を嬲る夜の潮風。
もう逢えない恋人──この海と繋がったどこかで同じように船に乗っているであろうあの
人は、きっと今も明るく全てを包む大きな笑顔で笑っている。
涙が一筋、流れ落ちた。

  • FIN -

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