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『Trick or Treat』


「島が見え…。……あれ島だよなあ?」
「まぁ…島だろうな」
「またえらくファンキーな島だなぁ」
「ルフィ、食うなよ。島だからな」
偉大なる航路には時々素っ頓狂な見た目の島があったりする。
いちいち驚いていたらきりがないのだけれど、ログを辿って着いたその秋島はまるで海に浮かぶカボチャのようだった。
しかも、小さな島にぐるりと取り巻かれた大きな島の中央にそびえる建物は、オレンジ色の巨大なドームで、ジャック・オ・ランタンよろしくニヤリと笑っている。
「パンプキン諸島ね。あの中央の建物は名物のハロウィン・ドーム」
「ロビン、知ってるの?」
「立ち寄ったことはないけれど、有名よ?偉大なる航路一のカボチャの名産地。世界会議の食事に使われるカボチャは必ずこの島のものと決まっていると聞いたことがあるわ」
「へぇ!そりゃ是非料理してみてぇもんだ」
サンジくんが珍しくウズウズしている。ルフィはといえば、街のそこかしこにアドバルーンが飛んでいるのに気がついた。
「全島…共催、ハロウィン・フェスタ…開催中?………祭りか!!」
ハッ!と息を飲むとやおら船から飛び出そうとする。私は慌てて首根っこ捕まえて引き止めた。
「ちょ、ちょっと待って!ルフィ!」
「なんだよ、なんか問題あんのかよ?祭りだぞ!楽しそうじゃねぇか」
「楽しそうなのはかまわないけど上陸は夕方暗くなってから!二日前に海軍と一戦やりあったでしょ。日の高いうちに遊んでて船が見つかったらどうするの!」
「上手いこと隠しても街中でばったりって可能性もあるな…ぁわ…む」
ゾロがあくびをしながら言うと、プーッ!と膨れた。
「大丈夫よ、ハロウィンは夜が一番のお楽しみだから」
ロビンが苦笑しながら言うのに、ルフィはきょとんとした。
「なぁ、ところでそのハロウィンってなんだ」
「知らないで騒いでたのかよ!」
ウソップがビシッと突っ込む。チョッパーがおずおずとロビンに聞いた。
「お、俺も知らない…なんの祭りなんだ?」
「そうね…もともとは先祖の霊を迎えるためのお祭りだったのだけれど、いろんな文化が混ざり合って、今では宗教的な意味合いは薄いわね。子供達が怪物に仮装して民家を訪ねたりするのよ」
「なんで怪物の格好するんだ?」
「昔は、人に取り憑こうとする悪霊を追い払うためだったらしいわ。でも近年では子供達が近所の住人を驚かせてお菓子をもらう風習に変化したのよ。どちらが悪霊だかあべこべになってしまったみたいね」
ロビンの説明にチョッパーとルフィは目キラキラさせている。
「よし!チョッパーお菓子をもらいに行くぞ!」
「だから上陸は夕方!まったく子供じゃないんだから…」
「よーし、じゃあ俺様が仮装用のコスチュームを調達してきてやろう!変装したほうが万一海軍と遭遇しても
見つかりづらいだろ。ナミ、そんくらいならいいよな?」
「あ、俺も食料調達しておきてぇ。もうすっかり底ついてんだ」
ウソップとサンジくんが言うのに、ルフィはずっりーと不貞腐れていた。
二人を本島に下ろすと、人目につかないよう離島の入り江に寄せた。離島は全部農村地帯らしく、収穫を
控えたカボチャが畑にゴロゴロと転がされている。緑色のや白っぽいの、小さな観賞用カボチャにオレンジ色の巨大なものまで色とりどりだ。
ルフィは身を乗り出してお騒ぎ。
「すっげーでけぇカボチャ!なぁあれ食えるのか?」
「ふふ、あれは家畜の飼料用よ。食べられないこともないでしょうけど、美味しいかどうかは私もわからないわ。
あとは、ああ言う風に口や目をくりぬいてデコレーションにするのが一般的でしょうね」
と、本島のドームを指差す。
「ジャック・オ・ランタンかぁ。私も小さい時カボチャの提灯もって近所回ったことあったわ」
「へー!フーシャ村ではなかったぞ」
「俺んとこではハロウィンってのはなかったが似たようなのはあったな」
「ええ?ゾロもやったことあるのか?」
「まあな。でもありゃ夏だったか」
「ウソップやサンジくんも知ってたみたいだし…同じ東でもいろいろね」
「なあ、あのカボチャ貰えねぇかなぁ?」
「どうかしら…交渉してみる?」
ロビンが島へ下りようとするのに、ルフィは嬉々としてついていく。チョッパーも行こうとして私の方を振り向いた。
「ナミは行かないのか?」
「私は良いわ。一時間もしたらウソップとサンジくん拾いに行くから、一旦帰ってらっしゃいよ?」
「わかった!」
三人が船を降りて行ったあと、私は溜息をついた。
ロビンってちょっと、ルフィを甘やかすとこあると思う。
ああいうの、彼女が来る前だったら私の役目だったんだけどな。
ルフィもルフィよ。私という「彼女」がありながら振り向きもしないでさっさと行っちゃってさ。…別に
ヤキモチとかそういうんじゃないけど!もうちょっとなんかこう…一言くらいあっても…ねぇ?
ブツブツ考えてたら、
「…拗ねるぐらいだったら一緒に行きゃあ良いじゃねぇか」
「…あんたいたの」
ふああ、と大欠伸をしている三年寝太郎を一瞥すると、私はデッキチェアに寝そべった。
せっかくお祭りなんだから、私だってみんなと無邪気に騒ぎたいけど、海軍が追って来てるとしたら迂闊な
ことできないじゃない。こういう時キッチリ押さえなきゃなんないって、損な役回りよね。ルフィだって、
…うるさく言われるよりは…。
やめやめやめっ!なに劣等感刺激されてるのよ。バカみたい。それはそれ、これはこれよ!
……あーあ、空高いなぁ。
ぼんやり空を見上げてたはずが、いつのまにかうたたねしてたみたい。陽射しが温かいからうっかりしたわ。
日に焼けちゃうかも。
「……んん?」
うっすら目を開けて、気がついた。…なに、これ。
「ちょっとルフィ?!何こんなにカボチャ持ち込んでるのよ!」
「おー!ナミ、起きたか!」
「キャアアアアアアア!!!」
声を探して見回してると、上からカボチャおばけが覗き込んできた!椅子から飛び起きて身構えると、俺だよ俺、と頭のジャック・オ・ランタンを脱ぐ。
見ると下の部分をくりぬいて頭が入るようにしてあった。そこから出てきたのは…ルフィ!
「ロビンが彫ってくれたんだ。ししっ!驚いたか?」
またロビン。…ちくっと胸が痛んだけど、問題はそこじゃないわ。
「ちょっとルフィ、それって提灯よ?なにかぶってんのよ!」
「良いだろ。これなら絶対ェ俺だってわかんねーもん。なー、チョッパー」
みるとチョッパーまで真似してかぶっている。重たいのか、ふらふら足をよろめかせると、ドテン!と尻餅をついた。
「お、俺は無理だぁ。角のぶんだけおっきいのじゃないとダメだから…」
「あんたまで何やってんのよ…それにこの量!カボチャばっかりこんなに一体どうするの」
だって船中カボチャだらけになってるのよ?ざっと数えても三十個以上ある。
ロビンがくすくす笑いながらこっちに向かってきた。
「訊ねた農家のおじさんが気の良い方で、ルフィと船医さんが喜んでるの見て嬉しくなっちゃったみたい。あれもこれもと自慢のカボチャを分けてくれたのよ。食べられるのが殆どだから大丈夫」
「俺が食う!」
「俺も食うぞ!」
「あ、そう…って、サンジくんだって買い込んでくるでしょうに…ううっ」
そしてその予想通り、迎えに行った本島の海岸には二十個近くもカボチャを積み上げたウソップとサンジくんが待っていた…。
港から離れた河口に船を寄せ、カボチャだらけの夕食を終えてすっかり日が落ちた頃。
祭り開始の花火の音に、甲板に出ると既にルフィは出かける気まんまんで仕度をしていた。ウソップがそれぞれに仮装用の衣装を配っている。
「おう、ナミ!お前はこれだ!それからえーとロビンは…」
「私は遠慮するわ」
「まぁそういうな!俺の見立てだぞ、二人とも絶対似合うこと間違いなしだ!」
…それが不安だっていうのよ。私とロビンは顔を見合わせた。

「ウソップーーーー!!!!」
「おお?似合うじゃねぇか…ってうわわわわわ」
「どーーしてロビンがあれで私がこれなのか説明してくれる?!」
女部屋から飛び出して行って、フレディ・クルーガーの衣装を身に着けたウソップの首をギリギリ締めると、何の騒ぎかとみんなゾロゾロ集まってくる。
サンジくんが私の姿を見た途端、目をハートマークにした。
「っはーーー!んナミさんセクシーで素敵だーーー!!」
「セクハラ一件五千ベリーよ!…あんたは一体なんなわけ?」
「オオカミ男でっす♪」
「…犬の間違いじゃない?」
頭に大きな耳つけてパタパタ尻尾振ってくるのを鼻で笑うと、しゅーんと肩を落とした。
「あー!俺ロビンとおそろいだー!」
コウモリマントにシルクハット被ったチョッパーがぴょんぴょんと駆け寄っていく。
…そうなのよ。ロビンが貰った衣装はドラキュラ伯爵のコスチューム。長身に三つ揃えのスーツとマントで決めて、男装の麗人って形容がぴったりなの。
それでも恥ずかしいのに変わりはないのか、苦笑いしている。…それにひきかえ。
「なんで私はキャットスーツなわけ?!」
泡吹いて倒れていたウソップが、首をふりふり見上げてくる。
「だ、だってほら、魔女には黒猫がつきものだろ?」
「は、違いねぇ。ピッタリだ」
頭にボルトの飾りをつけ、フランケンシュタインにされたゾロがゲラゲラ笑っている。顔の傷増やしてやろうかしら!
「だったら素直に魔女の衣装とかにしてよ!なかったの?!」
「やー、見当たらなかったかなー?なぁサンジ?」
「さぁ…俺に振るなよ」
…主犯はこっちね。ギロッ!と睨みつけると、口笛吹いて目をそらした。このエロコック…!後で嫌って程絞ってやるわ。
そりゃ体に自信はあるけど、こんなにラインがモロに出ちゃう格好なんてやぁよ!だってこれ、ラバー素材であっちもこっちもピタピタなんだもの…!
「お、なんだこれ伸びるのか」
「ちょ、ちょっと引っ張んないでよ!って…ルフィ!」
振り向けばカボチャおばけリターンズよ。尻尾を掴んで、びよーんと伸ばしていたかと思ったらぱっと手を離した。たちまちお尻にパチーン!…くーーーーっ!
「こらぁっ!なにすんのよ!」
「ちぇ、二度は驚かねぇか」
黒のローブに身を包んで、魔術師よろしく杖を振った。トンガリ帽子を乗せたカボチャをズボッ!と脱ぐと、にしし、と笑う。
「ったく…それで?あんたはすっかりそれがお気に入りのようだけど?」
「おう!正義の魔術師パンプキン仮面だ!」
「…わけわかんない」
「なんだよノリ悪いな〜。カリカリすんなよ、お前だってそれ似合ってんじゃん」
ネコ耳つけた頭をポンポン叩いてくる。んん?と首傾げるのに、溜息をついた。他人事だと思って…こんなの似合ったってなんの自慢にもならない気がするけど。
良いから行こうとパンプキン仮面に腕引っ張られて、渋々船を下りることにした。
街の中は仮装していない人を探すのが難しいくらいで、すっかりお祭りムード一色。
こんな格好で歩くのは恥ずかしいと思ってたけど、もっとキワドイ衣装の女の子たちもいて、サンジくんなんかは鼻の下が五センチは伸びていた。
チョッパーはすっかり着ぐるみか何かと勘違いされてるようで、誰も驚かない。
それどころか、おどおどしながらもすれ違う人たちに「トリック・オア・トリート!」と叫ぶと、「ハッピー・ハロウィン!もっとしっかり脅かせよ?」などと頭を撫でられて、キャンディやらチョコレートやらを貰っている。
ルフィが羨ましがったけど、ああいうのは子供の特権。たしなめると「ちぇ」と仮面の中で膨れた。
露店や屋台が並んでいるあたりに着くと、人混みで歩くのも大変になってくる。
はぐれたら洒落にならないなぁ、と思ってたその矢先、ルフィが露店の方へ走っていこうとするのに気がついた。
「ルフィ!また勝手に動かないの!」
慌てて手を掴むと、振り返って。
「…は?」
「え?」
「…人違いじゃないですか?」
仮面の中を覗き込むと、確かに別人。謝ってからあたりを見回すと、パンプキン仮面は思った以上にたくさんいた。
はっとしてさらに見回せば、ドラキュラもフランケンもオオカミ男も山ほどいるのよ。…これってもしかして。
「…わ、私がはぐれた…?」
慌ててみんなの名前を呼びながら人混みを探して歩く。すれ違い様に不思議そうに振り返る怪物たちの中に仲間の顔はない。
ましてや、カボチャを被ったルフィなんて簡単に見つけられっこない。
露店の途切れた通りの端まで歩いて、また引き返して探した。絶対に食べ物の屋台に寄ってるのに違いないのに、いくら探しても
誰にも合えなくてだんだん虚しくなってきた。
…船、戻ろうかな。ルフィやゾロだって、船に戻るくらいの道はわかるわよ。それにみんな一緒かもしれないし。
…でも。
………なんで?
今までだって、一人で島を歩くのは別に珍しいことじゃなかった。
お祭りだからって、みんなと…ルフィとはぐれたぐらいで……なんでこんな迷子みたいな気持ちになるの…?
なんだか胸が詰まって、それを振り切るように船へ引き返す道を選んだ。
そこかしこに飾られたジャック・オ・ランタンが、私をニヤニヤ笑ってるようで憎たらしくなる。もうやだ。早く帰りたい…!
思わず走りかけたその時だった。
腕を掴まれて振り返る。
「おい、どこ行くんだよ?」
カボチャの大きく開いた口から聞こえた声は。
「…ルフィ!」
「なんだよ、お前も迷子か。みんな好き勝手な方向行くんだもんよ。参るよなー…って、どうした?」
思わず抱きついてしまって、カボチャがゴン!と頭にぶつかった。
顔は見えないけれど、不思議そうに抱き返してくる腕は確かにルフィのもので。たったそれだけで酷く安心した自分が少し情けなかった。
「…どっか、行こ。人混み疲れちゃった」

大通りを抜けて路地裏に入ると人通りもなくなり、ルフィはようやく仮面を脱いだ。ぷはっ、と息をついて私に笑いかける。
「これ結構じゃまっけなのな。食いモン食いづれェしさぁ」
見ると無理矢理何か食べたのか、残りかすが口のまわりについている。
手で拭うと大人しくされるままにしていたけれど、その間じいっと私の顔を見ていた。どうかした?と聞くと。
「いや、お前がどうした。今日なんか変だぞ」
「何よ、いつもどおりよ。失礼ね」
「そうか?」
ぷい、と横を向くと、追いかけるようにして顔を覗き込んでくる。
ずっとかぶっていたせいで髪に移ってしまったのか、カボチャの匂いがするのに混じってふと甘い香りがした。
「まだなんか食べてるの」
「あぁ、チョッパーがくれた。あいつ帽子もリュックもいっぱいになっちまってよ」
マントの下から出した手に乗っていたのは色とりどりのキャンディ。
思いがけない待遇に目をぱちくりさせっぱなしだろうチョッパーの顔が目に浮かぶ。みんなとはぐれてないといいけど。…でも、今は。
「Trick or Treat」

「んん?」
「キャンディくれなきゃ悪さするわよ」
ちょっと笑って見せると、ルフィは不思議そうな顔をした。
「…なんだ、ナミも欲しかったのか?いいぞ、好きなの選べよ」
手を差し出してくるのをどけて、唇を突付く。途端に寄り目になるファニーフェイス。
「それが欲しい」
ルフィはやや暫く考えていたけれど、やがて顔を近づけると唇を合わせて、舌先でコロンとキャンディを寄越してきた。
「…イチゴ味だぞ」
「あんたはカボチャ臭いわ」
憎まれ口叩くと、仮面を放り捨てて両腕で抱きしめてくる。建物の影に隠れてキスをしながらキャンディを移しあって。
やがてそれが私の口の中で溶けてなくなるころには、二人ともすっかり息が上がってた。
ルフィは肩で息をしながら、私の体に回した腕に力を込めると、耳元で囁く。
「俺もキャンディ欲しい…」
「…私は持ってないわよ」
「……だったら悪さするしかねェな」
ニヤリと笑うと、強引に腕を引っ張って路地裏を急ぐように歩いた。
こういう通りには必ず一軒くらい連れ込み宿がある。

鍵を受け取って部屋に入ると、ルフィは慌ただしくマントを脱ぎ捨てて私を抱き寄せ、もつれ合うみたいにベッドへ倒れこんだ。
唇を深く合わせながら、舌を絡ませる。手が、キャットスーツの上からまさぐってきて、いきなり胸の先を抓った。
「んっ…!」
「なぁ、これどうやって脱がすんだよ」
「前にファスナーついてるでしょ。…ねぇルフィ、髪洗ってあげようか」
「なんだよ、そんなにカボチャ臭ぇか?」
鼻をひくつかせながらファスナーを引き下ろしてくる。ラバーが縮もうとする反動で、ずるん!と胸が剥き出しになった。ものすごい解放感だけど、脇腹が擦れてヘンな気分。
「…ブラ着けてない…」
「線出ちゃうでしょ!う、んっ…キツ…」
胸を触られてゾクっとしたけど、腕を引き抜こうとして締め付けに阻まれる。着る時より脱ぐほうが大変だわ、
これ。ルフィが手を貸してくれてやっと両腕を抜く。足はもっと大変な気がするけど…。
「うわっ、これどこまで下がるんだ?」
「あっ、ちょっと待って…!」
ファスナーは脚の間からお尻の方まで続いている。突然ソコを晒される感覚に、耳がかぁっと熱くなった。
「下も着けてねぇのかよ。エロいなぁナミは」
「だから線が出ちゃうからだってば!んも、あっ…触っちゃ」
いきなり指がヘアを掻き分けてくるのに、ビクッと体が竦んだ。くちゅっ、と滑った音が聞こえて…。
「ちょっと濡れてんな」
「あっ…ん、ダメ、…お風呂っ…!」
「…わーかったよ。しつこいなーお前」
呆れたような声を出すのに胸がズキッとした。
唇噛んで俯いてると、おでこに口づけてきて、うつ伏せにされる。裏返しながら苦労してスーツを脱がしていくのに任せたまま、私は枕に顔を埋めてなんだか泣きたい気分だった。

ルフィをバスタブの中へ座らせて、背中側に腰掛けると、シャワーで髪を濡らした。ちょっと肌寒いからお湯は出しっぱなしにしておく。
備え付けのシャンプーを泡立てて、ちょっと強めにゴシゴシ洗った。
せっかく二人きりなのに、なんだかつまらない気持ちがしてたのは、絶対この匂いのせいなんだから。
首がガクガクするほど力込めてたもんだから、途端にルフィは抗議の声をあげた。
「お前ちょっと乱暴すぎねぇか?!」
「うるさい!」
「うるさいって酷ぇなー」
ふー、と溜息ついてる背中。シャワーヘッドを玩びながら、それきりルフィは口をつぐんだ。
…バカ話でも良いからなんか話してよ。じゃないとなんか、私すごい嫌なこと言いそう。
「ナミさぁ」
「…なによ」
「お前あれだろ。ヤキモチ」
「!」
手を伸ばしてシャワーを奪い取ると、加減もせずに乱暴にすすいだ。流すなら言えよ!と声をあげたけど、聞かない。
目に入ったのか、しきりに顔を擦っている。泡が流れて排水口に吸い込まれていった。
…だってそうよ、図星よ。「私のことなんか気にもかけないで飛び出していくルフィ」が憎たらしかった。
「ロビンが作った仮面をずっとかぶってるルフィ」が憎たらしかった。
ぎゅうっと喉の奥から何かがこみ上げてくるのを必死に堪えていたのに、ルフィはとうとう私の手からシャワーを奪って振り向いた。
「ッ…見ないでよ!」
「ナミ」
「そうよ、悪かったわね!私だってヤキモチくらい焼くわよ!」
「ナミ」
「触んないで!何よ、『ロビンが』『ロビンが』って」
「そんなに言ってねぇだろ。あーもー、うるっせぇなぁ」
「…やだっ!」
強引に抱き寄せてくるのに暴れて抵抗するけど、ルフィの力にかなうわけもない。
ずるずるとバスタブの中に引きずり込まれて、気がついたら私はルフィの肩の上に顔を埋めて泣いていた。
背中をあやすように叩かれて、それがまた悔しくて。
シャワーの音に混ざって、ルフィの心臓の音がする。吐き出してしまえば、少し楽になった気もした。
「お前はほんとに色々面倒だなぁ」
「………なによ、あんたが単純バカなのよ」
「細けぇことガタガタうるせぇしよ」
「…あんたがそういうこと考えないからでしょ」
体を少し離して、おでこをくっつけてくる。もうルフィの髪からはシャボンの匂いしかしない。
泣いた顔を見られたくなくて、目を伏せた。途端に唇が重なってくる。
「だから丁度良いんだろ?俺ら」
「………生意気よ」
ぎゅうっと体を抱きしめて、何度も、何度も、キス。唇くっつけたまま、ルフィは時々私の名前を呼んだ。
そのたびに胸の奥でしこりになっていた苦いかたまりが、溶けていくような気がする。
やがてルフィは軽く唇を離すと、しし、と笑って、私の胸に軽く触れた。
「それに俺、ナミ以外とこういうことする気になんねーもんな」
「…ばか」
バスタオルに包まれて横抱きに抱えた私をベッドへ下ろすと、ルフィは頭をがしがしと拭いた。
床に脱ぎ散らかされた衣装がなんだか滑稽に思える。貸して、とタオルに手を伸ばすと、ルフィは嬉しそうに私の肩へ頭を預けてきた。
濡れた髪が肌にくっついて何故だか気恥ずかしい感じがする。
「ひひ、くすぐってェ」
「ちょっと、じっとしてよ」
「嫌だね。悪さするって言ったろ」
私の両手が塞がってるのを良いことに、ルフィはバスタオルを取り払うと胸に触ってくる。
湿った肌は、ルフィの手のひらにしっとりくっついてしまうようで。やわやわと揉みしだかれると、自然に甘えたみたいな声が出てくる。
乳首を親指で捏ねられて、背筋がゾクゾクした。
「ナミのここ、キャンディみたいな?」
「んっ…あ、やっ……ぁ」
ちゅ、と口に含んで舌先が転がしてくる。ちろちろ揺さぶったり、強く吸ったりしながら、ルフィは時々私の顔を見上げてきた。
体中を撫でまわされて、溜息が熱くなる。私はルフィの頭を抱えたまま、ゆっくり後ろに押し倒された。
ルフィは左腕を首の後ろに差し込んで私の右に横たわると、腕枕の格好のまま右手が好いところを探ろうとする。
胸から脇腹、背中のあたりをさすりながら、唇を吸って。太腿を辿って脚の間に手を差し込むと、ニヤリと笑った。
「お前すげェぞ。まだちっとしか触ってねぇのに」
「やッ…バカ、知らない…んっ…」
ぬちゅ、とわざと音を立てて触ってくる。割れ目を探って指二本で押し広げると、中指を軽く埋め込んで。
つぷつぷと入り口のあたりで抜き差ししながら、私の顔を見ている。そうして、ちょっと考えるような表情をすると、
「なぁ、舐めあっこしようぜ」
と笑った。
「ルフィ、恥ずかしいよ…」
「なんだよ今更。俺、お前のココならお前より良く見てんぞ」
「ばかぁっ!だから恥ずかしいんでしょ!…あ」
ルフィの顔の上を跨ぐ格好にされて、四つん這いの下から叫ぶと、ルフィがソコに唇を寄せるのが見えた。
ヘッドボードに頭半分凭れさせるようにして、腰を引き寄せられる。ぬろぬろと熱い舌が入り口から侵入してきて、じれったいような快感が訪れた。
「俺のも舐めろよ」
「あっ…あ、まって……ん、んぅ…」
命令口調のくせに、ルフィの指や舌が私を可愛がるために躍起になってるのがわかる。
…こんなにされたら、上手くできるかわからない。それでも私は目の前でおへそにつくほどにそそり立っているルフィのペニスを掴むと、先っぽにキスをした。
ちゅ、ちゅ、と棹全体を撫でまわしながら何度も口づけると、ピクンと反応する。舌先で舐めまわすと、指で私の中をかき混ぜながらも、ルフィは太腿のあたりを緊張させている。
…なんか、嬉しいかも。
パクリと咥えてゆっくり上下させると、腰を掴んでいた手に力がこもった。
「んっ、ふ…ぅん……んっ…」
「すげ、好い…」
「っ…ぷぁ……アハぁっ!」
突然、ジュルルッ!と音を立てて啜られて、思わず口を離してしまう。あ、…やっぱり…ダメッ…
「んっ!ぅ…ルフィ、ルフィだめ、噛んじゃうからぁ…っ」
「あー、やっぱなー」
笑ったような声で言いながら、指と舌の動きを止めてくれない。ペニスにしがみつくみたいな格好になって、
腰がどんどん上がってくのがわかる。は、恥ずかしい、こんな良いようにされて…!
必死に手をスライドさせながら、噛まないように舌先で舐めたり、唇で吸ったりしていると、おかえしとばかりに指でクリトリスを剥いて吸いついてくる。
ビリビリと痺れるような感じがして、もう声を堪えきれない。
「っあ、あ―――ッ!や、やぁっ!あ、あ!!」
「ん、んー……すっげ、俺顔ベタベタ…」
くちゃくちゃとヤらしい音立てながら、刺激する手を止めない。
固く尖ったソコを指先で揺すりながら、すっかり広げられてしまった入り口へ指を二本埋め込んだ。膣壁を擦るように動かしてくるのに、私はもう何がなんだかわからなくなって…!
「はぁあ、んっ…あッ、ルフィ、ルフィィイイッ!」
太腿がブルブル震えて、腰を支えきれなくなった。バチバチッ!と頭の裏側で何かが弾ける感じがする。
ガクッと腰を落とすと、体を抱き起こされた。ルフィの胸に背中を預けて、ぐったり凭れると耳に唇を寄せてくる。
「…イッたか?」
「は、はぁ、はぁ、……んっ……あ、まだ…触っちゃヤ…」
「なんでだよ」
首筋に舌を這わせながら、ルフィは胸への愛撫を再開する。体に力入らないのに、また弄られてたちまちソコへ感覚が集中した。
両方の乳首を指の間に挟んで揺すぶられ、キュン、とヴァギナがすぼまって…。
「イ、きっぱなし、に、…なっちゃ…あ、やっ…ダメぇっ…!」
「…何回でもイケよ。好きなだけ」
ぬるん、と脚の間からルフィのペニスが覗いて。あ…クリトリスに…当たって……擦れる……。
「あ、あ…気持ちイ…」
「んっ?………ナミ、なーに自分で擦りつけてんだよ」
「だ、だって…んんっ」
「スケベ」
「あっ…バカぁっ…ひぅ、ん…んぅっ!」
ペニスを掴むと、ソコが強く擦れるように押し当てて、腰を動かした。こんな、自分からするなんて恥ずかしい。だけど…すごく…!
「っ…、そろそろ入れてぇ。それともナミ、先にもっかいイきたいか?」
「あっ、あ、ほ、欲しい…気持ちイイ……イィのぉっ…」
「…自分で入れてみ?」
私ごと上半身を起こして、ルフィはうなじに口づけた。その口元が笑ってるのを感じる。
…悔しい。なんでこんな余裕なのよ。
膝立ちになって背後を窺いながらそろそろと腰を落とすと、ぬるぬる滑って上手く入らない。
ルフィはしょうがねぇな、というように笑うと、ペニスに手を添えて挿入を手伝った。ゆっくり沈めると、奥の方まで届くくらいに押し広げながら入ってくる。
「あ、あ、あ…」
「んーっ…」
根元まで完全に入ると、ブルッ!と体に震えがきた。やだっ!まだ入れた、だけっ……!
「あ、あぁっ!あぁあんぅう――ッ!!!」
「うわっ!締まる…っ!」
途端にぐらっときて、膝の上に崩れてしまう。ルフィのビックリしたみたいな声が背中の上から聞こえた。
「っあー…ナミ、イくならイくって言えよ」
「…は……んっ…無茶、言わないで、よ…っ」
「それもそっか。………なぁ」
「……んっ……な、に?」
「動いちゃダメか?」
「まだ…ダメ……ッ…。…ねぇ」
「んん?」
「キス、して……」

背中からぎゅうっと抱きしめて、ルフィは小さく笑うと顎を持ち上げてくる。ぶつけるように数度。
深く浅く舌を絡ませながら数度。
こんな風に加減してくれたことなんて、今までなかった。
…どうして?
真っ黒の瞳を見つめながら、息をつくと。ルフィも荒い息でまっすぐ見つめ返す。そして。
「ナミ」
「……?」
「いっとう好きなのお前だからな」
…なにもこんなときに言わなくたって。
「…なによ、二等も、三等も、あるんじゃないの…?」
「ああ。でも一番以外は全部一緒だ」
バカ。ほんとバカ。…でもそのバカに惚れた私も。
「…バカよね」
「なんだよ、人が真剣に言ってんのに!」
批難するように下から突き上げてくる。ガクンと揺すぶられて、子宮に突き当たった。強い快感が突然に襲い掛かる。
「ア、あァっ!」
「っ…ナミ……俺、ちゃんと、好きなんだからな?!」
ぐっと力をこめて私の体を前に倒すと、後ろからズ、ズ、と抜き差ししてくる。
高く腰を持ち上げられて、シーツの上に突っ伏しながら私は涙が溢れてくるのを止められなかった。
そして、突き立てられるリズムに乗って、内側から溢れ出す快美感も。
「あぁあ、ルフィっ、ルフィぃっ!」
「ナミ、わかったか?っ…わかってんのか?!」
「あっ、あァッ!ルフィ、ふっ、……あぁああん!」
ズン、ズン、と膣壁を擦りながら激しく突いてくるのに、私はもうまともに答えられない。
頭をブンブン振り回しながら、ただ叫ぶだけで。だって、ルフィ、ねぇ、私だって…!
「あァッ!アッ、も…ダメッ……アァアアッ!!!」
「…ナミッ!!」
私の背中を抱きしめて、一番奥まで辿り着いた瞬間。
ルフィの中から、熱が迸った。

…シャワーの音が聞こえる。
「んっ……」
「気ィついたか」
…………やだ。私、気失ってた?ずっしり重たい体は背後から抱かれてルフィの脚の間。
顔をぱしぱしシャワーの飛沫が叩く。ぴったりと頬をつけて私を見るルフィの目は、困惑したように揺れていた。
「ナミ。…俺」
「な、に」
「好きだからな」
「……なによ、わかったわよ」
「お前に通じないのが、やなんだ」
…ほんと口ベタ。そうね、でもだから、私はあんたを疑っちゃいけなかったんだわ。勝手に想像してヤキモチなんてことも。
ぎゅっ、と背中から抱いてくる腕を弛めさせると、私は振り向いた。
「ゴメンね。…私もあんたがいっとう好きよ」
軽くキスすると、照れくさそうに笑ったあと、ルフィからも返してきて。
………二ラウンド目に突入しちゃったのは、無理もない話でしょ?

翌朝。
祭りを終えてすっかり日常に戻ってる街を仮装のまま船へ帰るのはどうかと思ったんだけど、どうやらご同輩も多いらしく。
気恥ずかしそうなカップルや、一晩中飲み明かしたらしいグループとすれ違った。そしてそろそろ船、というところで。
「お、ルフィ。ナミと一緒だったか」
「おう、ゾロ!」
疲れて眠りこけているチョッパーを背負ったゾロと、キャンディで一杯になったシルクハットを脇に抱えて二日酔い顔のサンジくん、その後ろからロビンが歩いてくるのと一緒になった。
「お前らもどっかで飲んでたのか」
「えっ?…あ。うん、そうよ?…ウソップは?」
「船番に戻ってるわ。海軍も来てないようだし良かったわね」
「…つうことは、ルフィ。お前ナミさんを一晩中独占してやがったのか」
「ああ、そうだぞ?」
ケロリと言うのにドキっとしたけど、…い、一緒に飲み明かしたのだって「独占」よ。ね!そういうことに…!
一人で焦っていると、サンジくんはげっそりした顔でルフィを指差した。
「そうか、正直でよろしい。お前当分カボチャ料理な。肉抜き」
「ええーーーーーーっ?!」
抗議の声をあげながら、ルフィがサンジくんにすがり付いているのを見ていると、ゾロが傍へ寄ってきて。
「…良かったな」
ニヤリと笑った。見るとロビンも小さく微笑んでいる。
……バレバレか。
なんだか散々なハロウィンだった気もするけど。耳の奥に残った「好きだからな」があったから。
しょうもなくて、私も笑った。
とばっちり受けて路地裏に捨てられたジャック・オ・ランタンも、きっと苦笑いしているのに違いない。


                                             end.
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