3/682-688(ウソップ×カヤ)
最終更新: op_eroparo 2010年10月26日(火) 12:10:40履歴
重い鞄を抱えて、町を歩いた。
思い出す日々。あの人がいた頃。
あの日、窓から見える大きな木の枝から声をかけて来た彼。
嘘つきと町中からいわれていた少年。たくさんの夢のような冒険譚。
作り話だってわかってた。でも・・・楽しかったの。
彼が来るのを毎日心待ちにして。
布団から出ることのできなかったあの頃の私にとって、
彼の話を聞く時間は最高の宝物だった。
両親が不慮の事故でなくなり、私自身体を壊して。
外に出ることすらできなかった。両親の残してくれた財産はあったし
執事やメイドが何でもしてくれたから、生活に困るようなことは無かったけれど。
でも、あの頃の私の世界は窓から見える景色だけだった。
そこに現れた思いもかけなかった訪問者。私の世界に彼の口から紡がれる世界が加わった。
たくさんの冒険。嘘で固めたつくり話。でも優しくて。
彼の紡いだ世界は眼を閉じれば浮かんでくる。
私の信じていたものが崩れてしまったあの日。彼は傷だらけになって私を守ってくれた。
だから私は答えた。傷だらけの体を抱きしめて。まだ乾いていない傷口に舌を這わせ。
私から唇を奪った。彼の長い鼻が少しわずらわしかったけれど。
彼は優しく抱きしめてくれた。壊れ物を扱うように。少し震えながら。
あなたになら・・・私は。
私の大事なものを、私の大事な人に渡した。
次の日、彼は航海にでた。麦わらを被った少年の船に乗り込んで。
「今度は嘘じゃない。うそみたいなほんとの冒険譚を聞かせてやるよ!」そういって笑った。
ねぇ・・・私の大事に嘘つきさん。あなたは帰ってきてくれるよね?
その言葉は嘘じゃないよね?私・・・待ってていいんだよね?
わたし、あなたとは違う夢を追いかけることにしたんだよ?
あなたが夢と嘘のような本当の冒険譚を抱えて帰ってきたときに、
あなたに胸を張って会えるように。
だから早く帰ってきてね?私は待ってる。あなたの帰りを。
あなたが広げてくれた私の世界。あなたが与えてくれた私の未来。
願いをかなえて。私の願いは。貴方と共に歩いていくこと。
嘘つきが嘘ではない冒険を終えたとき。私のところに帰ってきてくれること。
そして・・・またあの暖かな腕に抱かれること。
願いをかなえて。私の愛しい嘘つきさん。私は・・・頑張ってるよ。
思い出す日々。あの人がいた頃。
あの日、窓から見える大きな木の枝から声をかけて来た彼。
嘘つきと町中からいわれていた少年。たくさんの夢のような冒険譚。
作り話だってわかってた。でも・・・楽しかったの。
彼が来るのを毎日心待ちにして。
布団から出ることのできなかったあの頃の私にとって、
彼の話を聞く時間は最高の宝物だった。
両親が不慮の事故でなくなり、私自身体を壊して。
外に出ることすらできなかった。両親の残してくれた財産はあったし
執事やメイドが何でもしてくれたから、生活に困るようなことは無かったけれど。
でも、あの頃の私の世界は窓から見える景色だけだった。
そこに現れた思いもかけなかった訪問者。私の世界に彼の口から紡がれる世界が加わった。
たくさんの冒険。嘘で固めたつくり話。でも優しくて。
彼の紡いだ世界は眼を閉じれば浮かんでくる。
私の信じていたものが崩れてしまったあの日。彼は傷だらけになって私を守ってくれた。
だから私は答えた。傷だらけの体を抱きしめて。まだ乾いていない傷口に舌を這わせ。
私から唇を奪った。彼の長い鼻が少しわずらわしかったけれど。
彼は優しく抱きしめてくれた。壊れ物を扱うように。少し震えながら。
あなたになら・・・私は。
私の大事なものを、私の大事な人に渡した。
次の日、彼は航海にでた。麦わらを被った少年の船に乗り込んで。
「今度は嘘じゃない。うそみたいなほんとの冒険譚を聞かせてやるよ!」そういって笑った。
ねぇ・・・私の大事に嘘つきさん。あなたは帰ってきてくれるよね?
その言葉は嘘じゃないよね?私・・・待ってていいんだよね?
わたし、あなたとは違う夢を追いかけることにしたんだよ?
あなたが夢と嘘のような本当の冒険譚を抱えて帰ってきたときに、
あなたに胸を張って会えるように。
だから早く帰ってきてね?私は待ってる。あなたの帰りを。
あなたが広げてくれた私の世界。あなたが与えてくれた私の未来。
願いをかなえて。私の願いは。貴方と共に歩いていくこと。
嘘つきが嘘ではない冒険を終えたとき。私のところに帰ってきてくれること。
そして・・・またあの暖かな腕に抱かれること。
願いをかなえて。私の愛しい嘘つきさん。私は・・・頑張ってるよ。
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