5/107-116(サンジ×ナミ)
最終更新: op_eroparo 2010年10月26日(火) 13:34:08履歴
あたしにはどうにもならない癖?がある。
どうしてか解らないんだけど。
定期的に寂しくて、涙が止まらなくなる時がある。
ロビンが見張りの時に、一人女部屋で大声で泣く時がある。
理由はよくわからない。
・・・ベルメールさん・・・
俺は多分この船で一番の働きもんだ。
別に見張りでもないのに。
誰に言われたわけでもないのに。
なんとなく船の掃除とか深夜にやってたりするわけよ。
でな?ある夜。聞いちまったんだ。
大声でなにかを叫びながら。泣いてるあの人の声を。
あたしはいつでも笑顔でいようと島を出たときに決めた。
人の前で泣くなんて絶対にしない。そう誓って。
でもその癖はどうしようもなかった。
だから誰かにみられたり。聞かれたりすることの無いように。
深夜に泣くことに決めていた。
でも。その日はなんだか様子が違っていた。
・・・突然跳ね板をノックする音が聞こえたの・・・
「だ・・・だれ?」
「おれで〜す。なみすわぁ〜ん」
「な・・・何のようよ!」
「何のようって・・・いや大きな声が聞こえたから・・・」
「な・・・なんでもないわよ!あっちいってよ!」
「いや・・・でも・・・」
「うるさい!バカコック!あっちいけぇ!」
まさかと思った。いるはずのない人がいたから。
一番聞かれたくない人に聞かれたから。
弱い自分を。
だから。思わず私は大声で。彼を否定する言葉をたたきつけた。
船の掃除をしていると、俺の愛しいお姫様の苦しげな声が聞こえた。
なんだろう?誰かの名前だろうか。
彼女はそれを何度も繰り返し叫びながら。泣いているようだった。
多分。そんなところを誰にも聞かれたり。見られたりしたくなかったんだろう。
だから・・・ロビンちゃんが見張りで。ほかのクルーもみんな寝静まったであろうこんな時間に。
泣いているんだろう。
ほっといてやるべきかとも思ったけど・・・
俺には耐えられなかった。
大好きなあの人が。あんなに悲痛な叫びを上げていることが。
だから。跳ね板をノックした。彼女にあの、俺の大好きな太陽みたいな明るい笑顔を届けるために。
で。あの言葉をぶつけられたわけだ。
「ナ・・・ナミさん・・・そんな事いわれると・・・泣きそうなんでけど・・・」
「うるさい!早く向こういってよ!」
叫びは完全に涙声。
ばればれなのは解ってる。
でも、涙止まらないんだもん。そこにいられちゃ思いっきり泣けないもん。
だから・・・早くどこかにいってもらいたかった。
「イイから寝なさい!バカコック!そこにいられたら・・・迷惑なのよ!」
「ぅ・・・グスッ」
跳ね板の向こうから鼻をすする音が聞こえた。泣いてるの?
・・・泣きたいのはこっちなのよ!あー!バカコック!!!
まさか涙が出るとはおもわなかった。
かなり悲痛な声であんな事いわれると、結構傷つくらしいよ。マジで。
気が付いたら鼻啜ってた。
でもよ。ほっとけって言われたってほっとけるわけない。
だから。このままここにいたらもっときついこと言われるかも知れないけど。
ここから離れるわけにはいかなかったんだ。
だから。俺も泣きながら。ナミさんに話しかけ続けたんだ。
ほとんど答えなんか帰ってこなかったけど。
「ナミさん。今夜のおかずどうだった?」涙声で語りかける。
「・・・」
「ナミさん。クソゴムがまた冷蔵庫荒らすんだよ。鍵付きの買ってくれよ。」聞いてくれているのは間違いない。
「・・・」
「ナミさん。チョッパーが医療関係の本が欲しいっていってたんだ。お小遣いやってくんない?」
「・・・なんなのよ。」彼女の声が跳ね板の向こうから聞こえる
「なに?」
「そんなくだらないこと。今じゃなくてもいいじゃない。明日にでも話は聞くから。だから早くどこかにいってよ。」
「ん〜・・・それは・・・無理・・・かな?」
「どうして?」
「・・・」
「答えられないなら早くここから離れてよ。」
「・・・好きだから。」
「は?」
「ナミさんの笑顔が好きだから」
「・・・」
「ナミさんが泣いてるのは。俺には耐えられないよ。」
「・・・」
「君にはいつでも笑っていて欲しい。もし。どうしようもないなら。俺の胸で泣いて欲しい。」
「・・・」
それから少しの間。静かに時間が流れた。
聞こえるのは跳ね板をはさんで定期的に聞こえる鼻を啜る音。
俺のとナミさんの。跳ね板をはさんで、お互いに疲れたように涙を流し続けた。
言葉すくなに涙声で話しながら。くだらないなんでもない話をしたように思う。
・・・俺に。彼女のためにできること・・・
涙は今でも止まらない。
でも・・・跳ね板の向こうにいる人の優しさが嬉しかった。
一人で泣かなくてもいい。そういってくれるあの人を。私は好きでいてよかった。
だから。跳ね板をあげようとした。抱きしめて欲しくて。
なぜか止まらない涙を受け止めて欲しくて。
でも・・・何かが引っかかったのかしら。跳ね板があがらない。
「サンジくん。ここ空けて。鍵開けた。こっちからじゃなんか引っかかってるのかあかないのよ。」
「・・・」
「サンジ君?」
「・・・」
「サンジ君?」
「・・・」
「サンジ君!」返事がない。
まさか・・・まさか!アレだけかっこいいこといっといてどっかいっちゃったわけ?
ナンなのよ!あたしを放ってどっかいったって?なによ!今までの会話はなんだったの?
いい加減こんな泣きべそ女放って寝ちゃったってわけ?
なによ・・・なによぉ・・・バカコック!
あたしは怒りに任せて跳ね板を思いっきり叩いた。
俺にできる事っていったら。
おいしい料理を届けることだけ。
少しの間彼女を一人にするのは心苦しかったけど。
俺はキッチンに向かって。
彼女のために造り置いてるデザートをとりに。
それをもって部屋の前に戻ると。跳ね板を中からガンガン叩く音が聞こえる。
ナミさんが何か叫んでる声も同時に。
「バカコック!バカコック!なによ!なによぉ!!!」
・・・最悪かも・・・
スマートにって訳にはいかないらしい。
どうやら。跳ね板が調子悪いみたいだ。
・・・ナミサンはアレをあけるつもりでいるんだろう。
俺を受け入れてくれる気でいるんだろう。
・・・修理は明日。ナガッパナにやらせればいい。
俺は跳ね板を外側に向かって蹴破った。
叩いていた手が空をきる。
大きな音を立てて跳ね板が弾けた。
少し埃の立った先を見ると。
いつものスーツで。いつものぐるぐる眉毛で。
いつものように片手にトレイを乗せて。
「涙の後の冷たいデザートです。レディ?」
いつものように笑顔をくれる。少し目の腫れている。私の愛しい人が立っていた。
「どうぞ?レディ?」
冷たい。優しい甘みの。
いつもの。私の大好きな。蜜柑のシャーベット。
「あ・・・ありがと。」思わずトレイごと受け取り。
「いえいえ」優しく頭を撫でてくれる。
「サンジ君。」
「なんですか?」
「あのね・・・」
「はい」
「んっとね」
「えぇ」 優しい笑顔。
「胸・・・貸してくれないかな。」精一杯笑顔で伝える。
「もちろん♪」両手を広げて待ってくれる。
「ありが・・・とぉ・・・」 さっきまで止まっていた涙が堰を切ったように溢れた。
「泣けるだけ。ね。」優しく抱きしめてくれながら。背中を叩いてくれる。
彼の鼓動が聞こえる。早鐘を打ったように響いてくる。
余裕のある顔して。ドキドキしてる。優しい人。だから・・・好き。
その後。少し・・・いやかなりかな。彼の胸で泣き続けた。
彼は私が泣き止むまでずっと背中を撫でたり叩いたり。
髪を撫でたりしてくれた。その手の温もりがすごく優しくて。
私は・・・この人をもっと好きになった。
本当は・・・そのままその・・・そーゆー事してもよかったんだけど。
よかったって言うより・・・その・・・したかったんだけど・・・
跳ね板・・・なくなっちゃったから・・・できなかったの・・・
だから・・・たくさんたくさん。キスした。
何度も何度も。お互いの名前を呼び合いながら。
優しくて。甘くて。熱くて。そんなキス。
サンジ君にはかわいそうな事したかもだけど。
それは今度・・・ゆっくりね♪
次の島に着いたら・・・二人で抜け出そう。
ね。私の大好きな優しい甘み。
蜜柑のシャーベット。
私がみんなの前で笑顔でいる為の活力をくれる。
私の笑顔を作ってくれる。
私の愛しいラブコック。
私の大事な。私の大好きな。私の愛しい。
私の。
ラフメイカー。
どうしてか解らないんだけど。
定期的に寂しくて、涙が止まらなくなる時がある。
ロビンが見張りの時に、一人女部屋で大声で泣く時がある。
理由はよくわからない。
・・・ベルメールさん・・・
俺は多分この船で一番の働きもんだ。
別に見張りでもないのに。
誰に言われたわけでもないのに。
なんとなく船の掃除とか深夜にやってたりするわけよ。
でな?ある夜。聞いちまったんだ。
大声でなにかを叫びながら。泣いてるあの人の声を。
あたしはいつでも笑顔でいようと島を出たときに決めた。
人の前で泣くなんて絶対にしない。そう誓って。
でもその癖はどうしようもなかった。
だから誰かにみられたり。聞かれたりすることの無いように。
深夜に泣くことに決めていた。
でも。その日はなんだか様子が違っていた。
・・・突然跳ね板をノックする音が聞こえたの・・・
「だ・・・だれ?」
「おれで〜す。なみすわぁ〜ん」
「な・・・何のようよ!」
「何のようって・・・いや大きな声が聞こえたから・・・」
「な・・・なんでもないわよ!あっちいってよ!」
「いや・・・でも・・・」
「うるさい!バカコック!あっちいけぇ!」
まさかと思った。いるはずのない人がいたから。
一番聞かれたくない人に聞かれたから。
弱い自分を。
だから。思わず私は大声で。彼を否定する言葉をたたきつけた。
船の掃除をしていると、俺の愛しいお姫様の苦しげな声が聞こえた。
なんだろう?誰かの名前だろうか。
彼女はそれを何度も繰り返し叫びながら。泣いているようだった。
多分。そんなところを誰にも聞かれたり。見られたりしたくなかったんだろう。
だから・・・ロビンちゃんが見張りで。ほかのクルーもみんな寝静まったであろうこんな時間に。
泣いているんだろう。
ほっといてやるべきかとも思ったけど・・・
俺には耐えられなかった。
大好きなあの人が。あんなに悲痛な叫びを上げていることが。
だから。跳ね板をノックした。彼女にあの、俺の大好きな太陽みたいな明るい笑顔を届けるために。
で。あの言葉をぶつけられたわけだ。
「ナ・・・ナミさん・・・そんな事いわれると・・・泣きそうなんでけど・・・」
「うるさい!早く向こういってよ!」
叫びは完全に涙声。
ばればれなのは解ってる。
でも、涙止まらないんだもん。そこにいられちゃ思いっきり泣けないもん。
だから・・・早くどこかにいってもらいたかった。
「イイから寝なさい!バカコック!そこにいられたら・・・迷惑なのよ!」
「ぅ・・・グスッ」
跳ね板の向こうから鼻をすする音が聞こえた。泣いてるの?
・・・泣きたいのはこっちなのよ!あー!バカコック!!!
まさか涙が出るとはおもわなかった。
かなり悲痛な声であんな事いわれると、結構傷つくらしいよ。マジで。
気が付いたら鼻啜ってた。
でもよ。ほっとけって言われたってほっとけるわけない。
だから。このままここにいたらもっときついこと言われるかも知れないけど。
ここから離れるわけにはいかなかったんだ。
だから。俺も泣きながら。ナミさんに話しかけ続けたんだ。
ほとんど答えなんか帰ってこなかったけど。
「ナミさん。今夜のおかずどうだった?」涙声で語りかける。
「・・・」
「ナミさん。クソゴムがまた冷蔵庫荒らすんだよ。鍵付きの買ってくれよ。」聞いてくれているのは間違いない。
「・・・」
「ナミさん。チョッパーが医療関係の本が欲しいっていってたんだ。お小遣いやってくんない?」
「・・・なんなのよ。」彼女の声が跳ね板の向こうから聞こえる
「なに?」
「そんなくだらないこと。今じゃなくてもいいじゃない。明日にでも話は聞くから。だから早くどこかにいってよ。」
「ん〜・・・それは・・・無理・・・かな?」
「どうして?」
「・・・」
「答えられないなら早くここから離れてよ。」
「・・・好きだから。」
「は?」
「ナミさんの笑顔が好きだから」
「・・・」
「ナミさんが泣いてるのは。俺には耐えられないよ。」
「・・・」
「君にはいつでも笑っていて欲しい。もし。どうしようもないなら。俺の胸で泣いて欲しい。」
「・・・」
それから少しの間。静かに時間が流れた。
聞こえるのは跳ね板をはさんで定期的に聞こえる鼻を啜る音。
俺のとナミさんの。跳ね板をはさんで、お互いに疲れたように涙を流し続けた。
言葉すくなに涙声で話しながら。くだらないなんでもない話をしたように思う。
・・・俺に。彼女のためにできること・・・
涙は今でも止まらない。
でも・・・跳ね板の向こうにいる人の優しさが嬉しかった。
一人で泣かなくてもいい。そういってくれるあの人を。私は好きでいてよかった。
だから。跳ね板をあげようとした。抱きしめて欲しくて。
なぜか止まらない涙を受け止めて欲しくて。
でも・・・何かが引っかかったのかしら。跳ね板があがらない。
「サンジくん。ここ空けて。鍵開けた。こっちからじゃなんか引っかかってるのかあかないのよ。」
「・・・」
「サンジ君?」
「・・・」
「サンジ君?」
「・・・」
「サンジ君!」返事がない。
まさか・・・まさか!アレだけかっこいいこといっといてどっかいっちゃったわけ?
ナンなのよ!あたしを放ってどっかいったって?なによ!今までの会話はなんだったの?
いい加減こんな泣きべそ女放って寝ちゃったってわけ?
なによ・・・なによぉ・・・バカコック!
あたしは怒りに任せて跳ね板を思いっきり叩いた。
俺にできる事っていったら。
おいしい料理を届けることだけ。
少しの間彼女を一人にするのは心苦しかったけど。
俺はキッチンに向かって。
彼女のために造り置いてるデザートをとりに。
それをもって部屋の前に戻ると。跳ね板を中からガンガン叩く音が聞こえる。
ナミさんが何か叫んでる声も同時に。
「バカコック!バカコック!なによ!なによぉ!!!」
・・・最悪かも・・・
スマートにって訳にはいかないらしい。
どうやら。跳ね板が調子悪いみたいだ。
・・・ナミサンはアレをあけるつもりでいるんだろう。
俺を受け入れてくれる気でいるんだろう。
・・・修理は明日。ナガッパナにやらせればいい。
俺は跳ね板を外側に向かって蹴破った。
叩いていた手が空をきる。
大きな音を立てて跳ね板が弾けた。
少し埃の立った先を見ると。
いつものスーツで。いつものぐるぐる眉毛で。
いつものように片手にトレイを乗せて。
「涙の後の冷たいデザートです。レディ?」
いつものように笑顔をくれる。少し目の腫れている。私の愛しい人が立っていた。
「どうぞ?レディ?」
冷たい。優しい甘みの。
いつもの。私の大好きな。蜜柑のシャーベット。
「あ・・・ありがと。」思わずトレイごと受け取り。
「いえいえ」優しく頭を撫でてくれる。
「サンジ君。」
「なんですか?」
「あのね・・・」
「はい」
「んっとね」
「えぇ」 優しい笑顔。
「胸・・・貸してくれないかな。」精一杯笑顔で伝える。
「もちろん♪」両手を広げて待ってくれる。
「ありが・・・とぉ・・・」 さっきまで止まっていた涙が堰を切ったように溢れた。
「泣けるだけ。ね。」優しく抱きしめてくれながら。背中を叩いてくれる。
彼の鼓動が聞こえる。早鐘を打ったように響いてくる。
余裕のある顔して。ドキドキしてる。優しい人。だから・・・好き。
その後。少し・・・いやかなりかな。彼の胸で泣き続けた。
彼は私が泣き止むまでずっと背中を撫でたり叩いたり。
髪を撫でたりしてくれた。その手の温もりがすごく優しくて。
私は・・・この人をもっと好きになった。
本当は・・・そのままその・・・そーゆー事してもよかったんだけど。
よかったって言うより・・・その・・・したかったんだけど・・・
跳ね板・・・なくなっちゃったから・・・できなかったの・・・
だから・・・たくさんたくさん。キスした。
何度も何度も。お互いの名前を呼び合いながら。
優しくて。甘くて。熱くて。そんなキス。
サンジ君にはかわいそうな事したかもだけど。
それは今度・・・ゆっくりね♪
次の島に着いたら・・・二人で抜け出そう。
ね。私の大好きな優しい甘み。
蜜柑のシャーベット。
私がみんなの前で笑顔でいる為の活力をくれる。
私の笑顔を作ってくれる。
私の愛しいラブコック。
私の大事な。私の大好きな。私の愛しい。
私の。
ラフメイカー。
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