2chエロパロ板ワンピーススレSSまとめサイトです。

【オールブルーを持つ男】

学校からの帰り道。私は全速力で走っていた。田園地帯を抜け、村のはずれにある小さな牧場。
そこは母亡き後、ひとりでやっている私の牧場だ。正確にはひとりと居候とで。
そしてそのまたはずれの岬には、居候の小さなレストランがある。
「エロサンジ!!」勢いあまって扉を開けたら、お菓子より甘いあいつの声が聞こえてきた。
「それはお困りでしょう、マダァ〜ム。この小汚い小屋でよければいつまででも…」
女の前に跪き、手をとって、いつものように空ざむい台詞をはいている。私は無視か。
「サンジ!!こっちに女を連れ込まないでってあれほど…」
声を荒げると、女が振り返った。
「おかえりなさい、モーダ。ごめん、しばらく置いてくれない?」
「?!ゴルチェねーさん!」
数年前に結婚した年の離れたいとこだった。あまり親交は無かった筈だけど…
「ちょっと喧嘩しちゃてさ、ブチの奴また浮気よ!今度こそ別れてやるんだから!」
「そぉーゆー訳だ、モーダ。すぐに客間のシーツを取り替えて差し上げろ。
 オレはマダムの為に超スペシャルなディナーをっっっ!」
「あら、私はシェフの離れでもかまわないわよ?」
「ンああああ〜あん!ぬわーーんて甘いお誘いぃ!」
完全に私抜きで、話が進んでる。むっちゃむちゃ腹立ってきた。
「エロエロサンジっ!!ゴルチェねーさんに手出したら、殺されるよっ!
 ブチさんはもと海賊の上に、島レス大会の3年連続チャンピオンなんだから!」
それでもやっぱり聞いてない。くそー腰に手まわして、メロリン状態に入ってる。
「そういえば、シェフの名前はじめて聞いたわ。サンジくんって呼んでもイイ?」
“サンジくん”って言われて、一瞬、サンジの手が腰から離れたように見えた。
「できたらシェフと……オレの心はすでにマダムゴルチェの下僕ですからぁっっっ!!」
「やっだー!!シェフったらぁ!」 きゃっきゃっとした笑い声がダイニングに消えていった。
なんなのよ!今日はせっかくサンジの為にクリームシチューを仕込んどいたのに!!
楽しい(私はぜんっぜん!)ディナーが終わり、後片付けをしているとサンジがやってきた。
「手伝うよ」「いらない。後片付けは私の役割だから。さっさと帰ったら?」
「なんだァ?機嫌悪イなー…あ、生理か」 
ボカッ!一発かます。なんでサラッとそーゆーこと言うかなー!この男は!顔熱くなってきた。
「ただの居候の癖に、仕切らないでよ!!学校だってサンジが行けって言うから行ってるだけで
 ほんとはサンジがいなくったって、牧場やってけるんだからっ!!」
「・・・・・・・・ぷっ」
こっちは真剣なのに、吹きだしちゃってる!このクソジジィ・・・・許さん
「あっはっはははーーー!クソチビがよく言うぜー。牛牛2号にひきずられてたの誰だっけ?」
「〜〜〜  カ!エ!レ!!クソじじぃ!!」「はいはいはい」
へらへら笑いながら出て行こうとしたサンジは、隅にあるなべの前で足を止めた。
「あ!それはっ!」慌てて手を伸ばしたけど、蓋を取る手のほうが早かった。
「なんだ、晩メシ作ってくれてたんだ。」〜う〜バツ悪い・・私はもごもごしながら、
「昨日さ、サンジ元気なかったから…んで、町の人に聞いたら、やっぱりまたフラれちゃってた

って…」
「・・・・・ちょうど小腹が減ってたんだ。もらうぜ?」
サンジは大事そうに鍋をもつと、コンロを弱火にしてコトッと置いた。小皿にとり少し味見をし
「上手くなったもんだな、シチューだけは絶品だ」微笑みながら、小声で言った。
私は聞いてないふりをして、後片付けをまたはじめた。あの日の事を思い出しながら。
5年前、私が12歳の時、島は未曾有の飢饉に見舞われていた。天災が重なり、島の物は枯れ、

家畜は死に絶え、海に出ることすら出来なかった。懇意にしていた海軍に助けを求めたが、連絡

はこなかった。
噂によると、ワンピースを手に入れる為、水や火や雷などを操る能力者が戦っているからとのこ

とだった。その後、海賊王が現れ天変地異はなくなったが、その余波はまだ続いていた。

私と母も衰弱し、ただ横になって死を待つより他は無かった。それでも海草でもあるかと体を引

きずりながら、嵐の中海岸にでた。その時、嵐の海の向こうから小さな小船がやってきた。
中には、か細い男がひとり乗っていた。
その男は傷だらけで、自身も飢えていたようだった。力ない目で見おろす私に気が付くと
「・・なんだ、腹減ってんのか、お前・・・・」
胸ポケットから、大事そうに干からびたみかんを取り出し、差し出した。私が首を振ると
「いいから、食っとけ」そう言って、硬くなった皮をむき、ひときれ口に押し付けた。
「クソうまいぞ?」優しい瞳に促され、ひとくち、またひとくちと貪る様に半分食べた。
甘かった。
「これ、おかあさんにあげてもいい?」「・・・・おい、もしかしてこの島も?」
「…食べ物、ないの…全部枯れてしまって、、ワンピースの戦いのせいだって、みんなが…」
涙がとめどなくあふれてくるのは、さっきのみかんの果汁のせいだったのだろうか。
「お前ンち、あそこか。それ、もってってやれよ?」そう言うと、また嵐の海に出て行った。

半日ほど経っただろうか。ドアにあの男が立っていた。
手に持った葉っぱの上には魚の切り身がのっていて、なんともいえない香りがただよってきた。
そして私は、半分のみかんを握り締めたままだった。
「お、、かぁさん、、、死んじゃった、、、、、」
もう涙も出てこない私を、その男は静かに抱きしめて、頭をなで続けてくれた。
何かが焦げた匂いと血の匂いが鼻についたが、何故だかとても落ち着いた。

雨が上がった浜には、見たこともない巨大な海王類が横たわっていた。
それは島の人間が一週間食べても余りある程の食料で。不思議がる町の人に
「落っこってたのさ。神のご加護ってヤツかな?」
その男は煙草に火をつけてニカッと笑うと、崩れるように倒れこんだ。気を失っていた。
その後飢饉が収まり、レストランを開きたいというその男に、町の人はうちの離れを改装してプレゼントした。

その男がサンジだった。
「みんな、まさかこんなエロジジイとは思わなかったろうなぁ…」
最後のお皿をおいて、エプロンをはずしながらつぶやいた。
「んぁ?シェフって呼べよ、いいかげん。」
「いいかげんって言いたいのはこっちだよ。何人口説いたら気が済むのかなぁ、んとにもう。」
おもいっきり口を尖らせて、抗議。サンジはそれを見て、くすくす笑いながら、
「そりゃ、たったひとりのアモーレを見つけるまでさ。」
「私にしといたらいいのに…」
からーーーーん・・・・    スプーンを落とした音が響いた。
思わず口をついた言葉に、自分で驚いて、慌てて口をふさいだ…けど…遅い!!
きっと真っ赤だ、私!ど、ど、ど、どうしよう〜〜!!!    
次の瞬間!!
「ぶわーーーーはっはっはっはっはっは!!!!」・・・・・・爆笑してる・・・・・
「ごっそさん、旨かったよ。洗い物ふやしてごめんな?」
顔半分が赤と青になってる私の頭をくしゃくしゃと撫でて、あの男は出て行った。
・・・・・・・いつか、殺すかもしんない。

その夜、月明かりの中、離れに向かうゴルチェ姉さんを見てしまった。
そっとカーテンを閉め、ベットに頭から潜りこむ。
町に出ると、サンジに抱かれたい、いや、抱かれた、という女達は山ほどいた。でも、少なくと

もサンジはココでそれをした事はないように思う。
だから、噂は噂として自分を納得させていた。
めろりんなエロサンジだけど、女を生々しく抱くサンジは想像できなかった。きっとゴルチェ姉

さんにだって、話を聞いて、頭をなでてあげ、愛の賛歌をプレゼントして、優しく送り出すのだ

ろうと思った。そうに違いないと。
私は、そっと部屋を出て行った。
「声、だしていいよ・・・ここは波が荒いから・・・」
聞いた事がない低い男の声に、思わずビクッとからだが引いた。
白いしっくいの壁の向こうはサンジのベットだ。
「ん・・・あ、ンん・・・・あ、ちょ・・待って、そこは・・ん・んンん!」
搾り出すような女の声が、焦げ茶色の木に縁取られた窓のから漏れてくる。
「大丈夫、恥ずかしがらないで。綺麗だから、、、すごく」
サンジの声だ。でも、サンジじゃないみたいで。足の力が抜けてへたりこんだ。
「ほら、蕾が少しずつ染まっていってるよ?ここと、、ここ、、わかるかい?」
「・・・ずいぶん饒舌なのね、いつもこう?」
「貴女を悦ばせたいからね、、、もっと、、そう、ちから抜いて・・・」
「ひ・・ひぁ!あ・あぁ・・」
どん!壁がすこし揺れた。きゅっと私の膣が縮こまるのがわかる。
「ここ、責められると弱いんだ、、、なら、後ろ向いて?」
覗く事なんてできない。壁を通して、ねっとりとした熱い吐息が伝わってきた。
「、、、気持ちいい?」「あ・・そ・イィ・・・あぁ、あ!あ!あ!」
ギシ、ギシ、と、きしむ音が波間にかすかに響いてくる。規則的に揺らぐ波と、岩にぶつかる激

しい波に呼応するように、私の中の蕩けるように熱いモノが、ズクズクと波打ってきた。
「まって、シェフ・・あたし、もう・・」
「まだだよ、もっと抱かせて、、、?貴女を欲しがってる」
低く響く声は私の腰にまとわりついて、さらに開けたことの無い壷をめがけて滑り込んでくる。
私はその声を払いのけるように、這うようにして離れを後にした。
次の日は学校はお休みで、朝から搾乳機の点検をする筈だった。
でも、昨夜は寝られる筈も無く、うとうととしたのは明け方だったろうか。
がしゃーーーん!!何かが割れる音がして飛び起きたのは、9時もまわった頃だった。
慌てて着替えて、下に降りるとブチさんが姉さんの肩をだいて入ってきた。
「邪魔したな。コイツは連れて帰るから」「ごめんね、モーダ」
荷物をとってくるからと、ブチさんに先に行くよう促して、姉さんは手招きした。
「あのシェフはやめといた方がいいわよ」「??!」「好きなんでしょ?」
悪びれる事も無くそう言う姉さんに、腹が立ってきた。
「ゴルチェ姉さんだって昨日!」
「ぷ・・見てたんだ、やっぱり。アイツ、体は最高よ。今まで味わった事がないくらいにね。
 でも、ダメだなぁ。絶対こっちを愛してくれない男だもの。」
「なんで、わかるのよ?」「・・・キスしてごらん。女なら分かる筈だよ。」
そう言い残して、姉さん達は帰っていった。
ふと嫌な予感がして離れに走ると、そこにはボコボコにされたサンジが転がっていた。
「・・・・だから、言ったのに…」
薄暗い床に大の字になって、呑気に煙草の煙をくゆらせている。私は煙草をつまみ上げた。
「アンタ当て馬にされたんだよ?弱いくせに、何かっこつけてんのよ!」
「当て馬なんて言葉使うの、10年早えーんだよ。クソチビ、煙草返しな。」
煙草を持つ左手首をつかまれて、その手の冷たさに昨夜の光景が目に浮かんだ。
どんなキスをしたんだろう?薄い唇から目が離せなくなって、そっと自分と重ねてみた。
サンジはちょっと目を丸くしたが、すぐにいつもの半開きの不遜な目に戻ると、
「なにしてんの?それ」
「なにって・・・キス」
しゃべると唇が触れて、ちょっと恥ずかしくなってきた。
「友達にでも何か吹き込まれたのか?まぁーーったく、近頃のガキは。」
「・・ガキじゃないよ。もう17だし。」
「ガキだよっ!クソちび! とっとと、仕事にかかりやがれ!」
「ガキじゃないよっ!!サンジがしたいんだったら、Hだって・・!」
こうなったらやけくそよ!言ってやるわ!サンジの残った右手を胸にあてて、
「・・・・・抱いてよ!」
少し間をおいて、サンジはのっそりと起き上がってきた。
その顔はあきらかに不機嫌そうで、私は早くも後悔し始めていた。
煙草をくわえなおし、私の首の後ろを大きな手で包み込んだ。
「きぃぁっ」
冷たい床に押し倒され、痛くはないが驚いて声を上げる。
おそるおそる片目を目を開けると、きれいな金髪が目の前でなびいていた。
こんなに近くでサンジを見たのはずいぶん久しぶりだ。
昔はたまに一緒に寝てくれていた。
サンジが離れに寝泊りするようになったのはいつ頃からだろう?
そんな事を考えていると、お腹から背中に、背中から胸へと手が這い出していた。
器用に下着のフックをはずすと、Tシャツをいっきに捲り上げられた。
重力に反して上をむく小さなピンク色

の突起が吸い上げられていく。腕がTシャツに絡め取られて身動きが出来ない。
なされるがままの自分がひどく恥ずかしくなってくる。
ふと上を向いたサンジと目が合う。
眉間に皺を寄せ、苦々しい物の様に、私の突起を食んでいた。
恥ずかしさだけがつのり、とても気持ちいいとは思えない。サンジは終始無言だった。
そのうちスカートの中に手が入ると、ふとももをグッと握られた。
慌てて足を戻そうとしたが、ビクともしない。もう一方の足はひざで押さえつけられている。
苛つくように乱暴な手が、ショーツを引きちぎる様に中に入ってきた。
「い・・いやぁ!」
まるでその叫びを待っていたかのようにサンジの手は止まった。
目の端から涙がつたってくる。
サンジは手早く私に服を着せなおし、両手で顔をつかんで引き寄せた。
怖い。こんなサンジの目は初めてだ。
「・・・・男を、なめるもんじゃねぇぜ?」
今夜は町に泊まるから、と言い残して、サンジは出て行った。
私は子供みたいに泣きじゃくったが、頭を撫でてくれる人は、もういなかった。
どれくらい時間が経っただろう。あたりの騒がしさに、朦朧とした頭を起き上がらせる。
ドアの外から、見慣れない男達が覗き込んでいた。
「女だ。こっちにも女がいるぜ!」
下卑た笑いをたたえながら、こっちににじり寄って来る。
足ががくがくと震えだしたが、なんとかして裏口に向かって走り出した。
「おぉーーっと、せっかくのお宝だ。にがしゃしネェぜ〜」
裏口を開けたら、そこも男達が取り囲んでいた。後ろには不気味な海賊旗がはためいていた。

悪夢のようだった。
私の抵抗は奴らにとって蚊ほどでもなく、あっという間に海賊船に担ぎこまれた。
船室に連れられていくと、奥の方でひとりの女に男が群がっていた。
「いやぁぁ!あ・・あ・あぁ!!」
「・・・・ゴルチェねえさんっ!?」私の声に数人の男が振り返った。あとずさりすると、何か

が足に当たった。ピクリとも動かないブチさんだった。
血の気が引く音をはじめて聞いたような気がした。
「お頭、この女ならどうでしょうか?」
お頭と呼ばれたその男は、嘗め回すように私を眺め、満足そうに椅子から立った。
「こいつはいい、すれた女には飽き飽きしてたからな」
お頭はそびえるような大男で、そのあまりに恐ろしい風体に震える事すらできなかった。
「んふっ!」大男は中指を突きたて、いきなり秘所を貫いてきた。
「・・うぐぅ!!」妙な声がでて、体が丸くなった。ショーツがみるみる赤く染まる。
「こいつは、拾い物だな。」でろんと中指を舌でぬぐうと、
「おめえら、外でとけ!たまには変わった楽しみ方をするのもいいだろう?色々とな」

手下どもが外に出て、二人きりになると、お頭は好色なひかりを放った目を向けてきた。
ショーツをはぎ、片足を椅子の肘置きに絡ませてさかさまに足を開かせると、
両手の親指を突っ込んできて、花びらを一枚一枚こじあけていった。
抵抗する力なんてとうになくなっていたが、
「や、、、やめ、、、、、て下さい、、」
絞るように声をあげると、ますます煽られたように面白そうに弄び始めた。
「何処を触ったら、汁が出てくるんだ?、、ここか?、、、、それとも、、、」
ぐちゅぐちゅと淫らな音が聞こえてくる。
大男の乾燥してささくれ立った指が入ってくるのがわかる。
壷の両側と後ろ側はこすれると痛かったが、
前方だけはぬるぬると大男の指を湿らせ、滑らかにしていった。
大男はその指でそこになっている実を、ぐりぐりぐりと転がし始めた。
「やっぱりここだな」ツンと摘ままれる。
「・・・・・あンッ!・・・・」
自分の口から出た声とは思えなかった。大男は手を止め、口の端を歪めて哂った。
「こりゃ、、、いい玩具を手にいれたもんだ、、」
ドアの外が騒がしかったが、もう何も考えれなくなっていた。

どがっっっ!!!
急にドアが割れ、もうもうと立ち込めるほこりの中に見慣れた細いシルエットが浮かび上がった

。ドアの破片が、金髪にパラパラと降り注ぐ。私は椅子からどさっと体が落ちた。

「誰だ?てめぇは・・おいっ!誰かいねぇのか?!」
船は異様に静まり返っていた。黙ってつかつかと歩み寄り、大男の前に立つ男から、
見える筈の無い青黒いオーラが立ち上るを感じる。大男の額に汗の粒が浮かんできた。
ぐぉっっっばーーーーーーーーーーん!!!
大男のみぞおちめがけて繰り出された足が床に戻った時には、大男は後ろの壁ごと、
文字通り吹っ飛んでいった。
「サン・・・」言いかけて止める。
さっきの声を聞かれたのだろうか、怒られるだろうか、呆れられるだろうか、
それともあの時みたいに静かに抱きしめてくれるだろうか。
「、、、生きてる、よな、、良かった、、、、」
予想外だった。サンジは私を確かめるように強く、骨が折れそうなくらい抱きしめた。
本当に肩の付け根が痛かったので、身じろぎしてみたが、離してはくれなかった。
「サンジ・・私、あの海賊に指を・・」
「・・・怖かったんだな、つらかったろうな」私がこくんと頷くと
「けどな、それがなんだってんだ。変わっちゃいネェよ」
ここが海賊船だということを忘れそうになる。目を閉じて金の髪に頬をうずめた。
血と焦げた何かの、あのときと同じ臭いがした。
どおーーーーん!!どおーーーーん!! その時、大音響と共に船が揺れた。
「くそ、大砲撃ってきやがった。」
サンジは自分のシャツとジャケットで私をぐるぐる巻きにすると、肩に乗せて甲板に向かった。
両脇にはありえない数の海賊が累々と横たわっていた。
「あ、待ってサンジ!ゴルチェ姉さんとブチさんが」
サンジが目を閉じ悲しそうに首を横に振った。その時、外からスピーカーからのような大きな声

が聞こえてきた。
「海賊どもに告ぐー!貴様の船は海軍第23部隊によって包囲されたー!
 おとなしく出てこーい!!」 
「良かった。サンジ、海軍だよ」「よかねーよ」
バン!サンジはドア蹴破って「おっっせーーーんだよ!!このクソ海軍!!」
ひぃぃぃー!海軍に向かってなんて事を!!
「おぉーう?誰だァ?きさま、この鉄拳のフルボディ様の部隊がわざわざ・・・・・・・」
ああああぁ〜やっぱり・・・・・・・・・・あれ?急に静かに・・・???
「海賊どもは、そこらに転がってるから、あと、頼んだぜ。」
「き・・・貴様・・麦わら・・いや、海賊王の暴力コック・・!!!」
あきらかにガクブルしているのは、海軍の方だった。・・・?海賊王?何のこと?サンジが?
「人違いじゃねぇのか?」かちっ。私を抱えたまま、器用に煙草に火をつけたようだった。
「えぇ?海軍さんよ・・・・!!!」
顔は見えない。でも海軍一同の様子は、その表情を想像させるのに十分だった。
今にも逃げ出しそうな一同の間を縫い、サンジは悠然と船を下りた。背後から声がきこえる。
「はいっ!人違いのようでありますっ!ご協力ありがとうございましたっっ!!」
私の部屋に入ると、そっとベットに降ろしてくれた。さっきの事が嘘のように静かだった。
黙って出て行こうとするサンジの背中に、思い切って話しかけた。
「…聞いた事ある。ワンピースを手に入れた、海賊王と9人の仲間の事。」
びくっと、サンジは足を止めた。
「伝説のコック。片足の海賊に育てられて、海賊王と共にオールブルーを見つけた男。」
サンジは振り返らない。足元にポトリと煙草が落ち、震える声で言った。
「・・・すまなかったな、この島を飢えさせちまった。…この島だけじゃない。
 どんだけのグランドラインの島々が・・・よりによってこのオレが飢えさしちまったんだ。
 …お前の、母親だって・・・・・・・オレが飢え死にさせたようなもんだ。」
泣いているのだろうか。
いつもの余裕ぶっこいている、まるで手が届かない大人の男の姿はそこには無かった。
急に愛しくなって、胸が張り裂けそうに切なくなって、夢中で背中を抱きしめた。
「・・・・私は、生きてるよ?」  
「!!」
その場でサンジはうずくまった。覗き込んだその顔は、声を殺して泣く子供そのものだった。
「ありがとう…ずっとひとりで頑張ってきたんだね。」
両手でほっぺたをはさんで、やさしく何度もキスをした。おでこに。まぶたに。鼻に。眉に。
それから、ゆっくり唇を重ねた。滔滔と溢れる涙の奥には綺麗な青い瞳があった。
「・・・オレもヤキが回ったかな、、、クソチビが女神に見えやがる、、、」
「でも私は“サンジくん”って呼ばないよ?」
ぱっと体を離したサンジの目は、心底驚いているようだった。
「・・・・エロサンジ。」
ヒヒっといたずらっ子のように笑ってやると、照れくさそうに困ったように微笑み返した。
両手で私の頭を挟んで少し離し、小首を傾げてじっと見てくる。前みたいに怖くない。
青く澄んだ瞳は、見たことが無いはずのオールブルーを髣髴とさせた。
吸い込まれそうな瞳だった。
「・・・クソチビ」
小さくつぶやくと、美味しそうなケーキを頬張るように口を押しあててきた。
温めたカマンベールチーズのようなものが、舌に絡み付いてくる。


私は目を閉じて、オールブルーに身を委ねた。

                                    
                           おしまい
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