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【グランドラインのチョッパーくん♪この頃すこーし変よ?】

「ケイニー!!ケイニー!!!」
ドガッ!ドガッ!オレは海岸沿いを蹄で駆けていた。後ろから、ゾロ、ウソップ、ロビンが追ってくる。
ズザァァー!!後足からロビンの手が生え、もんどりうってコケてしまう。
ちいさな姿に戻ったオレは、手が消えた一瞬の隙をついて、また走り出す。
そのまま、海に向かって突進する。あのコの名前を、叫びながら。
「やめろっ!!チョッパー!溺れっちまうだろうがっ!!!」
追いついたゾロが、海水に腰までつかりながら羽交い絞めにする。
「離せっ!!オレ、止めなきゃ!!ゾロ離っ・・・・・う、うがぁぁぁっっ!!!」
ヒト型に変身したオレは、ゾロをはじき飛ばして、海に飛び込んだ。
間に合ってくれっ!!チカラがどんどん抜けていくのがわかったが、構わず手を掻く。
オレは漆黒の海底に向かって、ひたすら進もうと、もがいていた。

 −三日前−
「・・・・・そうして、人魚姫は海の泡となって消えてしまいました。はい、おしまい。」
宿の一室でロビンは絵本を静かに閉じ、オレの方に目を移した。オレは号泣していた。
「う…うぅう…ビズッ!そ、その王子バカだ!ズズッ・・結婚相手間違えるなんてっ!・・うぅぅ」
そこは、Eブルーの中でも比較的大きな島で、遺跡目当てに立ち寄った場所だった。
Eブルーの探索をしたいと言うロビンとゾロ、故郷に帰るウソップ、そして
Gライン以外の海を見たかったオレの、計4人でののんびりとした船旅だった。
「けど、結婚てのは勢いもあるからなー。デキチャッタ婚なんてその典型的なパターンで・・」
「ウソップ、なんだそれ?デキチャッタ婚って?」
「ん〜まぁ、子供がデキチャッタから結果的に結婚するっつーモンなんだが、
 チョッパーには、ちょっとまだ、分かんない事情がソコにはあってだな・・・」

「・・・・・・・・・それなら、したぞオレ。」

「「「「えっ?!?」」」

静まり返ったその部屋で、視線がオレに集中する。
「え・・と、それは、いつのことかしら?船医さん?」
「今日だよ!ほら、遺跡探索の時、オレ、山に遊びに行っただろ?トナカイの群れに会ったんだ。
 遠くから眺めてたら、群れから雌トナカイが一匹擦り寄ってきてさ、
 そんなこと初めてだったから、嬉しくなって遊んでるうちに交尾しちゃったんだっ。」
「・・・・へぇ、やるじゃねぇか。男だな、チョッパー」
ニッと笑いながら、珍しくゾロが褒めてくれたので、思わず踊ってしまっていた。
「男らしいなんて、そんなんじゃねーよ!ばかやろがぁ!(パパン・スイー)
 なんかいい匂いして、ピコピコした尻尾見てたらそうなっちゃっただけなんでぃ!(パパン)」
「…確かに、ここは今、秋から冬の変わり目ね。トナカイの発情期だわ。」
ロビンは妙に納得している。ウソップは明らかにガーーンという大文字を背負いながら、
「それは…おめでとうっ! チョッパー君。これで君も立派な男、いや、パパだ。」
引きつりながらも笑顔を浮かべ、オレの両肩を、ポンポンと叩いてくれた。
「パパかぁ…うん、不思議なんだけどちゃんと子供が出来たってわかったんだ。
  そうかぁ…オレ、パパになったんだぁ…」
その夜は、まだ見ぬ子供に思いを馳せながら、幸せ気分で床に就いた。
「んじゃ、行ってくるからっ!」
「おーおー、はりきっちゃって・・・w」
次の日、オレは日の出と共に山に出発した。途中お花を見つけたので、口にくわえ走って行った。
あのトナカイだ!草場の奥の岩陰に座っている。駆け寄るオレは、一撃で跳飛ばされた

???訳がわからず、花と共に地べたに投げ出される。ふと見ると、そこかしこに角が落ちていた。
雄の角だ。雄は発情期後、雌は出産前に角が抜け落ちる。オレの角はビクともしていなかった。
「あの…?赤ちゃんできて、気が立ってるのは分かるけど、オレはただ・・・」
言葉がうまく続かない。あのトナカイだけじゃなく、他のトナカイもオレを睨み付けている。
「だ…駄目なのか?やっぱりオレじゃ・・・・」

ドドドドドッ!!草場を抜け、林を抜け、崖を一気に下り降りる。
転がるように海岸に辿り着くと、元の姿に戻って、岩場の影で突っ伏して泣いた。
泣いて泣いて、目が痛くなってきたその時、岩の向こうから歌声が聞こえてきた。
「♪うっばっえるモンなら、奪いたいぃぃぃあなったっ!!そのまま・・・♪」
初めて聞く曲だった。決して上手いといえるものでなく、やたらドスがきいていた。
そっと覗くと、肩で揃えた薄ピンクの髪を振り乱して歌う女の子の、うしろ姿が見えた。
左の拳を腰におき、右手の拳を勢いよく振り下ろしているその様は、
頼もしくもあり、ぜんまい仕掛けの玩具のようでもあり、とにかく面白かった。
「ちゃらっちゃ♪ちゃらっちゃ♪ちゃッちゃー♪ちゃ・・・」
間奏まで歌うそのコのせいで、いつの間にか涙が乾き、逆に笑いを堪えるのに苦労していた。
「ジャンッッ♪♪ご静聴ありがとうございましたー!オゲッッ!!」
誰もいない海に向かって叫んでいる。溜まりかねたオレは、吹き出した。
「誰っ!?」「ご、ごめん、驚かせるつもりはなかったんだケド・・」
振り向いたそのコの顔を見て、驚いたのはオレの方だった。
泣いていたのだ。
目と鼻を真っ赤にし、頬には幾筋もの涙の跡がくっきり見えた。
しかも、白いTシャツからのぞくその下半身は、どう見ても魚そのものだった。
「ンガッッ!!(目、口、歯、おもいっきり飛び出して)に、人魚姫だぁーーーっ!?!!」
その人魚は、またワイルドにTシャツで顔を拭うと、口をへの字に曲げ
「違うよ。ただの人魚だよーだ!残念でしたっ!」
そういうと、バシャンと海に入り、沖に向かって泳ぎ始めた。
「ま、、待ってよ!人魚さんっ!歌、良かったよ!ありがとうーっっ!!!」
オレの精一杯の大っきな声に、その人魚は水面でピタッと止まった。

「・・・・アンタ、耳悪いんじゃない?」
「違うよ!そりゃ、上手くはなかったけど、オレ、凄く元気になったんだよ!
 オレ、キミの歌、好きだっ!ホントはもっと聞きたかったんだよっ!!」
「・・・変なの。あんなの、やけくそだったのに。」
口はへの字のままだったけど、照れているのか頬がピンクに染まっていた。
「なにかあったのか?ずいぶん泣いてたみたいだったけど・・・」
人魚はくるーりと旋回しながら
「元カノが現れたら、あいつってば、出てっちゃったんだ。
 あーあ、やっぱセックスできない女はつまんないのかなー。」
そのコにそぐわない言葉に、ちょっと驚きながら、恐る恐る聞いてみた。
「人魚って・・・・その、しないの?」
「うん。基本的にあたしら魚でしょ?卵産んでかけたらおしまい。
 ・・・・たまに、中途半端なこの身体が嫌んなるよ・・・・
 色気ないんだよねーこれが。あはははは!」
おっきな目に涙を溜めて無理に笑うそのコを見てたら、急に胸が苦しくなってきた。
だから、ふんっっと息を吸って、ヒト型に変身してみせた。人魚は目を丸くした。
「オレ、ヒトヒトの実でヒト型になった中途半端なトナカイなんだ。
 そのせいで、、、、、、・・・オレも、さっきフラれてきちゃったんだけどなっっ!!」
オレと人魚は目を合わせて吹き出した。お互い、乾いたはずの涙がまた溢れてきたけど、
「ハンパもんじゃん!」「オマエモナー」って言い合いながら、ひたすら笑いあった。

その人魚はケイニーと名乗った。
「いってきまーす♪」
「フフ、船医さんたら嬉しそうだこと。」
昨日の事は、みんなには話していない。なんとなく、秘密にしたかったのだ。
「ケイニー!ケイニー!」
約束した岩場で声を掛ける。あたりを見渡したが、姿が見当たらない。不安になったその時、
バッシャーーーン!!!
「あっはっはっはっはーーー!!」
ケイニーが後ろから飛び掛って、オレは海に落っこちていた。無邪気な笑い声が響く。
うごーー!!うごごごごっ!!オレは目を白黒させて、海の中でもがいていた。
「チョッパーくん?・・・・やだ!どうしたの?チョッパーくん!!」
ぐったりした小さなオレを抱え上げ、ケイニーが慌てていた。
「ゲホッ!!何すんだよっ!悪魔の実の能力者は泳げないんだぞっ!!死ぬかと思ったゾっ!」
「ご、、、ごめん。知らなくて・・」
ケイニーがくしゅんとすると、ひどい目にあったにもかかわらず慰めたくなるのが不思議だ。
「ケイニー!これ見てっ!!キレイだろ?」
岩場に置いておいた野草の花束を、鼻先でくすぐった。
「うっわぁぁ!きれいっ!これ、あたしに?」
素直に喜ぶケイニーに、オレも嬉しくなって、うんうん、って頷いた。
「そうだ!あたしもチョッパーくんにプレゼント!はいっ!」
どこからか、ピンクのモワモワした岩のような物を出してきた。
「お気に入りの珊瑚のかけらだよ。きれいでしょ?」
胸がじーんと熱くなって、気がついたらヒト型になってケイニーを抱きかかえて回っていた。
アレ?ホントは踊るつもりだったんだけど、変だな?オレ。
「きゃーー!!チョッパーくん、ちっからもちーー!」
「ばかやろがっ!ケイニー!!嬉しくなんかないぞっ、オレ!・・へへへっ!!」
クルクルしてたら、急にケイニーが苦しそうに咳き込んだ。
「ケホッ…ごめん、海にいれてくれる?しっぽ乾いたら、ケホッ苦しいんだ。」
「ああ、ごめん、そっか、人魚だもんな。」
海に入れると、またしても海に引きずりこまれた。ごぼぼぼぼ・・!!!がぼぼっ!!
「ゴボガッ!!何すんだよっ!!」
「へっへーン!仕返しだよーン!!」
オレ達は、日が暮れるまで、歌ったり、踊ったり、時にはマジで死にそうになりながら遊んだ。
「もう帰らなきゃ、珊瑚、忘れないようにしないとナ。」
海辺に置いておいた所に駆け寄ると、それは無残に変わり果てていた。
「花束、枯れちゃってる…塩水に漬かったからなのかな?」
「たぶん…せっかくの珊瑚も色抜けちゃったね。真っ白だ…せっかく取って来てくれたのに…
 あ!!でも、大事にするよ!お花は、また摘んできてあげるから!!じゃ、またっ!!」
声は元気だけど、肩を落として歩き出したオレをケイニーが呼び戻した。
「忘れ物だよっ!」
水面からピチョンッと飛び上がって、ほっぺに柔らかい唇をツンっとくっつけてきた。
「人魚だって、キスくらいできるんです〜っ♪」
「び、、びっくりしたじゃねぇか!コノヤロメガッ!!嬉しくなんかねぇぞ!バカヤロガッ!!」
踊りながら帰るオレの後姿を、ケイニーはニコニコ笑いながら見送ってくれた。

「船医さんはこの島に残る?トナカイの子供が気になるんでしょ?」
「いや、いいんだそれは。…出発は明日か。・・・・そうか。」
「どうしたんだ、チョッパー?食わねぇのか?」
食欲がないので、先に部屋で休むことにした。変だな、オレ。
サイドテーブルに珊瑚を置くと、パラッと白い粉が落ちた。無性に悲しくなった。
さっきまでの嬉しい気分が嘘みたいだ。胸が痛い。狭心症にでもなったのかな?
そのくせ身体の芯が熱っぽく、窓から見える満月に吼えたい衝動にかられる。トナカイなのにナ?
変だ、オレ。やっぱり変だ。 
窓から抜け出したオレは、無我夢中で海岸に向かって駆け出していた。

月明かりの中、目を細めると岩場の突端に白い影が見えた。ヨロヨロしながら渡って行く。
「ケッ!ケイニーー!!!ケイニーだよね?」
振り向いたその姿は、さざ波の不規則な反射光に照らされて、息を呑むほど綺麗だった。
変だ、オレ。・・・やっぱり変だ!!
「チョッパーくんも眠れなかったんだ?こっちおいでよ。キレイだよ。まんまるお月様。」
隣に座ろうとすると、ケイニーに脇の下を抱えられお膝に乗せられてしまった。
・・・・なんだかこれって、不愉快だ。
「こっちの姿もかわいいね。ぬいぐるみみたい。ふかふか〜」
ギウッと抱きしめられる。ますます、不愉快だ。オレはふんっとヒト型になってやった。
「もうっ!急に変身しないでよ!」
ぷくっと頬を膨らませる。潮の香りに、もぎたての桃のような甘い香りが見え隠れする。
変だ、オレ。ぜぇったい変だっっ!!
吸い寄せられるように、ケイニーにキスをした。唇に。それでも足りなくて、舌を絡ませる。
「ん!ん!−−−ンパッ!!・・・ど、どうしたの?チョッパーくん!変だよ!!」
真っ赤になって、両腕で口を覆いながら非難するケイニー。
オレは岩に膝をつけて両足の間にケイニーを挟んだ状態のまま、その手を掴んで左右に開く。
「そうだよ・・・変だよっ!!離したくないんだ!・・・文句あるかっっ!!!」
もう一度、押し付けるように口を塞ぐ。まだ足りない。舌の裏まで全部舐めとってやるっ
執拗に絡ませると、こわばっていたケイニーの舌が、柔らかくなっていくのが分かった。
ケイニーの拳の結びが徐々にほどけていき、自由になったオレの手の平はTシャツの下に滑り込む。
ふわぁとしてすべらかな腹部を通り、硬い胸当てを上に押し上げる。
手の中に柔らかい圧力が満ちてくる。ほよんとしたそれを、こねる様に揉みしだく。
「…ア、、、」
ケイニーが小さく声を上げて、顎を引く。オレはそのまま、唇から首、谷間からおへそと、
中心に筋を付けていった。まるで、マーキングするかのように。
腰から下りていくと、何かコリッとした、小さなしこりに当たった。
それのへこんだ真ん中を、尖らせた舌でつついてみる。ビクッと腰がとび跳ねた。
「やめ、、、、、…其処は卵が出てくるだけで、、その、できるとこじゃなくて…」
怖がってる?やめてあげなきゃ・・・という冷静な頭の中とは裏腹に
うろこから出る粘液のヌルリとした感触と甘さを増す桃の香りが…身体を煽り立てていた。
穴の周りを、円く舌先でなぞる。くぅ・・という声が頭上で漏れる。……止まらない。
むさぼる様にそこに吸い付き、弧を描くように舌を差し入れていく。うねる様に奥へ弄った。
「アッ・・・・イヤッ!」
びたんっと尾が跳ね、海に逃れようとする。握り締めていたTシャツがするりと捲れて脱げた。
カラーン、カラカラカラ…貝のような胸当てが岩肌を転がっていく。
バシャンッ!!
ケイニーの腕を掴んだオレは、岩から滑り落ち腰まで漬かってしまう。とたんにチカラが抜ける。
それでも残った力でケイニーを引き寄せて後ろから抱きかかえる。絶対、離したくなかった。
「・・・ごめん。驚かせちゃって・・・。嫌だった?」
ケイニーの体は、周りの海水が湧き上がりそうなくらい熱かった。俯いたまま、小さな声で
「…なんか、、おかしくなりそうだった…」
ポツンと言った。そっと、薄い肩に頬を乗せると、まるい二つの膨らみが目に入る。
先が桜の花びらのように揺れていた。
「オレなんか・・・・とっくにおかしくなってるよ。」
ザバァッと、海から上がり、ケイニーを平らな岩に引き上げる。
桜の花びらは、月明かりを受けて真珠のような光をたたえていた。綺麗で頭がクラクラした。
もう、自分で何がしたいのか、分からなくなっていた。その桜貝を口に含み舌で転がす。
控えめに漏れてくるケイニーの喘ぎ声に、頭の芯が痺れて思考が飛んでいく。
オレの指はさっきのしこりを這い求め、見つけ出すと歓喜のおたけびをあげて、分け入っていく。
「あ!・・・い、痛い、、チョ…ッパ、、ンン」
鱗から染み出す粘液の量は増え、香りがきつく立ち上っていく。ゆっくりと引き抜いて
今度はオレを差し入れていく。深く深く。内側をらせん状に嘗め尽くす。
逃さぬように抱え込んだ腰がちいさく震えだし、ケイニーの指先がオレの肩に食い込んでいく。
壊さぬようにゆっくりと。受け入れる準備がないその中は、波打ちながら締め付けていく。
「…ハァ、、、アアン、、」
ケイニーの声が、甘く艶かしくなっていく。その声は媚薬のように身体を痺れさせる。
月の光に狂わされているとしか思えなかった。
狂喜の光の下、人魚と半獣は絶えることなく混ざり合った。
「明日、この島を出るんだ。・・・ケイニーについて来てほしい欲しい。離れたくないんだ。」
「・・・いいの? 人魚だよ?」
「船にプール作るよ。それまではバスタブになっちゃうけど。一緒に世界中回ろうよ!」
ケイニーはじっと海を眺めている。祈るような気持ちで返事を待った。
「・・・お願い、しちゃおうかな・・・」
照れくさそうに、オレの顔に視線を移す。花火が頭ン中でボンボンボンと打ち上がった。
「ぃやったっっーーーーーー!!!ホントだな?約束だぞ!!絶対だぞっ!!
 オレ、オレ、仲間を呼んでくるっ!!みんなに紹介するよっっ!!!!」
喜び勇んで、飛び跳ねながら宿に向かう。
ケイニーはその後姿が見えなくなるまで見送ると、意を決したように頷いて海に姿を消した。

「…それは構わないけど、トナカイの方はどうするの?」
事の次第を話すと、ひとり冷静なロビンが聞いてきた。ゾロは黙り込み、ウソップは白目を剥いていた。
「いいんだ。トナカイ達には、思いっきり嫌われちゃってるし、
 確かにオレの子供だけど、子育てはもともと雌がするもんだから。」
それからオレはいそいそと、三人を海岸の岩場まで案内した。

・・・・????ケイニーがいない??
あたりを見回すと、貝か何かで岩を傷付けて書いたものを見つけた。
  『 海底の魔女に薬をモラッテきます。
        2本足になって戻ってくるからね 』
何のことだ?訳が分からずオロオロするオレに、ロビンが鋭い声で言った。
「これは、、まずいんじゃないかしら?この島に伝わる人魚姫の話が本当なら、
 王子が別の人と結婚してしまったとたんに、足を貰った人魚姫は泡となって消えてしまうわ。」
「・・・・・・・・・王子?」
キョトンとしていると、ゾロが、苦々しく言い放った。
「お前ぇの事だよ。この既婚者がっ。」
・・・?つまり、オレはデキチャッタ婚を既にしてしまっているから、
オレの為に足を貰いに行ったケイニーは、薬を飲んだらそのまま泡になるって事なのか?

「ケイニー!!ケイニー!!!」
ドガッ!ドガッ!オレは海岸沿いを蹄で駆けていた。後ろから、ゾロ、ウソップ、ロビンが追ってくる。
ズザァァー!!後足からロビンの手が生えてもんどりうつが、構わず走り続ける。
水面に向かうオレを止めようとしたゾロを、弾き飛ばして海に潜る。
間に合ってくれ!!薬なんて飲まないでくれ!!泡になんてなっちゃイヤだ!!!
オレはキミが欲しかったけど、ずっと傍にいたかったけど、離れたくなかったけど、
もう、そんなのどうでもいい。生きててくれたら、それでいいからっ!
お願いだから、泡なんかになって消えたりしないでくれよっ!!お願いだからっっ!!

“ 人魚姫が泡にならないたった一つの方法。それは、王子の喉を突いて殺すこと。”

薄れていく意識の中で、あの絵本を思い出していた。
・・・そうだ!なにかないか?突ける物・・・角!!!そうだ!角だ!!
オレはヒビが入っている左の角を力いっぱい折り断つと、喉元に思いっきり振り下ろした。
じわりと辺りが赤く染まる。でも、やっぱりチカラが足りなくて、オレを殺せない。
何度も何度も突き立てる。早く、早く、ケイニーが薬を飲んでしまわないうちに、早く早く……
「・・・・・ッパー!チョッパー!!目ぇ覚めたか?」
ぼんやりとした頭の中で、ウソップの声が響く。何処だ?ここ。…あぁ、オレ達の船か。
・・・・・・・ッ!!!! 起き上がろうとするが、包帯が巻かれた首が動かない。
「ケイニーはっ?!オレ、死んでないじゃないかっ!!ケイニーはどうなったんだよっ!!
 答えてくれよっウソップ!!ケイニーは?ケイニーは泡になっちゃったのか?!」
ウソップが黙って静かに部屋を出て行く。ダメだったのか・・・吼えるように泣き叫んだ。

「・・・・・・・・なっ♪かっ♪ないぃぃいでぇぇ〜♪」
部屋の隅から声がした。ドスの利いた下手クソな歌だ。そろそろと身体を傾けるとバスタブが見えた。
「・・・・魔女のヤツってば、換わりに声をくれって言うんだもん。
 歌えなくなるのは困るもんネ・・・チョッパーくん、私の歌好きなんでしょ?」
しっぽで水をぴちゃぴちゃ弾きながら、桜色の髪を揺らして笑っている女の子がいた。
なんでだろう?オレの大切なもんは、必ずその色に染まっているみたいだ。
「オレがこの島に残ってその薬作ってあげるよ。…知ってた?オレ、実は医者だったんだよ。」
そうして、オレの心に新たな海賊旗がはためいた。


               おしまい
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