2chエロパロ板ワンピーススレSSまとめサイトです。

「ご機嫌いかが?マドモアゼル」

目を開けて一番最初に飛び込んで来たのは薄明かりに照らされた金色。

見慣れた碧の瞳を確認すると、安堵を覚えてもう一度目をつぶった。
「…上々よ。皆は?」
「まだ甲板で飲んでるよ」


3日前遭遇した敵船はそれなりの賞金首がいたらしく、なかなかのお宝を倉庫に隠し持っていた。
あっさり勝利した私達は近く上陸予定の島がかなり栄えている島だと情報があったので、そこで金に代える事にして、前祝いだ、とルフィが騒ぎだし、その前に溜まった海図を仕上げてしまおうと前の晩徹夜したのがいけなかった。


「無理するなんてらしくないね。陸に着いてからでもゆっくり描けば良かったのに」

「…ん。確かに」

失敗した。たった3本空けたくらいで目が回るなんて、情けない。ゾロは今頃私が持ち出した秘蔵の酒を無言で空けているのだろう。

ふと、顔を押し当てた布の素材の違いに気がついた。
いつもの糊の聞いたシャツじゃない、木綿の柔らかい風合い。
彼が薄手のTシャツ一枚な事に気が付いて、そういえば夏島が近いんだっけ、とまどろむ頭の片隅で思い出した。
しばらく撫でて体温を指先で感じていたら、なんだか急に人恋しくなり、首に腕を回して縋る。
ちゅう、と喉仏に吸い付くと驚いたように肩を掴まれた。

「ちょっちょっちょナミさんそこはマズイんじゃ」
「…なんで」
「なんつーか突っ込まれたら恥ずかしいなっつうかちょっと気まずいなっつうか」
「…見える?」



ダメ?と見上げる彼女の瞳はまだ酔いが冷めきっていないようで、心なしか涙目だ。
なんだか罪悪感を覚えて苦笑いすると、妥協してくれたのか鎖骨に口を付けた。


「ねぇ…、くっついてたいの」
両手と鼻を胸板に押し付けてせがむ。
返事代わりにちゅ、と額にキスして、きつく抱きしめると、背中の手にも力が篭った。

いつも強気の彼女が甘えてくるなんて滅多にない。
下手に機嫌を損ねれば鉄拳制裁も容赦ない鋼のお姫様も、寝不足には勝てなかったようだ。
今日の所は、酒の神様に感謝。

横にした時に苦しそうだったのでブラのホックを外すと、ストラップレスのそれは裾から簡単に抜け落ちた。
だから今、彼女の着ているシンプルな黒のキャミの下は素肌だ。
耳たぶをかじりながら服の上から突起を摘むと、吐息が小さな悲鳴に変わった。

「んっ…んぅっ…ふっ…」
今日はまた偉く積極的だなぁオイ。
ちゅくちゅくと舌を吸い合いながら、脇腹を撫で上げる。
いつもならぎこちなく応じるだけの舌も、今日は自ら歯列を割って入ってきた。
口づけたまま肩紐からウエストまで一気にズリ下げると、びく、と一瞬震える。
驚いた?でも拒絶の言葉はなかった。
代わりに俺の服の裾に差し込まれる指先。
少しだけ腹筋を撫でて、焦れたように捲って行く。
首を抜く一瞬だけ唇を離すと、ぴちゃ、とやけに水っぽい音が響いた。
髪をまさぐり合いながら、腰を擦りつける。
彼の膝上にまたがると、自然にタイトスカートは捲くれ上がり、華奢なタンガは紐を引っ張るだけですぐに奪われてしまった。
もどかしくチャックに手をかけ、ズボンの前を寛げた。


「…ナミさん…?」
彼の色素の薄い胸板にいくつかの生傷。ついこの前の物だ。

お宝の倉庫に隠れた首領を追い詰めて、とどめを刺したのは彼だった。
ナイフ2本で闇雲に向かって来た相手に不意を取られた、とまるでゲーム感覚で話す様子に呆れて閉口した。

でも、目の前にある、この傷は。

痂を舐めて、爪で引っかく。
端が少し剥がれて、出血する。
白と赤のコントラスト。
沸き上がったこの感情を、どう表したらいいのかわからない。
怖い。悲しい。悔しい。嬉しい。
あぁ、ここに居て、側に居て、置いてかないで!

海と天候にはあんなに饒舌になれるのに、彼の腕の中の私はひどく無口で、この感情の百分の一も彼には伝わっていないだろう。

だから、せめて。

きつく吸って刻み付ける。その赤さはまるで傷みたいだ。
無数の傷痕の上に、いくつも。いくつも。

あなたを、傷付けたい。
子猫みたいにちゅうちゅうと一心不乱に吸い付く彼女をふと見ると泣いていた。
心底困ってしまった。
そのくせ、舌は乳首をくすぐり、伸ばした指先は絶妙な力加減で相棒を責め立てる。

こんな事態は初めてで、あ、とかう、とか情けなく喘ぎながら、収拾を掴み損ねている。
なんとか涙を止めたくて、顔を覗き込むと隠すように肩口に顔を埋めきつく腕を回してきた。

「…ナミ、さん」
「……」
「どしたの」
「……っ」

背中をさすり、ぽん、ぽん。

「…んじゃ、聞かない」
「……」
「ここに。いるから。」
「確かめなくても、だいじょぶ。」
「…〜っ」
額を合わせて呟くと、ぶわっ、と溢れ出す。舌で舐めとると、またしても彼女から舌を差し入れられた。
熱い、唾液の交換。

「…さん、じ、くん」「…なぁに?」
「…す、き」
それだけ言って、きつく上唇に吸い付く。


泣いてる理由は、わからないけど。
一つだけ、確かな事。(おれはきみがすきで、きみはおれがすき)

体も心も全て求めてる、そうだろうナミさん?今だってキミはこんなに熱くて小さくて柔らかな塊で、全て包みこんで全部溶かしてしまうんだ。
思考も機能も麻痺させる、
あぁ、俺も泣きそうだ。


キミも同じだったらいいのに。


くぱ、と音を立てて蜜が外気に晒される。
手の平に握った熱は今にも弾けそうに脈打っていて、なかなか口に収まってくれない。
「ひゃあん…ふぁっ…」
包皮を剥かれ、掠めるようになぞられて、足先が痙攣する。
舌先で転がされながら一本、二本と増えていく指に、くわえたまま声をあげる事もできなかった。
「…ナーミさん、もちょっと、頑張って」
朦朧とした意識で顎を上下に動かし、筋を舌で愛撫する。
その間に彼の舌も陰核を押し潰し、吸われ、ぬかるみを掻き交ぜる。
「んぅうっ、んっ、んんんーーっ!!」
もうダメ、限界。
全身に力が入り、無意識にきつく吸い上げると、彼の熱も口内で爆ぜた。
腕を引いて起き上がらせて、ゆっくり、体重をかけていく。
「んっ…あぁぁ…」
徐々に視界が霞んで、全部飲み込むと真っ白になった。

繋がってからは、ひどく静かなセックスだった。
聞こえるのは彼のか、私のか、どちらの物ともつかない水音と、鼓動だけ。
唇から、接点から、火傷したみたいにじんじんと身体中に響いてくる。
別段激しい動きをしている訳でもない。むしろ、そろそろ我慢が効かないのか、性急に動きたがる彼を、腰で押し止めた。


やだ。
もっともっと。
もっともっともっと。今だけ。


ひとつになっちゃえばいい。




「んっく…ふ…ふんんっ…」
「…はぁっ」

付けっぱなしの唇から大きなため息が零れて、眉根の皺が深くなった。
腰を捕われて、足が持ち上がる。
不遠慮な、押し込まれて、掻き出されるような衝撃に、感覚が追い付いていかない。

「んぁぁああぁっ…!!」

自分が、熱く小さな芯になった気がした。




目を開けると、薄明かりに照らされた金色。
彼の熱はまだ私の中で脈打っていて、脱力してゆく身体は正直重い。
気が付けば、見下ろした私の腹部はいくつもの痕が刻まれていた。

なんだ。


死にに行く彼を止めようとは思わない。
私が死んでも泣いて欲しくない。
閉じ込めておきたいと思うのは独占欲で、支配し合う関係を望んでいる訳じゃない。

でも(だから?)


飢えて、渇いて、枯れた時に、一瞬でも満たしてくれる水があるとしたら。

それは私達にとってお互いだったのだ。


「…ナミさん」
視線が瞳を射抜く。
「…おれも」
吐息が鼓膜を突き刺す。
「きみが」
指先が肌を焦がす。


「すき」



ああ、わたしたちは、きずだらけ。



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