ONEPIECEエロパロ保管庫 - 9/99-100(ルフィ×ロビン)
カモメ横切る船行く先の、水平線は光にたなびく。
見えうる限りの天気は快晴。
帆を撫でる風は暖かく、宝樹の船は温度を保つ。
ここは"春島"近海

「あ〜〜〜いーーい、きもちだ〜〜〜〜」

船首で空を仰ぐルフィ。
戦いの日々の、合間に見せる憂いの表情。

「……………」

それを見つめる黒髪の淑女。
凛然とした深黒の瞳と、研ぎ澄まされたその身体は、どこか風格のようなものを纏う。
ニコ・ロビン。

彼女はいつも彼を見つめていた。
………………。

かつてのロビンは孤独であった。
幼少の頃より人との縁に恵まれず、いつしかそれを望む事すらやめていた。
永遠すら感じた世界、ルフィがそこから救ってくれたのは偶然のようなものだった。

「ん?おーロビン!お前船に残ってたのか!」
「みんなミニメリー号で買い出しに行っちまったからなァ、退屈だったんだよ」

彼女にとって対極に位置するルフィは、特別な存在であった。
……憧れ。
その感情はかつて、"自由"に対して向けられていた。
その思いの中にいた時出会った少年。
自由への憧れ、それが自由を体で表すルフィにすり替えられるのは必然だったのだろう。
しかし、同じ感情であっても、対象が変われば性質が変わることも少なくない。
ロビンの抱いた"自由"への感情は、彼に向けられた時、その質量を変えた。

「ロビン?」

ルフィはいつも突拍子もないことをして皆を驚かす。
サブマストに捕まり、宙づりになったルフィは、ロビンの顔を間近で覗き込んでいた。

「……!!」

いつものように凛然と、声をあげず、表情も変わらなかったが、その驚きは彼女の胸に波を起こした。

「どうしたロビン?顔が赤いぞ!?」

波の波紋は小さな世界を揺らがした。
ロビンは男を知らないわけではない。
しかし、あまりに無垢なルフィの振る舞いは、熟促されたロビンを幼くさせた。

「なんでもないわ、いい天気ねルフィ」

しかし、ロビンは知っている。
自らが望むものは、成就されてはいけないものだと。
それはこの小さな共同体を崩壊させるものだから。
それゆえに、想いを隠し続けていた。

「そうか?まーいっか!」

隠していれば彼が気付く事はないだろう。
ロビンは永遠を願っていた。
空を華麗に優雅舞う鳥。
愛し、欲するするあまり、その鳥をカゴに閉じ込めてしまったら、その鳥の良さを壊してしまう。
……………………。