14 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/14(金) 23:51:08.77 ID:ZRuYwooAO
――ルチアーノの部屋
ルチアーノ「……」
苗木の悲鳴が頭から離れない……ちっ、ここまで俺の内側に入り込んでいたのかあいつは。
ルチアーノ「……」
第４回の学級裁判の後苗木は倒れた。
今まで巻き込まれた一般人でありながらあいつはこの状況によく耐えていたとは思うが……このままでは神導寺のように壊れてしまうかもしれない。
ルチアーノ「……俺が動くべきだったのか」
俺は天ヶ瀬咲の危険性を理解していた。
そして高坂の危険性は今生きている全員が知っている事だ。
ならば俺が、既に手を血で濡らしてきたこの俺がもっと早くにあの２人を殺していれば……まだまともな方向に進んでいたのかもしれない。
ルチアーノ「俺は何をしているんだ……これでは昔と何も変わらないじゃないか……！」
マフィアとして育てられるため顔も見た事がない父の下に誘拐されたあの日、抵抗した母が殺されるのを何も出来ずに見ていただけのあの忌まわしい過去。
名前を捨てさせられても、復讐には力が必要だと受け入れ、父をこの手で抹殺した俺はあの日とはもう違うはずだった……
ルチアーノ「……」
だが俺は何も変わってない、無力な負け犬だ。
時雨はおそらく俺に助けを求め、部屋の前で力尽きた……そして今なお苦しんでいる苗木に俺は何もしてやれない。
ルチアーノ「結局、俺にはこれしかできないのか」
目の前に転がる化学室や物理室から回収した機械類を見る。
ふん、機械人形はこれを完成させる事すら想定済みだったのか？
ルチアーノ「……俺もしょせん天ヶ瀬や高坂と同類か」
機械類を組み上げて作った手に納まる程度の銃を見ながら俺は……
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
ルチアーノ「……誰だ？」
苗木の傍にいる鉢笛辺りか？
ルチアーノ「誰だ」
根駒「ルチアーノ、俺だ」
ルチアーノ「根駒か。いいだろう、入れ」
根駒「……」
ルチアーノ「何の用だ？」
根駒「ちょっと付き合ってほしいんだよ……もしかしたら黒幕のヒントが掴めるかもしれない」
ルチアーノ「……脱衣場で話を聞く」
黒幕……ちっ、そいつの正体も掴む前に行動は出来んか……
15 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/15(土) 00:20:57.09 ID:FVs0m2eAO
――調理場
本居「はぁ……」
半分も人がいなくなってしまうと気分が落ち込みますね。
本を読んでもなかなか落ち着けませんし……こんな事は初めてだ。
本居「今はとにかく苗木さんに元気になってもらわないと……」
今は鉢笛さんがついてますけど、また目覚めた時に落ち込むでしょうから……
少しでも美味しい物を食べていただかないと……
本居「しかし根駒さんはどこに行ったんですか」
出来れば彼にも手伝っていただきたいというのに……
ｶﾞﾀﾝｯ
本居「おや？」
誰か来たんでしょうか？
出来れば手伝っていただきたいんですが……
本居「すいません。誰かはわかりませんが……」
そうして調理場の入り口から食堂の方を見た僕は……急いで入り口の陰に隠れました。
本居「……」
あ、あれは誰ですか……
今まで会った人の中にあんな人はいなかったはず……
本居「……」
再び食堂を見るとその人物は消えていました。
しかしあの目はなんだったんですか……高坂さんより深い絶望に彩られたあの赤い目……
本居「……」
僕達は、もしかしたらとんでもない相手を敵に回してるんでしょうか……？
16 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/15(土) 00:58:42.44 ID:FVs0m2eAO
――体育館
揮央「……」
……私は決着をつけないといけない。
私はもうあの人にあれ以上罪を重ねてほしくない……
揮央「……」
あの人は昔はもっと優しかった……
私を助けて、自分の飢えを我慢して私に飴をくれて……私にとってあの人は全てだった。
揮央「……」
……なんで１人にしてしまったんだろう。
……なんであの人を止められなかったんだろう。
……だけどもうやらせない。
私が死んだとしても……私はあの人を止めるんだ。
揮央「……！」
高坂「呼び出しとは珍しいですね。そんなに兄が恋しかったのですか？」
揮央「……遥佑兄さん」
あの人……遥佑兄さんはこんな顔をする人じゃなかった。
全てはあの女、江ノ島盾子とかいうあの女にさえ出会わなければ兄さんは……！
高坂「くくっ、花火も諦めてこちらに来ればいいではないですか。絶望も染まれば心地いいものですよ」
揮央「……違うよ、兄さん」
高坂「んっ？」
揮央「私の名前は揮央紅緒……兄さんが並び替えたら希望の家、ボクにとっての帰る場所だなって笑ってくれたあの名前こそが私の名前……！」
高坂「くくっ……まだそんな過去にすがっているんですか。【超高校級の暗殺者】と呼ばれていながら絶望には堕ちない理由はやはりそこですか……」
揮央紅緒【超高校級の暗殺者】
揮央「……兄さん、超高校級の絶望なんて今すぐやめて」
お願い、止まって兄さん……そうしないと私は兄さんを……
高坂「止めたいならば殺せばいい。愛する妹に殺される絶望もまた格別でしょうからねぇ」
揮央「……」
ダメ、なの……？
遥佑兄さんはもう……だったら私は……！
揮央「遥佑兄さんを、殺す……！」
高坂「ああ、そうだ……私はもう１つ味わいたい絶望があってね」
揮央「！？」
高坂「愛する妹をこの手で殺す絶望、楽しませてくださいよ花火。揮央花火……私がつけた希望がないと意味を込めた名前を捨てられないあなたに……私は殺せないのだから」
揮央「っ！」
17 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/15(土) 00:59:36.45 ID:FVs0m2eAO
CHAPTER５【希望と絶望のショータイム】（非）日常編
75 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/17(月) 23:36:09.18 ID:SdcTf6AAO
……夢を見た。
そこはコロシアイなんて起きてない希望に満ち溢れた世界。
根駒君、揮央さん、ルチアーノさん、舞さん、本居さん、天ヶ瀬さん、高坂さん……
それに琉彌ちゃんも岩淵君も綾咲さんも矢頼さんもあやめさんも下村君も花巻さんもりんお姉ちゃんも……
みんなが笑っていて、疑いも怒りも悲しみも何一つない光景……
もうありえない、私にとって悲しいだけの夢……
それは私達が次の殺人事件に直面する少し前の話だったんだけど……
今の私は、まだそれを知らない。
――こまる（細河）の部屋
キーン、コーン… カーン、コーン
モノクマ「オマエラ、おはようございます！朝です、７時になりました！起床時間ですよ〜！」
モノクマ「さぁて、今日も張り切っていきましょう〜！」
こまる「……」
目が覚めた私を出迎えたのはもう何回も聞いてきたモノクマの朝のアナウンス。
ああ、そうだ……私はまた倒れたんだっけ……
こまる「……おはよう、琉彌ちゃん、りんお姉ちゃん」
下村君達の事件のあまりに悲しすぎる真相……りんお姉ちゃんも死んでしまったという事実……
それは間違いなく、私の心をズタズタにしていた。
こまる「……」
だけど、私は前を向かなきゃいけない……
だって私はまだ生きてるんだから……死んでしまった人達はもう心を痛める事すら出来ないんだから……
こまる「甘えちゃダメだ……私はみんなの死を背負って歩いていかないといけないんだ……」
お兄ちゃん、私間違ってないよね？
ねぇ、お兄ちゃん……
76 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/17(月) 23:50:55.38 ID:SdcTf6AAO
――食堂
ルチアーノ「また学級裁判が終わった。次の探索を始めるぞ」
本居「高坂さんはどうしますか？」
ルチアーノ「拘束が禁止された以上迂闊に手は出せない以上見張りを引き続き立てるしかあるまい……根駒」
根駒「んっ、わかってる。俺が奴を見張っとくからみんなは探索に行ってくれ」
揮央「……」
ルチアーノ「不服か揮央」
揮央「……ううん。何もされないだけ、感謝しなくちゃいけないくらい……」
ルチアーノ「ふん、立場はわきまえているようだな。忘れるなよ、お前は高坂を庇い俺達を死に追いやろうとしていた事を……近いうちにあいつがお前にとってどういう存在かしっかり吐いてもらう、いいな？」
揮央「……はい」
ルチアーノ「鉢笛」
鉢笛「えっ、な、なに？」
ルチアーノ「揮央の処遇はお前に一任する。好きなだけこき使ってやれ」
鉢笛「ボ、ボクでいいの？」
ルチアーノ「お前の俺や揮央、天ヶ瀬を引っ張り込んだ人心掌握の腕は評価に値するからな。俺よりは適任だろう」
鉢笛「よ、よくわからないけど頑張るよ！」
本居「ルチアーノさんって素直じゃありませんよね……鉢笛さんならキツい事が出来ないのを見越して処遇を任せたんでしょうに」
根駒「全くだな……」
77 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/18(火) 00:02:20.11 ID:rUBu93UAO
天ヶ瀬「……あら？」
本居「どうしました天ヶ瀬さん」
天ヶ瀬「苗木さん……」
鉢笛「えっ！？」
こまる「……おはよう、ございます」
根駒「お、おい、こまる！起きてきて大丈夫なのか？」
こまる「大丈夫だよ……いつまでも寝てなんていられない。みんなのためにも早く脱出しなきゃいけないから……」
鉢笛「こまっちゃん……」
ルチアーノ「……人手は多いに越した事はないから止めはしない。だが無理はするなよ」
こまる「はい、わかってます……」
揮央「……苗木」
こまる「なにかな？」
揮央「その髪に着けてる簪は……」
こまる「りんお姉ちゃんのだよ。枕元にあったから着けてみたんだ……」
根駒「……やっぱり、引きずってるな」
ルチアーノ「根駒、昨夜の件について苗木にはまだ話すな。今のあいつは、それどころではないだろうからな」
根駒「わかってる……それじゃあ俺は高坂見張ってくるわ」
本居「僕達も探索、行きましょうか……」
誰と探索する？
１…ルチアーノ、本居
２…揮央、鉢笛、天ヶ瀬
↓２
79 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/02/18(火) 00:05:39.96 ID:QDjZ2Cve0
1
80 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/18(火) 00:26:53.06 ID:rUBu93UAO
１選択
ルチアーノ「どうやら５階は今までより部屋の数が少ないようだな……そして階段は下りのみ」
本居「つまりこの５階が最上階という事ですか？」
ルチアーノ「だろうな。ふん、手がかりがあればいいが」
こまる「……」
５階、か……
ｻﾞｰ!!
？？？『な、なんだよ、この部屋…！？』
？？？『酷い匂いだな…』
？？？『こ、この匂いって…？』
？？？『薄々、感付いているはずだ。ここで何度も人の死に立ち会ってきたお前ならな…』
？？？『もしかして、これって…』
？？？『死の匂い…人間の血と脂の匂いだ…』
ｻﾞｰ!!
こまる「……！」
なに、今の……？
わからない、わからないけど……私は、ここを見た事がある……？
ルチアーノ「さて、まずは手近な教室を……んっ？」
本居「な、苗木さん！？」
気がついたら私は走り出していた……
５階にある２つ並んだ教室から離れている３つ目の教室に向かって。
こまる「！！」
勢いよく扉を開けたその先には……何もなかった。
あるのは今まで見た他の教室と変わらない机と椅子とモニターと監視カメラ……
こまる「はあ、はあ……」
違う。
私が見た事がある教室は血まみれで、人型の白線がひいてあって、それで……
ルチアーノ「おい苗木、急に走り出してどういうつもりだ」
こまる「あっ……すいません……」
本居「ぜぇ、ぜぇ……な、苗木さんもよくあんなに走って息が切れませんね……」
こまる「……」
そういえば、私……いつからこんなに体力ついたんだろう。
前は走って息がこんなに落ち着いてるなんて、なかったはずなのに……
ルチアーノ「ふん、あまり先走るなよ。お前を心配する奴もいるんだからな」
本居「ぜぇ、ぜぇ……」
こまる「……」
私、何か大切な事を忘れてる……？
81 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/18(火) 00:42:35.27 ID:rUBu93UAO
ルチアーノ「生物室は鍵がかかっているようだな……」
本居「しかし情報処理室や学園長室はわかりますけどどうして生物室に鍵が？」
ルチアーノ「ふん、機械人形に問いただせばわかる事だ」
モノクマ「呼びました？」
本居「で、出た！？」
モノクマ「何さ、人を呼び出しといてお化けみたいに……それで何かご用ですかな？」
ルチアーノ「なぜ生物室に鍵がかかっている？吐け」
モノクマ「うーん、それは何と言いますか……一種の再現と言いますか……」
こまる「再現？」
モノクマ「おっとこれ以上はまだ言えないんだった……うぷぷ、いずれわかるから安心しなよ！じゃあねー！」
ルチアーノ「ちっ、再現とは何かは気になるが、たいした情報は得られなかったか」
本居「そうですね……」
こまる「……」
なんだか頭が、痛い……
再現……再現……
私は……何の再現か……知ってる気がする……
コロシアイ学園生活……
こまる「……！？」
何、今の……コロシアイ学園生活って、今私達が巻き込まれてるこの状況の事だよね？
……本当にそう、なのかな？
82 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/18(火) 01:07:52.10 ID:rUBu93UAO
――食堂
ルチアーノ「……というわけでこちらは大した発見は出来なかった」
天ヶ瀬「５階までで行き止まりですか……いよいよ脱出の困難さが浮き彫りになってきましたわね」
鉢笛「……」
本居「あの、鉢笛さん？どうしたんですか、浮かない顔をして……」
揮央「武道場を見つけてからずっとこう……」
根駒「武道場って……」
鉢笛「あ、あはは……武道場にさ、弓道の的があったの見つけちゃって……矢頼君が見たら矢の練習するんだろうなあって思ったらつい……」
根駒「やっぱり、そうか……」
こまる「舞さん……」
鉢笛「あ、えっと！そんな気にしないで！ボクがただ引きずってるだけだからさ……うん、本当にそれだけだから……」
ルチアーノ「……引きずる事は悪い事ではないぞ鉢笛」
鉢笛「えっ……」
ルチアーノ「死というものは簡単に飲み込めるほど簡単なものではない、人はそこまで強くない。いずれ自分の中で折り合いをつけるにせよ……それを決めるまではひたすら引きずって悲しむ事も必要だ」
鉢笛「ルッちゃん……」
ルチアーノ「だから遠慮はする必要はない。お前以外も大なり小なりここに来て人の死を引きずっているんだからな」
鉢笛「うん、ありがとうルッちゃん……」
ルチアーノ「……ちっ、話がそれた。他に何かあるか？」
揮央「後は植物庭園があったくらい……何でも食べてしまうらしい巨大な花があった」
天ヶ瀬「あと鶏がいましたわね。１羽部屋に連れていきたかったのですがモノクマに止められてしまいました……」
鉢笛「そういえばえーちゃん、すごい粘ってたよね……」
天ヶ瀬「うふふ、動物は癒されますから」
鶏を部屋に連れてきたいって粘る天ヶ瀬さん……ちょっと想像がつかない。
83 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/18(火) 01:20:34.60 ID:rUBu93UAO
ルチアーノ「結局たいした発見はなしか……ふん」
本居「あ、あの」
鉢笛「あっくんどうしたの？」
本居「じ、実は昨日なんですが……僕達以外の人を見ました」
ルチアーノ「なに！？」
根駒「俺達以外の人？」
本居「は、はい。昨日調理場で料理をしていた時、食堂に誰か来たので見てみたら……」
天ヶ瀬「どんな人物だったのですか？」
本居「か、顔はチラッとなのでよくわからなかったんですが……ただ１つだけはっきり見えたものがあります」
揮央「それは……？」
本居「目です。血のように染まった真っ赤な目……あれのせいで他の特徴をほとんど覚えてないくらい強烈に印象に残りました……」
ルチアーノ「赤い目……高坂ではないのか」
本居「違います。それだけははっきり言えます……あれは間違いなく僕達の中の誰かの目じゃありません」
こまる「赤い目の、17人目……」
その人が黒幕だとしたら、いったい何者なの……？
96 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 20:25:14.65 ID:d2Lq9/rAO
ルチアーノ「……ふん、本居の見た奴が黒幕かどうかも重要だが、今は別の事をはっきりさせるのが先か」
鉢笛「別の事って？」
ルチアーノ「揮央、お前の才能と高坂との繋がりを話してもらおうか」
揮央「……」
ルチアーノ「先に聞いておくが本居の見た存在に心当たりは？」
揮央「……ない」
ルチアーノ「ふん、とりあえず信用しよう。それでは話してもらおうか……」
揮央「……」
98 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 20:59:56.22 ID:d2Lq9/rAO
揮央「私と……遥佑兄さんは１つ違いの兄妹……そして私の本名は揮央花火じゃなくて、揮央紅緒」
本居「兄妹！？こ、高坂さんと揮央さんが！？」
鉢笛「ぎ、偽名だったんだ……」
根駒「高坂にこだわるとは思ってたけど、そうか、兄妹だったのか……」
天ヶ瀬「うふふ、これで１つ納得がいきました」
鉢笛「えっ、何の話？」
天ヶ瀬「綾咲さんの裁判の時ですが……揮央さん、高坂君が偽装を施したとわかった後も彼を全く責めていなかったんです」
こまる「あ……」
言われてみれば……確かにみんなと違って揮央さんは高坂さんを責めるような事はしてなかった。
それも２人が兄妹だったから……
揮央「私と遥佑兄さんはマジシャンの父さん母さんの下で産まれ育った。各地を興行で転々としていたから友達は少なかったけど、家族仲は悪くなかったと思う」
揮央「兄さんは小さい頃からマジシャンとしての才能に優れていた。一方の私はまともに鳩を出す事すら出来なかった……あの頃の兄さんは気にしなくていいって、よく笑ってた」
ルチアーノ「あの高坂がか……それがどうしてああなった？」
揮央「……私達が小学生だった頃、興行中の家のテントが何者かに放火された」
99 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 21:27:05.60 ID:d2Lq9/rAO
揮央「地獄だった……私達を助けるために父さんも母さんも死んでしまって……私達は必死に逃げようとして……」
揮央「遥佑兄さんが庇ってくれたおかげで私はやけど１つしなかったけど……兄さんの背中には一生消えない痕が残ってしまった。だから私は……今でも火が怖い」
こまる「だけど揮央さん、トラッシュルームの火を見て……」
揮央「……あれは戒め。大切な人が私のせいで傷ついたのに、私が恐怖を感じる事なんて許されるはずがない……」
ルチアーノ「……続けろ」
揮央「……全てが燃え尽きて、その後私と遥佑兄さんは２人きりで生きてきた。まともな食事も取れなかったから兄さんはよく子供である事を利用しては飴を手に入れて、それを分け与えてくれた」
根駒「高坂と揮央が飴を好むのはそのせいか……」
100 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 21:39:32.97 ID:d2Lq9/rAO
揮央「ある日から遥佑兄さんがマジシャンとしての才能を発揮して私達兄妹は生活出来るようになって……兄さんは私だけでもまともに教育が受けられるようにとお金を貯めて私を全寮制の進学校に送り出した」
揮央「しばらくは問題なく時間が過ぎて……数年前のあの日、全てを狂わせる手紙が届いた。兄さんが希望ヶ峰学園に超高校級の奇術師として入学するようになったという手紙が」
ルチアーノ「……待て、揮央。高坂は超高校級の奇術師として数年前希望ヶ峰学園に入学したのか？」
揮央「そう……兄さんは希望ヶ峰学園第７７期生として学園に入学した」
本居「７７期生ですか……僕達が７９期候補生ですから２年前入学したわけですね」
根駒「つまり例の隔離計画とやらに入ってない１人はやっぱり高坂だったんだな……」
101 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 21:53:12.05 ID:d2Lq9/rAO
揮央「遥佑兄さんが希望ヶ峰学園に入学して……２年前、私はある噂を聞いた」
鉢笛「噂？」
揮央「希望ヶ峰学園で何かが起きている……それは生徒の生死に関わる重大な事だって」
こまる「お兄ちゃんは、そんな事言ってなかったけど……口止めされてたのかな」
揮央「私は兄さんが心配になって希望ヶ峰学園へと向かった。だけどそんな理由では兄さんに会うどころか希望ヶ峰学園へ入れてもらう事も出来なくて……」
天ヶ瀬「当然ですわね。後ろめたい何かをしている人は嗅ぎ回られるのを極端に嫌いますから」
揮央「私は頼んだ。何でもする、だから私をこの学園に置いてほしいと……しばらくして超高校級の才能があるか適性を見るから学園に来るように言われた」
こまる「……」
揮央「学園に行った私は様々な検査を受けた。だけど結果はどれも芳しくなくて……見に来ていたらしい４人の老人の目が失望に染まるのがはっきりわかって……だけど最後の最後……私は、才能がある事を証明した」
鉢笛「それは……？」
揮央「……人殺しの、才能」
102 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 22:19:19.22 ID:d2Lq9/rAO
こまる「えっ……？」
揮央「より正確に言えば暗殺の才能……私がターゲットを殺害した手段、かかった時間、その他すべての項目で、私は超高校級と言われるに相応しい結果を示したらしい」
根駒「つまり揮央、お前の才能は……」
揮央「……【超高校級の暗殺者】。希望ヶ峰学園にとって都合の悪い人間を殺し、闇に葬り去るのが私の仕事だった」
本居「そんな……」
揮央「しかも散々と暗殺の依頼を請け負った後言われたのは、第７８期生は十分にいるから私には第７９期候補生として過ごしてもらう、たったそれだけ……」
こまる「揮央さん……」
揮央「どれだけ人を殺しても兄さんには会えなかった。だけど私は希望ヶ峰学園評議委員会からの依頼を実行しながらひたすら兄さんが無事なのか調べ続けた」
ルチアーノ「何か掴んだのか？」
揮央「１つだけ……兄さんがある２人の女と何回も接触していたという事実は掴めた」
本居「２人の女？」
揮央「希望ヶ峰学園第７８期生の超高校級のギャル江ノ島盾子、超高校級の軍人戦刃むくろ……兄さんはこの２人、特に江ノ島盾子とは入学する前からよく会っていたらしい」
江ノ島さんと戦刃さん……？
104 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 22:51:33.57 ID:d2Lq9/rAO
ルチアーノ「第７８期生の江ノ島盾子と戦刃むくろか……苗木、お前の兄は確か第７８期生だったな？何か聞いていないのか」
江ノ島盾子、戦刃むくろ……
根駒「こまる？」
こまる「えっ、あっ、お兄ちゃんから特には……でも戦刃さんと江ノ島さんが姉妹なんじゃないかってクラスメートの人が言ってたって話は聞きました」
ｻﾞｻﾞｯ!!
『ボクは、ただ純粋に××を求めているだけなんだ。そこには、一切の理由がないんだよ。理由がないから対策も出来ない……理由がないから理解も出来ない……対策も理解も出来ない理不尽さ！それが超高校級の××なんだよ！』
『わたし、××クンってきらーい！だって、さっきから反抗的なんだもーん！』
『みなさんに与えられた選択肢は２つ……誰か１人でも、××の【おしおき】を望む人がいれば……××クンだけが過酷な【おしおき】を受け、他のみんなは、この××で仲良く暮らせる」
『つまり、××を犠牲にすりゃ、オメェらは生き残れんだよっ！！』
『つまんないの……最後まで強情なんだからさ……まぁ、いいや。じゃあ、さっさと終わらせよっか……最後の投票……そこですべて終わりだよ。オマエの臭い××も……オマエ自身もなっ！！』
ｻﾞｻﾞｰｯ!!
こまる「……！？」
ま、た……見た事ない、はずの、何かが……
105 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 22:58:35.62 ID:d2Lq9/rAO
根駒「姉妹か。でもないと正直ギャルと軍人なんてかけ離れ過ぎだもんな」
天ヶ瀬「つまり揮央さんは江ノ島盾子、戦刃むくろの両名が兄である高坂君に対して何かしたんじゃないか……そう考えているわけですか」
揮央「……そう。そうでもないと兄さんの豹変に説明がつかない」
鉢笛「でも会えなかったんでしょ？だったらいつからそうなったとか……」
揮央「……いや、ここに閉じこめられる少し前私は遥佑兄さんに一度だけ会った」
本居「その時から既に高坂さんは？」
揮央「今の状態だった……そしてその時私に花火という名前を名乗るように頼んできた」
ルチアーノ「なんでそんな偽名を名乗らせたかわかるか？」
揮央「……兄さんは昔、私の名前をアナグラムすると希望の家という言葉になると言っていた事がある。私がどこにいようと、そこが自分の帰る家だって……」
根駒「アナグラムねぇ……」
揮央「揮央花火はアナグラムすると希望はないという言葉になるから……兄さんが超高校級の絶望ならそういう意味を込めたんだと思う」
ルチアーノ「ふん、悪趣味な話だ……」
106 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 23:12:19.27 ID:d2Lq9/rAO
揮央「話せるのはこれくらい……ある日依頼を終わらせた私は急に眠くなって、気付いたらここにいた」
天ヶ瀬「それで？あなたはこれからどちらにつくつもりで？」
揮央「私は、兄さんを止めないといけない。だから……」
ルチアーノ「ならば証明してもらおうか」
本居「あ、あのルチアーノさん？なぜナイフを……？」
ルチアーノ「揮央、信頼を得たいのならここで暗殺者として重要なパーツ……自分の腕を使い物にならないようにしろ」
鉢笛「ル、ルッちゃん！？」
根駒「ルチアーノ！お前正気か！？」
ルチアーノ「お前達は黙っていろ……俺は揮央と話をしている」
揮央「……」
ルチアーノ「ふん、どうした？まさか出来ないのか？まあ、それならそれでかまわないがな……」
揮央「……わかった」
こまる「揮央さん！？」
揮央「どのみち、兄さんがいる限り私にここで人は殺せない……それにこれで、私は……解放、される」
そう言って揮央さんは笑った。
きっと私達には理解出来ない揮央さんの苦しみ……それをやっと下ろせる事に心の底からホッとしたような、そんな笑みだった……
揮央「……」
ルチアーノ「……」
揮央「……！」
根駒「揮央！」
本居「揮央さ……」
鉢笛「っ……！」
天ヶ瀬「……」
こまる「揮央さん！」
ｼｬｷﾝ……
107 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 23:21:00.21 ID:d2Lq9/rAO
揮央「……えっ？」
ｼｬｷﾝ､ｼｬｷﾝ……
ルチアーノ「ふん、覚悟は本物か。いいだろう、当座はお前を信用してやる」
本居「こ、これマジックナイフじゃないですか！？」
マジックナイフって確かドラマとかで使う刃が引っ込むナイフ……あっ、もしかして！
天ヶ瀬「うふふ、私がお貸ししたんです。次に主演するドラマが推理物なので」
鉢笛「だ、騙したの！？」
ルチアーノ「あくまで揮央の覚悟を確かめただけだ。だが腕を使い物にならなくする必要はない、それだけの話だ」
根駒「ヒヤヒヤさせんなよ……っておい揮央、震えてるけど大丈夫か？」
揮央「……ぁ」
こまる「怖かった、の？」
揮央「……そう、なのかもしれない」
ルチアーノ「……ふん。揮央、二度と前回の裁判みたいな真似はするなよ」
揮央「……う、ん」
108 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 23:37:41.48 ID:d2Lq9/rAO
根駒「……揮央だけに言わせっぱなしも悪いよな」
こまる「根駒君……」
根駒「次は俺だ……みんな、聞いてくれるか？」
――
根駒「……これが俺の才能だ」
揮央「超高校級の不運……」
根駒「怖くてもう俺と関わってくれなくなってもかまわない。覚悟は、出来てる」
鉢笛「もう！何を言ってるのさがっくん！ここまで来てがっくんを見放したりなんかしないよ！」
本居「こんな場所ではある意味今さらな話ですしね……」
天ヶ瀬「あらあら、本当に怖い物知らずな方々ですわね……まあ、そこが魅力なんでしょうけれど」
こまる「よかったね、根駒君」
根駒「あ、ああ……いまいち実感わかないけどな」
ルチアーノ「……」
こまる「ルチアーノさん？」
ルチアーノ「根駒、お前はカムクラプロジェクトとやらを受けているんだな？」
根駒「あ、ああ」
ルチアーノ「……苗木」
こまる「は、はい」
ルチアーノ「３つの開かずの扉がある。１つは長の部屋、１つは情報の要、１つは最上階の部屋」
それって……
ルチアーノ「苗木、１つだけ扉を開ける場合お前ならどこを開く？」
こまる「私は……」
【重要な選択肢です】
ルチアーノの問いにどの扉を選ぶ？
１…長の部屋
２…情報の要
３…最上階の部屋
↓５まで多数決
109 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/02(日) 23:40:16.24 ID:yPnP6pzko
1
110 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/02(日) 23:40:56.64 ID:Vr3HWQkG0
2
111 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/02(日) 23:42:01.78 ID:b5TSFbaIo
1
112 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/02(日) 23:46:56.24 ID:5dbGk1hv0
本居に親近感わいてきた。
2
113 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/02(日) 23:47:43.44 ID:xhLpQFREo
1
115 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 23:57:56.38 ID:d2Lq9/rAO
１選択
こまる「じゃあ、長の部屋で……」
ルチアーノ「わかった。根駒と……本居、揮央、来い。お前達にも手伝ってもらう」
本居「えっ、あっ、は、はい！わかりました！」
揮央「了解した」
鉢笛「何しに行くんだろ？」
天ヶ瀬「さあ？」
こまる「みんな……」
【ルチアーノ、根駒、本居、揮央が何かを行うようです】
【翌日まで自由行動で４……】
高坂「……ほぉ、動くつもりですか」
高坂「くくっ、なら私も楽しませていただきますか……」
【翌日まで自由行動で５人を選ぶ事は出来ません】
117 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 00:06:12.91 ID:KpPbVi9AO
――こまる（細河）の部屋
こまる「みんな何をする気なんだろう……」
私達には内緒みたいだけど……
こまる「無茶だけは、しないでほしい……」
私はもう、誰もいなくなってほしくないよ……
こまる「ちょっと、外歩いてこよう……」
【自由行動を開始します】
１…誰かと話す 【選べるのは鉢笛か天ヶ瀬のみです】
（>>2-3からお選び下さい ）
２…モノクマメダルを探しに行く
（人物も書いた場合コンマ50以上で現れます）
↓２
119 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 00:07:44.66 ID:m2UxHXzf0
2天ヶ瀬
121 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 00:15:01.62 ID:KpPbVi9AO
２選択【コンマ50以上のため天ヶ瀬さんが現れます】
――植物庭園
こまる「大きな花だなあ……」
あれに食べられたら痛いのかな……
こまる「……痛いに決まってるか」
直後判定
01〜32…一枚ゲット
34〜65…二枚ゲット
67〜98…三枚ゲット
ぞろ目…五枚ゲット
122 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 00:17:20.86 ID:m2UxHXzf0
てい
123 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 00:28:17.79 ID:KpPbVi9AO
【コンマ86のため３枚ゲットしました！】
【CHAPTER４の学級裁判分のモノクマメダルも入ります！】
【現在のモノクマメダルは39枚です】
こまる「ふぅ……あれ？」
天ヶ瀬「うふふ、かわいいですね……ほら餌ですよ」
天ヶ瀬さん……？
天ヶ瀬「あら、苗木さん。苗木さんもこの子達に癒されに？」
こまる「この子達って……その鶏ですか？」
天ヶ瀬「えぇ、かわいいでしょう？」
こまる「……はあ」
天ヶ瀬さんってやっぱりよくわからない……
１…そんなに鶏好きなんですか？
２…そういえば、部屋にもペットがいませんでした？
３…自由安価。そぐわないものは下にズレます。
↓２
125 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 00:36:36.37 ID:QB85ih6A0
1
126 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 00:49:18.27 ID:KpPbVi9AO
１選択
こまる「そんなに鶏好きなんですか？」
天ヶ瀬「鶏というより……動物全般が嫌いじゃありませんわ」
こまる「アニマルセラピーってやつですか？」
天ヶ瀬「いえいえ、ただ……」
天ヶ瀬「動物は人間ほど裏切りませんもの」
こまる「……」
天ヶ瀬「せいぜいひっかかれ、噛みつかれ……その程度なら可愛らしいものです」
こまる「天ヶ瀬さん……」
天ヶ瀬「うふふ……」
【モノクマメダルを一枚消費する事でもう１人乱入してきます】
【誰かを乱入させたい場合は人物を>>2-3からお選びください】
【現在のモノクマメダルは39枚です】
↓２
128 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 00:52:41.37 ID:m2UxHXzf0
無し
129 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 00:58:52.38 ID:KpPbVi9AO
【乱入はありませんでした】
天ヶ瀬「さて、そろそろ戻りましょうか……」
こまる「……天ヶ瀬さん」
天ヶ瀬「はい？」
こまる「私達は仲間、ですよね？」
天ヶ瀬「……」
こまる「……」
天ヶ瀬「さあ、どうでしょう？」
こまる「……！」
天ヶ瀬「うふふ、それでは……」
こまる「天ヶ瀬さん……」
理由はわからないけど、天ヶ瀬さんはここに来てから、ううん、もしかしたらその前からずっと……
人を信用なんかしてないのかもしれない……
【天ヶ瀬咲の好感度は変動しませんでした】
139 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 20:44:30.62 ID:KpPbVi9AO
――こまる（細河）の部屋
こまる「……」
なんだか頭痛い……
最近変な映像が頭によぎるし、私どうかしちゃったのかな……
【自由行動を開始します】
１…誰かと話す 【選べるのは鉢笛か天ヶ瀬のみです】
（>>2-3からお選び下さい ）
２…モノクマメダルを探しに行く
（人物も書いた場合コンマ50以上で現れます）
↓２
141 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 20:49:20.78 ID:EXiXJu090
１ 鉢笛
142 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 21:05:31.21 ID:KpPbVi9AO
鉢笛選択
――武道場
鉢笛「……」
あっ、舞さんだ。
持ってるのは弓かな……？
鉢笛「……」
弓を構えて……あっ、外しちゃった。
鉢笛「はあ……」
こまる「舞さん？」
鉢笛「うえっ！？な、なんだこまっちゃんかあ……驚かせないでよー」
こまる「ご、ごめんなさい。舞さん弓道も出来たんですか？」
鉢笛「まあやるのは初めてだけどね。応援する時はだいたいボクも同じ事をやるようにしてるから……矢頼君とは弓道を応援する約束してたし」
こまる「矢頼さんから……」
鉢笛「ボクはダメだね。もうこんな事しても矢頼君は帰ってこないのに……」
舞さん……
１…矢頼さんはきっと喜んでくれてると思いますよ
２…舞さんはダメなんかじゃありませんよ！
３…自由安価。そぐわないものは下にズレます。
↓２
144 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 21:07:39.54 ID:m2UxHXzf0
1
145 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 21:25:50.39 ID:KpPbVi9AO
１選択
こまる「矢頼さんはきっと喜んでくれてると思いますよ」
鉢笛「そうかな……」
こまる「もしかしたら弓の構えがなってないって言うかもしれませんけど」
鉢笛「ああ、確かに矢頼君なら言いそうだね……それで実際に的の中心に矢を当てたりしてさ」
こまる「矢頼さんなら綺麗に真ん中に当てそうですね」
鉢笛「うん、それでそれで……」
こまる「あっ……」
鉢笛「……」
こまる「ごめんなさい……私調子に乗っちゃって」
鉢笛「ううん、気にしないで……ぐすっ、辛いのはボクだけじゃないもん……」
【モノクマメダルを一枚消費する事でもう１人乱入してきます】
【誰かを乱入させたい場合は人物を>>2-3からお選びください】
【現在のモノクマメダルは39枚です】
【選べるのは天ヶ瀬のみです】
↓２
146 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 21:43:52.52 ID:EXiXJu090
やめとく
148 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 22:16:59.87 ID:KpPbVi9AO
【乱入はありませんでした】
鉢笛「こまっちゃん、ごめんね。こまっちゃんは特に仲がいい子達が色々あったのに……」
こまる「それこそ私だけじゃありませんから……根駒君だって揮央さんだってルチアーノさんだって本居さんだって天ヶ瀬さんだって……もちろん舞さんだって」
鉢笛「そう、だね」
こまる「このまま何事もなく出られたら……いいんですけどね」
鉢笛「きっと出来るよ……信じよう？」
こまる「はい……」
【鉢笛舞の好感度が上がりました】
【プレゼントは発生しませんでした】
149 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 22:21:32.08 ID:KpPbVi9AO
――こまる（細河）の部屋
キーン、コーン… カーン、コーン
モノクマ「えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより夜時間になります」
モノクマ「間もなく食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま〜す」
モノクマ「ではでは、いい夢を。おやすみなさい…」
こまる「……ルチアーノさん達大丈夫かな」
何をするのか最後まで教えてはもらえなかったけど……
こまる「明日まで待つしかないよね……」
どうか、何も起こりませんように……
その夜、私は一睡も出来なかった。
ただベッドの上で膝を抱えて震えるだけ……
私にはそれしか出来なかったんだ……
→３３日目
【元スレ】
【ダンガンロンパ】こまる「希望なんてあるのかな……」【安価】
――ルチアーノの部屋
ルチアーノ「……」
苗木の悲鳴が頭から離れない……ちっ、ここまで俺の内側に入り込んでいたのかあいつは。
ルチアーノ「……」
第４回の学級裁判の後苗木は倒れた。
今まで巻き込まれた一般人でありながらあいつはこの状況によく耐えていたとは思うが……このままでは神導寺のように壊れてしまうかもしれない。
ルチアーノ「……俺が動くべきだったのか」
俺は天ヶ瀬咲の危険性を理解していた。
そして高坂の危険性は今生きている全員が知っている事だ。
ならば俺が、既に手を血で濡らしてきたこの俺がもっと早くにあの２人を殺していれば……まだまともな方向に進んでいたのかもしれない。
ルチアーノ「俺は何をしているんだ……これでは昔と何も変わらないじゃないか……！」
マフィアとして育てられるため顔も見た事がない父の下に誘拐されたあの日、抵抗した母が殺されるのを何も出来ずに見ていただけのあの忌まわしい過去。
名前を捨てさせられても、復讐には力が必要だと受け入れ、父をこの手で抹殺した俺はあの日とはもう違うはずだった……
ルチアーノ「……」
だが俺は何も変わってない、無力な負け犬だ。
時雨はおそらく俺に助けを求め、部屋の前で力尽きた……そして今なお苦しんでいる苗木に俺は何もしてやれない。
ルチアーノ「結局、俺にはこれしかできないのか」
目の前に転がる化学室や物理室から回収した機械類を見る。
ふん、機械人形はこれを完成させる事すら想定済みだったのか？
ルチアーノ「……俺もしょせん天ヶ瀬や高坂と同類か」
機械類を組み上げて作った手に納まる程度の銃を見ながら俺は……
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
ルチアーノ「……誰だ？」
苗木の傍にいる鉢笛辺りか？
ルチアーノ「誰だ」
根駒「ルチアーノ、俺だ」
ルチアーノ「根駒か。いいだろう、入れ」
根駒「……」
ルチアーノ「何の用だ？」
根駒「ちょっと付き合ってほしいんだよ……もしかしたら黒幕のヒントが掴めるかもしれない」
ルチアーノ「……脱衣場で話を聞く」
黒幕……ちっ、そいつの正体も掴む前に行動は出来んか……
15 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/15(土) 00:20:57.09 ID:FVs0m2eAO
――調理場
本居「はぁ……」
半分も人がいなくなってしまうと気分が落ち込みますね。
本を読んでもなかなか落ち着けませんし……こんな事は初めてだ。
本居「今はとにかく苗木さんに元気になってもらわないと……」
今は鉢笛さんがついてますけど、また目覚めた時に落ち込むでしょうから……
少しでも美味しい物を食べていただかないと……
本居「しかし根駒さんはどこに行ったんですか」
出来れば彼にも手伝っていただきたいというのに……
ｶﾞﾀﾝｯ
本居「おや？」
誰か来たんでしょうか？
出来れば手伝っていただきたいんですが……
本居「すいません。誰かはわかりませんが……」
そうして調理場の入り口から食堂の方を見た僕は……急いで入り口の陰に隠れました。
本居「……」
あ、あれは誰ですか……
今まで会った人の中にあんな人はいなかったはず……
本居「……」
再び食堂を見るとその人物は消えていました。
しかしあの目はなんだったんですか……高坂さんより深い絶望に彩られたあの赤い目……
本居「……」
僕達は、もしかしたらとんでもない相手を敵に回してるんでしょうか……？
16 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/15(土) 00:58:42.44 ID:FVs0m2eAO
――体育館
揮央「……」
……私は決着をつけないといけない。
私はもうあの人にあれ以上罪を重ねてほしくない……
揮央「……」
あの人は昔はもっと優しかった……
私を助けて、自分の飢えを我慢して私に飴をくれて……私にとってあの人は全てだった。
揮央「……」
……なんで１人にしてしまったんだろう。
……なんであの人を止められなかったんだろう。
……だけどもうやらせない。
私が死んだとしても……私はあの人を止めるんだ。
揮央「……！」
高坂「呼び出しとは珍しいですね。そんなに兄が恋しかったのですか？」
揮央「……遥佑兄さん」
あの人……遥佑兄さんはこんな顔をする人じゃなかった。
全てはあの女、江ノ島盾子とかいうあの女にさえ出会わなければ兄さんは……！
高坂「くくっ、花火も諦めてこちらに来ればいいではないですか。絶望も染まれば心地いいものですよ」
揮央「……違うよ、兄さん」
高坂「んっ？」
揮央「私の名前は揮央紅緒……兄さんが並び替えたら希望の家、ボクにとっての帰る場所だなって笑ってくれたあの名前こそが私の名前……！」
高坂「くくっ……まだそんな過去にすがっているんですか。【超高校級の暗殺者】と呼ばれていながら絶望には堕ちない理由はやはりそこですか……」
揮央紅緒【超高校級の暗殺者】
揮央「……兄さん、超高校級の絶望なんて今すぐやめて」
お願い、止まって兄さん……そうしないと私は兄さんを……
高坂「止めたいならば殺せばいい。愛する妹に殺される絶望もまた格別でしょうからねぇ」
揮央「……」
ダメ、なの……？
遥佑兄さんはもう……だったら私は……！
揮央「遥佑兄さんを、殺す……！」
高坂「ああ、そうだ……私はもう１つ味わいたい絶望があってね」
揮央「！？」
高坂「愛する妹をこの手で殺す絶望、楽しませてくださいよ花火。揮央花火……私がつけた希望がないと意味を込めた名前を捨てられないあなたに……私は殺せないのだから」
揮央「っ！」
17 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/15(土) 00:59:36.45 ID:FVs0m2eAO
CHAPTER５【希望と絶望のショータイム】（非）日常編
75 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/17(月) 23:36:09.18 ID:SdcTf6AAO
……夢を見た。
そこはコロシアイなんて起きてない希望に満ち溢れた世界。
根駒君、揮央さん、ルチアーノさん、舞さん、本居さん、天ヶ瀬さん、高坂さん……
それに琉彌ちゃんも岩淵君も綾咲さんも矢頼さんもあやめさんも下村君も花巻さんもりんお姉ちゃんも……
みんなが笑っていて、疑いも怒りも悲しみも何一つない光景……
もうありえない、私にとって悲しいだけの夢……
それは私達が次の殺人事件に直面する少し前の話だったんだけど……
今の私は、まだそれを知らない。
――こまる（細河）の部屋
キーン、コーン… カーン、コーン
モノクマ「オマエラ、おはようございます！朝です、７時になりました！起床時間ですよ〜！」
モノクマ「さぁて、今日も張り切っていきましょう〜！」
こまる「……」
目が覚めた私を出迎えたのはもう何回も聞いてきたモノクマの朝のアナウンス。
ああ、そうだ……私はまた倒れたんだっけ……
こまる「……おはよう、琉彌ちゃん、りんお姉ちゃん」
下村君達の事件のあまりに悲しすぎる真相……りんお姉ちゃんも死んでしまったという事実……
それは間違いなく、私の心をズタズタにしていた。
こまる「……」
だけど、私は前を向かなきゃいけない……
だって私はまだ生きてるんだから……死んでしまった人達はもう心を痛める事すら出来ないんだから……
こまる「甘えちゃダメだ……私はみんなの死を背負って歩いていかないといけないんだ……」
お兄ちゃん、私間違ってないよね？
ねぇ、お兄ちゃん……
76 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/17(月) 23:50:55.38 ID:SdcTf6AAO
――食堂
ルチアーノ「また学級裁判が終わった。次の探索を始めるぞ」
本居「高坂さんはどうしますか？」
ルチアーノ「拘束が禁止された以上迂闊に手は出せない以上見張りを引き続き立てるしかあるまい……根駒」
根駒「んっ、わかってる。俺が奴を見張っとくからみんなは探索に行ってくれ」
揮央「……」
ルチアーノ「不服か揮央」
揮央「……ううん。何もされないだけ、感謝しなくちゃいけないくらい……」
ルチアーノ「ふん、立場はわきまえているようだな。忘れるなよ、お前は高坂を庇い俺達を死に追いやろうとしていた事を……近いうちにあいつがお前にとってどういう存在かしっかり吐いてもらう、いいな？」
揮央「……はい」
ルチアーノ「鉢笛」
鉢笛「えっ、な、なに？」
ルチアーノ「揮央の処遇はお前に一任する。好きなだけこき使ってやれ」
鉢笛「ボ、ボクでいいの？」
ルチアーノ「お前の俺や揮央、天ヶ瀬を引っ張り込んだ人心掌握の腕は評価に値するからな。俺よりは適任だろう」
鉢笛「よ、よくわからないけど頑張るよ！」
本居「ルチアーノさんって素直じゃありませんよね……鉢笛さんならキツい事が出来ないのを見越して処遇を任せたんでしょうに」
根駒「全くだな……」
77 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/18(火) 00:02:20.11 ID:rUBu93UAO
天ヶ瀬「……あら？」
本居「どうしました天ヶ瀬さん」
天ヶ瀬「苗木さん……」
鉢笛「えっ！？」
こまる「……おはよう、ございます」
根駒「お、おい、こまる！起きてきて大丈夫なのか？」
こまる「大丈夫だよ……いつまでも寝てなんていられない。みんなのためにも早く脱出しなきゃいけないから……」
鉢笛「こまっちゃん……」
ルチアーノ「……人手は多いに越した事はないから止めはしない。だが無理はするなよ」
こまる「はい、わかってます……」
揮央「……苗木」
こまる「なにかな？」
揮央「その髪に着けてる簪は……」
こまる「りんお姉ちゃんのだよ。枕元にあったから着けてみたんだ……」
根駒「……やっぱり、引きずってるな」
ルチアーノ「根駒、昨夜の件について苗木にはまだ話すな。今のあいつは、それどころではないだろうからな」
根駒「わかってる……それじゃあ俺は高坂見張ってくるわ」
本居「僕達も探索、行きましょうか……」
誰と探索する？
１…ルチアーノ、本居
２…揮央、鉢笛、天ヶ瀬
↓２
79 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/02/18(火) 00:05:39.96 ID:QDjZ2Cve0
1
80 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/18(火) 00:26:53.06 ID:rUBu93UAO
１選択
ルチアーノ「どうやら５階は今までより部屋の数が少ないようだな……そして階段は下りのみ」
本居「つまりこの５階が最上階という事ですか？」
ルチアーノ「だろうな。ふん、手がかりがあればいいが」
こまる「……」
５階、か……
ｻﾞｰ!!
？？？『な、なんだよ、この部屋…！？』
？？？『酷い匂いだな…』
？？？『こ、この匂いって…？』
？？？『薄々、感付いているはずだ。ここで何度も人の死に立ち会ってきたお前ならな…』
？？？『もしかして、これって…』
？？？『死の匂い…人間の血と脂の匂いだ…』
ｻﾞｰ!!
こまる「……！」
なに、今の……？
わからない、わからないけど……私は、ここを見た事がある……？
ルチアーノ「さて、まずは手近な教室を……んっ？」
本居「な、苗木さん！？」
気がついたら私は走り出していた……
５階にある２つ並んだ教室から離れている３つ目の教室に向かって。
こまる「！！」
勢いよく扉を開けたその先には……何もなかった。
あるのは今まで見た他の教室と変わらない机と椅子とモニターと監視カメラ……
こまる「はあ、はあ……」
違う。
私が見た事がある教室は血まみれで、人型の白線がひいてあって、それで……
ルチアーノ「おい苗木、急に走り出してどういうつもりだ」
こまる「あっ……すいません……」
本居「ぜぇ、ぜぇ……な、苗木さんもよくあんなに走って息が切れませんね……」
こまる「……」
そういえば、私……いつからこんなに体力ついたんだろう。
前は走って息がこんなに落ち着いてるなんて、なかったはずなのに……
ルチアーノ「ふん、あまり先走るなよ。お前を心配する奴もいるんだからな」
本居「ぜぇ、ぜぇ……」
こまる「……」
私、何か大切な事を忘れてる……？
81 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/18(火) 00:42:35.27 ID:rUBu93UAO
ルチアーノ「生物室は鍵がかかっているようだな……」
本居「しかし情報処理室や学園長室はわかりますけどどうして生物室に鍵が？」
ルチアーノ「ふん、機械人形に問いただせばわかる事だ」
モノクマ「呼びました？」
本居「で、出た！？」
モノクマ「何さ、人を呼び出しといてお化けみたいに……それで何かご用ですかな？」
ルチアーノ「なぜ生物室に鍵がかかっている？吐け」
モノクマ「うーん、それは何と言いますか……一種の再現と言いますか……」
こまる「再現？」
モノクマ「おっとこれ以上はまだ言えないんだった……うぷぷ、いずれわかるから安心しなよ！じゃあねー！」
ルチアーノ「ちっ、再現とは何かは気になるが、たいした情報は得られなかったか」
本居「そうですね……」
こまる「……」
なんだか頭が、痛い……
再現……再現……
私は……何の再現か……知ってる気がする……
コロシアイ学園生活……
こまる「……！？」
何、今の……コロシアイ学園生活って、今私達が巻き込まれてるこの状況の事だよね？
……本当にそう、なのかな？
82 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/18(火) 01:07:52.10 ID:rUBu93UAO
――食堂
ルチアーノ「……というわけでこちらは大した発見は出来なかった」
天ヶ瀬「５階までで行き止まりですか……いよいよ脱出の困難さが浮き彫りになってきましたわね」
鉢笛「……」
本居「あの、鉢笛さん？どうしたんですか、浮かない顔をして……」
揮央「武道場を見つけてからずっとこう……」
根駒「武道場って……」
鉢笛「あ、あはは……武道場にさ、弓道の的があったの見つけちゃって……矢頼君が見たら矢の練習するんだろうなあって思ったらつい……」
根駒「やっぱり、そうか……」
こまる「舞さん……」
鉢笛「あ、えっと！そんな気にしないで！ボクがただ引きずってるだけだからさ……うん、本当にそれだけだから……」
ルチアーノ「……引きずる事は悪い事ではないぞ鉢笛」
鉢笛「えっ……」
ルチアーノ「死というものは簡単に飲み込めるほど簡単なものではない、人はそこまで強くない。いずれ自分の中で折り合いをつけるにせよ……それを決めるまではひたすら引きずって悲しむ事も必要だ」
鉢笛「ルッちゃん……」
ルチアーノ「だから遠慮はする必要はない。お前以外も大なり小なりここに来て人の死を引きずっているんだからな」
鉢笛「うん、ありがとうルッちゃん……」
ルチアーノ「……ちっ、話がそれた。他に何かあるか？」
揮央「後は植物庭園があったくらい……何でも食べてしまうらしい巨大な花があった」
天ヶ瀬「あと鶏がいましたわね。１羽部屋に連れていきたかったのですがモノクマに止められてしまいました……」
鉢笛「そういえばえーちゃん、すごい粘ってたよね……」
天ヶ瀬「うふふ、動物は癒されますから」
鶏を部屋に連れてきたいって粘る天ヶ瀬さん……ちょっと想像がつかない。
83 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/02/18(火) 01:20:34.60 ID:rUBu93UAO
ルチアーノ「結局たいした発見はなしか……ふん」
本居「あ、あの」
鉢笛「あっくんどうしたの？」
本居「じ、実は昨日なんですが……僕達以外の人を見ました」
ルチアーノ「なに！？」
根駒「俺達以外の人？」
本居「は、はい。昨日調理場で料理をしていた時、食堂に誰か来たので見てみたら……」
天ヶ瀬「どんな人物だったのですか？」
本居「か、顔はチラッとなのでよくわからなかったんですが……ただ１つだけはっきり見えたものがあります」
揮央「それは……？」
本居「目です。血のように染まった真っ赤な目……あれのせいで他の特徴をほとんど覚えてないくらい強烈に印象に残りました……」
ルチアーノ「赤い目……高坂ではないのか」
本居「違います。それだけははっきり言えます……あれは間違いなく僕達の中の誰かの目じゃありません」
こまる「赤い目の、17人目……」
その人が黒幕だとしたら、いったい何者なの……？
96 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 20:25:14.65 ID:d2Lq9/rAO
ルチアーノ「……ふん、本居の見た奴が黒幕かどうかも重要だが、今は別の事をはっきりさせるのが先か」
鉢笛「別の事って？」
ルチアーノ「揮央、お前の才能と高坂との繋がりを話してもらおうか」
揮央「……」
ルチアーノ「先に聞いておくが本居の見た存在に心当たりは？」
揮央「……ない」
ルチアーノ「ふん、とりあえず信用しよう。それでは話してもらおうか……」
揮央「……」
98 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 20:59:56.22 ID:d2Lq9/rAO
揮央「私と……遥佑兄さんは１つ違いの兄妹……そして私の本名は揮央花火じゃなくて、揮央紅緒」
本居「兄妹！？こ、高坂さんと揮央さんが！？」
鉢笛「ぎ、偽名だったんだ……」
根駒「高坂にこだわるとは思ってたけど、そうか、兄妹だったのか……」
天ヶ瀬「うふふ、これで１つ納得がいきました」
鉢笛「えっ、何の話？」
天ヶ瀬「綾咲さんの裁判の時ですが……揮央さん、高坂君が偽装を施したとわかった後も彼を全く責めていなかったんです」
こまる「あ……」
言われてみれば……確かにみんなと違って揮央さんは高坂さんを責めるような事はしてなかった。
それも２人が兄妹だったから……
揮央「私と遥佑兄さんはマジシャンの父さん母さんの下で産まれ育った。各地を興行で転々としていたから友達は少なかったけど、家族仲は悪くなかったと思う」
揮央「兄さんは小さい頃からマジシャンとしての才能に優れていた。一方の私はまともに鳩を出す事すら出来なかった……あの頃の兄さんは気にしなくていいって、よく笑ってた」
ルチアーノ「あの高坂がか……それがどうしてああなった？」
揮央「……私達が小学生だった頃、興行中の家のテントが何者かに放火された」
99 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 21:27:05.60 ID:d2Lq9/rAO
揮央「地獄だった……私達を助けるために父さんも母さんも死んでしまって……私達は必死に逃げようとして……」
揮央「遥佑兄さんが庇ってくれたおかげで私はやけど１つしなかったけど……兄さんの背中には一生消えない痕が残ってしまった。だから私は……今でも火が怖い」
こまる「だけど揮央さん、トラッシュルームの火を見て……」
揮央「……あれは戒め。大切な人が私のせいで傷ついたのに、私が恐怖を感じる事なんて許されるはずがない……」
ルチアーノ「……続けろ」
揮央「……全てが燃え尽きて、その後私と遥佑兄さんは２人きりで生きてきた。まともな食事も取れなかったから兄さんはよく子供である事を利用しては飴を手に入れて、それを分け与えてくれた」
根駒「高坂と揮央が飴を好むのはそのせいか……」
100 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 21:39:32.97 ID:d2Lq9/rAO
揮央「ある日から遥佑兄さんがマジシャンとしての才能を発揮して私達兄妹は生活出来るようになって……兄さんは私だけでもまともに教育が受けられるようにとお金を貯めて私を全寮制の進学校に送り出した」
揮央「しばらくは問題なく時間が過ぎて……数年前のあの日、全てを狂わせる手紙が届いた。兄さんが希望ヶ峰学園に超高校級の奇術師として入学するようになったという手紙が」
ルチアーノ「……待て、揮央。高坂は超高校級の奇術師として数年前希望ヶ峰学園に入学したのか？」
揮央「そう……兄さんは希望ヶ峰学園第７７期生として学園に入学した」
本居「７７期生ですか……僕達が７９期候補生ですから２年前入学したわけですね」
根駒「つまり例の隔離計画とやらに入ってない１人はやっぱり高坂だったんだな……」
101 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 21:53:12.05 ID:d2Lq9/rAO
揮央「遥佑兄さんが希望ヶ峰学園に入学して……２年前、私はある噂を聞いた」
鉢笛「噂？」
揮央「希望ヶ峰学園で何かが起きている……それは生徒の生死に関わる重大な事だって」
こまる「お兄ちゃんは、そんな事言ってなかったけど……口止めされてたのかな」
揮央「私は兄さんが心配になって希望ヶ峰学園へと向かった。だけどそんな理由では兄さんに会うどころか希望ヶ峰学園へ入れてもらう事も出来なくて……」
天ヶ瀬「当然ですわね。後ろめたい何かをしている人は嗅ぎ回られるのを極端に嫌いますから」
揮央「私は頼んだ。何でもする、だから私をこの学園に置いてほしいと……しばらくして超高校級の才能があるか適性を見るから学園に来るように言われた」
こまる「……」
揮央「学園に行った私は様々な検査を受けた。だけど結果はどれも芳しくなくて……見に来ていたらしい４人の老人の目が失望に染まるのがはっきりわかって……だけど最後の最後……私は、才能がある事を証明した」
鉢笛「それは……？」
揮央「……人殺しの、才能」
102 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 22:19:19.22 ID:d2Lq9/rAO
こまる「えっ……？」
揮央「より正確に言えば暗殺の才能……私がターゲットを殺害した手段、かかった時間、その他すべての項目で、私は超高校級と言われるに相応しい結果を示したらしい」
根駒「つまり揮央、お前の才能は……」
揮央「……【超高校級の暗殺者】。希望ヶ峰学園にとって都合の悪い人間を殺し、闇に葬り去るのが私の仕事だった」
本居「そんな……」
揮央「しかも散々と暗殺の依頼を請け負った後言われたのは、第７８期生は十分にいるから私には第７９期候補生として過ごしてもらう、たったそれだけ……」
こまる「揮央さん……」
揮央「どれだけ人を殺しても兄さんには会えなかった。だけど私は希望ヶ峰学園評議委員会からの依頼を実行しながらひたすら兄さんが無事なのか調べ続けた」
ルチアーノ「何か掴んだのか？」
揮央「１つだけ……兄さんがある２人の女と何回も接触していたという事実は掴めた」
本居「２人の女？」
揮央「希望ヶ峰学園第７８期生の超高校級のギャル江ノ島盾子、超高校級の軍人戦刃むくろ……兄さんはこの２人、特に江ノ島盾子とは入学する前からよく会っていたらしい」
江ノ島さんと戦刃さん……？
104 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 22:51:33.57 ID:d2Lq9/rAO
ルチアーノ「第７８期生の江ノ島盾子と戦刃むくろか……苗木、お前の兄は確か第７８期生だったな？何か聞いていないのか」
江ノ島盾子、戦刃むくろ……
根駒「こまる？」
こまる「えっ、あっ、お兄ちゃんから特には……でも戦刃さんと江ノ島さんが姉妹なんじゃないかってクラスメートの人が言ってたって話は聞きました」
ｻﾞｻﾞｯ!!
『ボクは、ただ純粋に××を求めているだけなんだ。そこには、一切の理由がないんだよ。理由がないから対策も出来ない……理由がないから理解も出来ない……対策も理解も出来ない理不尽さ！それが超高校級の××なんだよ！』
『わたし、××クンってきらーい！だって、さっきから反抗的なんだもーん！』
『みなさんに与えられた選択肢は２つ……誰か１人でも、××の【おしおき】を望む人がいれば……××クンだけが過酷な【おしおき】を受け、他のみんなは、この××で仲良く暮らせる」
『つまり、××を犠牲にすりゃ、オメェらは生き残れんだよっ！！』
『つまんないの……最後まで強情なんだからさ……まぁ、いいや。じゃあ、さっさと終わらせよっか……最後の投票……そこですべて終わりだよ。オマエの臭い××も……オマエ自身もなっ！！』
ｻﾞｻﾞｰｯ!!
こまる「……！？」
ま、た……見た事ない、はずの、何かが……
105 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 22:58:35.62 ID:d2Lq9/rAO
根駒「姉妹か。でもないと正直ギャルと軍人なんてかけ離れ過ぎだもんな」
天ヶ瀬「つまり揮央さんは江ノ島盾子、戦刃むくろの両名が兄である高坂君に対して何かしたんじゃないか……そう考えているわけですか」
揮央「……そう。そうでもないと兄さんの豹変に説明がつかない」
鉢笛「でも会えなかったんでしょ？だったらいつからそうなったとか……」
揮央「……いや、ここに閉じこめられる少し前私は遥佑兄さんに一度だけ会った」
本居「その時から既に高坂さんは？」
揮央「今の状態だった……そしてその時私に花火という名前を名乗るように頼んできた」
ルチアーノ「なんでそんな偽名を名乗らせたかわかるか？」
揮央「……兄さんは昔、私の名前をアナグラムすると希望の家という言葉になると言っていた事がある。私がどこにいようと、そこが自分の帰る家だって……」
根駒「アナグラムねぇ……」
揮央「揮央花火はアナグラムすると希望はないという言葉になるから……兄さんが超高校級の絶望ならそういう意味を込めたんだと思う」
ルチアーノ「ふん、悪趣味な話だ……」
106 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 23:12:19.27 ID:d2Lq9/rAO
揮央「話せるのはこれくらい……ある日依頼を終わらせた私は急に眠くなって、気付いたらここにいた」
天ヶ瀬「それで？あなたはこれからどちらにつくつもりで？」
揮央「私は、兄さんを止めないといけない。だから……」
ルチアーノ「ならば証明してもらおうか」
本居「あ、あのルチアーノさん？なぜナイフを……？」
ルチアーノ「揮央、信頼を得たいのならここで暗殺者として重要なパーツ……自分の腕を使い物にならないようにしろ」
鉢笛「ル、ルッちゃん！？」
根駒「ルチアーノ！お前正気か！？」
ルチアーノ「お前達は黙っていろ……俺は揮央と話をしている」
揮央「……」
ルチアーノ「ふん、どうした？まさか出来ないのか？まあ、それならそれでかまわないがな……」
揮央「……わかった」
こまる「揮央さん！？」
揮央「どのみち、兄さんがいる限り私にここで人は殺せない……それにこれで、私は……解放、される」
そう言って揮央さんは笑った。
きっと私達には理解出来ない揮央さんの苦しみ……それをやっと下ろせる事に心の底からホッとしたような、そんな笑みだった……
揮央「……」
ルチアーノ「……」
揮央「……！」
根駒「揮央！」
本居「揮央さ……」
鉢笛「っ……！」
天ヶ瀬「……」
こまる「揮央さん！」
ｼｬｷﾝ……
107 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 23:21:00.21 ID:d2Lq9/rAO
揮央「……えっ？」
ｼｬｷﾝ､ｼｬｷﾝ……
ルチアーノ「ふん、覚悟は本物か。いいだろう、当座はお前を信用してやる」
本居「こ、これマジックナイフじゃないですか！？」
マジックナイフって確かドラマとかで使う刃が引っ込むナイフ……あっ、もしかして！
天ヶ瀬「うふふ、私がお貸ししたんです。次に主演するドラマが推理物なので」
鉢笛「だ、騙したの！？」
ルチアーノ「あくまで揮央の覚悟を確かめただけだ。だが腕を使い物にならなくする必要はない、それだけの話だ」
根駒「ヒヤヒヤさせんなよ……っておい揮央、震えてるけど大丈夫か？」
揮央「……ぁ」
こまる「怖かった、の？」
揮央「……そう、なのかもしれない」
ルチアーノ「……ふん。揮央、二度と前回の裁判みたいな真似はするなよ」
揮央「……う、ん」
108 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 23:37:41.48 ID:d2Lq9/rAO
根駒「……揮央だけに言わせっぱなしも悪いよな」
こまる「根駒君……」
根駒「次は俺だ……みんな、聞いてくれるか？」
――
根駒「……これが俺の才能だ」
揮央「超高校級の不運……」
根駒「怖くてもう俺と関わってくれなくなってもかまわない。覚悟は、出来てる」
鉢笛「もう！何を言ってるのさがっくん！ここまで来てがっくんを見放したりなんかしないよ！」
本居「こんな場所ではある意味今さらな話ですしね……」
天ヶ瀬「あらあら、本当に怖い物知らずな方々ですわね……まあ、そこが魅力なんでしょうけれど」
こまる「よかったね、根駒君」
根駒「あ、ああ……いまいち実感わかないけどな」
ルチアーノ「……」
こまる「ルチアーノさん？」
ルチアーノ「根駒、お前はカムクラプロジェクトとやらを受けているんだな？」
根駒「あ、ああ」
ルチアーノ「……苗木」
こまる「は、はい」
ルチアーノ「３つの開かずの扉がある。１つは長の部屋、１つは情報の要、１つは最上階の部屋」
それって……
ルチアーノ「苗木、１つだけ扉を開ける場合お前ならどこを開く？」
こまる「私は……」
【重要な選択肢です】
ルチアーノの問いにどの扉を選ぶ？
１…長の部屋
２…情報の要
３…最上階の部屋
↓５まで多数決
109 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/02(日) 23:40:16.24 ID:yPnP6pzko
1
110 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/02(日) 23:40:56.64 ID:Vr3HWQkG0
2
111 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/02(日) 23:42:01.78 ID:b5TSFbaIo
1
112 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/02(日) 23:46:56.24 ID:5dbGk1hv0
本居に親近感わいてきた。
2
113 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/02(日) 23:47:43.44 ID:xhLpQFREo
1
115 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/02(日) 23:57:56.38 ID:d2Lq9/rAO
１選択
こまる「じゃあ、長の部屋で……」
ルチアーノ「わかった。根駒と……本居、揮央、来い。お前達にも手伝ってもらう」
本居「えっ、あっ、は、はい！わかりました！」
揮央「了解した」
鉢笛「何しに行くんだろ？」
天ヶ瀬「さあ？」
こまる「みんな……」
【ルチアーノ、根駒、本居、揮央が何かを行うようです】
【翌日まで自由行動で４……】
高坂「……ほぉ、動くつもりですか」
高坂「くくっ、なら私も楽しませていただきますか……」
【翌日まで自由行動で５人を選ぶ事は出来ません】
117 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 00:06:12.91 ID:KpPbVi9AO
――こまる（細河）の部屋
こまる「みんな何をする気なんだろう……」
私達には内緒みたいだけど……
こまる「無茶だけは、しないでほしい……」
私はもう、誰もいなくなってほしくないよ……
こまる「ちょっと、外歩いてこよう……」
【自由行動を開始します】
１…誰かと話す 【選べるのは鉢笛か天ヶ瀬のみです】
（>>2-3からお選び下さい ）
２…モノクマメダルを探しに行く
（人物も書いた場合コンマ50以上で現れます）
↓２
119 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 00:07:44.66 ID:m2UxHXzf0
2天ヶ瀬
121 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 00:15:01.62 ID:KpPbVi9AO
２選択【コンマ50以上のため天ヶ瀬さんが現れます】
――植物庭園
こまる「大きな花だなあ……」
あれに食べられたら痛いのかな……
こまる「……痛いに決まってるか」
直後判定
01〜32…一枚ゲット
34〜65…二枚ゲット
67〜98…三枚ゲット
ぞろ目…五枚ゲット
122 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 00:17:20.86 ID:m2UxHXzf0
てい
123 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 00:28:17.79 ID:KpPbVi9AO
【コンマ86のため３枚ゲットしました！】
【CHAPTER４の学級裁判分のモノクマメダルも入ります！】
【現在のモノクマメダルは39枚です】
こまる「ふぅ……あれ？」
天ヶ瀬「うふふ、かわいいですね……ほら餌ですよ」
天ヶ瀬さん……？
天ヶ瀬「あら、苗木さん。苗木さんもこの子達に癒されに？」
こまる「この子達って……その鶏ですか？」
天ヶ瀬「えぇ、かわいいでしょう？」
こまる「……はあ」
天ヶ瀬さんってやっぱりよくわからない……
１…そんなに鶏好きなんですか？
２…そういえば、部屋にもペットがいませんでした？
３…自由安価。そぐわないものは下にズレます。
↓２
125 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 00:36:36.37 ID:QB85ih6A0
1
126 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 00:49:18.27 ID:KpPbVi9AO
１選択
こまる「そんなに鶏好きなんですか？」
天ヶ瀬「鶏というより……動物全般が嫌いじゃありませんわ」
こまる「アニマルセラピーってやつですか？」
天ヶ瀬「いえいえ、ただ……」
天ヶ瀬「動物は人間ほど裏切りませんもの」
こまる「……」
天ヶ瀬「せいぜいひっかかれ、噛みつかれ……その程度なら可愛らしいものです」
こまる「天ヶ瀬さん……」
天ヶ瀬「うふふ……」
【モノクマメダルを一枚消費する事でもう１人乱入してきます】
【誰かを乱入させたい場合は人物を>>2-3からお選びください】
【現在のモノクマメダルは39枚です】
↓２
128 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 00:52:41.37 ID:m2UxHXzf0
無し
129 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 00:58:52.38 ID:KpPbVi9AO
【乱入はありませんでした】
天ヶ瀬「さて、そろそろ戻りましょうか……」
こまる「……天ヶ瀬さん」
天ヶ瀬「はい？」
こまる「私達は仲間、ですよね？」
天ヶ瀬「……」
こまる「……」
天ヶ瀬「さあ、どうでしょう？」
こまる「……！」
天ヶ瀬「うふふ、それでは……」
こまる「天ヶ瀬さん……」
理由はわからないけど、天ヶ瀬さんはここに来てから、ううん、もしかしたらその前からずっと……
人を信用なんかしてないのかもしれない……
【天ヶ瀬咲の好感度は変動しませんでした】
139 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 20:44:30.62 ID:KpPbVi9AO
――こまる（細河）の部屋
こまる「……」
なんだか頭痛い……
最近変な映像が頭によぎるし、私どうかしちゃったのかな……
【自由行動を開始します】
１…誰かと話す 【選べるのは鉢笛か天ヶ瀬のみです】
（>>2-3からお選び下さい ）
２…モノクマメダルを探しに行く
（人物も書いた場合コンマ50以上で現れます）
↓２
141 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 20:49:20.78 ID:EXiXJu090
１ 鉢笛
142 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 21:05:31.21 ID:KpPbVi9AO
鉢笛選択
――武道場
鉢笛「……」
あっ、舞さんだ。
持ってるのは弓かな……？
鉢笛「……」
弓を構えて……あっ、外しちゃった。
鉢笛「はあ……」
こまる「舞さん？」
鉢笛「うえっ！？な、なんだこまっちゃんかあ……驚かせないでよー」
こまる「ご、ごめんなさい。舞さん弓道も出来たんですか？」
鉢笛「まあやるのは初めてだけどね。応援する時はだいたいボクも同じ事をやるようにしてるから……矢頼君とは弓道を応援する約束してたし」
こまる「矢頼さんから……」
鉢笛「ボクはダメだね。もうこんな事しても矢頼君は帰ってこないのに……」
舞さん……
１…矢頼さんはきっと喜んでくれてると思いますよ
２…舞さんはダメなんかじゃありませんよ！
３…自由安価。そぐわないものは下にズレます。
↓２
144 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 21:07:39.54 ID:m2UxHXzf0
1
145 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 21:25:50.39 ID:KpPbVi9AO
１選択
こまる「矢頼さんはきっと喜んでくれてると思いますよ」
鉢笛「そうかな……」
こまる「もしかしたら弓の構えがなってないって言うかもしれませんけど」
鉢笛「ああ、確かに矢頼君なら言いそうだね……それで実際に的の中心に矢を当てたりしてさ」
こまる「矢頼さんなら綺麗に真ん中に当てそうですね」
鉢笛「うん、それでそれで……」
こまる「あっ……」
鉢笛「……」
こまる「ごめんなさい……私調子に乗っちゃって」
鉢笛「ううん、気にしないで……ぐすっ、辛いのはボクだけじゃないもん……」
【モノクマメダルを一枚消費する事でもう１人乱入してきます】
【誰かを乱入させたい場合は人物を>>2-3からお選びください】
【現在のモノクマメダルは39枚です】
【選べるのは天ヶ瀬のみです】
↓２
146 以下、２０１３年にかわりまして２０１４年がお送りします[saga] 2014/03/03(月) 21:43:52.52 ID:EXiXJu090
やめとく
148 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 22:16:59.87 ID:KpPbVi9AO
【乱入はありませんでした】
鉢笛「こまっちゃん、ごめんね。こまっちゃんは特に仲がいい子達が色々あったのに……」
こまる「それこそ私だけじゃありませんから……根駒君だって揮央さんだってルチアーノさんだって本居さんだって天ヶ瀬さんだって……もちろん舞さんだって」
鉢笛「そう、だね」
こまる「このまま何事もなく出られたら……いいんですけどね」
鉢笛「きっと出来るよ……信じよう？」
こまる「はい……」
【鉢笛舞の好感度が上がりました】
【プレゼントは発生しませんでした】
149 ◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/03(月) 22:21:32.08 ID:KpPbVi9AO
――こまる（細河）の部屋
キーン、コーン… カーン、コーン
モノクマ「えー、校内放送でーす。午後10時になりました。ただいまより夜時間になります」
モノクマ「間もなく食堂はドアをロックされますので、立ち入り禁止となりま〜す」
モノクマ「ではでは、いい夢を。おやすみなさい…」
こまる「……ルチアーノさん達大丈夫かな」
何をするのか最後まで教えてはもらえなかったけど……
こまる「明日まで待つしかないよね……」
どうか、何も起こりませんように……
その夜、私は一睡も出来なかった。
ただベッドの上で膝を抱えて震えるだけ……
私にはそれしか出来なかったんだ……
→３３日目
【元スレ】
【ダンガンロンパ】こまる「希望なんてあるのかな……」【安価】
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