883
◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 21:14:43.55 ID:jSZpPmnAO
モノクマ「はい、大正解!」
モノクマ「今回天ヶ瀬咲さんを殺害したクロは……」
モノクマ「高坂遥佑クンでしたー!」
高坂「やれやれ……まさか天ヶ瀬咲が毒薬を飲んで私に対峙したとは思いませんでした」
こまる「高坂さん……」
高坂「くくっ、しかし……とても楽しい日々でした。最後まで見る事が叶わないのは残念ですが、最後にとびきりの絶望を味わえるのならよしとしておきましょう」
根駒「とびきりの絶望……」
高坂「もちろんこれから始まる処刑……くくくっ、私自身の死の絶望ですよ」
揮央「……!」
本居「こ、高坂さんもおしおきされるんですか!?あなたは黒幕の仲間なんじゃ……」
高坂「くくっ、クロとなり、それが暴かれた以上おしおきされるのは当たり前のルール」
モノクマ「うぷぷ、それは高坂クンでも例外じゃないよ!」
揮央「……っ、うっ」
高坂「ああ、もう1つ残念な事がありました……花火、愛する兄を失ったあなたの絶望する顔が見られないという事だ」
揮央「兄、さん……」
高坂「馬鹿な妹ですよ。こんな私のために暗殺者になってあのような老人達に利用されて……くくっ、まあその絶望すら喜びになるという点では絶望というのも悪くない」
885
◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 21:29:52.74 ID:jSZpPmnAO
鉢笛「ようちゃん、紅ちゃんがこんなに泣きそうなのに何も思わないの……?」
高坂「辛いですよ?私が全てを掛けてでも守りたかった可愛い妹だ……辛くないわけがないでしょう」
根駒「高坂……」
高坂「しかしその辛さが同時に喜びになってしまうのが超高校級の絶望である私という人間でね」
こまる「……」
高坂「……さあ、お喋りはこれまでです。そろそろ死の絶望を味わうとしましょうか?」
モノクマ「うぷぷ、はいはーい!それではそろそろお待ちかねのおしおきタイムといきましょうか!」
高坂「くくっ……」
高坂さんは笑いながら裁判場の扉の1つ……今までクロになった人達が消えていった扉の前に立つ。
揮央「兄、さん……兄さん!!」
高坂さんに向かって紅緒ちゃんが駆け寄る。
多分それはお兄ちゃんを失いたくない妹としてのとっさの行動で……
ドォン!!
揮央「あぐっ……!」
根駒「揮央!」
だけど紅緒ちゃんの伸ばした手は、高坂さんに届く前に爆風で遮られた。
慌てて根駒君が抱き起こす紅緒ちゃんの目からは、流れるように涙が溢れていて……
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◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 21:46:23.98 ID:jSZpPmnAO
高坂「無駄ですよ花火。もうあなたの手は私には届かない」
爆発で私達と高坂さんを分けた炎……その向こうで高坂さんは笑う。
高坂「……お前はこっちに来るべきではないんだ。だからせいぜいそのお友達と仲良くしていればいい」
揮央「兄さん……兄さん……!」
高坂「お前の兄はとっくに死んでいたんだ花火。ここにいるのは……くくっ、妹が悲しんでいるのにその涙すら拭えない壊れた人形……」
こまる「高坂さん……!」
高坂「苗木さん、あなたはまだ本当に絶望する真実を知らない。くくっ、それに耐えられるかどうか……地獄で見物していますよ」
ルチアーノ「……」
高坂「ああ、それとあなた方にご褒美です。黒幕の正体についてですが」
鉢笛「く、黒幕!?」
モノクマ「ちょっと高坂クン、何言い出してるの!?」
高坂「くくっ、その人物は……希望ヶ峰学園の生徒であり希望ヶ峰学園の生徒ではありません」
本居「謎かけ、ですか……?」
希望ヶ峰学園の生徒だけど希望ヶ峰学園の生徒じゃない……?
どういう意味……?
高坂「ヒントはここまでにしておきましょう。せいぜい足掻いてください……絶望の真実へ向けてね」
モノクマ「もうヒヤヒヤさせないでよ高坂クン!それじゃあそろそろ始めるよ!」
高坂「さあ、皆さんご覧ください!」
モノクマ「今回は超高校級の奇術師である高坂遥佑クンの為に、スペシャルなおしおきを用意しました!」
高坂「絶望のショータイム……この超高校級の奇術師高坂遥佑の最後の奇術を!」
モノクマ「それでは張り切っていきましょう!」
高坂「あーはっはっはっはっは!!」
モノクマ「おしおきターイム!!」
揮央「兄さぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」
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◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 21:47:43.68 ID:jSZpPmnAO
高坂「紅緒……せめてお前は絶望に負けずに生き……」
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◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 21:53:00.20 ID:jSZpPmnAO
STAGE CLEAR!!
コウサカクンがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。
894
◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 22:11:51.83 ID:jSZpPmnAO
【迫り来る6つの死!奇跡の大脱出ショー!】
【超高校級の奇術師高坂遥佑処刑執行】
ステージの中央に高坂さんが立って挨拶をしている。
笑いながら高坂さんが腕を出すと、アシスタントの格好をしたモノクマが鎖でぐるぐると腕を巻いていく。
その後脚や身体を鎖で縛られて、さらに目隠しまでされた高坂さんの身体を黒い箱が包んでいった。
その箱も鎖でぐるぐる巻きにした後……モノクマは剣を取り出して箱を突き刺し始めた。
色んな角度から突き刺さる剣、そして隙間がないんじゃないかと思うくらいに剣が刺さった箱を……モノクマはハンマーで何度も叩きながらガソリンと札が貼ってある水槽の中に落とした。
ガソリンで満たされた水槽の中に沈んでいく箱……そこにモノクマは今度は何か変な色をした水を流し込んでいく。
多分……あれは毒、なんだと思う。
数分経って引き上げられた箱にモノクマは今度は火を放った。
燃えていく箱……そして箱が燃え尽きた時高坂さんの姿はどこにもなかった。
モノクマが数字の書かれた札を上げる。
3、2、1……
そしてパッと別の場所についた明かりの下で……
身体中を穴だらけにして、身体の半分以上が焼けただれた、口から血を吐いている高坂さんが首を吊られてブラブラと揺れていた……
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◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 22:28:13.41 ID:jSZpPmnAO
モノクマ「エェェクセレント!」
モノクマ「前に出来なかったおしおきの分も張り切ったかいがあったってもんだよ!」
揮央「兄さん……」
根駒「揮央……」
今回処刑された高坂さんは、超高校級の絶望で……黒幕の仲間だった。
だけど、そうだったとしても……私達は誰1人明るい顔なんて出来ずにうなだれていた。
高坂さんの死を喜ぶ事なんて……私達には出来なかった。
モノクマ「あれれ?なんでみんなそんなに暗いの?天ヶ瀬さんも高坂クンも死んじゃったからこれで危険は相当減ったんだよ?」
ルチアーノ「……貴様には一生理解出来ん」
鉢笛「えーちゃん、ようちゃん……」
本居「……」
揮央「うぁぁ……うっ、あああ……!」
根駒「……泣いておけよ揮央、お前にとっては兄貴だったんだ。誰も泣くのを邪魔なんか出来ないからさ……」
揮央「兄さん、兄さん……!」
こまる「……紅緒ちゃん」
モノクマ「湿っぽい雰囲気だなあ……ボクも困ってはいるんだけどね、色々動いてくれた高坂クンがいなくなっちゃったんだもん」
揮央「……お前は」
モノクマ「んっ?」
揮央「……江ノ島盾子、なの?」
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◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 22:32:56.78 ID:jSZpPmnAO
モノクマ「江ノ島盾子……」
江ノ島盾子……高坂さんと接触していた、お兄ちゃんのクラスメート。
紅緒ちゃんが高坂さんをおかしくした原因だと思っている人……
モノクマ「うぷぷ……ぶひゃひゃひゃひゃ!!」
根駒「何がおかしいんだ!」
モノクマ「いやはや……まさかボクがもう死んだ人だと思われてるなんてね!」
こまる「えっ……」
モノクマ「うぷぷ、もう1回言って上げるよ。江ノ島盾子はもう死んでるの!そしてその犯人は……」
899
◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 22:33:29.05 ID:jSZpPmnAO
モノクマ「苗木誠クンでーす!」
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◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 22:43:49.63 ID:jSZpPmnAO
こまる「……えっ?」
モノクマ「まあ色々あって直接ってわけじゃないんだけどさ……結果的には君のお兄さんが江ノ島盾子を死に追いやったって言えるんじゃないかな?」
こまる「……」
お兄ちゃんが、江ノ島さんを死に追いやった?
あのお兄ちゃんが……?
こまる「そんなの、そんなの嘘だよ……私は絶対に信じない!」
モノクマ「うぷぷ……真相を知った時もそう言えるか楽しみだよ……じゃあまったねー!」
ルチアーノ「……最後にまた戯れ言を」
こまる「……」
根駒「こまる、その……」
揮央「あんなの嘘」
こまる「……」
揮央「……あなたを見ればわかる。あなたのお兄さんはきっととても優しくて強い人……だから人を殺すような人じゃない」
こまる「紅緒ちゃん……」
鉢笛「そうだよ!こまっちゃんのお兄ちゃんなら会った事はないけど信じられるよ!」
本居「名簿の写真を見ても人を殺せそうなタイプには見えませんでしたしね……」
こまる「みんな……」
根駒「……まっ、そういう事だからあんな言葉気にするなよこまる!」
こまる「……うん!」
そうだよ、お兄ちゃんが人を殺すわけがない……妹の私がそれは誰よりもわかってる!
ルチアーノ「……とりあえず戻るぞ」
905
◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 23:02:00.11 ID:jSZpPmnAO
こまる「……とりあえず戻ってきたけど」
揮央「……」
紅緒ちゃんも私も色々頭がごちゃごちゃしてるしどうしよう……
鉢笛「うーん……よし!2人共お風呂に行こう!」
こまる「えっ?」
揮央「……お風呂?」
鉢笛「一緒に背中でも流して……その後美味しいご飯を食べよう!というわけでそっちはあっくんよろしく!」
本居「僕ですか!?」
根駒「……しゃあない、それなら俺も手伝うか」
鉢笛「そうだね!ご飯については2人に任せれば大丈夫だね!」
ルチアーノ「……」
鉢笛「あっ……ル、ルッちゃんが別に料理下手だって言ってるわけじゃないよ!?」
ルチアーノ「構わん。元々やらなければならない事があるからな……後で食堂には行く」
本居「あっ、ルチアーノさん!」
揮央「……」
鉢笛「うーん、ルッちゃんどこに行くんだろう……」
根駒「まあ今のルチアーノなら変な事はしないだろ」
鉢笛「それもそうだね!じゃあとりあえずお風呂行くよ2人共!」
揮央「……あっ」
こまる「ま、舞さん、引っ張らないで……」
907
◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 23:17:05.76 ID:jSZpPmnAO
――こまるの部屋
ルチアーノ「……あった」
ルチアーノ「……こまる、借りるぞ」
――視聴覚室
ルチアーノ「……」
ナエギクンがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。
ルチアーノ「……」
ナエギクンがクロにきまりました。
おしおきをかいしします。
ルチアーノ「……」
ナエギクンがクロに……
ルチアーノ「……ふん」
ルチアーノ「やはり苗木誠は……生きている可能性が高い、か」
DVDを止めた俺はさっきこまるのポケットからかすめ取った天ヶ瀬のメモを取り出す。
視聴覚室の暗闇の中……そのメモはあるメッセージを残していた。
『【ご】覧になっていますよね、この【メ】モ。そして苗木さ【ん】、一緒に薬も見つけたの【な】ら、【さ】といあなたはきっと真実にたどり着【い】たでしょう』
ルチアーノ「……ごめんなさい、か」
ルチアーノ「ちっ、時雨を殺した贖罪のつもりだったか天ヶ瀬?」
ルチアーノ「……こまるには全てが終わった時に伝えてやる」
ルチアーノ「だから今は後悔していろ。死という手段で高坂と自分を排除した事をな……」
908
◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 23:18:40.72 ID:jSZpPmnAO
CHAPTER5【希望と絶望のショータイム】END
生き残りメンバー7→6人
To Be Continued...
910
◆yuOvnLrWvA[saga] 2014/03/23(日) 23:26:53.38 ID:jSZpPmnAO
プレゼント【使われてない首輪】を手に入れました!
プレゼント【絶望マント】を手に入れました!
【モノクマメダルを20枚手に入れました!】
【現在のモノクマメダルは61枚です】
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チャプター6 【元スレ】
【ダンガンロンパ】こまる「希望なんてあるのかな……」【安価】