オリロンパwiki - 音楽家ロンパ エピローグ
238 : ◆HACMvD2zUw  2017/02/05(日) 01:15:20.73 ID:vRA1L5430
【エピローグ】

○月△日
絶望と戦うことを決めた私達79期希望ヶ峰学園生は……
可憐ちゃんの指導の元、絶望の残党達を追い続けた。
私も警察として、当然協力する。
九神君は直前で自主退学していたから、大丈夫だったけど……
予備学科の人たちを巻き込んでのテロ……許せない。

しかし、その過程の中で、可憐ちゃんは
『一般人ごと絶望を殲滅させる』事を提案した。

そんな非人道的なことできるわけない。
だけど、不思議と私達は……
それを正しいと思ってしまっていた。

△月×日
……正直言って、『超高校級のカリスマ』を舐めていた。
まさか、絶望で人間を染めるように、希望で……
……人を洗脳できるほどの力を持っていたなんて。

……私は、運が良かった。
警察の資料から、以前絶望の持っていた『人間を洗脳するDVD』を持ち出しており……
捜査のためにそれを携帯していたから。

私が、希望の操り人形にならないためにはどうすればいいか。
……単純明快だけど、絶望で中和できないか。
一か八かの賭けなのはわかっている。でも、やらなければいつかは……
私は、最愛の予備学科を殺してしまうだろう。

×月■日
……あたまがいたい、あたまががんがんする……

ぜつぼう、きぼう、ぜつぼう、きぼう
絶望希望絶望希望

……脳の中を2つの言葉が駆け巡っている。
気分は最悪だ。けど、意識は正常。

……だけど、これも緊急対策にすぎない。
根本的になんとかしないと……
せめて自分がもう一人入れば……

……そうだ、あれを使えば……

239 : ◆HACMvD2zUw  2017/02/05(日) 01:15:48.43 ID:vRA1L5430
■月◆日
……私の意識を移したアルターエゴを作成した。
今の時点でも、私の精神は不安定だけど……
データ上に特殊な処理を行って、絶望が一定を超えれば希望を……
希望が一定を超えれば絶望の感情を強くすることで、均衡を保つ。
そんな仕掛けを残して。

……これを残しておけばきっと、私が私でなくなった時……
助けに来てくれた人をサポートしてあげられる。


◎月♧日
……最近夢を見る。
私が九神君を殺す夢、そして私が喜んでいる夢。

……きっとそれは現実になるのだろう。
……最近響音ちゃんが『機関』に連絡を隠れて取っているのは知っている。
そして、そこは偶然にも九神君が偶然にも在籍している支部らしい。

九神君は、私を助けに来ると言った。
今は違うものの、同じ学び舎に通っていた仲間だからと言ってくれた。
私が盗聴している通信機越しに……
でも、きっと……私はそれを壊す。
既に私の心は強すぎる希望と絶望で壊れている。
抑えるために見続けたDVDの影響で私は……

せめて、さいごに私は……

九神君の隣で……


〜以下、正気を失ったような文章が綴られている。〜



240 : ◆HACMvD2zUw  2017/02/05(日) 01:16:16.62 ID:vRA1L5430
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

響音「……………」

ピッ

響音「…………」

海東「響音、また見てたのかよ」

海東「……俺達が外に出てすぐ、冬崎のパソコンに届いたメールをよ」

響音「……多分、送ったのは冬崎さんだろうけどね」

響音「これはきっと、冬崎さんが絶望に染まる前に書いた文章なんだ」

響音「……冬崎さんは、希望の洗脳に抗うために……」

響音「……見た人間は絶望的思考に陥るDVDを見続けたらしいの」

海東「……その結果、精神がドンドン摩耗していって……」

海東「最終的には、『絶望堕ち』って言う状態になっちまったんだろ?」

海東「……皮肉なことに、そのタイミングで九神が助けに現れちまった」

海東「……そして」

……九神君は、私達と同じくコロシアイに参加してしまった。

可憐さんが抜けた『超高校級のカリスマ』という席に座って。

241 : ◆HACMvD2zUw  2017/02/05(日) 01:16:45.03 ID:vRA1L5430

響音「でも、このメールがある意味証拠になってよかったよ」

響音「……『未来評議会』の人間が洗脳されてたっていう」

響音「だから、未来機関の人たちも、執行猶予をつけるって言ってくれたしさ」

海東「監視つき、だけどな」

響音「……まあ、でも怖い人が監視じゃなくてよかったよ」

響音「苗木先輩だっけ?『前にも似たような人を保護したことがある』って言ってたし!」

海東「……お前と同じで人の良さそうな人だったな」

海東「お前に通信機を持たせてくれたのもあの先輩なんだってな。お前は覚えてねえけど」

響音「うん……あの人には頭が上がらないよ……最後の裁判のときも、あの言葉のお陰で……」

響音「……未来評議会の皆を保護しよう、って言ってくれたのもあの人なんだって」

海東「らしいな。そのせいで色々問題があったらしいけど」

……あの後、学園を出た私達は……

驚くべきほどにあっさりと、未来機関に捕縛された。

……もっとも、第14支部という、未来機関の中でもトップクラスに甘いところで……

そこの先輩が、驚くべきほどにポジティブで、前向きだったのが幸運だった。


242 : ◆HACMvD2zUw  2017/02/05(日) 01:17:14.24 ID:vRA1L5430

……結果、私達は簡単な処分のみで済んだ。

未来機関へと協力し、一日でも早く世界の復興を目指すこと。

……火ノ宮くんと朝永さんは未来機関の食堂で……

難民たちに食事を振る舞っているらしい。

朝永さんがつまみ食いをして怒られているのを、火ノ宮君が庇っているのを見た。

色鯨君は……様々な支部に出向して、雑用を行っているらしい。

結構色々こき使われていると愚痴っていた。

澄々さんは……行方不明になっているお姉さんを探すらしい。

冬崎さんは最後に、澄々可憐さんは、どこかに追放したと言っていた。

しかし、現在遺体も見つかっておらず、重要参考人として手配中なのだとか。

……澄々さんも捜索のため、メガホンみたいな武器を片手に、廃都市を冒険しているらしい。

そして、私は……

海東くんと一緒に、苗木先輩の仕事を手伝っている。


243 : ◆HACMvD2zUw  2017/02/05(日) 01:17:49.08 ID:vRA1L5430

響音「……世界には、自分の意志と関係なく絶望を選ばされた人がまだ多くいる。か……」

響音「……他人事には感じないんだよね」

海東「ま、希望と絶望の違いがあるとは言え、自分の意志がなくなっているわけだからな……」

海東「……そいつらを全員助けるんだろ?響音?」

響音「……うん。それが私にできる償い……だと思うの」

響音「……冬崎さんみたいに、自分の意志を奪われて……」

響音「……取り返しの付かないことをしてしまう人が出る前に……」

海東「お前も本当に甘いよな……過程がどうであれ、冬崎は……」

響音「……うん、冬崎さんがコロシアイを強要したのは本当。でも……」

響音「……冬崎さんが、九神君と一緒に私達を助けようとしたのも本当だよ?」

海東「……………」

響音「だから私は、信じることにしたの」

響音「……冬崎さんの本当の心は……」

響音「あの学園生活で、私達といた時が本物って」

響音「……『絶望に負けないで』って言ってくれた、冬崎さんが……」

海東「……そうか、お前がそう信じたいなら何も言わねえよ」


244 : ◆HACMvD2zUw  2017/02/05(日) 01:18:16.84 ID:vRA1L5430

響音「……って、そろそろついたのかな?ヘリが飛んでから時間がだいぶ立ったけど……」

海東「……そろそろ降りる時間かもな……」

響音「……えっと……今回の任務は確か……」

海東「……この島に立てこもってる『元絶望』の説得と保護だっけか?」

響音「そう、それ!」

響音「……それじゃあ、行きますか!」

海東「……ああ」

……自分の信じた希望を選ぶ……言うことは簡単だけど……

やってみるのは意外と勇気がいる。

けど……それでも……

流されるままに選んだ希望よりはずっといい。

選ぶことのできなかった仲間の分まで、私は……

………選んだ道を進んでいく。

……きっとそれが……

……………

………

……

245 : ◆HACMvD2zUw  2017/02/05(日) 01:18:44.41 ID:vRA1L5430
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安価で作成したキャラでコロシアイ学園生活

                        THE END



【元スレ】
【ダンガンロンパ】安価で作成したキャラでコロシアイ学園生活〜完結編【音楽家】