オリロンパwiki - 夏目ロンパ 11・12日目
706 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 19:38:17.25 ID:4D2FuXAC0
【11日目】


キーン、コーン……カーン、コーン……。


モノクマ『えーと、希望ヶ峰学園修学旅行実行委員会がお知らせします……』

モノクマ『オマエラ、グッモーニンッ! 本日も絶好の南国日和ですよーっ!』

モノクマ『さぁて、今日も全開気分で張り切っていきましょう!』


□■□■□


【AM8時頃、足立のコテージにて】

夏目「おーい、飯持ってきたぞー」

筆原「簡単なお粥ですけど、よかったらどうぞ」

足立「ああ……ありがとう夏目君に筆原さん」

朝、自分の分の飯を食べてから俺と筆原は足立のコテージを訪れていた。

夏目「俺は食器持ってきただけだからな。主な礼は筆原に言ってくれ」

足立「はは……そうなのか」

足立「ありがとう筆原さん」

筆原「い、いえっ! これくらいお安いご用です!」

そうして足立は横にしていた体を起こし、お粥を食べようと手を伸ばす。

707 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 19:39:05.01 ID:4D2FuXAC0
筆原「あっ! ダメですよ! 病人はおとなしくしてください!」

足立「ええ? でも、それじゃあお粥食べれないじゃないか」

筆原「ですから、私が食べさせてあげますっ! だから無理せず横になっててくださいっ!」

足立「さ、さすがにそこまでしてもらわなくても……」

筆原「……ふー、ふー……」

筆原「ほら、あーんしてくださいっ」

足立「あー、えーっと……」

ちらり、と足立が俺に視線を送る。

夏目「じゃ、ごゆっくり」バタン

足立『あれっ!? お、おい! ここで見捨てるの--ごほっ! ごほっ!』

筆原『ほ、ほら! 病人なんですから無理に声を出そうとしないでください!』

……どこ行こうかな。

708 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 19:56:50.04 ID:4D2FuXAC0


【PM20時頃、レストランにて】


最咲「あ、夏目さん!」

ジョー「おー、なんだ夏目。お前も今から飯か?」

夏目「最咲にジョーに……砂射と五十隅か。なんか珍しい組み合わせだな」

砂射「…………」

五十隅「みんなで仲良くご飯だよぉ」

砂射の隣に座る俺を見て五十隅はにこにこと笑った。

砂射「ところで、1つ聞きたいんだが……」

最咲「なんですか?」

砂射「……お前たちはあのゲームに手を出したか?」

その言葉にしん……と場が静まる。

ジョー「お前なぁ……せっかくの楽しい飯時にそんな話するなっての」

砂射「む……すまん」

夏目「でも気になるのは仕方ないだろ……なにせ、モノクマが言うにはあれが殺しの動機になり得るんだからな」

五十隅「…………」

最咲「で、でもあんな露骨な罠に自分から行きはしませんよ」

最咲「みなさんだってそうですよね?」

709 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 19:57:33.68 ID:4D2FuXAC0
ジョー「当然だぜ!」

夏目「俺も、手出ししてない」

砂射「俺もだ」

五十隅「わ、わたしもだよぉ」

ジョー「つーわけでこんな暗い話は無し! もっと明るい話しようぜ!」

最咲「明るい話ですか?」

ジョー「成り行きはどうであれ、せっかくこうして南の島に来てんだしさ! なんつーの? 気晴らしも必要だと思うわけよ!」

それはまぁ、そうかもしれない。
いつまでも後ろ向きなままじゃ、いずれ壊れてしまうだろう。

砂射「そうは言うが、ジョー。結局のところ何をするつもりなんだ?」

ジョー「へへ……よく考えてみろよ。モノクマだのモノミだのモノケモノだの、よくわからんのもいるけどここは南の島なんだぜ?」

ジョー「それなら! 泳がなきゃ損じゃねぇか!」ドーン

710 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 19:58:23.48 ID:4D2FuXAC0
砂射「お前……こんなときに海水浴なんて寝惚けたこと言ってるんじゃ……」

ジョー「なんでだよ! それにほら、結局のところ俺らってまだあんまり仲良くないだろ?」

ジョー「だからこその海水浴だ! いい加減そういうのを通して仲良くならねぇとダメだと思うぞ!」

夏目「……まぁ、確かに仲良くなるに越したことはないな」

今はまだ知り合って間もないから相手を殺すのに踏み切れるかもしれないけど、そうして仲良くなれば殺しにくくもなるだろうし……。

……なんか言ってて胸くそ悪くなってきたな。

ジョー「そうだろそうだろ!? だから他の奴等も誘って海水浴するっきゃねぇ!」

最咲「あー……でも、足立さんと筆原さんはダメだと思いますよ」

ジョー「あれ? そうなのか?」

夏目「そういやそうだな。確か風邪の足立を筆原が看病してるんじゃなかったっけか?」

ジョー「…………」

ジョー「リア充は爆発しろ!」

五十隅「ふえぇっ!? 足立さん爆発しちゃうのぉ!?」

んなわけあるか……。

711 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 19:59:09.71 ID:4D2FuXAC0
最咲「あはは……と、とにかくそういうことなら私も賛成です。そういうのを通して交流を深めるのも悪くありませんしね」

そうして最咲はちらりと俺に視線を送る。
……? なんだ?

ジョー「よっし! なら決まりだな!」

砂射「……なら、他の奴等は誰が誘う?」

夏目「ここにいるのは俺を含めて5人。足立と筆原と……あと、影山は無理だとして残りが6人か?」

最咲「それなら各一人ずつを誘いましょう!」

五十隅「でもそれだと一人余っちゃうよぉ?」

ジョー「なら、夏目だけ二人誘っておけよ」

俺が!?

最咲「そうですね。夏目さんならなんとかなりそうです」

砂射「……人当たりは悪くないからな」

誉められてるのかよそれは……?

まあいいか。それなら俺は……


↓2
誰と誰を誘いますか?
ここにいるメンバーと足立、筆原、影山以外で二人どうぞ

712 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]  2014/01/29(水) 20:01:25.23 ID:Bwc+Labf0
兎呑、正道

727 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 21:03:27.02 ID:4D2FuXAC0


夏目「……なら、俺は兎呑と正道を誘うよ」

ジョー「じゃあ明日の昼にダイナーにでも集まって、そこからチャンドラービーチにゴーだ!」

最咲「わかりました!」

砂射「……わかった」

五十隅「わかったよぉ」


□■□■□


とまぁ、そんな感じで明日海水浴と相成った俺たちはそれぞれ残りのメンバーに声をかけた。
俺の担当である兎呑と正道だが……二人とも、二つ返事でオーケーしてくれた。

正道『泳ぎも鍛練になる……断る理由はないな』

とは正道の弁。
いや、なんでもかんでも鍛練に置き換えるのやめろよ……。

そう言ったら『だが俺の友人は泳ぎどころか普段の生活すべてを鍛練に置き換えるぞ?』と返された。
そう言われたら何も言えない。

728 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 21:12:13.42 ID:4D2FuXAC0
ちなみに兎呑は兎呑で俺が昨日プレゼントをしたときからやけに様子がおかしく、俺が声をかけたら

兎呑『む……み、水着か……わ、わかった。明日の昼にダイナーだな?』

と視線を泳がせつつそんなことを言った。

……こう考えると二つ返事でオーケーしてくれた、とは言えそうにないのか?


□■□■□


【12日目】


キーン、コーン……カーン、コーン……。


モノクマ『えーと、希望ヶ峰学園修学旅行実行委員会がお知らせします……』

モノクマ『オマエラ、グッモーニンッ! 本日も絶好の南国日和ですよーっ!』

モノクマ『さぁて、今日も全開気分で張り切っていきましょう!』


そうして朝。俺はいつも通りそのアナウンスで目を覚ました。

夏目「ダイナーには昼頃に集まる約束だし……とりあえず飯かな……」

そうしてコテージを出てレストランに向かおうとする。

729 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 21:20:27.14 ID:4D2FuXAC0


雪咲「…………」

するとどこかに行っていたのか、雪咲が自分のコテージに戻るのを見つけた。

夏目「…………?」

こんな朝から何をしてたんだろうか。また、図書館で読書でもしてたのか?

夏目「……腹へった」

まあいいか。とりあえず飯だ飯……。


□■□■□


【AM11時30分頃、ダイナーにて】

ジョー「おいこらっ! 遅いぞ夏目!」

夏目「いやいや……お前、今まだ11時30分だぞ?」

むしろお前が早すぎる……。

ジョー「かーっ! ダメだなぁ夏目! お前は事の重大さを何もわかってない!」

夏目「事の重大さ?」

ただの交流を深めるための海水浴にそんな重大な目的が他にあるのか……?

730 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 21:28:40.59 ID:4D2FuXAC0
ジョー「いいか夏目。この海水浴を提案したのは俺だが、その目的がお前にわかるか?」

ジョーの目的? そんなの……。


↓2
1 みんなの交流を深めるため
2 女子たちの水着を(強制シャットダウン


ジョー「そうだ! ぶっちゃけ女子たちの水着を見るのが大半の理由だ!」

夏目「まだ何も言ってないぞ!?」

よほど興奮してるなこいつ……。

ジョー「いや、だって誰が来るかはまだわからないけど兎呑に湯川に最咲に姶良あたりはポイント大きいぞ?」

夏目「見事に胸しか見てないやつの発言だな……」

最初に兎呑の名前を出して言乃木と五十隅を除外するあたり、悪意を感じる。

ジョー「つってもお前だって内心では少年のように心踊らせてたんだろ? だからこんな時間に来たんだよな?」

夏目「…………」

否定できない。

ジョー「つーわけで夏目! お前は誰の水着が気になる!?」

夏目「……何言ってるんだお前は……」

とはいえ、確かに気にはなるけど……。


↓2
誰の水着が気になる? 影山と筆原以外の女子の名前を一人どうぞ

732 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]  2014/01/29(水) 21:29:33.81 ID:sK3gDgpeo
最咲

734 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 21:36:31.74 ID:4D2FuXAC0


夏目「…………」

夏目「……最咲、かな?」

ジョー「おっ! 鉄板のところ行ったな!」

ジョー「いやー、確かに最咲はアイドルだし水着になってナンボ……ではないにしても、そういうのに強そうな感じするしな」

どういうことなんだよ……。
なんて話をしていたらカランカラン、とダイナーの扉が開き一人の人間が姿を現した。


最咲「あっ! お二人とも早いですね!」


↓3までで自由安価。最咲の水着を具体的にどうぞ
採用はコンマ一番高いレスなんですが、内容次第では別になるかも

736 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]  2014/01/29(水) 21:38:02.67 ID:n0buwgm00
黒のマイクロビキニ

741 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 21:47:46.01 ID:4D2FuXAC0
ジョー「おー、最咲か--ぶはっ!?」

夏目「うわっ!? お前いきなり飲み物噴射するな!」

対面に座るジョーが唐突に口に含んだ飲み物を噴射する。
何があったんだ……と思って後ろを振り返る。

最咲「ふふ……おかしなジョーさんですね」

夏目「うわっ!? おま、なんでいきなり水着なんだ!?」

そこには黒のマイクロビキニ(ってやつなのか?)の最咲がいた。

最咲「なにって……知らないんですか? チャンドラービーチにあるビーチハウスって、着替えるのダメなんですよ?」

ジョー「そうなのか?」

最咲「はい。モノミ曰く『ハレンチなことはしちゃダメでちゅ!』とのことです」

水着でここまで来るのもなかなかのハレンチだと思うがな……。
なんて話をしていると、続いて湯川が姿を現した。


湯川「あれ……みんな早いね、もう来てたんだぁ」


↓3までで自由安価。湯川の水着を具体的にどうぞ

742 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]  2014/01/29(水) 21:49:40.59 ID:5CbFCOAR0
ピンクのスカート付きワンピ

746 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 22:03:23.88 ID:4D2FuXAC0
最咲「あら、湯川さん。ピンクのスカート付きのワンピースとはなかなかお似合いですね」

湯川「そう、かな? 水着なんてよくわかんないから……」

湯川「……どうかな? 夏目さん、似合います?」

夏目「…………」

夏目「……あ、ああ。似合うぞ」

ぶっちゃけ言うとこういう王道というか、清楚系というか、こういう感じの水着の方が安心して好きだ。
声に出したら変態扱いされそうだから言わないがな!

湯川「……そっか。よかったぁ」

そうして安心したようにほにゃっと頬を綻ばせ笑う湯川に俺は不覚にもドキリとした。

夏目「っ……」

ジョー「ま、まさかこれが恋……?」

夏目「うるさい」ゲシッ

ジョー「いってぇ!? 机の下で暴力事件が起きてる!?」

最咲「むむむ……」

なんてことをしているとさらに一人、兎呑が姿を現した。


兎呑「あれ……もうこんなにも来てたのか……」

↓3までで自由安価。兎呑の水着を具体的にどうぞ

749 : 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]  2014/01/29(水) 22:04:38.71 ID:WFjbVTqQ0
白スク

752 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 22:16:55.34 ID:4D2FuXAC0
ジョー「ぎゃあっ! ウエットスーツだ!?」
なんてなかったんや……。


最咲「と、兎呑さん!? それ、なんですか!?」

兎呑「む……何と言われてもな。スクール水着というやつだが」

ジョー「」

夏目「」

湯川「改めて見ると……その、大きいですね……」

最咲「くっ……ま、まさか兎呑さんがそっち路線で攻めてくるなんて……!」

兎呑「ん? どうしたんだ?」


□■□■□


【PM12時10分頃】

とまぁ、そうして水着女子三人(最咲と兎呑は上着着用)と残りのメンバーを待つこと数分。

最咲「遅いですね……」

ここにいるヤツの話を合わせると、来ないのは雪咲、足立、筆原、影山、言乃木のはずなんだが……そこにさらに五十隅と姶良と砂射が来ていない。
そして俺が誘った正道も、まだ姿を現さない。

ジョー「他のやつらならともかく五十隅は早く来てもおかしくなさそうだけどなぁ……」

兎呑「寝坊か、はたまた菓子の誘惑に負けたのか……」

湯川「ありえますねぇ」

確かに、あれだけほわわんとしてたらそれくらいはありえそうだから困る。

756 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 22:26:33.30 ID:4D2FuXAC0
ジョー「よーし、なら俺がいっちょ先に準備してくるか!」

最咲「準備、ですか?」

ジョー「ほら、ドリンクとかシートとかパラソルとかあるだろ?」

兎呑「そうだな……なら、頼むよ」

ジョー「任せとけ! 行くぜぇ!」マジックゼンカーイ!

と、よくわからない掛け声をあげて立ち去るジョー。おそらく行き先はチャンドラービーチのビーチハウスだろう。

……さて、そうなると俺の周りに水着女子三人が並ぶわけで……。

兎呑「…………」

最咲「…………」

湯川「…………」

夏目「……俺もジョーの手伝いしてくるかな」

……さすがに気まずさを感じた俺はそう言い残してジョーの後を追うのだった。


□■□■□


【チャンドラービーチ】

ジョー「ひぎゃあああああっっっ!!?」

夏目「っ……ジョー……!?」

今の……ジョーの悲鳴だよな……?

758 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 22:32:48.30 ID:4D2FuXAC0
まさか、何かあったのか……!?
とにかく今の悲鳴はビーチハウスの方から聞こえた……なら、行くしかない!
そうして俺は道路側の入り口からビーチハウスに入ろうとし……。


ガチャガチャ!


夏目「ん……?」

鍵がかかってるわけではなさそうだが、何か重いものが突っ掛かってるのか、上手く扉が開かない。

夏目「くそっ!」

仕方なく俺は回り道をし、砂浜側に向かう。

夏目「…………」

ここからなら中に入れるはず。
なのに、俺の足はここから動かなかった。

夏目「動け! 動けよ!」

あるわけない。あるわけがないんだ。
この扉の先に誰かの死体なんて……あるわけがないんだ!

夏目「くそっ!」

バンッ! と恐れを振り切るように扉を開ける。
すると、そこには……。

そこ、には……!!

761 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 22:41:09.86 ID:4D2FuXAC0


ぐったりとベンチに倒れ、
あの元気な顔がすっかり青白くなっていて、
頭から血を流して倒れてる、

超高校級のデザイナー、姶良雪華の姿だった……。


ぴんぽんぱんぽーん!


モノクマ「死体が発見されました! 一定の捜査時間のあと、学級裁判を開きまーす!」


それは確か、死体発見アナウンスだったか。
それが意味することは、つまり……!

ジョー「ふざけんなよぉ……またなのかよぉ……!」

後ろで頭を抱えるジョー。
すると外からドタドタと足音がいくつか聞こえてきた。

湯川「みんな! いったい何が……」

最咲「あ、姶良さん!?」

兎呑「また起きたのか……!?」

それは湯川たち三人だった。

767 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 22:47:47.51 ID:4D2FuXAC0
当然、その三人も姶良の死体を見て驚く。

兎呑「くっ……!!」

最咲「また、起きたんですか……!?」

ジョー「なんなんだよぉぉぉっ!!」

湯川「…………」

すると湯川だけが目もくれず、足を進める。
その行き先は……クローゼット?

夏目「おい……湯川?」

湯川「ねぇ、みんな。このクローゼット……誰か開けた?」

ジョー「知らねぇよそんなの……!」

見ると確かにクローゼットは少し開いていた。
でも、それがなんだと言うのだ。
だって……もう被害者は姶良で確定してるんだ。それならそんなのを気にする必要は……。


『同一犯が殺せるのは二人まで』


不意にモノクマが取り決めたそんなルールが頭によぎる。


773 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 22:53:04.64 ID:4D2FuXAC0
夏目「はは……何言ってるんだよ」

そんなわけあるか。
まさか、二人も殺されてるなんて、そんなわけ……。

湯川「確認、だよ」

湯川「私だって信じたくはないけど……でも、確認はしておかないと」

ジョー「おい……何話してるんだよ?」

不意にジョーがゆらりと立ち上がる。

ジョー「もう一人殺されてるだって? そんなわけあるかよ!」

夏目「お、おい!?」

ジョー「気になるなら見ればいいだろ! それでわかるはずだ!」

半ば自棄になってるジョーが勢いよくクローゼットの扉を開ける。
そこには--










ジョー「ほ、ほら見ろ! 死体なんてあるわけねぇだろ!!」

--何もなかった。
物が散乱してて汚れてはいるものの、死体なんてどこにもなかった。

778 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 23:01:28.32 ID:4D2FuXAC0
夏目「や、やっぱりそうか……」

当たり前だ。二人も誰かを殺すなんて、そんなヤツがこの中にいるわけが……。

湯川「……いや、あのサーフボートのケース見てください」

それは右の棚に入ってるサーフボートのケース。

ジョー「あ、あれがどうしたんだよ?」

湯川「…………」

ジョー「おい!?」

ジョーの言葉を受けてもなお言葉を発しない湯川。
すると湯川はこんなことを言った。


湯川「……人の手が、出てます」

……はっ? 人の、手?

夏目「何を言って……」

言いながらそのサーフボートのケースに近づく。

夏目「っ……!?」


あった。
サーフボートのケースのその隙間から。
だらりと手を外に出してる。
華奢で、見覚えのある手が。


夏目「嘘だろ……?」

嘘だ。そんなはずがない……!

夏目「嘘だぁぁぁっ!!」

そのままサーフボートのケースのチャックを開け、中を露にする。
そこには……!!

781 : ◆3RS0Ar30bE[saga]  2014/01/29(水) 23:10:40.30 ID:4D2FuXAC0


あの独特の空気は今では見る影もなく、
先ほどの姶良同様に青白い顔をこっちに向け、
その瞳をこちらに向けているのは、


超高校級の童話作家、五十隅陽毬の姿だった……。

夏目「な……なんだよ、これ……!?」

へなへなと俺は後ろに下がり、棚にぶつかる。

ジョー「お、おい! 何が……!」

ジョー「ってうわあああああっ!?」

湯川「っ……!!」

ジョーの叫びも、湯川の声にならない悲鳴も。
俺の耳には届かない。

夏目「…………」

ただ、五十隅の瞳が真っ直ぐこっちを見ていて……単純に怖かった。

その自分の生が幕を下ろしたことに対する、怒りや憎しみ。
そんなものがまるまる込められていたであろう生気のない瞳がただじっと……


俺を、見つめていた。


ぴんぽんぱんぽーん!

モノクマ『死体が発見されました! 一定の捜査時間のあと、学級裁判を開きまーす!』


chapter2 罪と罰。海とココナッツ(非)日常編 完

生き残りメンバー
14人→12人

To Be continued



捜査編


【元スレ】
【スーパーダンガンロンパ】安価でキャラ作る2【安価進行】