777 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:06:29.33 ID:EQNGCwjCO
福島「…………ウソだ!ウソに決まってるよ!」
坂東「は………ハァ!?こいつは………どういう事だよ!オイ!」
守矢「しょ、小生にも解りませぬが……何故!?何故ここに、射和殿の死体があるのですか!?」
藤山「二人も…死んだのかよ…………?」
黒崎さんの死体と…射和さんの死体
目の前から、二人も、人がいなくなってしまうなんて
信じたくありません。信じたくありませんけど…………
ピーンポーンパーンポーン!
『死体が発見されました!生徒の皆さんは、至急死体発見現場のフルーツパーラーにて集合してくださーい!』
このアナウンスがあるということは…そういう事なんですよね……
モノクマ「うぷぷ!ボクッてモノで釣るのは簡単にコロシアイが起こるから好きなんだよね!」
モノクマ「いやーそれにしてもさ、上限いっぱいの二人も殺すとは…今回のクロは見所があるよね!」
坂東「見所だと…!テメェ!ぶちのめしてやろうか!?あ!?」
藤山「止めろ!こんな事しても…!」
坂東「…………っ!」
坂東くん…………悔しい、でしょうね
仲のよかった黒崎さん。頼れる人だった射和さんの、二人と仲がよかったから…
778 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:07:21.58 ID:EQNGCwjCO
菊名「ね…ねえ…?死体、って……!?」
夜桜「……黒崎と、射和…………!?」
黒城「……ハァ!?ナニよこれ!どういう事なのよ!?」
死体発見アナウンスを聞いたのか、今までこの場にいなかった人達もぞくぞくと来ています
皆は一同に驚き、悲しみ、怒り等の感情を見せて…一斉に肩を落としました
モノクマ「うぷぷぷ…さーて、今回の事件は、二人も犠牲者が出てるので……」
モノクマ「オマエラも普段以上のスリル溢れる学級裁判を乗り越える為に!皆で張り切って行きましょーう!」
藤山「……チクショウ」
菊名「もう、やりたくないよぉ…!」
坂東「でも……やんねーと、殺されんのは俺達だぜ……」
福島「……覚悟しときなよ?いざって時の為に、ね」
……そうです。この後にあるのは、全員参加の学級裁判
本当は私だってやりたくありません。皆を疑い生きるより、信じて死んだ方が、何倍もマシですからね……
でも、それは私の自分勝手な考えで、他の皆は生きたいと足掻いていますから
だから私も足掻きます。足掻いて、もがいて、苦しんで…………
真実を、皆の未来を明かしてみせます!
779 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:07:51.35 ID:EQNGCwjCO
【捜査 開始!】
モノクマ「はい!あると嬉しいモノクマファイルだよ!」
モノクマ「今回は、な、なんと!いつもの二倍あるのでーす!」
藤山「んじゃ、確認すっかな…」
坂東「おう………………」
守矢「そうでありますな…」
モノクマ「あれ?反応うっすい…ま、いいや!さーて、忙しくなるぞう!」
神名「……………」
モノクマファイルの確認から始めようとして、ふと二人の顔がよぎります
黒崎さんに射和さん。昨日まで、あんなに元気に動いていたのに……
いや、後悔するのは後回しです。まずは二人の死亡状況を見てみないと……
INFO:コトダマを入手しました
【モノクマファイル3】
被害者は超高校級のチェスプレイヤー黒崎月子
死体発見現場は三階のフルーツパーラー内。死体を移動させた痕跡は無い
死因は首を切られた事による失血死
【モノクマファイル4】
被害者は超高校級のガンマン射和義守
死体発見現場は三階のフルーツパーラー内。死体には引きずった痕跡がある
780 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:08:22.69 ID:EQNGCwjCO
夜桜「二人の死体は移動されたワケじゃ無いのね?それなら死んだ場所も同じって事だから、まだやりやすいわ」
坂東「まあ詳しい事は慣れてるクロエにでも聞いて……って、そのクロエはどこにいんだよ?」
守矢「……?そういえば、何処にも見当たりませんな……」
黒城「フン!どうせアイツが犯人よ!こそこそ隠れてやり過ごそうって魂胆が見え見えだわ!」
神名「そんな言い方……!」
黒城「なによ!アンタはあの根暗の方の肩を持つっていうの!?」
モノクマ「あのー…お取り込み中申し訳ないんだけどさ……」
黒城「本っ当にジャマね!今のアタシは真剣モードなのがわからないの!?」
モノクマ「しょぼーん…」
神名「……あの、何かあったんですか?」
モノクマ「そうなんだよ……今オマエラの間で話題のクロエさんなんだけどさ……」
モノクマ「実は今、クロエさんは自分の個室にいるんだけどさ……」
モノクマ「部屋の鍵が無くてさ、閉じ込められてるんだよねー……」
黒城「そんなの合鍵やマスターキーでも使えばいいじゃない!」
モノクマ「そんなもの……ここにはないよ……」
モノクマ「後で藤山クンにお願いして扉を壊して貰うからさ、それまでクロエさんとのお話はおあずけだね」
神名「閉じ込められた……?」
クロエさんは、鍵を無くして部屋に閉じ込められている?でも、そんな事があり得るのでしょうか?
だって、鍵を無くしただけで部屋から出られないなんて、部屋としての構造に問題があると思うのです
……もしかして、なにか理由があるから、だからごまかしているのでしょうか?
INFO:コトダマを入手しました
【各個室の扉の鍵】
個室の鍵は、無くすと外と内からの出入りが不可能になる
モノクマ曰く、開けられるのは超高校級の解体屋である藤山戒のみ
なお、スペアキー、マスターキー等は存在しない
781 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:09:05.29 ID:EQNGCwjCO
守矢「……ああ、モノクマ殿。ついでに確認しておきたいのですが」
モノクマ「ん?なに?」
守矢「あのアナウンスは、いったい全体どの様にして鳴らしたのですかな?」
守矢「今回は前例の無い出来事故に、小生らでは訳も解らぬのであります」
モノクマ「あー、まあ流石に説明しといた方がいいよね!」
モノクマ「と、言っても…ただ単にいちいち鳴らすの面倒だから、纏めて鳴らしただけなんだけどね!」
坂東「要はテメーの横着かよ!」
菊名「ねえ…アナウンスって、誰が見たら鳴ったの?」
菊名「僕はアナウンスが鳴ってからここに来たから……わからないんだ」
藤山「あーっと……確か、先に守矢と坂東が見て、その後に俺が見たんだよな」
坂東「おう。黒崎はそうだな」
鈴木「そして、射和くんは扉を開けた藤山くんとその後に続いた神名くん。最後に福島くんだな!」
鈴木「……だが、今回はかなり特殊な事例だからな。アナウンスに意味はほとんど無いと言っていいだろう」
……本当にそうなんでしょうか?
一応、記憶に留めておきましょう。何が決め手になるかわかりませんからね
INFO:コトダマを入手しました
【特殊アナウンス】
今回の事件は特殊な為、アナウンスも普段とは違う条件で鳴らされた
条件は全ての死体が発見された時。それ以外は変更されていない
【死体を発見したメンバー】
死体を発見した人。順番は以下の通り
黒崎:守矢、坂東、藤山
射和:藤山、神名、福島
782 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:10:19.84 ID:EQNGCwjCO
神名「……そういえば、どうして坂東くんと守矢くんは朝早くに二人で行動していたんですか?」
夜桜「怪しいわねー。もしかして、二人で何がやるつもりだったり?」
守矢「ううむ、やはり怪しまれてしまいますな……坂東殿。小生が答えても宜しいでしょうか?」
坂東「ああ、構わねーよ。特にやましい事はねーしな」
守矢「忝ない……では話しましょうか」
守矢「小生らは……今朝からパトロールを始めていたのです」
坂東「俺が出来んのは体を使う事だからよ、朝からこうして見回ってたんだ」
坂東「そうしたら……」
夜桜「黒崎の死体が、って事ね……」
守矢「小生らが集合時間に向かわなかったのはこれが理由であります。説明が遅れたのは申し訳がない……」
INFO:コトダマを入手しました
【朝のパトロール】
守矢と坂東は、早朝からパトロールを行っていた
そのパトロールの最中に、黒崎の死体を発見していた
783 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:10:50.03 ID:EQNGCwjCO
……そういえば、モノクマファイルには死亡時刻が書かれていませんでしたね
神名「そうだ。皆さんの中で、黒崎さんか射和さんと会った人はいますか?」
もし、誰かが生前のお二人と会っていたならその時はまだ生きていたという事…
そこから逆算していけば、お二人の死亡時刻が絞れるはずです
鈴木「うーむ…僕は見ていないな……」
福島「かなたもー……」
藤山「射和はわからねーが黒崎なら……坂東が見てんじゃねーか?」
坂東「おう、黒崎とは夜の11時に、食堂で会ってるぜ!」
神名「食堂、ですか……?」
坂東「夜になんか暇になってよー、藤山と暇潰しで何かしようぜって話になったんだよ」
坂東「そんで、そういや黒崎ってゲーム結構持ってたよなーって思ったからさ、借りにいったんだよ」
神名「そのゲームは、今ありますか?」
坂東「あるぜ?ほらよ」
そういって差し出されたのは何の変哲もない普通のトランプ……
マジシャンではないので詳しくはわかりませんが、おそらくはなんの仕掛けもしていなさそうです
坂東「本当は、今日返すつもりだったんだけどな……」
坂東「もう、二度と黒崎にコイツを返せなくなっちまったよ……」
INFO:コトダマを入手しました
【黒崎の目撃情報】
黒崎は夜の11時に、坂東と会っている
その時は、トランプを渡すだけだったという
784 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:12:29.81 ID:EQNGCwjCO
――『トレーニングルーム』――
事件現場とほど近いここにも、何かしら手がかりがあると思って足を運んでみたのですが…
運動嫌いで滅多に来なかった事がここで祟って、トレーニングルームの勝手が全くわかりません……
藤山「おっ?どうした?もしかしてわかんねーのか?」
神名「…………………………はい」
藤山「ならしゃーねーな!俺が一緒に付いてってやるよ!千鶴ちゃん!」
神名「ありがとうございます……」
藤山「つっても、何か手がかりがあるかはわかんねぇけどな」
藤山「そうそう。ここも防音加工がされてるらしいぜ?運動する時に邪魔になんねえようにな」
INFO:コトダマを入手しました
【トレーニングルーム】
運動の邪魔にならないよう、トレーニングルームにも防音加工が施されていた
785 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:13:03.78 ID:EQNGCwjCO
藤山「後は機材だが…なんだこりゃ?」
神名「鉄の……破片?」
トレーニングルームの奥へ進むと、床に小さな鉄の破片が落ちているのを確認しました
ただのゴミにしては、少し違和感が……
藤山「……!千鶴ちゃん!ちょっとこっちへ来てくれ!あったぜ手がかりが!」
藤山くんに呼ばれて行ってみると、そこにはパーツの散らばった機械が……
藤山「こいつは、前に俺がバラしたヤツだな、千鶴ちゃんも見てたろ?」
神名「あ……!あの時の……!」
そういえば、藤山くんが解体していたあの機械……これがそうなんですね
藤山「小さいパーツが相当な数抜き取られてんな……だけど、何に使うんだ…?」
神名「わかるんですか?」
藤山「これでも精密機器の扱いには慣れてるんでね…抜かれてんのはネジやナットみてーな部品だな」
ネジにナット…そんな小さな部品だけが抜かれていた?何の為に…?
INFO:コトダマを入手しました
【鉄の破片】
トレーニングルームにて見つけた鉄の破片
とても細かく砕かれているので、元が何だったのかはわからない
【抜き取られたパーツ】
機械の中から幾つかパーツが抜き取られていた
どれも単品では使い道がないらしい
786 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:13:41.02 ID:EQNGCwjCO
菊名「あ……えっと……その……」
夜桜「何で口ごもってんの……取り敢えず一通り調べたけど、特にこれと言って重要そうなものは無かったわ」
藤山「そうか……」
神名「そういえば、お二人は、何故朝の時間に集まらなかったのですか?」
神名「普段、お二人とも来てくれているのに……どうして、今日に限って?」
菊名「……ひっ!?え、え、ええっと…」
菊名「ね……寝てたんだ、よ……」
夜桜「今日に限って?怪しいわねー」
藤山「そういう夜桜はどうなんだよ?」
夜桜「あたしはいつもトレーニングしてから行ってるわ。もちろん今日もそうしてきたのよ」
藤山「トレーニングだあ?つー事はよ、トレーニングルームにも行ったのか?」
夜桜「いや、今日は行ってないわ」
藤山「そうかよ……」
夜桜さんと菊名さん……二人に、明確なアリバイはありませんね
と、なると……ちゃんとしたアリバイがあるのは、遊んでいた藤山くんと坂東くんだけですかね?
INFO:コトダマを入手しました
【夜桜、菊名のアリバイ】
朝、菊名は寝ており、夜桜はトレーニングの最中だった為、朝の時間にに合流出来なかった
どちらも、アリバイの立証が難しい
787 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:14:07.37 ID:EQNGCwjCO
藤山「後は黒城か……って、あいつは何処にいきやがったんだ?」
神名「そういえば……最初に会ったきり、どこかに行ってしまいましたね……」
藤山「証拠の隠滅……じゃねえとは思うがな、あいつの事だ、そこまで頭が回らなそうだしよ」
神名「そうでしょうか?もしかして……」
あれだけ黒崎さんと仲の良かった黒城さんが、本当に黒崎さんを殺すとは思いたく無いですが…
神名「とにかく探してみましょう。誰か黒城さんを見た人はいますか?」
菊名「黒城さんは、その……」
夜桜「知ってるけどさ……今はあいつに近づかない方がいいと思うけど?」
藤山「は?何でだよ。黒城にもちゃんと話を聞かねーといけねーだろ?」
菊名「そ、それは、そうだけど……」
夜桜「……もういい加減に面倒だし、早く言っちゃおうよ」
夜桜「黒城は資料室にいるよ。なんか、昨日の夜からずっとあそこにいたって言ってたけど?」
神名「資料室……?」
資料室……あの希望ヶ峰学園に関する資料が展示されていた部屋ですよね?
そんなところにずっと夜通しいたなんて…
藤山「露骨に怪しいな…」
神名「ええ……」
藤山「調べにいくか……気が進まねえけどよ……」
黒城さんが何をするつもりなのかはわかりませんけど、嫌な予感がします……
藤山「……はやく、行こうぜ…………」
788 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:14:34.48 ID:EQNGCwjCO
――『資料室』――
居ない黒城さんを探しに、資料室へと足を運んだ私達
私達を待ち受けていたのは……常識を越えた現象でした
藤山「う……うおぉぉぉっ!?」
神名「!……なんですか、これは……!?」
黒城「あっ!アンタ達!それ以上こっちに近づくんじゃないわよ!」
黒城「近づいたら……この魔方陣が崩れちゃうじゃない!」
資料や展示物が除かれた資料室の床一面に描かれた真っ赤な魔方陣……とても細かく書かれていますね。相当時間がかかると思います
…………それに、何やらうっすらと光ってますし……いったいこれはなんなのですか?
藤山「おい、この赤いのってまさか……」
黒城「血じゃないわよ。本当は血が欲しかったけど、これだけの大きさだとかなり必要でしょ?」
黒城「だからこれは血の代用品……トマトジュースよ」
神名「トマトジュース……?それが、なぜ発光しているのですか…?」
黒城「企業秘密よ!今、黒崎の霊を呼ぶのに忙しいんだから!」
INFO:コトダマを入手しました
【黒城の魔方陣】
資料室一面に描かれた魔方陣
極めて綿密に描かれているので、即興で描けるものとは思えない
789 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:15:58.80 ID:EQNGCwjCO
黒城「さあ!早く黒崎を連れてきて!」
藤山「いや、無理だからな?死体現場の保存とかあるしよ…」
神名「それに、そんなモノで死んだ人が蘇るとは思えません……」
黒城「そんなモノ……!?アンタ、アタシの降霊術を、そんなモノ扱いするつもりなの!?いい度胸してんじゃない!」
神名「なんと言おうと、黒崎さんをここに連れてくるのには反対します!」
黒城「ぐぬぬ……!」
黒城「…………わかったわよ!諦めればいいんでしょ!?はいはい止めますよ!」
黒城「……その代わり!アタシにも、黒崎の遺体よ捜査をやらせなさい!」
藤山「なんで上から目線なんだよ……」
黒城「……さ!いくわよ!」
790 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:16:57.50 ID:EQNGCwjCO
――『フルーツパーラー』――
黒城「………………………………」
神名「黒城さん…………」
黒城さんは、黒崎さんの遺体の目の前で佇んでいます……その姿は、今までの黒城さんからは考えられないくらい静かで…
黒城「…っしゃー!負けるもんかあぁ!」
神名「きゃっ!?」
藤山「うおっ!?」
黒城「おっしゃー!黒崎を殺したクロをブチのめしてやるわー!」
藤山「………開き直ってんのか?無理すんなよ?」
黒城「無理なんてしてないわ!アタシはいつでも全力なのよ!」
黒城「…ほら!黒崎もはやく起きなさいよ!ほら!」
神名「そ、そんなに揺すると…!」
黒城「ほら!ほら!ほら!ほら!」
…コトン
藤山「…ん?なんか落ちてきたぞ?」
神名「これは…チェスの駒?」
黒城さんが思いっきり揺すぶった事で、服の中にあったチェスの駒が落ちてきたのでしょうか?
藤山「これ…血がついてるじゃねーか!」
神名「それってつまり…黒崎さんが殺される直前に服の中に仕込んだ、という事でしょうか?」
藤山「…でも、これなんて駒だ?」
神名「私はチェスをかじった程度しか知りませんけど…これは、ナイトの駒では無いですか?」
黒城「それも、黒のナイトね…これは黒崎が残したダイイングメッセージよ!」
黒城「わざわざ黒の色を選ぶなんて…何か意味があるに違いないんだから!」
INFO:コトダマを入手しました
【血のついたチェスの駒】
黒崎の服の中にあったチェスの駒。血が付着している
駒はナイト。騎士の駒である
791 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:17:30.89 ID:EQNGCwjCO
――『冷凍庫』――
藤山「…次は、射和の死体か……」
神名「射和さんが……本当に……」
黒城「あの射和がねー、コイツふらふらしてたから死なないって思ってたケド」
神名「そうですね……それに、射和さんは武器を携帯していましたし……」
藤山「じゃあよ……射和は、自分の銃を使わなかったのか?」
神名「……あれ、銃が無い…?」
射和さんは超高校級のガンマン…そんな人が、銃を手放すなんてどんな理由があるのでしょうか?
藤山「……おっ?コイツは……ネジか?」
神名「……え?ここにネジが?」
藤山「射和の死体の近くに落ちてたんだけどよ……なんでこんなトコにあんだ?」
黒城「なんでもいいわよ!速くここから出たいわ!寒いし!」
藤山「わーったよ!ったく……」
射和の消えた銃……死体の近くに落ちていたネジ……
これはいったい……何を示してくれているのでしょうか?
INFO:コトダマを入手しました
【消えた銃】
射和の死体から、普段から持ち歩いていた拳銃が消えていた
ガンマンである射和が、拳銃を安易に手放すとは考えにくいが……
【落ちていたネジ】
射和の近くに落ちていたネジ
恐らくトレーニングルームにあったものだと推測出来る
792 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:18:42.63 ID:EQNGCwjCO
モノクマ「あ、藤山クン。道具の用意が出来たから、クロエさんの個室まで至急来てね〜!」
藤山「おっしゃあ!ようやく、俺の活躍の時が来たわけだな!」
藤山「つー訳だ!千鶴ちゃんとはここで別れて……」
神名「……いいえ。私もついて行きます」
神名「クロエさんは、今までずっと閉じ込められたまま…捜査の状況も理解できていないと思います」
神名「だから、私がクロエさんに今までの状況を教えてみます」
藤山「そうか…そういやそうだな……」
黒城「フン!どうせアイツが二人を殺した犯人よ!見てなさい、学級裁判でブチ転がしてやるわ!」
藤山「おい黒城!幾らなんでもそんな言い方はねぇだろ!?」
黒城「べーっ!だ!」
神名「あ……黒城さん!」
藤山「行っちまったな…放っとこうぜ」
黒城さん…もしかして……黒崎さんの事であんなに攻撃的に……?
793 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:19:14.27 ID:EQNGCwjCO
――『クロエの部屋 前』――
モノクマ「はい!特殊工具セット!」
藤山「うし!危ねえから、千鶴ちゃんは下がってな!」
神名「は、はい!」
藤山「ふぅ……おりゃああああああ!!」
言うが速いか。藤山くんは扉の前で工具を使い、固く閉ざされた扉を徐々にこじ開けていきます
藤山「これで……っ!終わりだぁあ!!」
最後にトドメを刺すかの様に一際大声をあげると、半開きになった扉に思いっきり蹴りを入れました
その中を、恐る恐る覗いてみると……
神名「……!クロエさん!」
クロエ「……………………………………………………」
藤山「お、おい!どうなってんだ!?」
クロエさんは、ロープで両手両足を縛りつけられ、口にはタオルを噛ませて簡単な猿轡をされた状態でした
どうしてこんな事に……?自分でこの様な縛り方は出来なさそうですし……
INFO:コトダマを入手しました
【縛られたクロエ】
閉じ込められていたクロエは、がんじがらめに縛られていた
極めて複雑に絡まっており、自力ではとても外せそうにない
794 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:20:05.49 ID:EQNGCwjCO
藤山「と……とにかく解かねえと!」
神名「は、はい!」
藤山くんと二人かかりでロープをほどいていき、なんとかクロエさんを自由にする事が出来ました
クロエ「………………………………」
神名「クロエさん……あの……」
クロエ「…………なによ」
神名「えっと……捜査状況の方を……」
クロエ「…………誰が死んだのか、なんて、知ってるわ」
クロエ「…………モノクマのヤツが、嬉しそうに話してたから…………」
モノクマ「ボクの美声で、きっちりとお届けしました!」
クロエ「…………射和も、死んだのね」
神名「あっ……」
そうです。クロエさんは、射和さんと仲が良かったから、射和さんの死は…………
クロエ「……何?まさか、私があんな奴の死に悲しむとでも思ってた?」
クロエ「私は無数の殺人を見てきたわ。聖人でも愚者でも、人殺しは等しく命を奪うのよ」
クロエ「そんな人殺し御用達の凶器達を造ったり売ったりするのが私……たかだか知り合いの死なんて、どうでもいいわ」
神名「クロエさん…………」
クロエ「……なによ。射和の敵討ちでもして欲しかったのかしら?」
藤山「なんつーかよ……射和も報われねーな……」
クロエ「……敵討ちは、この裁判でクロを暴けば自ずと達成出来る。私も全力を出してあげるわよ」
神名「クロエさん!」
クロエ「人の名前をしつこく呼ばないでちょうだい」
藤山「うっし、それじゃ早速現場に……」
795 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:20:32.88 ID:EQNGCwjCO
キーンコーンカーンコーン!
『えー、そろそろ捜査を打ち切って、学級裁判に入りたいと思いまーす!』
神名「…………え?」
クロエ「……………え?」
モノクマ「え?じゃないよ。捜査はもう終わりにして、学級裁判に入るんだよ」
藤山「……ハァ!?ふざけんなよ!幾らなんでも速すぎんだろ!?」
モノクマ「速くないよ!普段からこんなもんじゃんか!」
藤山「二人死んでんだぞ!?普段の倍くらい時間をくれても……!」
モノクマ「ダメでーす!これ以上時間をあげたら、今回のクロが普段より不利になっちゃうでしょーが!」
モノクマ「それに!これは……」
神名「これは…………?」
モノクマ「……おっと!神名さんが突っ込まなかったら言ってたかもね!危ない危ない」
モノクマ「クロエさんはお隣さんにでも捜査を教えてもらえば?クロエさんが出来れば、だけどね〜!」
それだけ言い残すと、モノクマさんは素早くどこかへ消えてしまいました
藤山「クソッ、ヤベェぞ……ほとんど捜査出来てねぇ……」
神名「どうしましょうか……?今から捜査に向かう事は出来ませんし……」
クロエ「残りなんて学級裁判で明かせばいいわ。行くわよ」
クロエ「…………負けるものか、私は勝つだけなんだから…………」
796 :
◆Wd9XQcLkjx0n 2017/01/25(水) 20:21:45.84 ID:EQNGCwjCO
――『裁判場』――
黒城「来たわね!アバズレ女!」
黒城「アタシがアンタをこの手で地獄へ叩き落としてやるわ!覚悟しなさい!」
クロエ「…………フン、弱い犬程良く吠える。この国の言葉だったかしら?」
クロエ「随分と似合う人がいるのね」
鈴木「ふ、二人とも!静粛に!」
福島「千鶴ねーちゃん。捜査はどう?」
神名「それが……ほとんど出来ていないんです……」
菊名「そ、そうなんだ…………」
夜桜「まああたし達も捜査してるし、何かあったら補則していけばいいでしょ」
藤山「悪いな…………足引っ張らねえようにしねえと…………」
坂東「ま!俺達がなんとかすっからよ、任せとけ!」
守矢「小生、力及ぶかわかりませぬが全力を尽くす所存であります!」
少し深呼吸をして、心を落ち着かせます
落ち着いてくると、被害者のお二人の顔が、頭の中をよぎります
……黒崎月子さん。日本の文化に傾倒していて、妙な文法や知識を持っていましたけど、その情熱は眩しかったですね
……射和義守さん。最年長の人物として、陰では皆を纏めてくれて、クロエさんが完全に孤立しないよう努力していました
そんな二人を殺した人が…………この中に?
信じる為に疑う。というのも、私が言うのはおかしいかもしれませんが…………
皆の為に、疑い抜いて……道を照らすのです!
→
学級裁判 【元スレ】
【二次創作】安価で進めるオリロンパ