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シナリオ6の終盤。リーから手渡されたチップには奇妙な数字が書かれていた。
察しのいい指揮官は、初めの3桁の数字「133」が「lee」であることに気づくが、その後に関しては触れられないまま、プレイヤー側に解読を任せる形でフェードアウトする。

• 133の謎

まず、なぜ「133」が「lee」となるのか。
これは、英語圏においてインターネット上で使用されるleet表記に由来する。
leet表記とは簡単にいえば文字遊びのようなもので、アルファベットを形の似たアラビア文字や記号に変化させて表記する方法である(Wikipediaより引用)。
この場合、「l(エル)」なら「1」に、「e」なら「3」に、「t」なら「7」に変換することで「leet」は「1337」と表記される。
チップに刻まれた「133」という数字は、このleet記法によって変換させたものであり、かつ「t」がないことから単純に「lee」となっているのだ。

• 133以降の謎

本題は「1001111101」という10桁の数字だ。
今の話を聞いたうえでこの数字を見ると、これもそういった独自の記法で表記されたもののように勘違いしそうになるが、重要なのは『スペースを挟んで』数字が続くという点。
つまりこの先は全く違う方法で解読しなければならないことを示している。
この数字の謎を解く上で必要なカギは二つある。

1. 【ニ進数から十進数への変換】
   テキストにもあるように、この数字は0と1で構成されている。
   0と1といえば二進数で表記される数字であり、この数の表し方はリーの断章でも登場している。
   リーがマーレイの誕生日を二進数から十進数に変換してみせたことから考えると、この場合もその変換が必要であることが推測できる。
   計算の過程は説明すると長くなるため省略するが、変換ツールなどを用いて変換すると、二進数の「1001111101」は十進数で「637」を表していることにたどり着く。
2. 【ナンバースラングからの変換】
   「637」は一見すると「六百三十七」に思えるが、ただの中途半端な数字に意味が込められているとは考えにくい。ここで登場するのがナンバースラングだ。
   端的に述べると、「637」は英語圏のナンバースラングである「always and forever（いつもそしていつまでも）」に一致する。数字は各英単語のアルファベットの数を表していたのだ。

ここまでの情報を統合すると、「133 1001111101」とは「lee always and forever」を表しており、『僕はいつも、いつまでも』と意訳できる。
動詞と目的語がなくとも、この先の意味は自ずと見えてくるだろう。
リーがチップを渡した相手、そしてそのチップが使われるだろうロボットが見守る存在……。
　　僕はいつも、いつまでも指揮官あなたのそばに。

二進数「1001111101」から十進数「637」へ変換する際の計算過程。
※二進数の桁数は、下から一桁目と数えていく。

二進数	桁	桁の重み	計算結果	二進数 × 計算結果
1	一桁目	20	1	1
0	二桁目	21	2	0
1	三桁目	22	4	4
1	四桁目	23	8	8
1	五桁目	24	16	16
1	六桁目	25	32	32
1	七桁目	26	64	64
0	八桁目	27	128	0
0	九桁目	28	256	0
1	十桁目	29	512	512
青字の合計				637