当初から、我々は Path of Exile にはトレード機能が必要でありながら、それを容易にし過ぎないことに注意を払ってきた。キャラクターのアップグレードが(トレードのみで)簡単に行えてしまう他のアクションRPGで何が起こったかも知っていた。トレードチャットと安全性に配慮したプレイヤー間トレード画面を追加し、プレイヤーは取引について交渉し、取引先リスク無しでは取引を完了できないようにした。
トレードに実際に与える影響についての十分な予測無く、公式フォーラムにアイテムをリンクする機能を加えた。アイテムをリンクすることで、実際にそのアイテムを所持していることを他のプレイヤーに証明できる。システムは自動的にそのアイテムを今も所持しているかを判定し、検証済みであるとマーク付けするからである。このシステムの本来の想定は、あなたが発見した素晴らしいアイテムを他プレイヤーに自慢してもらうためのものだった。ゲーム内でのアイテムリンクシステムと同様である。Path of Exileではアイテムが中心であるため、アイテムの所有権を示す方法を提供することが重要だと考えていた。ゲーム内からツイッターへアイテムを投稿することさえ考えていたのだ。こちらは実装には至らなかったが。
間もなく、プレイヤーはアイテムリンクを使ってトレードフォーラムに店を開くようになった。これは予想内で、アイテムの所有権を証明することがアイテムリンクの目的だったからである(トレードを要求する際に、現在も所有しているかの確認もできる)。店は複雑化したため、店を管理しアイテムを登録するためのツールも作成された。ここまでは、良い感じだ。
トレード用エコシステムが発展していった。そこは求めるアイテムを迅速に検索できるトレード用ウェブサイトであったが、トレードを行うためにはゲーム内で売り主に手作業で連絡を取る必要があった。これにより以前よりも高速化を招いた。我々はその状況を受け入れるようになったが、特にある側面を心配していた: トレード用フォーラムを作成するために、プレイヤーはサードパーティー製のプログラムをダウンロードし、自分のアカウントの詳細(少なくともウェブセッションID)をそれに入力していたのだ。そういったツールやその製作者が情報を不正に利用することはなかったものの、プレイヤーにとって潜在的に危険な状況であり、我々は公式な解決策を必要とした。そこで、public API経由でトレードサイトへ
Premium Stash Tabの内容を公開できるようにした。
これが本日の状況である。トレードのためにアイテムを公開することは容易であり、アイテムを検索することも容易であるが、トレードを完了するのには若干の不満を感じる。この残る不満こそがトレードをほぼ瞬間的にする道に立ちはだかっている。我々は、この不満は良い状況だと解釈する一方で、最終的に何が起こるかについては大きな懸念がある。Path of Exileの長期的な健全さを第一にしたいのだ。