「あっ・・うぁ・・・勇者さまっ・・!こっこれ以上はっ・・!」
「そうか・・、じゃあ、いくぞ・・!!!」
ズチュッズチュッ・・・ズビュビュッ!ビュクッ!!
「はっ・・はいって・・!っああっ・・ぁああああんっ!!!」
彼の熱い液が私の中で激しく流れ、入りきらなかったものは私の体に次々と降りかかっていく。
ぁあ・・神様・・・今日もまた淫らな罪を重ねてしまいました私を・・お許しくださいね・・。

蕩けてしまう様な一夜が明け、日が出ないうちにすぐに起きて朝御飯や身の支度をすることから
私の一日は始まります。私の名はハヅキ。魔法使いではありますが、教会で育ったために幼い
頃からシスターと同じように神に仕えていました。ある日からテンプル神殿に仕えることなり、
その時から彼と共に暫く旅をしておりました。
「・・・・んぁ・・、おはよう・・ハヅキ・・。いっつもよく起きられるなぁ」
「あ・・、はい、おはようございます。勇者様。」
彼はシュウジという名がありますが、私は勇者様と呼んでいます。そう読んでいるのは
彼が名前を呼ばれることを嫌がっているからなんですが・・。あ、話の途中でしたね。そして
テンプル神殿についてすぐアキホという不気味な男が襲い掛かったのですが、ちょうど
怪しくなって引き返してきた勇者様のおかげで何とか事なきを終え、結局彼の目的を達成
するがために私も一緒に旅をすることとなったのです。しかし・・・・
「いっいやぁ!なっなにをなされるのですっ・・!」
「悪いな・・助けてやったんだからそれくらいいいだろ・・もう我慢できない・・・!」
襲われながらどうして私を助けてくれた彼が、私に淫らな行為に及んだか分からず、
助けてもらったという事実に言い訳もできぬまま、彼のなすがまま処女を失いました。
毎日逃げようとしても彼には体力では勝てず、いつも追いつかれては衣服を脱がされ、
そのまま彼に獣のように襲われてゆく日々が続きました・・・・。
「ああっダメですっ・・!くぁああああああ!」

そしてその時から、炊事、洗濯、また無能といってクビにしたヤマダという会計士に代わって、
金銭面の面倒まで見ています。さらには・・・夜の相手まで・・・。
「ああっ・・・そんな・・今日も・・・」
「いいだろ・・・背後に敵が来ないようにしたんだから。」
「やっやめてくださいっ・・うぁああ・・・・」
男女のいろはも知らないその頃の私にとってその行為は、苦痛以外の何者でもありませんでした。
あの日までは・・・・・・・・・・・・。


あの日はよく晴れて小鳥も囀り、彼と会うまでの私ならゆっくりと時が流れるのを感じて
いたけれど、嫌な生活のせいでその明るい風景ですら偽りにしか見えませんでした。
「・・・・・・・どうした?」
「・・・・・・・・・。」
彼は一夜の事が何事もなかったようにきょとんとした目で見ていました。あれほどひどい
事をしているのに何も自覚に感じていない事がとても許せません。
「あなたの心は荒んでいるのですか?」
「いやとくに・・・。」
「なら何故私にあのような事をするのです・・!」
「ん?嫌なのか・・・セックスが?」
「いやです・・・。どうして男と女が子供にも見せられない痴態を行うのです!
私には信じられません!」
「ああ・・、そういわれてもなー、男の俺としてはやりたいからやるのさ。」
「たっ・・たったそれだけの理由ですか!あなたには人としての心が欠けています!」
「あぁ、そうかい。そりゃバケモン潰して金品奪って暮らしてるような奴だからな。
欠けてるって言えば欠けてるだろう。お前はちょっと胸が欠けてるどころかありすぎ・・」
「そ・・そんなことはどうでもいいんです!あなたももう立派な大人なんですからもっと
お行儀よくしてください!!もう少しまともな心を持ってください!」
「何だとこの野郎!昨日あれだけやらしい声出してたくせに!」
「そっそれはあなたがやったからでしょう!!」
このようにした後は毎日がなじり合いを行う事もたびたびありました。これも彼と合って
から行い始めた事です。私はまだ18ですが、彼は25〜7歳ぐらいであまりにも子供じみた
ことばかりしていました。毎日剣の稽古かと思えば野球人形の真似事ばかりしています。
そうこうしている間についに私達は大喧嘩をして別れ、
私はチャーチ教会へ帰ろうとしていました。
幸運な事にモンスターは一匹もおらず、旅は順調でした。
「ああ、苦難があれだけ続いたから、神様が私にご加護を与えてくださるのですね・・。」
嫌な事はきれさっぱりと忘れ、さあこれからという時に、私の目の前に悪夢が影を落しました。
魔法使いには絶対に相性が不利な悪魔達でした。
「そ・・・そんな・・・・!」
まだまだ未熟な私の魔力では傷すらつけることもままならず、追い詰められ、震えながら
目を瞑ったときでした。


ドサッ・・、という音と共に何かが倒れました。恐る恐る目を開けると目の前には別れた
はずの彼が傷だらけの姿で目の前に立ち塞がっていたのです。
悪魔は一撃で倒され、瘴気と共に消えてゆきました。
「あ・・・あなたは・・・どうして・・・」
「・・・・・おまえみたいな・・・弱い奴が・・・あそこから教会まで・・・無傷で
いけるわけないだろ・・・・・。」
彼の言葉からその時初めて何故ここまで傷ついているのかを理解しました。
彼は私が教会に帰るということを悟り、先回りして道に潜むモンスターたちを片っ端から
倒していたのです・・・。回復魔法を当てにして薬草一つ持たない彼が・・・。
「し・・しっかりしてください・・!こんなところで死んでは・・・・!!」
彼はもう反応が殆どなく、まるで骸の様でありました。急いで回復魔法をかけたものの、
傷は深く、生きるか死ぬか瀬戸際を彷徨うくらいの痛ましいものでした。
 ・・・・こうして何とか彼を介抱して三日が経った頃,ようやく彼は目を覚ましてくれました。
「・・・・・・・ここは・・?」
「ああ、よかった!何とか助かったんですね・・!」
自分でも知らないうちに私は・・彼のごつごつとした、私の体を弄った手を両手で持ち、
抱きしめていました。
「はは、なんだよ・・・あれだけ嫌がってた奴が・・・なんでいまさら・・助ける?」
「助けてくれたのはあなたの方でしょう?あの時来てくれなかったら・・いえ、
あそこにたどり着く前に私の命は既に・・・・」
「そりゃ殺すわけにはいかねえさ・・、こんないいからだを・・っぐ!いちち・・」
「もうっ・・重症なんだからそんなに体を動かさないでください・・。」
「ちっ・・・やれやれ・・・これまでと思ったんだがなあ・・・」
「ふふふ、いかに強いとはいってもやりすぎですよ。」
あれだけ嫌悪していた彼とは打って変わったように、その時はつぎはぎだらけのテントの中で
私達は談笑していました。
「一つ・・・聞いてもいいですか?」
「んっ、・・なんだよ。」
「どうしてそこまで・・助けてくれたり・・、その・・・いかがわしい・・事を」
「ああ、なんとなく好きだからに決まってんだろ?
誰がわざわざ嫌な女をを抱くかよ・・。」
「すっ好きいぃ・!?」
自分でも分かるくらいに顔が赤くなるのが分かりました。それを気付かれまいと両手で頬を
隠しましたが、なおさら気付かれたようです。
「なんだぁ?好きの一つのいわれた事がねえのかよ。勿体ねえなあ・・まったく」
「うぁ、く、す、すきならどうしてえっちなことをしないでださいよ・・!」
混乱して自分でもよく分からないような言葉をその時は発していたようです。
「はは・・、かわいい奴・・。」
だんだん彼がいつもの馬鹿にしそうな表情になったのでその時話題を変えようと辺りを見回し、
ふと白い球に赤い縄目のような模様がついたものを見つけました。
「そ・・そういえばこういうものを何故いつも持ち歩いているのです?何かのお守りですか?」
途端彼の顔が険しくなり、虚を疲れたように驚いていました。その反応に私も驚き、
身を引いた時、後ろの荷物に当たり、何かの紙切れが落ちてきました。
「約束だよ・・・。それは・・・」
うつむき加減に彼は答えました。
「約・・・・束・・・・・?」
「ああ・・・・・そうさ・・・・」


「俺はある人と誓ったんだ。プロって奴になって絶対にそれを渡しにくるって。プロになる
ため甲子園まで行き、優勝しようとまで思いながら、まず第一の相手を余裕で倒すはず
だったんだ・・!」
「だった・・?何が起こったのです?」
「・・差し入れだと思って食べた弁当に毒が入っていた。全員ばたばた倒れてまともに戦い
なんてできゃしなかった。次々に帰ってくる敵を見て目から涙が落ちそうだったよ。あの時、
少しでも疑っていたらこんな事にはならなかったはずだって・・。」
「そんな!誰がどうして・・・!」
「知るかよ!俺だって悔しくて犯人を突き止めたかった・・。だが、急に目の前が真っ暗に
なって気付いたらここにいた・・。それが18の時だ。俺は発狂しそうになったよ。
見た事もない場所にいて、出口のないここで・・ここで一生を過ごせなんてよ!!」
傷口が開かんばかりに彼は暴れかけていました。
「お・・おちついてくだ・・」
「ふざけるな!!俺は例えあの場で負けても絶対にプロになると決めていたんだ!!
なのになんだこの場所はァ!!不正なんかせずまともに道を目指していたのに!何で
こうなるんだ!18だぞ?!ここにきてもまだどうにかなると俺はずっとトレーニングを
続けていたんだぞ!!!なのにずっとこんな場所にいるうちに・・次第にバットが剣に変わって
人が人でなくなるような生き方をしてこんな血みどろな生活をしなきゃいけねえんだ!!
俺を帰せ!!帰せよ!!もう25も過ぎたらプロは無理だろうがなあ!伝えたい想いだけは
伝えたいんだよ!!!せめて好きだって事を伝えさせろよ!!今なら本気で
言えるんだよ!!いわなきゃいけねえんだよ!!!もうやめてくれよぉ!!
ちきしょぉおおおおおおおおお!!!!!!!!!」
彼の口からは吐き出せなかった怒りが溢れ、
彼の目からは二度とやり直せない過去の悲しみが溢れ、
知らないうちに私も涙が溢れ、傷だらけの彼の体と過去を抱きしめて、一緒に泣きました・・。

「・・・・これで・・しばらくは・・・・」
あの後二人で泣き続け、回復魔法をかけた時にはほぼ傷はなくなりました。ですが、
私の魔法をもってしても彼の心の傷までは・・・癒せません・・・。
「ああ・・・悪い・・。・・・じゃあ・・・。」
彼はそのまま横になり、眠りかけました。・・・・・・・。
ぐい・・。
「お、おい・・。なんだよ」
考えを決行する前に体の方は既に彼の毛布の中へ入っていました。
「今日だけは・・一緒に寝ましょう。」
「ぁあ・・いいよ、どっかいけよ。」
「いやです・・!今日はどんな事があってもいっしょに・・。」
「ああ・・?どんな事があってもだと?」
ぎゅっぐぃっ・・
「ああんっ・・、そうですっ・・そんな寂しい事があったと知らずに、私は・・」
普段なら嫌がる私ですが、何故かあの時は胸を触られても、このまま彼を
ほおっておけることはできず、横になった彼を抱きしめました。
「ああそうかよ・・・。だったら覚悟しな・・!」
「ええ覚悟しますっ・・!んんっ・・!」
ファサッ・・・。


彼は私の上に多い被さり、私の桃色の髪を触りながら彼はキスをしました。キスと言うよりは
吸われ、舌を入れて強引に掻き回すような粗暴なものでした。
「んっ・・ふむっ・・ちゅ・・つ・・んっ・・」
そのまま上着を引っぺがされ、彼の手は私の乳房を荒々しく揉み始めました。
「あっくぅ・・ふう・・んんっ・・んん!」
「ふんっシスターのくせにやらしいおっぱいしてんじゃねーよ。」
「いやらしくしたのはっ・・あくっ・・あなたでしょうっ!」
実際彼からの手ほどきを受けてなおさら感じやすくなっていたような気はしますが・・。
「うっうるせえよ、このっ!こうしてやる!」
「ちょっちょっとっ・・、ああっはあぁんっ!」
そのまま胸の乳首を中央に寄せ、両方を口に含めて吸い上げました。
「あはっ・・ぐう・・よくばりすぎ・・っっ、すぎですっ・・!ひぁっ・・」
ジュルッジュルルッジュプッ
彼は返事のかわりにわざと卑猥な音を立てて答えました。本音を言わないのがひどく
憎たらしいのですが、その時は何故か年上のはずの彼がまるで甘えてくる
子供のように見えてなりませんでした。
「ぷはっ、どうしたよ・・?嫌ならもう終わってやるさ・・。」
「ぅう、終わり・・ですって?ここまでやって終わらせるんですか!このいくじなし!」
「んだとこいつ!」
くちゅっ・・
「うぁっ!あはぁ・・・っ!」
彼の手はスカートから秘所を撫でて私が怯んだ所に素早く手を入れ、そのまま割れ目を撫でて
いきました。
つぷっ・・ちゅくっ・ぬちゅっ・・
「うぁあ・・はっ、あんっ・・ひゃぁ・・・」
そこまでされたらさっきのように挑発はできないので、ただ彼の背中を抱きしめたまま、彼に
自らの身を預けました。
「んん・・・・ん・・・んっ・・・」
「どうした・・・?さっきの口はもう終わりかよ・・・。」
グチュッ
「ああぁっ!はぁあっくうぁ・・!」
次第に指で中を掻き回され、徐々に私も淫らな行為に快感を感じ始めていました。
何か言う前に喘ぎ声が口から漏れるため、私はただ彼を抱きしめて彼の不安定な表情を
見つめ続けていました。
「やれやれ・・どうせこうされたらもう終わりだろうが・・、・・なっ!!?」
彼は驚いた目で見ました。それはそうでしょう、犯されている私が・・
彼に向かって微笑んだのですから・・。
「葉月・・・さん・・・?」


「えっ・・?・・・。」
彼にさん付けで呼ばれたので私も少し驚きました。よく思えば、彼に対して笑ったのは
そのときが最初でした。
「葉月さん・・・葉・・月・・さ・・・」
「・・どうしたんです・・あっ・・」
ぎゅっ・・・・
「葉月・・・葉月・・・・」
彼も私を見つめて、そのまま責めの行為を止め・・抱きしめました。
「ははは・・・どっかで見かけたと思ったんだよ・・好きだったはずなのに・・
いつの間にか・写真が見つからなくなって・・・荒んでいくうち、顔も想い出も忘れて・・・
そうだよ・・そうだよなぁ・・・・こんなきれいな顔だったよなぁ・・・葉月・・・さん・・・」
「え・・・、あ・・・・。」
さっき私が落した紙を彼は拾い上げ、顔を震わせながら見つめていました。その紙には
まるで風景を切り取ったように十年ほど前の彼とおぼしき人と、一緒ににこやかに笑う
私そっくりの女性がいました。ですが・・その女性の方は、腰から下がぼやけて見えなかった
事だけは今でも覚えています・・。覚えているというのも、その写真は・・・。
ビリビリッバリッ!
彼は目を瞑って勢いよく引き裂き、外に放り捨てたのです・・。
「あぁっ、な、何をするんです!大切な人が写っている絵画に・・・。」
「・・・いいんだ。・・もう、いい・・んだ・・思い出しただけで・・。もう葉月さんも
美人だから、男も・・家族もいるだろうから・・迷惑だろうから、
すっぱり今度こそ忘れた方がいいや・・。」
「で・・でも・・」
「それに・・今は・・お前がいるから・・。」
「えっ・・・・」
彼の止まっていた手が、再び動き出しました。ですが・・、その時から今までとはうって違い、
やさしく・・ゆっくりと、いたわるような手つきで愛撫してくれました。
「はぁっ・・あ・・、ああ、・・うん・・ああんっ。」
今までになかったそのやり方は、私も今まで以上に気持ちよく、天国に行ってしまいそうなほど
の気分に度々なりました。
「なあ、今まで・・さんざんひどいことしたが・・また、一緒にいていいか・・・?」
「ふぁっ、・・は・・・はい。一緒に・・・・今夜だけじゃなく・・ずっと・・。」
「ありがとう・・・・。じゃあ、いくぞ・・。」
彼は苦しみから解かれた様な笑顔で、ゆっくりと私の中に入れていきました。


「ああっふぁああああ!!」
ズクッズクッ・・ズプッズプッ・・!
私は仰向けになって少しずつ動きが早くなってくるそれを受け入れました。
「うぁあっふっくっ・・・あぁん!」
「痛むか・・・?」
「い・・いえ、ただ・・できれば・・・キスしながら、やってもらえませんか・・。」
「ああ、分かったよ。」
つぷ・・ちゅ・・・
「あふぅっ・・んんっ・・んぐっ・・んっ・・」
最初のキスとは違って優しく、キスされるたびに私も舌を一緒に絡みつけ、酒で酔った気分に
なっていきました。
「ふ・・・あ・・・くっ・・そこっ・・ひぁ・ああ・ん!」
それだけでなく彼は私の脇腹や腕、足、脹脛など普段は触りもしない場所を優しく撫でてくれました。
「あぁ・っくはっ・・んん・・・シュウジさんっ・・私は・・気持ちいいですか?」
「ああ、とってもいいよ。ハヅキは?」
「わ・・私も、あはぁっ・・こんなに・・気持ちいいのは・・初めてですっ・・ああっ!」
いつの間にか私の方も片足を彼の体に絡み付き、引き寄せるように動かしていました。
これほど互いが気持ちなるような事を、なぜ神は禁じてしまうのでしょうと思うまでに・・。
「ああっシュウジさん・・そんなに・・胸を触られたら・・」
私の体が彼に突かれる度、前後を揺れ始める胸を片方で揉み、片方で赤ん坊のように
吸われます。
「ふふっ良いだろ・・こうしたらハヅキも気持ちよくなるんだから・・・」
「ああっちょっとっふぁんっ、ひぁあっ!あんっぁああんっ!」
秘所と胸を同時にされると・・さすがに絶頂を耐える事ができなくなっていました。
ズプッズプッジュプッジュクッ、ジュルッチュッチュプッ!!
「あ!だめっ!もうっ、ああ、このままではっ、シュウジさぁん・・!」
「く、おれもだ・・出すぞ・・ハヅキ・・・!」
「ああんっはあぁ!だして、だしてください・・!たくさんっ・・うっ、
あっはぁ!あぁああああああん・・・!!!」
ゴプッゴププッズクッ・・・
子宮の奥まで熱い液体が流れ込み、私もその衝撃で、体中が震え、頭が真っ白になるような
感覚を味わいながら・・・そのままだらしない格好でしばらくぼうっとしていました。

その日から私は彼と一緒に旅をすることを決意し、野球人形の件が終わってもいっしょに
色々な場所を巡っています。彼は相変わらずいい加減ですが、少しずつ表情豊かな
あの写真の頃の彼に戻っているような気がします。
「ところで勇者様、この前こんなものを見つけたんですが?」
「げっ?!そ、それは手紙じゃねーか、・・・まあ、結局渡せなかったんだが。」
「そうです・・・か。それにしても全く見た事のない字ですねえ。何て書かれているんですか?」
「知りたいか?」
「はい。」
そういうと彼は私の両肩をがしっと掴み、まっすぐこちらを見てこう言いました。
「ハヅキ、俺はあなたが好きです。だから・・・一緒に幸せになろう・・・。」
と・・・。

fin

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