最終更新:ID:wDz4+uLbFw 2021年04月14日(水) 00:53:47履歴
(な、な、ななななな何を言ってるん!?小波さん!?イ、イかせるって…あの
男の人と女の人の…はわわわわっ!)
その手の教育は一応受けてはいるし、自分で本で調べたり、よう子達から話を聞いた事もあるので
微妙に耳年増な、その手の事に興味津津なお年頃である詩乃だが
神社の修行が忙しかった事もあり、男性経験は勿論、付き合った事も無ければ
同世代の男子とロクに話した事も無かった。
そういう事情もあり、都会に出て浮かれていて、そこで出会った大人の男である小波に
淡い恋愛感情の様なものを抱いていたのは事実だが
いきなりこんな事になるとは、もちろん思ってもみなかった。
(あ、あわわわわわわ。ど、どないしょー?どないしょーっていうか逃げれば済むんやけど
勝負やから動いたらあかんし、それにこれ逃したら次のチャンスは―――って、何を考えてるんや私はあひゃっ!) ピクン
頭の中は凄い勢いで暴走をしていたが、体は印を組んだまま直立不動。
そんな詩乃の首筋を、小波の甘噛みが襲う。
反射で体が少し動いたが、それには気を止める事無く、首筋をスライドして行く。
(…ん、んんっ。く、くすぐったい…こ、小波さんの息がかかって…ふぁっ!)
それに加えて、小波の手が詩乃の背中を這い回りだす。
だがそれは触れているだけ、という程度のソフトなもので、しかも服の上からなので
本当に微細な触感を感じるだけだった。
指先でくすぐる様な動きをしたり、掌を押し付ける様に触ったりと、色々な動きをしているものの
気にしなければ気にならない程度のものだった。
そんな緩やかな動きが、5分程続いた。
(な、なんや。どうなる事かと思ったけど、全然大した事あらへんやん。
ははーん。小波さん、私が子供やと思って馬鹿にして、ちょっと脅かしたら音を上げると思ってたんやな。
本当に私をどうこうする度胸なんて無かったんや。…何かちょっと悲しい気もするけど。
…ま、それならそれで後10分と少し位我慢したら私の勝ちやな)
小波の第二の策が始まって5分後の時点では、詩乃はそんな風に思っていた。
事実、それは外れてはいない。
小波の当初の作戦は、詩乃の考えていた通りであったし、それにもし詩乃が耐えられたら降参しようと小波は考えていた。
しかしそれはあくまで、詩乃の体に触る前の小波である。
触り始めて2分程で、小波の理性は崩壊しており、小波の策は言うならば第三段階にシフトしていた。
だから詩乃の認識は間違っている。この5分間はあくまで布石。
その効果は詩乃本人も気づかぬうちに、徐々に現れ始めていた。
グッ!
(ん?何か力がちょっと、強なった?)
そう気付いた瞬間から、詩乃は快楽の穴にジェットコースターの様な勢いで堕ちて行く事になる。
緩急。小波の策は簡単に言えばこれである。
元々詩乃は、小波のイかせるという宣言を聞いた時、少なからず期待していた。
しかし、実際の所は児戯の様なソフトな責め。
これにより無意識に産まれた『物足りない』という感情。これが決定的な付け入る隙になる。
この感情を作る為に小波は5分の間、自分の欲望を抑えて、詩乃を焦らしていたのだ。
そして、この策にはもう一つの側面がある。
まるで触診をするかの様な指使いをしていた小波だったが、実はそれはそのまま文字通り触診していたのだ。
ただ、診断していたのは病では無く、感度。
冒険では何か一つの見落としが直接死を招く。
それを日常とする事で培われた、小波の脅威的な観察眼。それをフルに発揮する事で、小波は見極めた。
触れているだけ、という強さで触る事で、それにすら反応してしまう敏感な場所。
即ち性感帯を発見する事が出来る。
その反応は本人すら気付かない程の僅かなものだが、小波はそれを先の5分で5箇所発見していた。
フェザータッチにより、詩乃の体は出来あがっている。
今なら、多少激しい責めに切り替えても、それを快楽として受け入れさせる事が出来る。
それに加えて、触診で得た情報。
準備は万端だった。
さっきの5分とは比べ物にならない、地獄の、或いは天国の5分が始まる。
「さぁ、そろそろ喘ぎ声を出させてあげようかな」
その言葉を切っ掛けに、責めは一変した。
(えっ?なっやっ!あふぅっ……んんっ!?)
そのあまりの急激な変化に、詩乃は大きく動揺した。
その隙を突くようにして、小波は両手と口を使って波状攻撃の用な多彩な攻めを繰り出した。
舌は詩乃の性感帯の一つである耳たぶの裏を舐めしゃぶり
右手を服の中に入れて、同じく性感帯の一つである右脇を撫で回す。
左手はよもすれば痛がられる位の強さで、これも直接お尻を掴んで何度も力を込める。
一気に三カ所を責められ、詩乃の中で弱く燻っていた官能の炎は、一気に燃え上がった。
ただ三カ所を責めるだけで無く、その中でも効果的に緩急を付けて相乗効果を産んでいるので、詩乃が感じる性感は尋常では無い。
(あああっ!あああああんっ!な、なんで急に、こ、こんなっあっはっはぁぁっ!)
殆ど不意打ちだった事もあり、詩乃の思考能力がゼロになる。
休む事無くノンストップの責めを受けているのだから当然だ。
むしろ、これを受けて声を出さなかった事を褒めるべきとも言える。
普通の女なら既に腰砕けになり、その場に倒れてしまう程の快楽をそそぎこまれているのに
修行の賜物か、詩乃は体は反応しているものの、未だ印を組んで直立を維持していた。
(んっ!あっあかんっも、もう声が漏れっ…ひゃんっみ、耳はあかんてっ)
ただそれも時間の問題であった。
詩乃が完全に集中して精神統一に入っていれば、或いは耐えられたかもしれないが
今の詩乃は基本的には普通の十代の女子。
後10秒も今の責めが続けば、絶頂を抑える事は出来ないだろう。
(も、もう駄目やっ…何で、小波さんは私の、よっわい…所分かっ…んんっ!)
こみ上げて来る衝動を抑え切れなくなったその時
ピタッ
(はぁっはぁっえ………?小波さんの手が止まった………?)
―――ピタリ、と際限無く動きまわっていた小波の手が止まった。
詩乃はまた急に動き始めるのかと思ったが、その様子も無い。
そもそもそんな緩急をつけずとも、今の責めを続ければ後数秒も持たなかっただろう。
勝つ事が目的なら、それで終わっていたはずだった。
詩乃に、どういうつもり…?と訝しむ思考力が戻る。
そこで初めて、当然の思考に行き着く。
ー――何故自分はおとなしく犯されるのを受け入れているのか。
そこに気付いた瞬間―狙い澄ました様に小波の責めが再開された。
再開した責めの対象は、胸。
決して大きい訳では無いが、年相応に膨らんでいるそれに小波の両手が襲いかかる。
ガバッ
やや強引に、後ろから巫女服の中に手を入れて左右に同時に開く。
その内側に着ていた肌着もめくりあげて、完全に胸が露出される形になった。
周囲に人は居ないとはいえ、まだ明るい内の野外でのその行いに
自分が悪い事をしている気分になり、詩乃の心臓はドキリと弾んだのだが
それ以上に驚いた事があった。
(ひゃっ!え…!?う、嘘や、な、何でこんなに…ぁっああっ!!)
「へぇ…凄いね、詩乃ちゃん。こんなに興奮してたんだ、もうコリコリじゃない」
小波が両胸の先端を指で挟んでしごきながら、耳元で呟く。
ふるん、と外気に晒された詩乃の乳首は今迄の行為の中で、いつの間にかむくりむくりと勃ち上がり
完全に固く勃起してしまっていた。
(い、嫌やっ…恥ずかしっ…いい!い、言わんといてえへんっっ!!)
詩乃の顔が羞恥に染まる。
今迄は頭がいっぱいで気付かなかったが、意識してしまった事で、自分が物凄くいやらしい娘なのではないかと思い
顔を隠してうずくまりたくなる衝動に駆られる。しかしそれは許されない。
(―――許されへん?な、何でや?)
詩乃は自分と自問自答を始める。
何故抵抗をしないのか?
力が入らない訳では無い、やろうと思えばいつだって逃げられるハズだ。
目を開けて、止めてと声を出して、一歩前に歩けば恐らく小波は続ける事はしないだろう。
簡単な事。それだけでこの異常な時間から逃れられる。
―――逃れられて、しまう。
(!わ、私今、何を考えて……!!)
詩乃は気付いてしまった。
これは勝負だから、負けたく無いから、勝った後のご褒美が楽しみだから。
そんな言葉で武装して、自分の心を誤魔化していたという事に。
負けたくないからでは無く、終わってほしく無いから自分は耐えられているのだという事に。
「詩乃ちゃん、ちょっとこっちに顔を向けてね」
自分の奥底の気持ちに気付き、愕然とする詩乃に小波が声を掛ける。
その声に、ある種その命令に、条件反射で反応してしまい、詩乃は声のした方に顔を向ける。
(んんんんんーっ!!!んむっな、なにっ!?こ、これっ!?ま、まさか…唇!?)
そこに待っていたのは、小波の唇。
順序としては逆な気もするが、乙女としてキスにそれなりの憧れを抱いていただけに
詩乃は今迄の行為で一番の衝撃を受ける。
(そ、そんな…う、嘘や…んぷっ!わ、私の、初めてがこんなんで…う、奪われっっ)
色々と思い描いていた、理想のシチュエーション。
それら全てと遠くかけ離れた、余りにも乱暴なそれに、詩乃は自分を悲観しようとする。
―――する、が。
(な、なんでや!?こ、こんなに酷い事されてるのに、ぜ、全然嫌やないっ!)
小波はぐにぐにと弄っていた胸から手を離し、今は唇だけに集中させる。
それは疲労から等では無く、詩乃にキスに集中させる為だった。
(む、むしろ、嬉しい気持ちええと思ってしまってるっ…んぷっんんっ…わ、私変態なんかっ?)
吸う、舐める、しゃぶる。様々なテクニック、舌技を使って詩乃の口内を責め抜く。
今迄の体外の責めで無く、体の中への責めに詩乃は言い様に翻弄されていた。
―――尤も、快感をそのまま快感と受け入れられているのは、詩乃が持つ小波への恋心からなのだが。
口を塞がられているのだから、抵抗出来なくても仕方ない。
そういう言い訳を詩乃に与えた事もあり、詩乃は完全にキスを受け入れ、無意識に自ら舌を絡ませる程になっていた。
ちゅぽん
「ぁ…………」
小波がキスを止めた時、詩乃は僅かに声を漏らしてしまった。
その声が示す意味は言うまでも無い。
小波はその際の詩乃の、涎に塗れた蕩け切った顔を見て、確信する。
今の詩乃なら、アレをやっても受け入れる事が出来るだろうと。
そこから、小波は再び全身への責めを開始する。
詩乃の体は既にどこを触っても敏感に反応する程だったので、今迄の繊細なものとは変わり雑な一貫性の無いものだったが
一つだけ、責めを始めてから一度も触って無い所があった。
それが、小波の最後の仕掛けだった。
(んんんっ、も、もうちょいやのに…な、なんでなん……?な、なんで触ってくれへんの…?)
その事には詩乃も気付いている。いや、気付いている所ではない。
さっきから、正確には三点責めをされている時から、詩乃の股間は疼き始めていて
今ではもう抑え切れない程に、切なく疼いて仕方なくなっていた。
既にそこは、小波は一度も触れて居ないというのに、愛液が滲んで下着はベトベトになっていた。
(せ、切ないっ……んんっ!ど、どこ触られても感じてまうけど…で、でもっ!)
またしても、内腿の辺りを這っていた手は後3センチという所で別の場所に移動してしまい
詩乃の欲望を叶えてくれる事は無い。
このまま時間切れになってしまったらどうしよう――本来なら喜ぶハズの自分の勝利条件を危惧する程に
詩乃の期待は膨れ上がってしまっていた。
スルリ、と小波は詩乃の腰に差してあったアメノムラクモを抜き取った。
未知の快感を抑える事で頭がいっぱいの詩乃は、その事に気付かない。
(ふーん、やっぱり刃も無いし、剣としてはこれ以上無いなまくらだ)
左手で詩乃の下腹部を撫で回しながら、右手で刀の触感を確かめる。
アメノムラクモは御神木で造られた、言ってしまえば木刀なので刃が無いのは当たり前だが
木刀と比べても、全体的に丸みを帯びており柔らかい印象を受ける。
(丁寧にやすり掛けをしてあるんだろうな。なんて滑らかさ…これなら)
「ね、詩乃ちゃん」
耳元で声を掛ける。どうやら詩乃は耳が弱い様で、それだけでビクリと反応してしまっていた。
小波が声を掛けた理由。詩乃が声を出せない事は分かっているので、それは会話の為では無く、宣言をする為だった。
引いては――確認の為でもある。詩乃がどれだけ快楽に堕ちているのかの。
残り時間は約3分、仕上げの始まりだった。
「―――今からこのアメノムラクモを、詩乃ちゃんが今一番欲しがっている所に入れてあげるよ」
詩乃は、言葉の意味を理解するのに数秒を要した。
それは理解するのを頭が拒否したからかもしれない。
しかしその言葉は、今の混乱しきった頭にスッと染み込んで行く。
小波の責め手が弱まった事もあり、思考能力が戻る。
そして
(アカン!ぜ、絶対にアカン!神聖な御神体をそんな事に使うなんて!)
頭では、勿論拒絶の意志を持つ。
しかし、心はそうはいかなかった。小波の言葉を聞いた瞬間に産まれた、ゾクリとした感情。
その感情の正体は期待感。
そのこれ以上無い、背徳的な行為に対する期待に詩乃の心はどんどん犯されていく。
元々さっきからずっと、『そこ』のあまりの切なさにずっと触って欲しいと思っていたのだ。
焦らされて焦らされて焦らされて…パンク寸前だったと言って良い。
もしこの宣言が、小波の指であったら。いや、仮に小波の剣であっても詩乃は特に抵抗無く受け入れるであろうという所まで、ほだされていたのだった
剣の柄をペロリと舐めて、潤滑油となる唾液を付け、ゆっくりと詩乃の『そこ』へ持って行き照準を合わせる。
しゅるりと袴を下ろし、下着をずらす。
その際にくちゅりと水音が漏れる。下着はもう愛液で水浸しになっている。
僅かに生えている陰毛が、その淫靡さを引き立てていた。
「フフフ、詩乃ちゃんもうビショビショだね」
濡れている事に気付かれた事で(とっくに気付いていたのだろうが)詩乃の顔の朱が更に濃くなる。
しかし、そんな事はどうでも良いと思う程に、今の詩乃は一つの事で頭がいっぱいだった。
心臓の鼓動が際限無く早まる。
(あかん!あかんて!このままじゃ、アメノムラクモを、御神体を!
そんな事絶対に許されへん!そんな事は分かってる!分かってるのに!!!)
頭ではそう思う。しかし、意思に反して体は動いてくれない
(や、やめて…小波さん。だ、駄目や、駄目やって!御神体を汚すって事もそうやけど
わ、私の初めてがっ…!)
いや、或いは意思に、心に反しているのは頭の方なのかもしれない。
良く言われる文句…体は正直という奴だ。
理性では拒絶していても…本能(こころ)は受け入れてしまっている。
「さーて、もうすぐ時間切れだから。一気にいっちゃうよ?詩乃ちゃんが耐えられるかどうか…勝負!」
時間切れ―――それはどっちの?
と、思った瞬間にズプリとアメノムラクモが、詩乃の膣に侵入って来た。
(あああああっっっ!!!!!!)
「……ゃっ………はぁっ…んんっ!」
その衝撃に思わず喘ぎ声が漏れる。
まぁこの程度はノーカウントにしてあげようと、小波はその表情を堪能しながら笑みを濃くする。
ジュプジュプと淫靡な水音と共に、詩乃の秘所を出し入れされるアメノムラクモ。
剣自体が持つ霊力と、詩乃の霊力が共鳴してそれは異常な程の快感を産んでいた。
「フフフ、悪い巫女さんだねぇ詩乃ちゃんは。神聖な御神体で苛められてるのに、こんなに歓んじゃって。
本当にいやらしい娘だ」
(んんんんっ!!ちゃっ、ちゃう!私は巫女や、いやらしくなんかなああああ!!!)
二度、三度、四度と繰り返しリズミカルに挿入される。
流石に処女を奪ってはまずかろうという小波の理性がギリギリで働き、処女膜には届かない浅い位置ではあるが
疑似的な性交による、圧倒的な快感。
それは自慰もロクにした事が無い様な汚れ無き少女には、到底耐えらるものでは無く―――
(あっあはああああっ!あ、あかん!な、何か来てまう!体の!奥から…ひゃああああ!!)
おまけ(その日の夜の事務所)
「なぁ、小波さん…今日の夕方の勝負、あれって引き分けよな?」
「ん?あーまぁそう言えなくもないね」
「そ、それじゃあ、決着をつけないとあかんよね?ほ、ほらまだ私、小波さんにアメノムラクモを貸したるかどうか決めてへんし!」
「…そうだね。それじゃあ今度はアメノムラクモじゃなくて、俺の剣で詩乃ちゃんを
貫いちゃおうかな。
あの剣じゃ短すぎて、奥までは届かなかったしね」
「そ、そう簡単には負けへんで…じゃ、じゃあ三回勝負でどう?
さ、先に三回その………なった方が負け」
「詩乃ちゃんも好きだねぇ」 ニヤニヤ
「な、何をゆーてるんか分からんなぁ」
「じゃあその体に聞いてみようかなっ!」
「ひゃあああんっ!」
男の人と女の人の…はわわわわっ!)
その手の教育は一応受けてはいるし、自分で本で調べたり、よう子達から話を聞いた事もあるので
微妙に耳年増な、その手の事に興味津津なお年頃である詩乃だが
神社の修行が忙しかった事もあり、男性経験は勿論、付き合った事も無ければ
同世代の男子とロクに話した事も無かった。
そういう事情もあり、都会に出て浮かれていて、そこで出会った大人の男である小波に
淡い恋愛感情の様なものを抱いていたのは事実だが
いきなりこんな事になるとは、もちろん思ってもみなかった。
(あ、あわわわわわわ。ど、どないしょー?どないしょーっていうか逃げれば済むんやけど
勝負やから動いたらあかんし、それにこれ逃したら次のチャンスは―――って、何を考えてるんや私はあひゃっ!) ピクン
頭の中は凄い勢いで暴走をしていたが、体は印を組んだまま直立不動。
そんな詩乃の首筋を、小波の甘噛みが襲う。
反射で体が少し動いたが、それには気を止める事無く、首筋をスライドして行く。
(…ん、んんっ。く、くすぐったい…こ、小波さんの息がかかって…ふぁっ!)
それに加えて、小波の手が詩乃の背中を這い回りだす。
だがそれは触れているだけ、という程度のソフトなもので、しかも服の上からなので
本当に微細な触感を感じるだけだった。
指先でくすぐる様な動きをしたり、掌を押し付ける様に触ったりと、色々な動きをしているものの
気にしなければ気にならない程度のものだった。
そんな緩やかな動きが、5分程続いた。
(な、なんや。どうなる事かと思ったけど、全然大した事あらへんやん。
ははーん。小波さん、私が子供やと思って馬鹿にして、ちょっと脅かしたら音を上げると思ってたんやな。
本当に私をどうこうする度胸なんて無かったんや。…何かちょっと悲しい気もするけど。
…ま、それならそれで後10分と少し位我慢したら私の勝ちやな)
小波の第二の策が始まって5分後の時点では、詩乃はそんな風に思っていた。
事実、それは外れてはいない。
小波の当初の作戦は、詩乃の考えていた通りであったし、それにもし詩乃が耐えられたら降参しようと小波は考えていた。
しかしそれはあくまで、詩乃の体に触る前の小波である。
触り始めて2分程で、小波の理性は崩壊しており、小波の策は言うならば第三段階にシフトしていた。
だから詩乃の認識は間違っている。この5分間はあくまで布石。
その効果は詩乃本人も気づかぬうちに、徐々に現れ始めていた。
グッ!
(ん?何か力がちょっと、強なった?)
そう気付いた瞬間から、詩乃は快楽の穴にジェットコースターの様な勢いで堕ちて行く事になる。
緩急。小波の策は簡単に言えばこれである。
元々詩乃は、小波のイかせるという宣言を聞いた時、少なからず期待していた。
しかし、実際の所は児戯の様なソフトな責め。
これにより無意識に産まれた『物足りない』という感情。これが決定的な付け入る隙になる。
この感情を作る為に小波は5分の間、自分の欲望を抑えて、詩乃を焦らしていたのだ。
そして、この策にはもう一つの側面がある。
まるで触診をするかの様な指使いをしていた小波だったが、実はそれはそのまま文字通り触診していたのだ。
ただ、診断していたのは病では無く、感度。
冒険では何か一つの見落としが直接死を招く。
それを日常とする事で培われた、小波の脅威的な観察眼。それをフルに発揮する事で、小波は見極めた。
触れているだけ、という強さで触る事で、それにすら反応してしまう敏感な場所。
即ち性感帯を発見する事が出来る。
その反応は本人すら気付かない程の僅かなものだが、小波はそれを先の5分で5箇所発見していた。
フェザータッチにより、詩乃の体は出来あがっている。
今なら、多少激しい責めに切り替えても、それを快楽として受け入れさせる事が出来る。
それに加えて、触診で得た情報。
準備は万端だった。
さっきの5分とは比べ物にならない、地獄の、或いは天国の5分が始まる。
「さぁ、そろそろ喘ぎ声を出させてあげようかな」
その言葉を切っ掛けに、責めは一変した。
(えっ?なっやっ!あふぅっ……んんっ!?)
そのあまりの急激な変化に、詩乃は大きく動揺した。
その隙を突くようにして、小波は両手と口を使って波状攻撃の用な多彩な攻めを繰り出した。
舌は詩乃の性感帯の一つである耳たぶの裏を舐めしゃぶり
右手を服の中に入れて、同じく性感帯の一つである右脇を撫で回す。
左手はよもすれば痛がられる位の強さで、これも直接お尻を掴んで何度も力を込める。
一気に三カ所を責められ、詩乃の中で弱く燻っていた官能の炎は、一気に燃え上がった。
ただ三カ所を責めるだけで無く、その中でも効果的に緩急を付けて相乗効果を産んでいるので、詩乃が感じる性感は尋常では無い。
(あああっ!あああああんっ!な、なんで急に、こ、こんなっあっはっはぁぁっ!)
殆ど不意打ちだった事もあり、詩乃の思考能力がゼロになる。
休む事無くノンストップの責めを受けているのだから当然だ。
むしろ、これを受けて声を出さなかった事を褒めるべきとも言える。
普通の女なら既に腰砕けになり、その場に倒れてしまう程の快楽をそそぎこまれているのに
修行の賜物か、詩乃は体は反応しているものの、未だ印を組んで直立を維持していた。
(んっ!あっあかんっも、もう声が漏れっ…ひゃんっみ、耳はあかんてっ)
ただそれも時間の問題であった。
詩乃が完全に集中して精神統一に入っていれば、或いは耐えられたかもしれないが
今の詩乃は基本的には普通の十代の女子。
後10秒も今の責めが続けば、絶頂を抑える事は出来ないだろう。
(も、もう駄目やっ…何で、小波さんは私の、よっわい…所分かっ…んんっ!)
こみ上げて来る衝動を抑え切れなくなったその時
ピタッ
(はぁっはぁっえ………?小波さんの手が止まった………?)
―――ピタリ、と際限無く動きまわっていた小波の手が止まった。
詩乃はまた急に動き始めるのかと思ったが、その様子も無い。
そもそもそんな緩急をつけずとも、今の責めを続ければ後数秒も持たなかっただろう。
勝つ事が目的なら、それで終わっていたはずだった。
詩乃に、どういうつもり…?と訝しむ思考力が戻る。
そこで初めて、当然の思考に行き着く。
ー――何故自分はおとなしく犯されるのを受け入れているのか。
そこに気付いた瞬間―狙い澄ました様に小波の責めが再開された。
再開した責めの対象は、胸。
決して大きい訳では無いが、年相応に膨らんでいるそれに小波の両手が襲いかかる。
ガバッ
やや強引に、後ろから巫女服の中に手を入れて左右に同時に開く。
その内側に着ていた肌着もめくりあげて、完全に胸が露出される形になった。
周囲に人は居ないとはいえ、まだ明るい内の野外でのその行いに
自分が悪い事をしている気分になり、詩乃の心臓はドキリと弾んだのだが
それ以上に驚いた事があった。
(ひゃっ!え…!?う、嘘や、な、何でこんなに…ぁっああっ!!)
「へぇ…凄いね、詩乃ちゃん。こんなに興奮してたんだ、もうコリコリじゃない」
小波が両胸の先端を指で挟んでしごきながら、耳元で呟く。
ふるん、と外気に晒された詩乃の乳首は今迄の行為の中で、いつの間にかむくりむくりと勃ち上がり
完全に固く勃起してしまっていた。
(い、嫌やっ…恥ずかしっ…いい!い、言わんといてえへんっっ!!)
詩乃の顔が羞恥に染まる。
今迄は頭がいっぱいで気付かなかったが、意識してしまった事で、自分が物凄くいやらしい娘なのではないかと思い
顔を隠してうずくまりたくなる衝動に駆られる。しかしそれは許されない。
(―――許されへん?な、何でや?)
詩乃は自分と自問自答を始める。
何故抵抗をしないのか?
力が入らない訳では無い、やろうと思えばいつだって逃げられるハズだ。
目を開けて、止めてと声を出して、一歩前に歩けば恐らく小波は続ける事はしないだろう。
簡単な事。それだけでこの異常な時間から逃れられる。
―――逃れられて、しまう。
(!わ、私今、何を考えて……!!)
詩乃は気付いてしまった。
これは勝負だから、負けたく無いから、勝った後のご褒美が楽しみだから。
そんな言葉で武装して、自分の心を誤魔化していたという事に。
負けたくないからでは無く、終わってほしく無いから自分は耐えられているのだという事に。
「詩乃ちゃん、ちょっとこっちに顔を向けてね」
自分の奥底の気持ちに気付き、愕然とする詩乃に小波が声を掛ける。
その声に、ある種その命令に、条件反射で反応してしまい、詩乃は声のした方に顔を向ける。
(んんんんんーっ!!!んむっな、なにっ!?こ、これっ!?ま、まさか…唇!?)
そこに待っていたのは、小波の唇。
順序としては逆な気もするが、乙女としてキスにそれなりの憧れを抱いていただけに
詩乃は今迄の行為で一番の衝撃を受ける。
(そ、そんな…う、嘘や…んぷっ!わ、私の、初めてがこんなんで…う、奪われっっ)
色々と思い描いていた、理想のシチュエーション。
それら全てと遠くかけ離れた、余りにも乱暴なそれに、詩乃は自分を悲観しようとする。
―――する、が。
(な、なんでや!?こ、こんなに酷い事されてるのに、ぜ、全然嫌やないっ!)
小波はぐにぐにと弄っていた胸から手を離し、今は唇だけに集中させる。
それは疲労から等では無く、詩乃にキスに集中させる為だった。
(む、むしろ、嬉しい気持ちええと思ってしまってるっ…んぷっんんっ…わ、私変態なんかっ?)
吸う、舐める、しゃぶる。様々なテクニック、舌技を使って詩乃の口内を責め抜く。
今迄の体外の責めで無く、体の中への責めに詩乃は言い様に翻弄されていた。
―――尤も、快感をそのまま快感と受け入れられているのは、詩乃が持つ小波への恋心からなのだが。
口を塞がられているのだから、抵抗出来なくても仕方ない。
そういう言い訳を詩乃に与えた事もあり、詩乃は完全にキスを受け入れ、無意識に自ら舌を絡ませる程になっていた。
ちゅぽん
「ぁ…………」
小波がキスを止めた時、詩乃は僅かに声を漏らしてしまった。
その声が示す意味は言うまでも無い。
小波はその際の詩乃の、涎に塗れた蕩け切った顔を見て、確信する。
今の詩乃なら、アレをやっても受け入れる事が出来るだろうと。
そこから、小波は再び全身への責めを開始する。
詩乃の体は既にどこを触っても敏感に反応する程だったので、今迄の繊細なものとは変わり雑な一貫性の無いものだったが
一つだけ、責めを始めてから一度も触って無い所があった。
それが、小波の最後の仕掛けだった。
(んんんっ、も、もうちょいやのに…な、なんでなん……?な、なんで触ってくれへんの…?)
その事には詩乃も気付いている。いや、気付いている所ではない。
さっきから、正確には三点責めをされている時から、詩乃の股間は疼き始めていて
今ではもう抑え切れない程に、切なく疼いて仕方なくなっていた。
既にそこは、小波は一度も触れて居ないというのに、愛液が滲んで下着はベトベトになっていた。
(せ、切ないっ……んんっ!ど、どこ触られても感じてまうけど…で、でもっ!)
またしても、内腿の辺りを這っていた手は後3センチという所で別の場所に移動してしまい
詩乃の欲望を叶えてくれる事は無い。
このまま時間切れになってしまったらどうしよう――本来なら喜ぶハズの自分の勝利条件を危惧する程に
詩乃の期待は膨れ上がってしまっていた。
スルリ、と小波は詩乃の腰に差してあったアメノムラクモを抜き取った。
未知の快感を抑える事で頭がいっぱいの詩乃は、その事に気付かない。
(ふーん、やっぱり刃も無いし、剣としてはこれ以上無いなまくらだ)
左手で詩乃の下腹部を撫で回しながら、右手で刀の触感を確かめる。
アメノムラクモは御神木で造られた、言ってしまえば木刀なので刃が無いのは当たり前だが
木刀と比べても、全体的に丸みを帯びており柔らかい印象を受ける。
(丁寧にやすり掛けをしてあるんだろうな。なんて滑らかさ…これなら)
「ね、詩乃ちゃん」
耳元で声を掛ける。どうやら詩乃は耳が弱い様で、それだけでビクリと反応してしまっていた。
小波が声を掛けた理由。詩乃が声を出せない事は分かっているので、それは会話の為では無く、宣言をする為だった。
引いては――確認の為でもある。詩乃がどれだけ快楽に堕ちているのかの。
残り時間は約3分、仕上げの始まりだった。
「―――今からこのアメノムラクモを、詩乃ちゃんが今一番欲しがっている所に入れてあげるよ」
詩乃は、言葉の意味を理解するのに数秒を要した。
それは理解するのを頭が拒否したからかもしれない。
しかしその言葉は、今の混乱しきった頭にスッと染み込んで行く。
小波の責め手が弱まった事もあり、思考能力が戻る。
そして
(アカン!ぜ、絶対にアカン!神聖な御神体をそんな事に使うなんて!)
頭では、勿論拒絶の意志を持つ。
しかし、心はそうはいかなかった。小波の言葉を聞いた瞬間に産まれた、ゾクリとした感情。
その感情の正体は期待感。
そのこれ以上無い、背徳的な行為に対する期待に詩乃の心はどんどん犯されていく。
元々さっきからずっと、『そこ』のあまりの切なさにずっと触って欲しいと思っていたのだ。
焦らされて焦らされて焦らされて…パンク寸前だったと言って良い。
もしこの宣言が、小波の指であったら。いや、仮に小波の剣であっても詩乃は特に抵抗無く受け入れるであろうという所まで、ほだされていたのだった
剣の柄をペロリと舐めて、潤滑油となる唾液を付け、ゆっくりと詩乃の『そこ』へ持って行き照準を合わせる。
しゅるりと袴を下ろし、下着をずらす。
その際にくちゅりと水音が漏れる。下着はもう愛液で水浸しになっている。
僅かに生えている陰毛が、その淫靡さを引き立てていた。
「フフフ、詩乃ちゃんもうビショビショだね」
濡れている事に気付かれた事で(とっくに気付いていたのだろうが)詩乃の顔の朱が更に濃くなる。
しかし、そんな事はどうでも良いと思う程に、今の詩乃は一つの事で頭がいっぱいだった。
心臓の鼓動が際限無く早まる。
(あかん!あかんて!このままじゃ、アメノムラクモを、御神体を!
そんな事絶対に許されへん!そんな事は分かってる!分かってるのに!!!)
頭ではそう思う。しかし、意思に反して体は動いてくれない
(や、やめて…小波さん。だ、駄目や、駄目やって!御神体を汚すって事もそうやけど
わ、私の初めてがっ…!)
いや、或いは意思に、心に反しているのは頭の方なのかもしれない。
良く言われる文句…体は正直という奴だ。
理性では拒絶していても…本能(こころ)は受け入れてしまっている。
「さーて、もうすぐ時間切れだから。一気にいっちゃうよ?詩乃ちゃんが耐えられるかどうか…勝負!」
時間切れ―――それはどっちの?
と、思った瞬間にズプリとアメノムラクモが、詩乃の膣に侵入って来た。
(あああああっっっ!!!!!!)
「……ゃっ………はぁっ…んんっ!」
その衝撃に思わず喘ぎ声が漏れる。
まぁこの程度はノーカウントにしてあげようと、小波はその表情を堪能しながら笑みを濃くする。
ジュプジュプと淫靡な水音と共に、詩乃の秘所を出し入れされるアメノムラクモ。
剣自体が持つ霊力と、詩乃の霊力が共鳴してそれは異常な程の快感を産んでいた。
「フフフ、悪い巫女さんだねぇ詩乃ちゃんは。神聖な御神体で苛められてるのに、こんなに歓んじゃって。
本当にいやらしい娘だ」
(んんんんっ!!ちゃっ、ちゃう!私は巫女や、いやらしくなんかなああああ!!!)
二度、三度、四度と繰り返しリズミカルに挿入される。
流石に処女を奪ってはまずかろうという小波の理性がギリギリで働き、処女膜には届かない浅い位置ではあるが
疑似的な性交による、圧倒的な快感。
それは自慰もロクにした事が無い様な汚れ無き少女には、到底耐えらるものでは無く―――
(あっあはああああっ!あ、あかん!な、何か来てまう!体の!奥から…ひゃああああ!!)
おまけ(その日の夜の事務所)
「なぁ、小波さん…今日の夕方の勝負、あれって引き分けよな?」
「ん?あーまぁそう言えなくもないね」
「そ、それじゃあ、決着をつけないとあかんよね?ほ、ほらまだ私、小波さんにアメノムラクモを貸したるかどうか決めてへんし!」
「…そうだね。それじゃあ今度はアメノムラクモじゃなくて、俺の剣で詩乃ちゃんを
貫いちゃおうかな。
あの剣じゃ短すぎて、奥までは届かなかったしね」
「そ、そう簡単には負けへんで…じゃ、じゃあ三回勝負でどう?
さ、先に三回その………なった方が負け」
「詩乃ちゃんも好きだねぇ」 ニヤニヤ
「な、何をゆーてるんか分からんなぁ」
「じゃあその体に聞いてみようかなっ!」
「ひゃあああんっ!」

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